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表題作禁じられた戯び

アラン,豪商の息子,14~18歳/エリック,義弟
人気作家,シェヴィー,24~28歳

同時収録作品禁断の果実

クラブ会員の実業家、宗像浩二
秘密クラブのマダム、マダム樹澄

その他の収録作品

  • マーセル1917 禁じられた戯び番外編一
  • マーセル1921 禁じられた戯び番外編二
  • あとがき

あらすじ

「なんでも僕の言うこと聞くって約束したろ?」見捨てられ、愛を知らずに育った子供が愛を求めるとき。美貌の父親を毒牙にかけ、その肉体に君臨する! 残酷な子供たちが仕掛ける危険な遊戯。

イラスト:蘭丸

作品情報

作品名
禁じられた戯び
著者
山藍紫姫子 
イラスト
蘭丸 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫black
発売日
ISBN
9784592851011
3.3

(36)

(11)

萌々

(6)

(9)

中立

(5)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
8
得点
111
評価数
36
平均
3.3 / 5
神率
30.6%

レビュー投稿数8

肉欲悪夢

表題作とその後日談2編、単独の短編1編の計4編収録。

「禁じられた戯び」
山藍節とでも言いますか…
ひとりの儚げな麗人を、これでもか!と精神的/性的に辱め、嬲る…

主人公はスター作家のシェヴィー・ヴォネガット、24才。
彼が10才の時に起きたある事件、そこに端を発して今降りかかるおぞましくも淫らな罠。
みたいな。
第一次世界大戦時代。世間はキナ臭いが、シェヴィーを取り巻く淫靡な世界は何とも耽美的。浮世離れしています。
船旅で向かうメイブリッツ一族の邸宅で、14才の幼き当主・アランに犯されるシェヴィー…

山藍先生の他作品でもよくあるのですが、容赦ない陵辱というか…恥辱系レイプ。
そして調教。
しかも本作は「近親もの」でその上「3Pもの」でもある。
アランが激しくシェヴィーに執着するのはわかるとして、なぜシェヴィーが堕ちたのか。
物語としては快楽堕ちなんだけど、同時に弟・エリックとも…という。
シェヴィーの折れてしまった心を考えると…哀しい。

「マーセル1917」
エリックが消えた後のマーセルの館にて。
アランはエリックを探す情報を人質にして、更にシェヴィーを意のままにする。

「マーセル1921」
アメリカで成功し、戻ってきたエリック。
既に3人は爛れきった関係性。
このマーセルでの休暇で遂に「二輪挿し」を実現する調教が始まる…

「禁断の果実」
秘密クラブのマダムの秘められた正体とは…。
冒頭女子高校生が衆人環視の中で「本日のショー」みたいなノリで処女を犯される。胸糞なシーンありです。
だが、次はこのマダムが逆に…。この作品も恥辱系陵辱、ですね。


拒否も懇願も全て打ち砕くような陵辱が好みの方には大おすすめ。
私はそういうのはちょっと苦手なので「萌」ひとつ、かなぁ。

0

長文です。

長文です。作品が素直に好きな方にはかなり腹立たしい内容となっている可能性があります。
ただ予めいっておきたいのは、長文で批判的なことを書いてるからといってこの話が私にとって無意味なものなわけではないということ。
これだけの言葉を引き出させるんだから逆に凄いとさえ言える。

とにかく主人公シェヴィーが身も心も美しく、でも聖人君子というわけではなく所々で人間くさいキャラ造形が素晴らしい。
もちろん耽美小説の身上炸裂で、シェヴィーの美しさも圧倒的。彼の登場するシーン特に快感に悶える所は本当に光の輝きを感じるほど。
昨今のBLではこういうキャラにはもうお目にかかれないだろうなと思う。

しかし主人公以外のキャラがことごとく嫌悪しか催さない連中ばかりで、しかもそういうキャラとして一貫してるわけでもなく支離滅裂なのがな。

エリック…いくらなんでもこんな計略に引っかかるか?というような計略に騙されて兄をレイプし、縛られて犯された被害者に対し暴言の逆ギレの上逃亡。
帰国後は兄がかつての理知と高貴さを完全に失って淫獣と化しているのを悲しむどころか、そっちの方がやりまくれるから都合が良いみたいな態度なのも卑しくて精神性を感じられない。
兄が苦しめられている写真を見てニヤニヤしてるのも胸糞なだけ。
しかしやはり、一番無理だったのがメイン攻めたるアランだった。

アランは最初からノリノリでシェヴィーを虐待してるし、クズなりに純粋さがあればいいんだけどそれもなく、シェヴィーーの親子になろうという申し出を当主の地位のために一蹴する。
ここで何らかの迷いとかがあればアランのキャラに深みが出るんだけど皆無だから、もし親子でなくてもいずれシェヴィーに欲情して、エリックを盾に脅してレイプしていただろうとしか思えない
(エドワードやメアリーのあの年齢離れした異常な性欲の強さと性格の悪さからすれば)。
百歩譲ってそういう悪党キャラとして一貫して書かれるならまだしも、途中で唐突に可哀想な子アピール始めるからもう意味不明。

シェヴィーの親子になろうという申し出を、「金と地位と性欲」のために嘲りとともに一蹴したよね?
その後も相手に巨大ディルドを突っ込んでグヘヘ笑いしてたよね?

それで、シェヴィーが自分よりもエリックを愛してるから悔しいだの、「心が手に入らないなら手に入れられるのは身体だけ」だの、いくらサイコパスでもちょっとおかしくないですかね。

剃毛や異物挿入は寂しさゆえについやってしまったことで、本当は楽しくなかったんだああってこと?
キャラが崩壊しすぎててもはやギャグである。

エリックに去られてボロボロになったシェヴィーを見ても、良心が痛んだりシェヴィーが辛いと自分も辛いと思うようなシーンが見事なまでに皆無で、体調不良を気遣うことすらなくとにかく鼻息荒くレイプと虐待しか頭にないアラン(14歳)。
ただその報いというわけでもないだろうけど、気になるのは当のシェヴィーは最後までアランのことをまったく愛していないということ。

全編を通して、シェヴィーのエリックへの思いというのは嫌というほど伝わってきた。
しかしシェヴィーのアランへの思いというのは…私は最後まで感じることができなかった。

アランには自分の欲望よりシェヴィーの気持ちを優先するような男気は皆無だし、それどころか辱めて相手が辛がっているのを見てゲヘヘ笑い。
どんなに身体を抱いてもシェヴィーの頭の中にはエリックしかいないと思い知り空しくなったり、エリックに見せていたような笑顔を自分には見せないことに気づいて寂しくなるような繊細さもない。
そんな相手だからシェヴィーもほだされることはまったくなく、パトロン兼3本目のディルドとして利用してるだけ。
そして神経粗雑なアランはシェヴィーのそんな内心にも気づかず、セックスしてれば仲が良いと思いこんでご満悦…寒すぎるし、さらに最後の落ちが理解できない。

ラスト、アランがエリックにシェヴィーを抱かせる理由がまったく分からない。
アランのエリックへの愛情というものがそれまでのシーンでまったく感じられないし和解するに足るエピソードも皆無なので、ラストと「1921」のとってつけたような3P展開と仲良し描写が気持ち悪くてしかたない。

エリック帰還の時にシェヴィーはそれまでの4年間には一度も見せなかった態度を見せ、当のエリックは、体格・人生経験・男臭さ・サイズ(笑)、すべてにおいて自分よりはるかに上…
特にアランはそういうことにやたらこだわるキャラ(おかげで余計に小物感が強くなる)ということがそれまで強調されていたし、これで何で、3人でやろうということになるのか本当に理解できない。
エリックも、兄に欲情はまだいいとしても、サディストになったり3Pを許容するのが意味不明な上にアランともラブラブなのが嘘くさすぎて寒々しい。
そもそも14歳時点でエリックは「アランに夢中」で恋人同士なのにドロシーにも惚れてAS上等、さらに兄にも内心欲情してるとか…わけがわからない。

過激なエロがあれば精神はカラッポでもいいの?
そしてシェヴィーの内心はとにかくエリックのことしか頭になくて、アランは刺激的な3Pを実現させるための棒でしかない。
アランが急死しても、エリックさえ元気ならダメージは全くなさそう。
今後メアリーの手記が発見されてアランは実はボブの子ということが判明…というのはないにしても、すっかり淫獣と化して正気とともに良心も失ったシェヴィーが、エリックをアランと養子縁組させて相続権を得させた後、アランの車に昔アランがエドワードの車にしたのと同じ細工を施すという妄想をしてしまう…

4

くまれもん

再コメ。我ながらキモいのでスルーして下さっていいです。
再見して、主人公の息子と弟への対応差別ぶりが凄すぎてもう面白いレベルだった。
アランに対しては4年経っても「あさましい関係」「興奮がら冷めたらアランの精液は不快な物でしかない」部屋に入ってこられた時には、嫌な奴に嫌な所を見られたみたいな反応。
弟には1917では「悪いのは自分」「跪いて赦しを請いたい」再会後は「償う」「二度と離したくない」…自分が生み出した息子には最後までそんなことは思わないのにね。
ただある意味仕方のない面もある。
アランはサイコパス・変態性欲モンスター・親子愛よりもカネ・脅迫レイプが「愛し合った」にすりかわる認知症・約束破って被害者面・優秀と繊細設定が空回りしてる愚鈍と何一つ良い所無し。
エリックは、共感能力のない変態ではあっても兄を抱けるなら富も過去の苦難もどうでもいいと言い切る真摯さがるし、自分を陥れたアランをまったく恨まないある種の大らかさもある。
アランがエリックのように陥れられたら、相手をネチネチ恨んで必ず復讐を遂げると思う。
やっぱり、理性を無くしたシェヴィーが「アランはイラン」状態になるのも時間の問題じゃないかな。

くまれもん

時間をおいて再読して、全体の印象は大きく変わらないのだがシェヴィーの性格にも相当問題があるのではと思えてきた。
確かにアランは許されないことをいくつもしたし、涙の述懐はキャラ崩壊だとはいえ、自分の意志的な行為で不幸な命が生み出され、どんなに辛い思いをしたか涙ながらに語られたのに相手を敵扱いしつづけるようでは心優しい人間とはいえない。
結局アランに謝罪はしてないし、一瞬申し訳程度に同情を覚えても一眠りしたらまた性懲りもなく弟一辺倒。
「おぞましい」言い過ぎだし、「アランがここまで歪んでしまったのは私のせい。私を犯して気が済むのならいくらでもしてくれ」みたいな気持ちにはならないらしい。
いくらシェヴィーが辛い思いをしたといってもアランの体験には及ばないだろうに。
アランの行動は充分胸糞なんだけど所詮シェヴィーもアランの親、似たもの同士のお似合いカップルということか。
もっともこれ、作者が単に「嫌なのに無理やりレイプされちゃう萌え~」で、シェヴィーをアラン嫌いのままにしているという印象もなくはないのだが…

歳の差僅かな近親相姦

一気に読めます❗❗

ストーリも「えっ❗」
Hも、ぬあああああ~な近親相姦です。
調教ありの、ややSM有り?な感じかな?
父、子なのにさほど差がないのか萌えかも(〃ω〃)
今まで読んだ、山藍先生の作品の中でも一番好きかもです。

2

近親相姦・調教もの。でも、美しい

人を選ぶ作品だと思います。近親相姦ものは苦手ですが、このお話は大丈夫。かなり萌えました。なによりも受であり父であるシェヴィーが儚く美しいのです。弟であるエリックを守る為に身体を捧げる決意をします。存在を知らなかった息子アランと、調教師であるヘンリー卿に調教されていく過程は、見ている方が溶かされそうでした。何よりもアランがシェヴィーを想っているというのが解るので、そこも良かった。途中辛い展開もありましたが、ラストはみんな幸せそうなので安心しました。シェヴィーはかなり美しく、悶える様子も、「これは苛めたくなるよね。ドロドロにさせたくなるよね」と、なんとなく納得できます。アランとエリックに可愛がられる姿は、可愛いです。山藍先生の作品は初見で、この後に高評価のアレキサンドライトを読みましたが、私はこちらの方がかなり好みです。調教ものが好きな方は是非、読んでみてください。

5

読み物として綺麗さの残る調教もの

かなり好みの別れそうな作品です。
かくいう私もガチ親子ものはあんまり好みません。
ですが、これはシェヴィーの危うい感じと、24歳の父と14歳の息子という若さもあり何だか作り物めいた儚さがあって、お話としては受け入れやすかったです。

BLというよりは耽美小説、官能小説という文学的な感じです。えろいんですが・・・。
この雰囲気は言葉で伝えるのは難しい~。不思議な作家さんだと感じます。
ほとんどが調教シーンですのでえろいんですが、ドロドロした激しいえろさでなく、濃厚でゆったりした優雅なえろ?て感じでしょうか。上手く伝えられなくてすみません^^;

でも萌えないかというとそうでもなく、萌えるえろさもきちんとあるって感じですね。

世界情勢の不安定な近世ヨーロッパで、1人で弟を養う作家のシェヴィーと、シェヴィーを盲目的に慕う弟のエリック。
エリックが憧れる同級生アランは、実はシェヴィーが14歳のときに一度だけ関係を持った少女が産んだ実の子供だったいう、最初からショックな展開です。

アランはエリックを盾にとり、エリックに手を出さないかわりに(実際は既に手を出しているんですが)シェヴィーが「調教」されることを了承させます。
その調教もアランがするのではなく専門であるヘンリー伯爵を介して。
なのでシェヴィーは最終的にはいろんな人から犯されるわけですが・・・。

痛々しいというよりはシェヴィーがモチーフ的というか・・・最初から「調教のために用意された存在」のように思えて、そんなに痛々しく可哀想にも感じまでんでした。
すごく嫌がってたら可哀想だと思ったんですが、確かに嫌がってるんだけど、だんだん身体が慣れてくる様子とか本当にドキドキするし、「こういう作品だ」と思って読めば読み物としてこの嫌がりようも痛さや可哀想さとはまた違いありなのかと。

アランは鬼畜っぽいんですが、やはり子供らしさを残していて、それゆえ残酷さとか、でも親の愛情が欲しかったんだって気持ちとか、いろいろ複雑なものが流れ込んできます。
これはシェヴィーが24歳でアランが14歳でないと成り立たない世界だなぁと思えます。

エリックとシェヴィーの近親相姦シーンは2人の望まれない形で行われるので痛々しいとも言えますが、お話をラストまで通してみるとこれでよかったんじゃないかなぁとも思えます。

望んでなかったものが長い時間経って望んでいる形になるという、それがまさしく「調教」というものなんだろうなという作品でした。
これはハッピーエンドなんだろうと不思議と納得できます。

個人的にはアランとエリックの関係が好きです。
これって叔父と甥になるわけですよね?でも絆と多分愛もあるんだろうなぁと思えるところが不思議な関係です。

3

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