電子限定SS付き。口絵、挿絵もすべて収録
うーん(^_^;)
俗に言うケンカップルになるのでしょうか。
ともかく糖分が足りないです(. . `)
受様の先輩刑事の本名と、後輩刑事の攻様塚原。
同僚である2人。
1人突っ走りがちな本名に対して、心配して小言を言う塚原。
どうやら塚原は本名の事が気になってはいるけど、様子を伺っているみたいだねぇ。
とその辺はにまにまです。
ただ、本当に本名が恋愛ベタ、というか無頓着というのか…。
つれなさ過ぎる(T^T)
なのに、取り調べ相手から「恋愛したことないでしょ」と言われた事をいつまでも引きずってて、めんどくさ~。
いやいや、今事件追ってる最中なんだよね!?
気にするとこ、そこ!?今!?
と、本名には色々言いたいことが。
基本的には受様の幸せを願い、攻様には厳しい私ですけど、今回は塚原に同情しちゃう。
書き下ろしでも、本名ってばもうちょっと恋人の気持ちを慮ってもよくないかね。
男ゴコロが分からない分からんやっちゃなぁ。
塚原と本名の元先輩とのマウントの取り合いは楽しかったですけどね。
どうにも糖分不足でございます。
刑事×刑事の事件モノ。警察絡みにしては恋愛要素多めだった印象。ドライな主人公がドライなまま思い悩み続ける描写が面白い。気分の上下が分かりやすく、あからさまに浮かれた様子を見せる塚原が可愛くて、とても好きだった。
取り調べ相手からの一言が、頭から離れなくなってしまった本名。本名の心の極々小さな穴に、その一言がストレートに入ってしまったような。恋愛脳なキャラでもないのに、自身の恋愛に悶々と向き合う様子は、仕事の範囲を超えたものになっていく。
その悩みのせいで塚原に上手いこと言いくるめられる本名は、自己申告通り不慣れ感いっぱいで動揺してて、ちょっと心配になった。普段しっかりしてるっぽいのに、一言に翻弄されて部下に流されて。
ちょうど道に迷うような、そういうお年頃だったのかな。
本名視点で見る塚原は生意気だけど、うきうき上機嫌から一気にどん底に突き落とされるまでがよく分かり、かわいそかわいい感じ。
彼シャツ姿の本名を見たときの脳内をぜひのぞいてみたい。顔に出ないけど感情が分かりやすいキャラはツボ。わざとらしさを感じさせない描写で伝えてくれるところもすごく良い。
塚原が本名に惚れた理由は、こちらもちょっと心配になった。本名と出会った当時の塚原は、かなりお疲れだったのかな。出し抜く人を見続けて、心が疲弊していた人のよう。まあ本名の人柄が伝わるエピソードで、通常時でも惚れてたかもだが。
お付き合いまでと当て馬編の二話収録で、事件は一冊通して解決まで。正直、事件部分には興味を引かれず……。本名と塚原の不器用な恋愛部分は楽しく読めた。
塚原が苦労しそうな関係だけど、適度に本名を弄ってガス抜きしてるのが微笑ましい。電子書き下ろしの、甘さはないけどお互いへの信頼はしっかりありそうな二人の雰囲気がとても好き。シリーズ化して欲しいな。
刑事同士の職場恋愛。
先に、続編の「愛になれない仕事なんです」を読んでしまったのですが、この二人がどうやってくっついたのかがこちらで読めました。
最初は塚原のことをいけ好かない奴…の認識だった本名。
でもある事件で恋愛したことない汚名を着せられ、悩んでしまう本名。そんな彼をゲイなのでは?確かめようと言う塚原。
乗っちゃう本名も本名ですが、酔いのせいもあって塚原に乗っかられる事態に。でもそれが本名の本当のところを引っ張り出してしまう。
いやはや、本名、可愛い。(塚原も言ってますが)
だって、パチンコの景品でもらった携帯灰皿を「使わずに」大事に持ってるんですよ!しかも、それを落としてしまい、自慢の武闘で隙が出来ちゃったがために囚われの身に。もちろん塚原が助けに来るんですが。
後生大事にする安物の携帯灰皿。女子高生か!ってくらいの乙女心を持ってんじゃないかなぁ。
なかなか思うようにならない仕事ながら、彼らはそれを理解できるだろうし、上手く続いてほしいな。って、続巻があるので続いてるんですが。
北上れんさんのイラストが相変わらず素敵でした。
限りなく神に近い萌2です!刑事ものですが、バディという華麗さ(?)より市民のために地道に捜査に明け暮れる警察のお仕事という印象で、それがなんとなく砂原先生らしい気がして、とてもよかったです。北上先生のイラストの表紙がイメージ通りの2人。手の表情が色っぽくて素敵すぎます!!!
仕事に忙殺されてプライベートはなおざりな日々を過ごす薬物捜査係の刑事・本名は、取り調べ中に逃亡犯の恋人から指摘された「恋愛したことないでしょ?」に、埋もれていた恋愛の痛点が刺激され、生意気な後輩の視線や憧れの上司に対する自分の気持ちに、今までとは違う意味を見出していくのですが…。この一言を機に、恋愛DT本名が、恋を知っていく過程が、事件の捜査と同時進行する萌え萌えドラマです。年下攻・後輩である塚原の無自覚先輩のプロファイルと状況証拠が的確過ぎて刑事らしさ満載ですw。
捜査の一環と称してゲイバーに2人で行くところから急展開していきます。やっぱりお酒が入ると堅いお仕事してても開放的になっちゃうのか、「自分がゲイかどうか試してみればいいですよ、ちょうど俺溜まってるし!」と塚原に誘われ自宅へ連れ込まれる本名が、武道の有段者で普段はヤクザとも渡りあうのに一転してチョロい受化するギャップに萌え…。塚原が(たぶん感極まってうっかり)「…嬉しいな」と漏らすんですけど、攻としての喜びがダダ漏れてきて、“よかったな~”の気分になりました。しかも、スケベのたびに(忙しすぎるから2回だけど)嬉しい言う攻、可愛すぎる!
書き下ろしの“キスさえできない仕事なんです”では、東京から出張して和歌山で犯人張り込みの2人に当て馬、本名の先輩・皆川が登場するんですが、この当て馬と攻のバチバチが、最高にい~感じなんです。再会でスイッチ入ってる皆川に対して、塚原が独占欲丸出しで牽制するのが大人気なくてたまらん。本名のこと大好きだったんだな~といろんな言動から伺えるだけに、皆川の恋心が不憫だったりもしました。出会ったのは先だったのに!
あと、塚原が本名にプレゼントするパチの景品・携帯灰皿のエピがとてもいいんですよ。恋愛DTなので、“好き”ってどうするんだっけ?な本名なんですけど、おそらく本人が自覚している以上に塚原のことが好きなんだなとわかるんですよね。
書き下ろしの終わりで冒頭の事件が解決するのですが、その解決方法が、恋を知った本名らしくて人情味あって、しみじみいいのです。
恋愛DTの目覚め物語としては見事に完結していますが、続編があったら絶対読みたい攻受でした。
お仕事ものって萌えとのバランスが結構難しいと思うんだけど、これは、どちらもいい感じ。
バディとして一緒に張り込みしたり、聞き込みと称して飲みに行ったり、仕事を通して自然と相手を理解して距離を縮めていくのがいい。
受けはそこそこいい歳なのに鈍いというか、恋愛音痴なところがある。
だけどボーッとしてるわけじゃなくて、生真面目に内省して、それをきっかけに犯人の心理を分析する。仕事上での心の動きが恋愛方面にもちゃんと生かされてくるので、仕事ばっかりで恋愛がなかなか進まない、というお仕事ものにありがちなフラストレーションをまったく感じなかった。
当て馬のキャラもいいし、うまく二人の仲を掻き回してくれる。攻めの嫉妬が美味しくて、ふたりのちょっとしたやり取りに、ニヤニヤしたりハラハラしたり。最後まで引っ掛かるところもなく、終始にやけながら読んじゃった。いやー、面白かった。
そして、北上れん先生はスーツ男子が上手い! めちゃめちゃセクシーで、もーうっとり。勿論スーツを着ていないシーンもセクシーで、全てが眼福です。
男らしい受け、バディものが好きな人、刑事ものが好きな人なら絶対外さない作品だと思う。