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子どものころ友人と麻雀をする父について たいそう賑わった焼き鳥屋の奥座敷の隅に積まれた本に手を出したことがある
母がする奥さま連中との大人の会話も 父が興する麻雀もわからない それこそ大人の息抜きに付き合わされる子どもに構う大人なんていなくて
隅に置かれたエッチな大人の雑誌は生々しい身体を開けるだけ開いた女の人の写真とエッチな挿絵のついた文章ばかり その合間に入れられたマンガだけが唯一子どもの暇つぶし
どこの国のお話かもわからないのに その生臭い中にあってひたすらカッコいい大人がたった1人バイクに跨って旅をする さもすれば 初期のモンキーパンチのような絵面で‣・・
死ぬために日本に来たハーフの青年と雨の夜 彼を拾った日本人の帽子屋とのお話なのに この本を開いて数ページであの頃チラ見したカッコいい大人のマンガを思い出した
初読みの作家さんだけど いいなこの雰囲気
現在5作目まで出ているCANISシリーズ。
世界観がめちゃくちゃ立体的で多面的で、5冊読んでも未だに果てが見えません。
私なりにこのシリーズを説明するなら、Dear Mr.rain〜Dear Hatter=CANISシリーズ 表サイドの物語、THE SPEAKER=CANISシリーズ 裏サイドの物語、とお伝えします。
同じ世界の裏社会で起こっている出来事を当事者側から描いているのがTHE SPEAKER、それをニュースで断片的に耳にしても無関心に聞き流している表社会側の住人の物語を描いているのがDear Mr.rain〜Dear Hatter、という感じ。
繋がっていないんだけど繋がっている、二重構造で進行するストーリーが今まで味わったことないような読後感をくれます。
もしかしたらDear Mr.rainから読み始めた人と、THE SPEAKERから読み始めた人とでは、シリーズの印象自体がまるで違っているかもしれません。
現在出ている5冊の順番は
CANIS -Dear Mr.rain-
CANIS -Dear Hatter- #1
CANIS -Dear Hatter- #2
CANIS -THE SPEAKER- #1
CANIS -THE SPEAKER- #2
となります。
※-THE SPEAKER-は現在も絶賛連載中です。
先日いきなり4作目からレビューしたので、今回はシリーズの始まりに戻ってこちらを。
Dear Mr.rain〜Dear Hatterは、帽子屋を営む〔沓名〕が、人手不足で猫の手も借りたい気分だったある雨の日に、道端で行き倒れていた〔リョウ〕を拾ったことで始まるお話です。
CANISというのは〈イヌ属〉という意味で、ここではリョウのことを指しています。
Mr.rainは沓名のことを指しています。
雨男が、親に捨てられ飼い主に捨てられ行き倒れていたイヌを拾う。
タイトルに則るなら、そんなお話。
ニューヨークから来たというリョウのバックグラウンドは謎めいていて、のちのTHE SPEAKERで主役になるキャラ達と繋がっています。
が、そちらサイドのことは断片的に差し込まれるだけで、ここではまだよく分かりません。
ストーリーはあくまで表社会で出会った沓名との「恋の始まりの予感♡」を主軸に進みます。
でもそれもまた、まだ「予感」止まりです、本作では。
2人のお話は「CANIS -Dear Hatter-」にガッツリ続きます!
天使のはしごを見たリョウが捕まえたものって「舞い降りてきた天使」ってことよねきっと( ´艸`)
【電子】ひかりTVブック版:修正-、カバー下なし、裏表紙なし
(私の購入後にデータの差し替えが行われているので、もしかしたら違っているところがあるかもしれません)
先に『CANIS THE SPEAKER』シリーズを読んでしまっていたので、この作品だけに焦点を絞って評価することが難しかったのですが、まだ序盤ということも鑑みて萌評価にしました。あのCANISシリーズの原点であると考えれば、つい神評価にしたくなってしまいますが。
日本で人気の帽子屋を営んでいる聡と、ニューヨークで血生臭い日々を送ってきて死ぬために日本にやってきたというリョウ。2人が道端で出会ってからの話ももちろん魅力的なのですが、まったく境遇の異なる過去の回想も結構ページを割いて描かれていて引き込まれました。言わずもがなリョウの過去は凄惨なもので、両親にいらないと言われ家を飛び出し、組織に置いてもらうようになるものの、自分だけ他のメンバーとは違うポジションだったことを後から知ります。そんな過酷な人生を生きてきたという割には、絶望したり完全に人生を諦めているようには感じず、元々の明るい性格は失われないままなので、これからの彼自身が主体となる生き方を応援したくなります。何度か聡が飼っていた犬とリョウを重ねるように描写されるのですが、リョウが聡と過ごすことで、本質的に犬から人間へと変われる日がきっと訪れるんだろうと、今後の展開に期待が膨らむ作品となっていました。
この作品はとても素晴らしいと思います。ストーリーのリズムがよくて、二人の付き合いも面白いです。これからも先生の作品を支持します。先生頑張ってね
ZAKK老師的作品真的很好看,整個故事的節奏掌握得非常好,非常引人入勝,劇情的描寫鋪陳以及穿插式的兩人經歷都是非常重要的部分之一,讓讀者一步一步了解兩人的性格,這樣的描寫搭配老師一流的畫技真的是1+1大於2!
不浮誇,我覺得這部真的太好看了,真的希望大家都去看看ZAKK老師的作品呀!
支持老師!