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表題作愛と贖罪

母方の叔父で仏文学准教授 天埼直人 40歳
両親を失くした大学生 堀口歩 18歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

過去に縛られた叔父と甥の、倒錯した愛とセックス――。閉鎖空間で始まる、センセーショナル・ラブ!!

両親を亡くし、叔父の直人と暮らしている大学生の歩。心に傷を抱える歩にとって、柔和な直人との生活は、唯一の癒やしだった――。ところがある日、見知らぬ人物と直人の サディスティックな情事を覗き見てしまう!! そのうえ直人は「歩も興味があるんじゃないの?」と 妖しく誘いかけてきて…!?

作品情報

作品名
愛と贖罪
著者
水原とほる 
イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784199007262
2.2

(24)

(2)

萌々

(2)

(6)

中立

(5)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
6
得点
41
評価数
24
平均
2.2 / 5
神率
8.3%

レビュー投稿数6

電子版には挿絵がなかった

両親を事故で失った歩は、母の弟・美貌の叔父・直人と暮らす事になる。
叔父は、母と似ている。40才近いのに直人の見かけは若い。
歩は、両親の良いとこどりで、どちらかというと母に似ている。

両親が出会った馴れ初めは、父が叔父の家庭教師だったことから。
家庭教師を、大学卒業と同時に辞めて、伯父と父が再会したのは、
母と結婚する挨拶に来た時だった。
そして、両親が結婚して歩が生まれて、叔父の直人は歩をとてもかわいがる。

直人が今も独身であることには、秘密があった。
父と直人の秘密を歩が知る事になる。

サスペンス調、歩が悩みながら出した結論は、共依存に近い。
結論を出すまでの描写がとても良かった。
二人がそれで穏やかに暮らせるなら、それでいいと思う。

挿絵、入れて欲しい。残念。

2

衝撃を受けた

私がBL初心者だったころに読んだ小説です。正直、とても衝撃を受けました。何が衝撃と聞かれれば、うまく答えられませんが、まず過去に攻めの直人と受けの歩の父が少し関係があったこと、それが原因で直人が歩にちょっかい?調教ですかね?をすること。それから直人のセフレに歩を犯す・・・。私の理解を超えてます。
直人は歩父が好きだったのか、恋というより執着の気もしますが。そこらへんがよくわかりませんでした。まあ、一番悪いのは歩父ですが。悪いというより最低ですよね。私はあまり、本を読んでてイライラしませんが、久しぶりにイライラしました。

番外編の小冊子を読みました。直人のセフレのおかげで、見事歩は直人を抱くことに成功しました。案外、セフレは良い奴なのかと思いました。直人にも歩にもひどいこと(調教?)をしていた印象でしたが、直人を愛しているから望んでいることをしていると言っていて、なるほどなと腑に落ちました。

3

おかしいなあ。

近親執着物が大好きで表紙は葛西さんなので浮かれて購入しましたが、…………読み終わった感想が、う、うーんという感じです。
水原作品は「金木犀の巫女」を読んだ事がありますが、もう少し読み応えがあったような。
描きたい事も分かるし、好きなテーマなんですが何故か入ってこないのです。読みやすい分、何にしても中途半端なのかもしれません。
禁断物ならもうどっぷり堕ちるところまで堕ちて、そこからどうなるかという話の方がよかったような。
ありきたりですが、ぐだぐだな叔父との仲から高橋くんが歩を救い出す、もしくは救い出そうとしたけれど駄目だったみたいな話の方がよかった気がします。そう、高橋くんも出ても出なくてもよかったですよね。彼を利用したって云うけど、云う程利用も何もしてないですし。

高橋くんは出た時にもしかして「タカ」なんじゃ!?と思ってましたが、全然違いましたね。何故、こんな近い名前なのかも謎です。

色々不完全燃焼なので、限りなく「しゅみじゃない」に近い「中立」で。

全然関係ないですが、タイトルを打つと必ず「愛と食材」になる我がPC。
ぼんやりとクッキング●パの顔を思い出しました。「美味いぞ」

1

一種、哲学的なタブーもの?

水原とほる作品はこれが何度目か…いや、いつも思うんだけど、
細かい描写はかなりいいんだよね。
しかし、趣味にのっていかない、いや、乗れないといったらいいのか。

エキセントリックな仏文学者の叔父と18歳の大学生・歩
きました近親相姦!ウヒョー!と喜ぶ間もなく、叔父がやけに哲学的なことを
語り始める。かなり言ってることはマトモで説得力もあるんだけど。
しかし、まっとうなこと言われたからって萌えるかっていうと、萌えない。

歩が叔父とそのセフレのいけないことをのぞき見してしまった時の
ドキドキ感はよーくわかるんだが、その後、叔父と歩が心理的に近づいていく
プロセスっていうのが、すごく説明不足な感じ。
揺れるもよし、肉体の喜びに溺れるもよしなんだけど、
タブー感がいまいち欠けてるんだなぁ。
叔父のバックグラウンドに隠されたものも、もうちょっと説明が欲しいところです。

6

歪んだ愛の末路

どっぷり暗くて重いです、読み終えた後にたとえ主役キャラが共にいる事を
幸せだと思っていても、たとえようも無くすっきり感を感じない。
愛なのか憎しみなのか狂気なのか、自分でもままならない負の感情に引きずられ
両親を事故で亡くしたばかりの甥っ子を調教し、更に自分のセフレに犯させる叔父。

一般的な禁忌ものとは少し違っていて、受けになる歩の亡くなった父親が結婚前
叔父の家庭教師をしていた頃の関係が20年経っても攻めになる叔父の直人に
忘れる事が出来ない執着的な恋情と狂気を残している。
それが歩の両親が死んで歩を引き取ったことで復讐なのか、叶わなかった思いを
甥っ子に向けてしまったのかと思える流れです。

自分が過去にされた事をその息子である歩にしている、復讐じみてますが
愛する者を失くした喪失感と弱さが理性を上回った感じでしょうか。
それを一心に受ける歩ですが、次第に快感に禁忌も何もかも捨て去るように
ちょっと開き直りかと思えば、意外にも歩の方が男前で叔父を受け止めるラスト。
攻め受けが逆転するのも近い気がする展開でした。

歩の父親によって開けられた叔父のパンドラの箱、それでもたった一つ残っていた
希望が、実は歩だった、大人になり、叔父の歪な愛弱い心を支えるのは甥っ子の
歩になるのだろうと感じさせるストーリー。

8

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