特典SS付き
公安の蛇に愛された鑑識員、恋の受難!?
題名からしてもう、ツボに入りました。
表紙の右側のスーツが「公安の蛇」こと西村和巳、デンパです。左側の胸元をセクシーにはだけたお兄さんが、鑑識の警部補の柏木聡、オトメです。
ギャグとエロさを求めて読んだのですが、正直この作品で泣くとは思いませんでした。そうです、思わずうるっと涙ぐんでしまったのです。
話のあらすじは割愛しますが、デンパが攻め、柏木が受けです。柏木がオトメ野郎ということになりますが、男前受けです。
恋に傷つき、身体だけの関係で良しとするようになってしまった、そういう繊細さがオトメなのだと思いました。
デンパとオトメは仕組まれた偶然により、その夜の内にセックスして、次には公安と鑑識として相対します。
絶対うまくいくわけがない、もう傷つきたくない、と好意を押し殺そうとする柏木の心をこじ開けるデンパ。
ここが最高でした。切ない本音を吐露する柏木に、跪いて誓えるデンパの包容力、泣けました。
表題作の他、「刑事Aを探せ!」と次巻への繋がるであろう「日常」の二編が収められています。
小山田あみ先生のイラストも最高です、表紙下の青い空間での場面は艶かしい。
来年春の続きが待ち遠しい!私もシリーズ化希望します。
いや〜〜、面白かった!
公安の年下キャリアの天然デンパ男×鑑識のチャラ男…に見えてピュアな年上男のカプ。
この、攻めの公安キャリア様・西村が最高のキャラで。
受けの口から度々出てくる、かの有名な「時間は会議室で起きてるんじゃない」「レインボーブリッジ封鎖できません!」の刑事を実在の人物だと思い込み、恋のライバルとして部下に調査させる攻め様w
めためたに笑わせてもらいました。
で、お仕事BLとしても奥行きがちゃんとあって、気になりすぎるところで終わっているこちら…
ええええ!柏木の身に降りかかる「悪夢のような出来事」って一体何!?
気になってきっとこれから続刊を買って読んでしまう予感……週末で良かった;
軽快に読ませてくれる文章、跪く攻め様への萌えとときめき、事件の謎、といろんな視点で楽しませてもらい、大満足の一冊でした✨
B-PRINCE文庫の新人賞受賞作。
作者は井上ハルヲ(オハル)さん。
改名後初めての作品だから新人扱いなのか?
何にせよ、持ち前のキャラクター造形とお仕事描写の見事さは健在でした。
刑事部鑑識課の柏木(受け)は、映画館で出会った行きずりの男と寝る。後日、その男が公安部の管理官・西村(攻め)と判明し…というお話。
デンパ男とオトメ野郎なんて一体どんな珍味なのか、興味津々で読み始めましたが、オトメ野郎(柏木)の方は想像よりずっと雄々しい年上受けでした。
仕事では公安の連中を怒鳴りつけるほど強気で、プライベートでも自分から初対面の男に跨がるほど肉食系。
西村に惹かれつつも、エリート管理官の将来を潰してはいけないと自制する良識もある。
西村に歳のことを言われて怒ったり、Hシーンで蕩けたりするあたりがかろうじてオトメっぽいところかなと思います。
デンパ野郎こと西村は、真面目な顔してボケたことばかり言う本当に面白い人。
職場では鬼の管理官で通っているのに、素の彼は天然で世間知らずでホラーが苦手な大変可愛い人でした。
こんなギャップ持ちイケメンに一目惚れされ、時に珍妙に時にロマンティックに口説かれたら柏木でなくともイチコロでしょうw
こんな二人の軽妙なやり取りをベースに、テロ事件を追う刑事物としての展開もしっかり描かれており、読み応えがあります。
既刊に比べかなりコメディ要素の強い本書は、この作家さんの新境地なんではないかと思います。
こちらの作品、あとがきによると続編が出る予定とのこと。
これだけキャラが立っていればいくらでも続きが書けそうなので、是非シリーズ化して頂きたいです♪
こんにちは。改名は作風と合わないと言われたからとHPにありました。
各社の賞って「新人章」がほとんどで、他社でデビューされていても応募出来るので、ビープリではないですが既に商業デビューしていても「新人賞」とられてる方はいらっしゃいますよ。ただ初作が注目されなかったりして目立たないのかったり、初作から間もなかったりだったりかな(^_-)
本作、早くもシリーズ化決定なのですね。早く入手しよう♪
ココナッツさま
こんばんは~
コメントありがとうございます(*^.^*)
『劣情宅配便』は私はまだ読んだことないんですが、ハルヲさんが受賞された第8回B-PRINCE文庫新人大賞の募集期間が2013年10月~2014年3月で、ハルヲさんが改名されたのが2013年9月なので、書かれたのは『デンパ~』の方が先なんじゃないかな?と思います。
でも『デンパ~』は元々同人誌で発表された作品のようですし、ココナッツさまの仰る通り執筆歴のある作家さんが新人扱いなことにも疑問が残りますよね(;^_^A
Krovopizzaさま
こんにちはー、Krovopizzaさま(*^^*)
井上ハルヲさん名義ですと、先に『劣情宅配便』がリリ文庫から出ています。
でも、ビープリでは初だから?ということなのでしょうか。
執筆歴のある方ですから、新人扱いというのも変な感じですね(^^;;
新人賞受賞作品となっていてええ今頃?とびっくりです。
改名したら新人扱いなのかな。
改名されても作品の持ち味は今までと変わりなくでした。
相変わらずキャラがいいです。この方はキャラを作るのが上手いですよね。
警察ものは得意なのかな。仕事描写もいつも通り細かいです。
受けは強気なオトメ35歳。攻めは天然ちゃんの32歳。
年上受けなんですが、オトメの柏木がかっこいい。あれ?オトメだよね?
オトメだけれど攻めにガンガンのっかります。誘います。襲います。
攻めの西村はハイスペックイケメン。なのに完全に世間からズレた天然ボケ。
ボケて脅して口説きまくります。
何なんだこの二人!三十過ぎてるのにかわいすぎる!
コミカルだけれど、ちょっとシリアスな展開もあるのかと匂わせていて、ときどきキュンとなる。そしてエロいところはちゃんとエロい。
井上さんてデビュー作の痛い描写のイメージが強かったんですが、こういうのも書くんですね。
今までのイメージがぶっ飛びました。
あとがきによると続編もあるとか。
小山田さんのイラストもイメージぴったりだし、ぜひシリーズ化希望!