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表題作傘を持て

畑中誠(インテリ・高→大→城田組)
城田景(城田組の息子)

同時収録作品傘を持てー陽炎編ー

鈴木(金本の子分)
金本(大平組の若頭)

同時収録作品真面目長屋

八神
組長の息子

その他の収録作品

  • 傘を持てー逃避行編ー
  • あとがき
  • カバー下漫画

あらすじ

ヤクザの組長の家に生まれたことに悩み、荒れていた高校時代。
そんな城田を救ったのは同じクラスの優等生・畑中のひと言だった。
その後、一流大学に進学した畑中と組に入った城田だったが、なぜか畑中は城田との関係を切ろうとはせず、キスを交換条件に仕事を手伝うように。
輝かしい未来が約束された男が、なぜ自分のような人間に固執するのか…。
しかも、大学を卒業した畑中は、城田を追って組に入り───…。

作品情報

作品名
傘を持て
著者
たうみまゆ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784801954632
4.1

(153)

(76)

萌々

(42)

(20)

中立

(8)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
22
得点
616
評価数
153
平均
4.1 / 5
神率
49.7%

レビュー投稿数22

狂人の純愛

じわじわ噛み締めたくなる面白さ

本音を隠してヤクザになった城田に淡々と全てを捧げる畑中
潔くて破滅的で気になること面白いことに貪欲なのが良い
お互いへの執着が根底にあるのとても良い
設定はハードだけど、湿っぽさとカラッとしたとこが共存していて、なんだかあたたかみも感じたり不思議な作品です。

畑中の周到さ、金本の胡散臭さ、狂人の騙し合いも楽しく、金本はただで死ななさそうでもありあっけなく死にそうでもあるとこ好き。そんな金本が心も体も許しちゃう、それを心底楽しんでるの2つめのお話も趣き深い。

1

執着純愛最高峰です

こちらはヤクザが15年かけて恋愛成就するお話です。
ほんとに最高BL。。すっごいよかった!
タイトルからしてオシャすぎな
インテリ I Q高すぎな狂った男のヤクザの若への執着愛。しかも同級生て。
私はこんなBLほんと大好きです。
1話目からがっちりこれは絶対面白いじゃんって
思っちゃいましたが
タイトルの他に入ってるスピンオフと
タイトルのプロトタイプ?元になった短編も
全部萌え度高くてめちゃくちゃいいコミックスですね。
竹書房の日に買う本に激推しの名作な一冊です。
あっさりした絵もなんかめちゃくちゃ好きだわ〜!
ヤクザモノが好きな人は読んでるだろうけど
エロは微量ではありますが執着愛好きにも激推しです。

2

純愛のクセに狂ってやがる

以前 『ずっと雨が降ってる作品』探しのトピで 優しい姐さまが回答してたのを時期的に思い出して 盗みポチ

あのときの姐さま ごちそうさまです


基本 クズとか下衆がでてくる エグいやつを1ヶ月に2冊程度欲する質
ヤクザだ クズだ ゲスの煽りで期待値上げまくります


いや 別にこれがそうって訳ではないです
でも ヤクザの息子よりヤクザな同級生が ヤクザ見習い(チンピラ)飼い慣らすとか ってのがね



全ての音をかき消す雨の中で彼を見た時から 堕ちた先
自分の持てるすべてで 支えると決めた


ヤクザ稼業に馴染めない 哀れなヤクザの息子に固執するクズの執着が振りきれてていい
自分の想いは秘めたままのくせに 相当な溺愛っプリがほんとイカれてる


ただね ただね
二人とも幼いままだッ!

20代中頃 下手すりゃ後半でもくらいの歳のはずなのに高校から1ミリもフケてないッ!
いや 絵的な事はこの際どうでもいい


堕ちた世界で 手腕一つで稼ぐシノギの巧妙さ 裏を見据えての画策も 騙し騙されるヤクザな場所で ただひらすらふたりで逃げることだけのために費やした15年もすべて 愛おしすぎる1人の為

外道のクセに純愛 純愛のクセに狂ってやがる
しかも最後の最後まで下衆っぽく 無駄に首突っこんだばっかりに恩仇ですか?


雨につられて思い出して読んだ はじめましての作家さんだったけど
さすが姐さまチョイス 確かに雨がキーだし 生々しい世界で約束だけを信じて添い遂げるってのが しかもオマケの1組つき

いやぁ 読み応えあって面白かったです
個人的には もっと粘ついた生臭いもが出てくるのを 今か今かと待ちわびましたけど

1

雨に隠れて泣く

雨に濡れて、涙を隠すように男泣きするヤクザの後継ぎを見て恋に堕ちた優等生の物語でした。

畑中の一方的な執着かと思いきや、ヤクザ家業に不向きな自分の性分を分かっていて、荒れている城田が、限界が来たら「二人で逃げよう」と言った言葉を支えにしていて実はお互いを大切に思ってるんですよね。

城田を支えるため、側に居るために盃を交わした畑中。
畑中にはヤクザでいてほしく無い城田。
この関係性がなんかねー、イイんですよ。
全く甘さは無くて、イチャイチャと言える触れ合いも無いんですが、そこも良いです。

"こいつを台無しにしていいのは世界でオレだけ"のセリフがやっとデレたにしては辛口で世界観にピッタリで良かったです。

プロトタイプのお話も好きでした。
お互いを想いあってる主従関係の2人っていいですよね。

0

人生を懸けて惚れる

何でしょうね。
「俺…、お前のことが好きなのかも」とか「やばい、お前が可愛く見える」みたいなふわふわ甘酸っぱい恋愛に胸きゅんする作品もいいけれど、この作品にはふわふわ感も、甘酸っぱさもありませんでした。
恋とか愛というレベルじゃなくて、人生そのものみたいな。
「一生をこの男に懸けると決めた」男と、そんな男に絆されちゃったんだから仕方ないっていう男。
天晴れでした。

クラスで浮きまくっている893の組長の息子・城田が、雨に打たれて泣いているところを見てしまった優等生の畑中。
その瞬間から、2人の運命は大きく変わって…。

卒業後、城田は組に入り、畑中は一流大学に通いながら城田のシノギの経理を担当する。
大学卒業後は、若頭になった城田の補佐として組に入る。
城田が陥れられそうになったら必ず救いに来る。
畑中の万能っぷりが良いです。

何かと城田の足元を救おうとする大平組の金本や、畑中の働きで大きくなっていく城田の勢いを弱めたい城田組のもうひとりの若頭・川田と頭脳戦に心理戦を繰り広げていく展開は、なかなかのVシネマ。
その辺の設定や描写もかなりしっかりしているので、途中で「わたしが読んでいるのは極道漫画」というテンションになりました。

このまま組長にのしあがるまでを描くのかなあと思っていた終盤の展開で、「そうだった、BLでした!」と思い出す。
高校時代に畑中が言った「(限界が来たら)2人で逃げようか、どこか遠くへ」という台詞。
あのときからこれまでずっと畑中が城田のそばに居続けたのは、そのためだったのか!
ほんとにこの畑中という人は、よく分からない。
複雑に見えて、すごーーーくシンプル。
こんな訳の分からない男にここまで惚れ込まれたら、落ちないわけがないなあ、としみじみ思いましたよ。

同時収録は、畑中の抜け目ない人柄に惚れた金本と舎弟くん。
短い中にたっぷりとドラマがあって、読み応えがありました。

そして一番分かりやすくて良かったのが、【傘を持て】のプロトタイプだという【真面目長屋】でした。
これは本当にシンプルで分かりやすい、男が男に惚れ込む話。
それを第三者目線で描いてあるのが、また味わいがあって良かったです。

0

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