尊大な狗神様×働き者なお世話係の、神様とのドキドキ同居ライフ!

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表題作狗神サマにお仕えします! 

大真名神,神社の主祭神
伊田朝比,山奥の神社に奉職が決まった元リーマン,28歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

山奥の神社に勤めることになった朝比は、主祭神の狗神・大真名神に巫力を見込まれて、神様が住まう奥ノ院で世話係として働くことに。尊大に見えて意外に面倒見のいい大真名神に、朝比は次第に惹かれていくが…?

作品情報

作品名
狗神サマにお仕えします! 
著者
小中大豆 
イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784041052792
3.7

(41)

(3)

萌々

(26)

(11)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
10
得点
153
評価数
41
平均
3.7 / 5
神率
7.3%

レビュー投稿数10

「社長」と呼ばれている神様の攻め

「社長」と呼ばれている神様ってところが、まずなんかユニーク。
確かに「社」の「長」なんですけどね。

おまけに大真名神ときたら神様のくせに片付けが下手で汚部屋住まいという……。
そんな妙に人間味あふれる神様の元へとお仕えすることになった受けの朝比。

朝比の精が大真名神にとっての糧となるというわけで、せっせとフェラで吸い取られることになるんですね。
そこが安易なエロ展開に思えて、微妙に萎えたのも事実。
だけど、やがて大真名神を好きになって彼に抱かれたいと思うようになるんだけど、大真名神は抱いてくれないんです。

安易なエロ展開……と思っていたのに、その先には進まない!という意外性。
そしてそこがお話の鍵を握っているというところが良かった。

めーっちゃ萌える!とかそういう強烈なものはないんだけど、ちびっこ成分あり、モフ成分もありでさらりと楽しめる作品だと思います。

3

会社社長が神社の主祭神






主祭神を社長として、摂社の神様や神使・宮司以下神職たちは社員として働くという不思議な神社に就職(奉職)した家族の縁に恵まれなかった受けが自分の居場所を見つける話。

<あらすじ>
実家の神社を継ぐ継がないと何度も弟に振り回されたあげく結局他所へ行かなければならなくなった伊田朝比(受け)は実家から遠く離れた大真名神(おおまなみ)神社に奉職することになります。
あいさつ回りをしていると、犬耳尻尾(実は狼)に袴装束の美丈夫と二人の子天狗のコスプレをした3人連れを見かけます。
実は彼らは大真名神神社の主祭神・大真名神(攻め)とその神使だったのです。
普通は視えない彼らを視認できる巫の気が強い朝比は貴重な人材として神様のお世話係として神たちの住む奥の院に勤めることになります。
初めは不安でいっぱいだった朝比ですが、優しい神さまたちとの居心地の良い職場に必要とされることが嬉しく思うのでした。


朝比は子供のいない遠縁の神社の家に養子に入りましたが、その後義弟が生まれたことにより微妙な立場になってしまいました。
義両親は義弟を猫かわいがりし、義弟の主張が全てに優先されたため、神社を継ぐように言われたり、なかったことにされたりを何度も繰り返し、振り回されたあげく、奉職することになったのが大真名神神社でした。
昔から人ならざるものが視えましたが、視えない養父から否定されつづけたことと実家の神社には神がもういなかったこともあって(朝比もちろん養父も知らなかった)神を信じていませんでした。
奥の院で働くようになって、ずっとここで働きたいと思うようなるのですが、気になるのは昔に比べて少なくなった参拝者のせいで大真名神をはじめ彼らの力が足りなくなってくるときがあることです。
神の命は永い。今は自分の気があるからいいが、自分がいなくなったらどうなるのか心配で仕方なくなるのです。


自分のことを社長と言ったり、神さまたちで会議をしたり、主祭神が宮司たちと会議をしたりとすごく不思議な神社でした。
会議ではグラフで参拝者の数をチェックして対策を話し合ったり、痛絵馬とか萌え絵馬をどうするかとか世俗のことを研究していて神様も市場調査をしてるのかと思うと可笑しいです。



神さまたちは大真名神を筆頭にみな変わってるけどいい人ばかりでとても仕事しやすそうな職場でした。
大真名神の神使の桔梗と蘇芳は幼稚園児くらいの子天狗で姿もかわいいですが言動もかわいいです。
それでも長く生きているので話している内容はちょっと大人ぶっていて、朝比を見つけたときは「逸材です」「いい人材が見つかりました」と喜ぶ姿は可愛い姿とのギャップが面白かったです。
巫の気が強いとわかり、すぐさま奥の院へドナドナされていく不安いっぱいの朝比に「新人教育は熱心だ」「みんな変わってるけどいいひと、優しい人」と何度も言い募るのも可愛くてクスッとしてしまいます。
そして、そんな不安でいっぱいの朝比を心配したり、養父から守ろうとしてくれたりと宮司以下の神社の人たちもいい人ばかりでした。

大真名神が気を貰う方法はお約束なのですが、あまりの朝比の献身ぶりに大真名神は生い立ちが不憫な朝比の忠誠心なのか恋心なのかわからず動けなかったためちょっと切ないことになります。
弟の家出により再び実家から戻ってくるように言われたり、貴重な巫である朝比をヘッドハンティングに誘われたりとちょっとした事件は起きますが、概ね優しくて大らかな大真名神は甘々だったと思います。
外に腹立つ人はいましたが、身内は皆いい人・神様ばかりで安心して読めました。

朝比に最後まで酷い態度だった養父や実家の神社はどうなったのかその後はちょっと気になりましたが、楽しく読了しました。
これからも末永く大真名神と神社を盛り立てていってほしいです。

0

王道シンデレラストーリー

あら、可愛らしい。
受けさんの朝比くんも、攻めさま(なんと神様!)の大真名神さまも、秘書(?)である桔梗と蘇芳のちびっ子2人もとてつもなく可愛いのです。
嫌な奴も数人、敵役として出て来ますが、大真名神さまの安定感でしょうかね?あまりハラハラしません。
真面目で健気な主人公が愛されて幸せになるという、お話の幹がズドーンと通っていますので、最近心身共にお疲れ傾向の強い私もストレスなく読みました。

勤め先の神社に始めて訪れた際、朝比はこの世のものとは思われないほどの美丈夫を目撃します。
この方、神社の神様だったんです。
実は朝比は小さい頃から他の人には見えないものが見える力があったんですね。
早速、彼は大真名神という狗神さまのお側係になります。

神様達は現世と同じ様に仕事をします。
人間の信仰心を保つための戦術会議とかしています。
何たって大真名神さまは自分のことを「社長」と呼ばせていますから。
ただ、このお話、お仕事ものではないと私は感じましたです。
孤独な青年が自分を庇護してくれる恋人の元で、今まで抑圧されていた自分の才能を開花させるお話です。
そう、王道中の王道!

この朝比くん、子どもがいない神社に、2歳の時、跡取りとして養子に入った人なんです。ところが、その2年後、養父母に実子が生まれてしまうんですね。
虐められたわけではないけれど、両親は実子が第一。
その子の意向で「神社を継げ」と言われたり「やっぱり辞めろ」と言われたり。
大真名神さまの所で自分の居場所を見つけた後にも、父親が「戻ってこい」命令をしに来るんです。
父の方が明らかに自分勝手でも、今まで朝比くんは逆らえなかったのね。
どうも『恩を感じているから』と言うよりは『義父母と義弟に忖度しながら生きてきた28年間』という感じなんです。義父母を恨んでいるわけではないけれど、自分の居場所がない寂しさをずっと抱えているわけで。

シンデレラストーリーというのは『どんなシンデレラか?』というところがキモなのだと解りましたよ。

0

神様にお仕えしてます!

神様もの?ですね。神社について勉強になります。

神様、モフモフ、ちびっこ、甘いもの好きなどなど美味しい要素がたくさんありました。

攻めの大真名神は片付けが出来ない以外はスパダリだし、受けの朝比は清い体で真面目で一途で。
ちびっこも可愛いし、ケモミミや尻尾など好きなのに。

なぜかそこまで萌えられず。
お話があっさりというか想定内にちょっと毛が生えた程度というか。

実家のくだりも中途半端に終わったかと思えば変な利用のされ方をしたり。

多分このお話の一番の肝といえる神と契ると問題も他社?の神使に中途半端に教えられ、悶々と悩みあげく騙され窮地に陥り、颯爽と大真名神に助けられ。
あんなに引っ張って契ると問題の真実もあっさり告げられ。
朝比にしたらまさか神が自分を好きになるはずがないという切ない部分とすれ違いはわかりますが。

大真名神にとって朝比がいかに今までの世話係と違って愛しているかもっと話して欲しかったな。
朝比も命を投げ出す覚悟を決めていたからでしょうがあっさり抱かれる前に妻になる重みについてもっと感動というか喜びを見せて欲しかった。

グアムネタの解決法はなるほど!でしたが大真名神が朝比と新婚旅行に行きたいと顔を赤らめるのはキャラがぶれてるような。

なんだかあれこれ本当にごめんなさい!だったら読むなですよね。

かねもとのお菓子は私も食べたいです!

1

神様がもう少し尊大だったら・・・

もふ、けも耳好きだし、鈴倉先生の挿絵は好きだし と うきうき手に。
カラー口絵は最高~
縁側で受けの膝を枕にうたたねする攻めさん。
まわりにじゃれつく ラブリーちみっこ神使。
攻めさんは ちっちゃく口開いてるし、よだれ垂れてるんじゃなかろうか 
と思うのですが、あまりにほほえましい光景。可愛い・・・

狗神とのことですが、狼でした。
ま イヌ科だし とのことで「狗神」とのタイトルになったそうで(笑)
もっふり記載は、たっぷり!でもなくちょっぴりでもなく 
ちょうどよい具合。
揺れるしっぽ記載もあり、私は満足できました。

他の皆様のレビューにあるとおり、神社を会社設定として記載されているのが
楽しかったです。
またそのしゃちょー(攻め・主祭神)が、片づけできないという設定も 
面白かった。
いくら「細菌も入れない領域」とは言え、
何か月も前の「すあま」は食べたくない(笑)
このしゃちょー、しかも可愛い。
尊大 であったんじゃないの と思うのですが、可愛くて
全然尊大に感じられませんでした。
攻めもいい人系(神なんで当たり前なんだけど)、
受けもいい人系 で、終わってみれば
あれ・・・面白かったんだけど、なんだか・・・ という気分に。

どうやら私は一癖ある攻めの方が好きらしい と気付きました。
例えば 超尊大で、片づけできなくて、
受けに「片づけて!」と怒られたらおろおろする・・
といったギャップがある方が嬉しかったみたいです。
それで すいません 萌でお願いします。

個人的好みではありますが、お話自体は大変面白かったです。
先生、次回作も楽しみにしています!

1

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