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スイッチが入った瞬間に 理解する衝動がある。
ああっ!
これよ!
こんなお話しが好きなの!
こうやって、ゆっくり、ゆっくりと、恋とは、恋愛とは何かを探っていくようなお話。
「一緒にいたい」からの、その先へ進むための手掛かりを探して、ずっと探し続けて、ようやく見つけだす。
見つけてみれば単純な言葉だけど、その言葉一つで回路がきれいにつながって、次々と扉が開いていく。
更に、いざセックスとなってからも、すこしづつ慣らして(開発して)行く期間をちゃんと心の揺れと一緒に描いていく展開も好き。
この、あっさりさっぱりした絵柄も、登場するキャラクターたちにすごくあっていて好き。
白背景にシルバーの文字っていう、ほぼ無彩色のカバーデザインも、内容にとっても似合っていて好き。
草食系男子・極み!みたいなうるのくんが、ひたすら感情をプログラムとして解明しようとしていくのが面白い!
恋愛感情はデフォ、自分はバグでシステムエラーが起きてるというところから、最終的には立派なリア充に!!オメデトウ!
本郷さんも大概バグってますが、ふたりとも着地点が一緒になってよかったです。
大学時代のインターンから、就職、会社の買収、起業待ち、本郷さんとの空白の期間、絵柄と同様、すごく淡々と時間が流れているようで、ふたりの言葉遣いや距離感から親密になっていってる過程がうかがえるのも素敵です。
好き、一緒にいたい、という気持ちを理解する上でところどころで出てくる童話的ハッピーエバーアフターの絡め方も「なるほど!」と唸ってしまう秀逸さ。
お姫さまはプロポーズされたから王子様と一緒に生きていくと決めたんだといううるのくん。
対する本郷さんはキスありきで、それを踏まえてのプロポーズだから決め手になるんでしょう、という見解の違いをさらに理解するために、本郷さん視点の話も読んでみたいです。
あっさりしているようで、実はすごく深い。
感情という曖昧なものを、プログラムとして理論的に解き明かすみたいなストーリーは何度か読んだことがあるけれど、ここまできれいに成功している作品には初めて出会えました。
作者さんの作品大好きなのでちょっと甘めかもしれませんが、とってもよいです!
プログラマーの若手潤野と、その上司本郷。
飄々として何にも執着してなさそうで、純粋だけど現実的な若者、潤野。そんな潤野は、仕事ができて気さくな上司、本郷を慕っている。
本郷さんは恋愛に興味がなくて、何人もつきあうけど適当にしてきた身。ドローンが趣味で、ひとりが一番いいとうそぶく。なんか、こういう人ってかっこいいんですよね。ほんとに。
二人は仲良しで、残業を手伝ったり、ラインをやりとりしたりと、会話が自然な感じで空気感がとてもよいです。
潤野の方は恋愛だと意識してないけど、本郷が職場を変えて事業に失敗したときに、本郷を見つけ出し、自分の貯金をはたいて本郷を”買う”という。一緒に暮らすようになった二人。だんだん自分の気持ちに気づく潤野。繋がりたいという欲求が自然にわき起こる。
一方、本郷も、いつもそばにいて自然な存在、好きな人として潤野を受け入れる。たぶん、潤野より早い段階で意識していたんじゃ亡いかな?
ゆっくり、でも着実な二人の世界がとても素敵でした。
やっと読みました^^;
とてもよかった!すごく好きです‼︎
最初、二人の恋愛プログラムはぶっ壊れてる?と思いましたが、
実は壊れてるんじゃなくて作動してないだけ。
後半一気に〝ひとつになりたい〟という甘美なテーマに突入していきます。
上司の本郷が気になっている潤野ですが、借金を抱えた本郷を500万で買うところから同居生活スタートです。
一緒に住むならセックスしないと気が済まない本郷と、
気持ちの方を重視する潤野。
潤野はプラトニックを望む男なんだなぁ〜と思っていたのですが、実は恋愛プログラムが作動していなかっただけ。
潤野が望んでいたのは、愛あるセックスなんだと思う。
恋愛プロブラムを作動させる呪文は「好き」の一言。
潤野って、自分を恋愛欠陥品みたいに思ってるけど、本当はすごく一途で強い執着心の持ち主だと思います。
一度好きになったらその人と離れたくないし、離したくない。
一日中くっついていたような恋愛脳の人なんじゃないかな?
前半と後半のギャップが凄かった!
そして、本郷……
本郷は、恋愛=セックスなんだろうな。
そういう仕様なんだと思う。
でも、そこに愛がないかっていうと、それも違う気がする。
なんとも理解し難いけど魅力的な男でした。
二人でじっくり準備して、やっと体を繋げて……
でも、それでも不安で……っていうのを、これから時間をかけて混ざり合って行こうっていう結論に結びつける。
ここがすごく好き。
パートナーなんて、一朝一夕で出来上がるものじゃない。
生涯かけて一緒に関係を築き上げていくんだっていうラストが、
甘くて愛しくて本当に良かったです^^
前半のサッパリした関係から、後半のべったりくっつきっぱなしの関係への変化が自然で素晴らしかった。
大きな男二人がべったべったにくっついている様子が可愛くて、
ニヤニヤが止まりませんでした。
◾︎本郷(先輩)×潤野 エンジニア
恋愛感に関するお話でした。ボーイズ"ラブ"作品はどれもラブなんだから恋愛感のお話だろってのもそうなんですけど、もう一歩踏み込んで恋愛を解釈するお話です。
自分の感覚と近しいところもあり、全くとなるところもあり、とても面白い。
そこに関心の薄かった潤野が、ひとつになることを切望し、本郷に丁寧に丁寧にしてもらった後は、毎日のように求めるという展開が好きです。中に入りたい、内臓をくっつけたい。
潤野は恋愛に限らず、仕事についても本郷から新しい価値観を得ているので、500万は安いお買い物だ。人生の伴侶でありたいと思えたなら素晴らしい。
バグだの仕様だの言う彼らが、とても彼ららしくていいです。同じチーム内でしか使えない共通言語でつながっている。
ネコミミさんもいいキャラ。