電子限定おまけ付き
ベリ子さんの新刊という事で楽しみに待っていました。ベリ子作品の『四代目・大和辰之』のスピンオフ。辰之を凌辱しまくった、あの櫓木さんのお話。
『四代目・大和辰之』が未読でも理解できると思いますが、『四代目~』を読んでいた方がより櫓木さんを理解できるんじゃないかと思います。
という事でレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意を。
初っ端から大和組の三代目・明虎さん(辰之の父ちゃんですね)と卯一の絡みのシーンがドーンと来てます。『四代目~』の時は「櫓木さん」て感じなのだけれど、『ジェラシー』では「卯一」と呼ぶ方がしっくりきます。麗華ちゃんのパパの時は「櫓木さん」なんだけど、明虎さんと関わっているときの彼は「卯一」って感じ。
ホワンホワンとしていて、つかみどころがないキャラクターのせいかもしれない。
明虎さんの前では恋する青年だからかもしれない。
で。
この明虎さん×卯一の絡みが、超絶に、エロいです。
卯一がね、明虎さんのことが大好きだ、っていうのが伝わってくるんですよ。
でも、切ない気持ちも伝わってくる。
なんだ、これ…。
このシーンだけでもめっちゃ萌えるんですが。
で、次のシーンが現在の櫓木さんのお話。
櫓木さんが麗華ちゃんを車に乗せて運転しているときに、当たり屋をしている青年が車にぶつかってきます。サクッと殺しちゃおうとする(←オイ)櫓木さんですが、麗華ちゃんに諭されいったん家に連れてくることに。
そこで麗華ちゃんに乞われ(というか命令され)、その当たり屋の青年・ハチと一緒に暮らすことになるのですが。
その合間にも、櫓木さんの過去の話がちょいちょいと入ってきます。
櫓木さんが、明虎さんと出会ったときのお話。
大和組の三代目になっていた(「代行」とも呼ばれているので、まだ二代目は健在かと思われる)明虎さんと、櫓木さんの恋のお話。
出会いからして最悪で、大和組が金を貸していた小説家の元を訪れたときにそこにいたのが卯一。
卯一を独占したい作家が選んだのが、彼とセックスしているときに拳銃を使って行うロシアンルーレット。で、その賭けに負けて、小説家が死んだところを目撃してしまう明虎さんと朝生田で。
でも、そんな場面でもしれっとしている卯一がちょっと怖い。
と、なかなか強烈な出会いをする明虎さんと卯一が、どんなお話を紡いでいくのか。
卯一は、出会ったときから明虎さんのことが大好き。
なぜなのか、というのが、その後のストーリーでちょいちょいと出てくる。
明虎さんのためなら自身の身体を差し出すことも、ハイリスクな行為をすることも厭わない。
そんな卯一を、初めから気にしていた明虎さんが、徐々に卯一に取り込まれていく様がなんとも痛快です。
卯一は倫理観とか道徳心が欠如しているところがあって、そのためかほかの男性との性行為がちょいちょいと出てきます。卯一はあっけらかんとしているのですが、彼の魔性性に囚われていく男たちが哀れというか、なんというか…。
モブ姦が苦手な方はちょっと注意が必要かも。
卯一という青年は頭がよく、一つのことに没頭するとほかのことが見えなくなる性質。
言い方を変えれば一途という事なんだろうし、見方を変えれば「クレイジー」でもあると思う。
そんな卯一を好きになれるか否かで、この作品の評価が変わる気がします。
個人的には卯一がめちゃんこ可愛かった。
基本的に彼は明虎さんがすべて。
彼のためなら何でもできるし、何を言われてもいう事を聞くわんこちゃん。
そんな卯一が、明虎さんと彼の妻と息子の辰彦と一緒にいるところを目撃してしまったシーンにはちょっと可哀想で。
明虎さんの奥さんという人も中々豪傑な人で、個人的にはとっても好きなタイプの女性でした。
妻と、子(辰彦)。
家族を持ち、大和組という看板を背負う立場である明虎さんとの恋。
そして今では麗華ちゃんが「自分のすべてだ」と言い切る櫓木さん。
卯一と明虎さんとの間に、どんな歴史が紡がれていくのか、続きが気になってしょうがないです。
ヤクザというバックボーンがあるためか、流血シーンは多いし、暴力的なシーンも多い。
卯一とモブたちの行為もそれなりにあります。
なので、もしかしたら読み手を選ぶ作品かも。
ただ最後の描き下ろしには爆笑。
明虎さん…。
それはしたらあかんのと違いますか?
とちょっと思ったりしました☆
基本的に1巻では明虎さんと卯一の過去のお話がメインで描かれていますが、麗華ちゃんの櫓木さんへの愛情、櫓木さんとハチとのこれから、そしてこの頃からオカン気質満載の朝生田さんの気苦労。
そういう所の行き着く先も、超絶に気になります。
四代目~の櫓木が主人公の今作ですが、素晴らしい作品です。
少しでも気になっている方は、ぜひ読んでいただきたいです。
愛だ恋だと言うよりもっと複雑な、簡単じゃない思いや感情が絡み合った、読み応えのあるお話です。
四代目~もヤクザの話ですが、こちらの方がかなり色濃く描かれています。
四代目~での櫓木が、なぜあんなだったのかが少しずつ明かされていきます。
魅惑的で掴みどころがなく、危なっかしい若かりし櫓木が最高です。
明虎に惹かれ、ヤクザになってそばにいたいがために仕掛けることから引き起こる様々な事柄から目が離せません。次巻が待ち遠しい!
浅生田の櫓木に対する感情もまた複雑で気になります。
辰之の母も登場しますが、なるほど、辰之はお母さん似です。
過去のお話だけではなく、現在の櫓木のお話もきちんと進んでいくところが嬉しかったです。
当たり屋のハチと出会い、麗華ちゃんの計らいで犬として飼うようになります。
櫓木とハチがこの先どうなっていくのか、おそらく一筋縄では行かないと思うので期待です。
最後のお話は・・ボーナストラック・・かな♪
前作「四代目・大和辰之」で強烈な存在感を放っていた櫓木さんのお話。
連載が始まってめちゃくちゃ喜んだ読者の一人です。
これまでのベリ子さんの作品とはだいぶんトーンが違って読み手を選ぶ要素満載ではありますが、表紙のこの淫靡な感じのトーンにグッときた方は買って損ないのではないかなと。
じっと待ってれば王子様に救い出してもらえるお姫様の物語より、ダークサイド側の靄が晴れて満たされる瞬間こそを見たい。私にとってのカタルシスはいつも多分そんなところにあって、そういう漫画や小説を読み漁っている読者からすると本作は非常に期待をそそられるストーリーです。
ちなみにこれは1巻。続きます。櫓木さんをこんなにがっつり描いてもらえるなんて嬉しすぎる♪^^
さて、櫓木さんは何処に行けるのかな?
この先、前作のネタバレも少し含んでいますのでご注意ください。
前作自体がそもそも、櫓木が辰之の父親である明虎に会いたくて息子をダシに巻き起こした出来事を、息子・辰之側に視点を置いて描かれたお話だったわけで・・・
前作の裏側にあったもの、それがいよいよ本作で表舞台へと上がります。
タイトルからしても、櫓木のキャラからしても、2人の間には昼ドラ顔負けの愛憎劇が潜んでそうですが、さてさて。
「前日譚」とあったので過去に視点を固定したお話かと思いましたが、時間軸自体は現在と過去の櫓木を行き来しています。
過去は、櫓木の人となりが紐解かれていくお話。
現在には、櫓木に変化をもたらしてくれそうな新キャラが登場しています。
読み切ったあとに単話配信されていた時の表紙(コミックにも収録されているスーツをきちんと着込んだ現在の櫓木が裸の過去の櫓木の腰を抱いているグレー背景のもの)を改めて眺めますと、なんとも意味深ですね。左から伸ばされている手は誰のものだろう?
コミックの表紙は表紙で、裸ネクタイにライダースかと思いきやこれもまた・・・
色んな伏線をバラ撒いて、かなり期待を煽られる1巻でした。
初っ端のカラーページのセックスシーンがそもそも謎ですし、他にも繋がらないところは点々と。
現段階では何処に着地するのかが全然見えないストーリー展開です。面白い♪
謎だらけの櫓木について、私が最も気になっていることは、櫓木が溺愛している娘の麗華ちゃんが誰の子なのか。明らかに櫓木のウィークポイントなわけで、前作からこの点がずっと気になっているのですが、今巻でもそこは依然判らないままでした。
タイトルの「ジェラシー」というのが思ったよりも深そうだ…。
誰の誰に対するジェラシーなのか、ってところはかなり複雑に絡まり合っています。
ある意味ヤクザBLらしいものが読めそう?
なお、【明虎×卯一】【エロ度:エロエロ】と登録されていますが、決して明虎さんと櫓木さんがエロエロ致しまくっているわけではないのでご注意を。
櫓木さんがクレイジー過ぎて滾ります!
ちなみにこちらでは総受けなのですが、前作では辰之を明虎に見立てて攻めていたはず。
櫓木のここらへんの心理も、アンビバレンツなものが大好きな読者としては結構そそられますね。
人気作家さんながらも自分の中ではまだ「神」の出ていなかったスカベリさん。
ストーリーもエロスも好きなのがとうとう来ちゃった♪( ´艸`)ウレシー
早く先を読みたいです!
【電子】レンタ版:修正○、カバー下なし、裏表紙なし、電子限定特典(イラスト1p)付き
初老のジジイが鼻息荒く何度も奮闘する姿に
ちょっと燃えた自分が怖い((´∀`*))ヶラヶラ
や、主題はそこではない。
もこデス。
四代目~のスピンオフなんですね。
そんなこと言われたらまた読み返したくなってしまうではないか。
全然内容に記憶がない自分が怖い。
なので、前作読んでなくても読めます。
むしろこっちのほうが好き。
小説家の愛人として暮らしていた受が
ヤクザな攻と出会うことで運命の歯車が回りだす~展開。
斜め上を行く展開がよめなくて面白い。
近づきたくて、そばにいたくて。
その為にどうするかという部分においての行動がヤバイ。
醸し出す雰囲気、色気と合わさる気持ち悪さがまたクセになるのです。
現在~過去~
どう展開していくのかまだまだ序章という感じ。
次巻が待ち遠しい。
巻末のサウナその後のショートストーリーが好き。
「突っ込むんかい」
思わず朝からツッコミを入れてしまったw
はふv満足
自分にとって「四代目・大和辰之」を超えて
すごくよかった神作です♡
既に、「四代目・大和辰之」によって、ふたりが
離れてしまっているのが前提にあるからか、
出逢った瞬間から明虎に固執し、一途に想い続ける
櫓木が切なくて愛おしい…♡
レイカちゃんが誰の子なのかな、とか、1巻ラストで
意識ないなかブッ込まれてはいたものの(笑)、
ちゃんと抱いてもらえるのは冒頭の1回だけなのかな、
とか、謎も多く心に残る秀作でした。
櫓木さん、三白眼だし癖が強いし、一般受けする
受けのビジュアルではないので、人気がでるか
心配でしたが、ランキング的にもホッとしています♡
電子だと最初の濃厚シーンがカラーですが(局部白抜き)、紙だとカラーがないものの、2〜3本線での修正なので、がっつり見れます♪(大切!笑)
櫓木さんに少しでも多くの幸せな時間を!!!
2巻が待ち遠しい秀作でした♡