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事故後、意識不明の状態が続く白鳥、そして自分はその白鳥だと自称する瀬野。
名塚は、事故当初はやむを得ず、そのあとはおそらく成り行きと決断できない優柔不断さから、瀬野(自称白鳥)との暮らしを続けてきました。
思いを伝えあい激しく愛を交し合ったその時、白鳥が目を覚まします。
困惑する名塚と、覚悟をしていたのかためらいなく(見える)言葉を次々と投げつける瀬野。
そのまま去ろうとしていたのに、名塚に「お前は一体誰なんだよ!!!」と怒鳴りつけられ、仮面のような表情がはがれてしまい「教えてわかるならこんな事しない」と帰す瀬野。
謎はとけないまま、苦しさが増す展開でした。
退院後、帰宅した白鳥を訪ねてきたのは義理の姉となった、過去になにやらあったことをうかがわせる厚顔な言動の美しい女性でした。
清廉潔白な美しい人だと思っていた白鳥のそんな様子を見たあとに、徐々に自分の気持ちを理解していく名塚。
ようやく瀬野のことを考え、最後のセリフの意味を知りたくなります。
追いかけて追いかけてついに瀬野の正体、本当の気持ちを知った名塚が、ようやく自分の気持ちに正直になり、白鳥に、瀬野に本心を伝えることができた、といういったんのラスト、から、瀬野の過去を訂正に描く話に入ります。
簡単にハッピーエンドで終わらせてくれない、ためこう先生のストーリー展開、好きだけどきつい・・・
名塚以上に鬱屈していて執着していて苦しい瀬野の心情が切ないです。
大なり小なりあるものの、重ための問題が抱えた人ばかりが出てくるお話でもありました。
好みがわかれるところだと思いますが、予想のできない展開が続く深いお話でした。
そんなに絵は好みじゃないけど、面白いらしいからなんとなく買ってみよ。
なんて思ってたら想像以上に面白かった!絵も可愛いかった!!
本命とセフレが事故にあい、まさかの入れ替わり。名塚くんが葛藤しながらも瀬野くん(白島くん)と結ばれた!と思ったら……まさかの展開。
でも、おやおや?何だかおかしい。
初めは瀬野くんが復讐でも考えてとか、セフレだけど本気で好きで、とか思ったけどそれにしては2人の事を知りすぎじゃない?と思った。
そして明かされる瀬野くんの過去。
いや、瀬野くん、辛すぎんだろ。
名塚くんも一途だが、瀬野くんも一途で健気。
最後、みんな丸く収まってハッピーエンドでよかった。
末永く幸せに。
私が読む前に割とネタバレを見てしまったのが原因だと思うのですが、あまり衝撃は受けませんでした。白島が思ってたより常識人で驚きました。白島は家に訪ねてきた兄の許嫁が好きで、おそらく体の関係か恋仲?を持ってしまっていて兄と許嫁の結婚を阻止する為に自ら死のうとするが、許嫁は兄と自分を間違えて接していたと知りショックを受けた、ということなのか?兄の許嫁本当に苦手だった...。
その後白島を励ます名塚の頭に浮かんだのは瀬野で、いつの間にか白島ではなく瀬野を好きになっていたという訳です。それはさておき、最後はちゃんとハピエンで瀬野がマジで可愛かったです。見た目はいかつそうだけど中身は伴ってなくて純粋なのがギャップ萌えでした。
なぜ、白島と瀬野が入れ替わる事ができたのか、わかって一気に話が面白くなりました。
白島が入れ替わっていたかどうかわかってから、読者の私も混乱しました。それも面白かったです。
少し引っかかることはあります。1巻でテーマと感じた、魂を愛する事ができるのか、明確な答えは示されません。白島の悩みはどうなったのかも。
他にもありますが、私は許容できました。
明確に描かれたテーマではないですが、恋愛の理不尽を感じました。
私はあまり好きではありません。
登場人物ほぼ全員の性格が悪く、不快指数がかなり高いのですが、それでも評価をマイナスからプラスに引き上げるほどの要素が、強いていえば絵くらいしかなくて、キツかったです。
主人公の性格が極めてドクズでも、性悪なりに共感はできないが理解はできる部分があれば読めますが、人の心理としてだいぶ突飛な部分があり、かといって悪すぎていっそ清々しいというほど突き抜けているわけではなく、小悪党・小市民的な因業キャラとして笑いと共感を誘うわけでもなく、何だコイツ……と嫌な気分になるばかりでした。
瀬野の母や実家の隣人、白島の母や兄嫁など、主要人物の掘り下げエピソードの部分にもやたら嫌な感じの人物が出てくるので、掘り下げに納得するよりも物語の隅々まで使って読者を不快にしてきてなにが楽しいのだろか、というのが勝りました。
いい感じのセリフ、カッコウの雛鳥の生態、ルバイヤートetc. そういったキーワードを上手いこと転がすことと伏線の回収に重点がおかれていて、人の心理は置き去りな印象を受けました。
本作はしばしばストーリー重視のBL作品として挙げられますが、そりゃ全体の中でストーリーを展開させていく場面の方がエロよりもずっと多いけれど、商業BL作品にはストーリー重視で名作なものは他に沢山あるので、あえて本作を選ぶことはないと思います。