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昔、片山の武者修行先で一緒に働いていたという寺島登場。
もう一人増えた職人に、今度こそスーツ萌えがあるか?!と思ったけど、なかった...。
スーツを着た人が着こなしについて語っているけど、その人たちも別にスーツを素敵に着こなしているわけじゃない。
いいスーツらしいんだけど、シルエットが美しいとは感じられず、見る限りいい物に思わない。
画力の高さがこれだけ優れていても、スーツを格好よく描くのってそれだけ難しいんだなと思いました。
唯一目を引かれたのは高宮がバイト先の女の子とその子の父親へのプレゼントを選びに行った店で寺島と片山と鉢合わせる時の寺島と片山が着ている柄物スーツ。
2人とも柄×柄でちょっと賑わしいんだけど、あのスーツが出てきたスーツの中では1番目を引いた。
そして、恋愛面もじれっっったい。
なんなんだろう、片山が素直じゃないのかな?
口数も少なすぎるのかな?
別にセフレがいいというわけでもなさそうだし、これだけ仲良くしておいてまだ付き合っていない理由を教えてほしい。
高宮にとっての当て馬は寺島だけど、寺島にとっての当て馬は高宮のバイト先の一緒に買い物に行った女の子だと思う。
彼女について特に何も話していなかったけど、モヤッとしたんじゃないかな。
こういうのをちゃんと言葉にしないから進まないのかな。
大人だからって飲み込まなくていいのに。
片山が寺島の元で仕事することに決めてイギリスに旅立ってしまうんだけど、いやいやいや、旅立つ前にあなたたちの関係をはっきりさせて?!と思ってしまいました。
嫌だこんな宙ぶらりんで遠距離なんて。
1年離れて、高宮が会いに行って、寝て、片山は安堵のため息を零したそうなのだけど、……………うーん?
だからなんでなんだ...なんでもっと早い段階で付き合わなかったのか教えてほしい。(因みにまだ付き合っていない)
高宮が片山のことを好きなのは十二分に分かるし、片山も会う度に安心した顔をするようになったけど、でも君たち付き合ってないんだよね????ってモヤモヤモヤモヤッッ。
そしてラスト、えっこれで終わり?!
付き合わずに終わった??????
安心したいくせにはっきりさせないでいいんだ?
両思いなのは伝わってくるのに、このモヤっとさせながら進展して纏まった感じが好みじゃなかったです。
あと、寺島は仕事もできるいい男だけど当て馬としては物足りなかった。
もしかしたら画面外でアプローチをかけていたのかもしれないけど、牽制シーンとなるものがあまりなく。
片山をイギリスに呼び寄せたことで高宮から遠ざけてはいるけど、奪った訳ではなく仕事をしに行ったんだし。
1巻でもなんだかノリが合わないと思う箇所があったけど、ロブスターを料理した高宮が褒められて「目玉焼きを焼くくらい簡単」と返すところにえぇ...となってしまった。
さすがにそれはないんじゃないかな。
私は料理は得意な方だけど、比較的簡単な料理でも目玉焼き程楽とは思わないしそうは言わない。
余計な一言というか、なんか嫌な言い方だなぁと思ってしまった。
偏見かもしれないけど、高宮が料理出来るのが私には意外でした。
お坊ちゃんで、寝込んだ時にお母さんに食べさせてあげなくて大丈夫?的なこと(うろ覚え)を言われていたから、どちらかと言うと何でもやってもらっていて、料理も出来ないイメージでした。
バイト先の役割がホールじゃなくて厨房だったなら納得できたんだけど...ギャップ萌えするところだと思うのにしっくりこなくて萌えられなかった。
絵の上手さと好きな作家さんだからということを加味して萌かなぁと読んでいる間は思っていたんですが、ラストまでには付き合うと思っていたのに言葉にしあわない結末にモヤつきすぎたので中立に。
余談ですが、私が初めて読んだ大島先生のご本は、かの有名な人気作『チキンハートセレナーデ』です。
しかし世間の評価とは逆に全然刺さらず、合わない作家さんなのかな?としばらく距離をおき、ちるちるさんで『オフステージラブサイド』が大人気なのを見て、悩みながら再挑戦。
今度は大ハマりし、続いて読んだ人気作『コントラディクト』にもハマり、これからは作家買いすることに決め、全作読みたい!と未読の既刊を読み進めているのですが、どうも私はハマるハマらないの差が激しい作家さんなよう。
ちるちるさんの評価を信頼しているので、きっと私に何かが足りないんだと思う。
何が足りないんだろう...悔しい。
(1~2巻まとめてのレビューです)
5~6年ぐらい前に読んだかもめさんの「チキンハートセレナーデ」が文句なしの私的神作でした。
他にもどれか読みたいなと思った時に、本作もかなりの高得点を叩き出してたのがずーっと気になってたんですよね。
でもずっと先延ばしにしちゃってて。で、2年前に読破。
いやぁ〜もんんんのすごい良かった!
「なんで今まで読んでなかったんだろう?こんなに良かったのか!」と当時はかなり衝撃を受け、大いに感動しました。
<好きな点>
2人とも性格上、魅力的でない部分があります:
・攻め:要らないものばかり大量にプレゼントして見返りを求める
・受け:正直に気持ちを言わないし、相当めんどくさいし、フツーにウソつき
これらがだんだん成長してちょっとずつ変わっていくんです。
でも変わらない部分もあって、それらの描き方、魅せ方がすごい。
多くは文字で語られなくても、自分に対する劣等感、相手を思いやる気持ち、愛しいと思う気持ち etc. 2人の心情が手に取るようにわかります。
もー良い。やっぱかもめさんすごいです。
他の作家さんとは一線を画す "なにか" をお持ちの方。
しかもユーモアもある。素晴らしい作家さんです。
<やや不満な点>
「チキン~」より3年も前なので、1巻の絵柄が…
2巻でちょっとチキン~に近づくのでだいぶ読みやすくはなりますが、1巻はパースとかデッサンとかバランスとかが時々…です(私はギリ許容範囲内でした)。
でも片山さんの色気はダダ漏れで美しい!
そして他要素が不満点を補って相当余りあるので、なんの問題もありませんでした。
以上、とにかく試し読みだけでもしてみてください。
めっっっちゃくちゃオススメです。
(そして「チキンハートセレナーデ」もぜひ!)
続き出してくれてよかった~
1巻ではただただすげない片山さん(仕立屋)にアタックし続ける坊ちゃんが、ごくたまに垣間見せる片山さんのデレ(?)にキュンとするお話でしたが、2巻では二人の人生がしっかり描かれていてよかったなあ~
しばらく時間が空いたからか、片山さんがとっても渋いおじさまになっていて萌え。
2巻では、その腕を認められて、間男的役割となった同業者の寺島にロンドンに誘われる。ここで、ただひたすらに片山を追いかけてきた坊ちゃんの成長が見られます。
跡継ぎとしての自覚が出来、人間として大きくなっただけでなく、相変わらず片山一途だけれど、それをすべて押しつけるのではなく相手のことも考えられる、素敵な青年に。
ラストも素敵で、ここで来たか~と、坊ちゃんと一緒にほろり。
番外まで美味しく、ぜひ特典付きを購入されることをおすすめします。
片山彰…なんてずるい男なんだ。
髪を整えて、額を出すテーラーモードになればかっこ良く。
髪を無造作に下ろして、無防備に酔っている姿はなんだか隙があってかわいらしい表情を見せる。
こんな姿を見せられたら坊ちゃんだってたまらないでしょう。
読み手からすれば、どこからどう見ても坊ちゃんのことを好ましく思っているようにしか見えないというのに、坊ちゃん視点で見ればそれがなかなかの分かりにくさなのだからずるい。
表情をあまり変えず、いつも通りに淡々と。
デレはほぼありませんが、坊ちゃんの前では微妙〜に!表情が前巻よりも緩んでいるような気も。
でも、この分かりにくさが良かったりもするんです。
坊ちゃんこと秀一郎が一途で健気にひたすら片山のことを愛しているので、これくらいがちょうど良い。
秀一郎の愛情表現がどストレートな分、片山の控えめさというのか…本当はものすごく愛情深そうなのに本音をはっきりと言わず、ほんのちょっとまわりくどく伝えてくる不器用さと面倒くささがクセになってきてしまうなあ。
愛が深いのに素直に言わない・見せないずるい大人が好きです。
そして、片山も良かったけれど、何より秀一郎が少しずつ大人の階段を登って成長していく様子が見られてうれしい。
片山にぺったりとくっついて尻尾を振って懐く年下攻めの印象が強かったはずが、一生懸命さと素直さと一途さはそのままに、相手の将来や自分の将来のこと…この先を見通して、ぐっと我慢をして一皮剥けた男になりつつある彼のことが好ましくて仕方がありませんでした。
作画はより美しく、ストーリー展開も成長や愛情を深く感じられる無理のないもので、番外編もたっぷり。
1巻よりもさらに素敵な2巻でした。
番外編に片山の愛の深さが詰まっていて、不器用すぎる彼の愛し方がなんとも愛おしいです。
前巻で見事な振り回されっぷりを見せてくれた、攻めである高宮君。
この二巻では、新たな人物寺島の登場もあり、高宮君と片山さんの二人の関係性にも少しずつ変化が見られます。
心境の変化は、まずは片山さん側に現れるように思います。例えばロブスターの日の夜。結構酔ってるかも、と言ってに妖艶に微笑む姿。完全に誘っています。
いつもの棘や気取りは影をひそめた、やわらかでセンシュアルなその微笑みを浴びた高宮君が急沸騰するのは道理でしかありません。最高のシーンでした。
その後、高宮君側にも変化が見られます。少しずつ大人になる高宮君。相手のことを考える、相手を深く想うという段階に入る高宮君。愛ですね。
二巻は更に絵が美しく、片山さんの目の皺など見惚れてしまうほどです。美しいスーツやシャツも存分に堪能できます。ストーリーのみならず絵を楽しむこともできる素晴らしい物語でした。