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おおきい小竹とちいさい武田 下

ookii koake to chiisai takeda

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表題作おおきい小竹とちいさい武田 下

小竹瞬・元巨人族で通常の大きさになった高校生
武田利一、森研究所に勤める研究者

同時収録作品大橋と三宅

大橋カズヤ、25歳
三宅隆三、28歳

その他の収録作品

  • 森という男
  • その後
  • あとがき
  • カバー下 EXTRA PAGES

あらすじ

「どうせ今日からずっと一緒だ」

巨人族の小竹と普通サイズの武田は恋人同士。
ある日“大きいものを小さくする”木の実を食べて普通サイズになった小竹は恋人の武田とたくさんセックスをして人生至上最高の夏休みを過ごす。
しかし木の実を食べると仮死状態になってしまうことを知っていた小竹は武田の前から姿を消すのだった。
そして6年後、目を覚ました小竹は――。

番外編
大橋と武田とそっくりな青年・三宅の恋のお話も同時収録。

作品情報

作品名
おおきい小竹とちいさい武田 下
著者
重い実 
媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
シリーズ
おおきい小竹とちいさい武田
発売日
ISBN
9784758077910
4.4

(118)

(73)

萌々

(29)

(11)

中立

(4)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
10
得点
518
評価数
118
平均
4.4 / 5
神率
61.9%

レビュー投稿数10

その後の彼らのお話。

『おおきい小竹とちいさい武田』の下巻。上巻がめっちゃツボに入ったので、下巻の発売を心待ちにしていました。

すみません、ネタバレ含んでいます。






上巻は身体は小さくなったものの、後遺症で深いこん睡状態に陥っていた小竹くんが目を覚ました、という所で終わっていましたが、下巻はその続きから。

巨人族用につくられた小竹くんの家では生活しづらい、という事で武田くんの家で同棲を始めた二人。5年というブランクを経た彼らの行き着く先は

やりっぱなし。

です。

甘々エロエロな生活を送る二人ですが、途中、武田くんに横恋慕していた大橋くんも登場。やや不穏な空気になるものの、基本的に小竹くん×武田くんの二人のお話はひたすらイチャコラする可愛らしいお話でした。

合間合間に重い実さんらしいギャグが挟まれていて爆笑してしまった。特に二人が見に行く映画のタイトル。「穴と夜の女王」。もう最高でした。

そして後半は、当て馬・大橋くんのお話。
『おおきい小竹とちいさい武田』そして大橋くんのお話である『大橋と三宅』は、同じ3話ずつ収録されていますが、下巻はどちらかというと大橋くんメインの1冊だったように思います。

大橋くんはずっと武田くんのことが好きだった。
上巻で、卑怯な手を使い武田くんの身体を手に入れたけれど、その代わりに彼の気持ちを得る機会は永久に失ってしまった大橋くん。

それでも武田くんことをずっと忘れられなくて。そんな大橋くんがしているのは「黒髪の男の子」を見つけるたびに、お酒を驕り、そしてお持ち帰りをする日々。

そんな心の痛みを抱えつつ日々過ごしていた彼が、ある日見つけたのは武田くんそっくりな三宅くんで…。

武田くんを忘れられずに「黒髪」に反応してしまう大橋くん。
どんなに「黒髪」の男を抱いても、武田くんを求めてしまう恋心。
上巻で大橋くんが取った行動は確かに最低な行為ではありましたが、彼の武田くんへの恋心の深さに思わずウルっとしました。

そんな彼の心の隙間に入り込んだのが三宅くん。
三宅くんはすごいお金持ちのご子息である、という事以外、彼のバックボーンはほとんど見えてきません。けれど、三宅くんの、大橋くんに向けるひたむきな想いにも萌えが滾りました。

大橋くんには別に想う人がいて、それでもいい、少しでも自分を見てくれたら。
時々ストーカーまがいな行為をしてみせる三宅くんですが、そんな彼の恋心が健気でめっちゃ可愛いです。

大橋くん×三宅くんのCPは、身体の関係から入ったセフレであるという事もあってかエロ度はかなり高いです。常に致している彼らですが、そこに少しずつ育っていく彼らの恋心に激萌えしました。最後に想いが通じた彼らにほっと一安心しました。

『おおきい小竹とちいさい武田』と『大橋と三宅』の間に、小竹くんの友人であり武田くんの上司でもある森くんが主人公の『森という男』という小話が収録されています。

森くんがどれほど小竹くんを大切に想っていたのか。
なぜ、小竹くんに身体が小さくなる赤い実の採取場所を教えてしまったのか。
森くんは『おおきい小竹とちいさい武田』では完全なる脇役なのですが、それでも彼はストーリーを左右する大きなキーパーソンになっています。

すごく短い小話ではあるのですが、この短い1話の中に重要なストーリーが盛り込まれていてとても良かった。
森くんも幸せにしてあげてほしいなと切望しています。

下巻も、笑いあり、切なさあり、萌え有り。
めっちゃツボに入る神作品でした。

14

最高!

すごく面白い下巻でした!

お互いのことを思ってイチャイチャラブラブしてる小竹と武田めっちゃ可愛いです……!
森の話もかっこいいなぁ、って思います!
そしてところどころギャグが多いんですよね
ダパーってすごい量の涙流してたりとかごぼうと「穴と雪の女王」とか笑笑
そして上巻では同い年だった2人が年下と年上に変わっているという極めて斬新な設定!すごく面白かったです!

私的にはこっちの話の方が好きなんですけど、大橋と三宅の話!
最初は代わりでもいいと思ってたはずの三宅が段々とそれを受け入れられなくなっていく、その描写がとても可愛いです。
最初は確かに武田に似ている三宅を見ているはずだったのに、三宅にハマっていく大橋の様子もしっかり描かれていて。
そして自分のことを相手が好きになるとは思ってもみてなかったから信じられず動揺する三宅が可愛い!!!
食べ物の好みの話もすごくよくて。
不安になってる三宅を見て何も言われてないのに大丈夫だよ、と伝える大橋もたまらなくよかったですね……
あとは記録ノートのくだりとか。
ホントにこの作品は最高だなと思いました!

11

下巻のほうがさらに好き。

下巻は、恋人同士として同棲開始した小竹と武田のお話からスタート。

もう安定のカプぶりで、イチャコラ、エロエロです。
武田くんが色々ダダ漏れになってしまいチャドルで隠そうとするも、布一枚じゃ隠せないほど、日々小竹くんにあれこれ愛されちゃってます。

お互いに執着しあうバカップルぶりと、重い実さんらしい爆笑ネタが描かれてて、めっちゃ笑ったのが二人で観に行った映画タイトル。
その名も

「穴と夜の女王」

ウケた!座布団全部差しあげます!


途中から、武田に横恋慕していた大橋と、武田に瓜二つな三宅という二人が主役のお話に切り替わるのだけど、この三宅が超絶健気で。
未だ武田を忘れられず、似たような黒髪の男をお持ち帰りする日々が続いている大橋。
ある日、武田に酷似している三宅という男をお持ち帰りします。

大橋に忘れられない男がいて自分はその身代わりでしかないことを知りつつも、大橋の側にいられるなら…となりふり構わずひたむきに頑張る姿が、三宅本人視点で描かれているので、健気すぎる男の内面・努力がモロわかりして萌える。

だからこそ大橋が、武田に似ている三宅ではなく、武田はもう過去の存在になっていて、そいつは「三宅に似たやつ」「三宅は三宅」だというシーンが良かった。

三宅が大橋に関する全てのことを記録している「大橋ノート」にまつわるエピソードが本当に良くて、オムライスの味、そして卵焼きの味に関するやり取りがめっっっちゃ良かった。
本当は甘い卵焼きが好きなのに、塩っぱいのが好きな大橋に合わせてる三宅。それを見越した大橋からの甘い卵焼きリクエストに対して、「俺はしょっぱ系が好きなんだけどなぁ〜。」と言う三宅。はぁ…たまらん。

描き下ろしの「その後」も大橋ノートにまつわるエピソードで、すでに4冊目に突入しているノートをこっそり盗み読みした大橋が目にした内容は、こんなの読んじゃった日には愛おしさが限りなく増すしかないでしょう!という事が綴られていて、なんか本当に良かったわ、この作品。

上巻も良かったけど、下巻のほうが更に好きだなぁ。
大橋も決して悪い人間ではないので、彼も幸せになれて嬉しいし、二つのカプどちらもハッピーでめでたしめでたし!です。


9

ほう。。。!

表紙がきれいですね。
上巻で、小竹のポケットに入って散歩したり、二人の時間をはぐくんできたカップルの、はじけるような幸せが伝わってくるような表紙。

下巻は、体と心のちぐはぐな関係を続けていた4人の運命が変わる展開。
体が小さくなる赤い実を食べた小竹は、武田と同じ大きさになって、ようやく心も体もつながります。
しかし、その幸せはつかの間、赤い実を食べると死ぬために、小竹はあるとき何も言わずに姿を消してしまう。訳が分からない武田。

巨人族で小竹の同級生だった森は、両親が赤い実研究者。自身も赤い実の研究所に勤めますが、小竹に真実を打ち明けて無理矢理に研究者にします。
実は眠ったままの小竹。目を覚まさせるためにひたすら研究に打ち込む小竹。

やがて目を覚ました小竹は、若いまま、社会人になった小竹と幸せに。あー、よかった。

しかし、森、やるな。愛なのかな。いい味出してました。

一方、体が小さくなった小竹があらわれ、当然のように自分から離れていった武田が忘れられず、傷心の大橋。

この大橋を幸せにして欲しい!という読者が、おそらく多かったことでしょう。
そしてこの下巻で、なんと武田そっくりの別の三宅と出会い、次第に仲良く。

お互いにベタ惚れなのに、三宅は、自分が武田の代わりであることを知って、本気でないふりをしながらも必死に大橋と一緒にいようとする。その健気さは、よんでいて本当に切ない。一コマ一コマがえぐられるようです。

ぜひぜひ、多くの人に読んで欲しい良作です。
重い実さんの作品は、これからも作者買いすることに決めました。

8

これぞ大団円

上巻で小竹と武田は綺麗にまとまっているので、下巻は幸せあまあま後日談と、大橋の物語になります。

小竹と武田は本当に幸せそう。
相変わらずエロいオーラを放ってしまう武田ですが、小竹が一緒だし、もう武田は二度と他の人間を見ないでしょう。
小竹は高校生らしい無邪気さで、武田は長く一人で頑張ってきた分少し老成した雰囲気で、丁度いいバランスになったように思います。

後日談の後に、小竹が森から赤い実のある場所を聞いた時のエピソードがあります。
どこかぞっとする雰囲気で、決して武田に見せることはないであろう小竹の仄暗い一面を垣間見ました。
いつだって優しい小竹は、こうした影の部分も併せ持って成り立っているんだなと、またそこが彼の魅力でもあるのだと思います。

後半は、武田を忘れられずにいる大橋と、彼が出会う武田そっくりの男・三宅のお話。
手慣れた雰囲気の三宅ですが、自分に誰かを重ね、背後からしか抱かない大橋を切なく想う姿が健気。
大橋のあらゆる好みに合わせ、誰かの代わりでも傍にいられればいいと頑張る姿が泣かせます。
実はそれなりに早い段階から大橋も三宅を好きになっているので、そんなにひどい男じゃないです。
大橋、何だかんだで上巻に続いていい男です。

下巻のひたすら甘い小竹と武田の後日談から、大橋が三宅と結ばれるまでが描かれて本当によかった。
上巻でも完結しているけど、下巻があることで、物語が隅から隅までパズルのピースがはまるように埋め尽くされた満足感があります。

3

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