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国一番の騎士×恵まれない第七王子の、溺愛シンデレラストーリー!
そういえば神官ものって意外と多いですね。神に身を捧げ清廉潔白で慎ましく、確かに健気受けの要素がもりもりです。
王の第7王子のイクセルが不憫で。
母の身分によって妃や義姉義兄から振るわれる悪意や悪行の数々。こっちこそ何をしたっていうの?ですよね。
後宮で散々酷い目に合わされ、なんとか抜け出し神官として神殿で暮らして。そんなイクセルの元に突然王からの呼び出しがあり…。
英雄が王の子を娶りたいと言うから、お前頼むぞと。
もう途中まではイクセルが可哀想で。
そして名も知らぬスキンシップ過多な騎士さまと出会ってからは幸せな予感が。
結婚相手の国一番の英雄はやはりあの人で!
なぜだか英雄はイクセルを大好きなようで溺愛されて大事に大事にしてくれ。
しかしそんな甘くて平和な日々も突然急変し…。
とにかく王室でのイクセルの扱いの酷さ。
義姉義兄の下衆さ。かきまわしてきます。
そして英雄ことジークがなぜここまでしてイクセルを娶ったか。愛してるか。
いきさつはまあわかるけど、それでここまで愛せるのかな?5年前に少し言葉を交わしただけなのに。
でもイクセルを自由にしてくれて、色んな感情を持てて良かったですが。
最後の数ページが駆け足で。先生ともそんな繋がりが!?
ジークとイクセルももうちょっと当時の話をしようよ。
急にイクセルが閨のお誘い?
良いお話なのですが、なんかこう少しずつ惜しい(何様?ですが)ような気がします。
ジークが何も知らない真っ白なイクセルに、こめかみを押さえて、くっ!可愛いなお前!ってのが良いですね。
新刊の「狼殿下と身代わりの黒猫恋妻」がとても良かったので、こちらも読んでみましたが「狼殿下〜」と同じ系統だなと。
ただし「狼殿下〜」の受けと同じく庇護欲をそそられる受けではあるんだけど、ぶっちゃけ「ちょい弱っちいな」と思ってしまったんですよね。
性格もそうなんだけど、人酔いしちゃったりピンチで気を失ったりするので……。
もちろん不遇な境遇ゆえだというのは重々理解してるんだけど、もうちょい気概が欲しいというか。
その一方で、攻めから「好きなように過ごせ」「何がしたいか」と聞かれても、自分の希望を抱くことすらなく生きてきた受けには答えることができないんですね。
その不憫さには、胸がキューっとさせられました。
攻めが、何故そんなに受けを所望するようになったのか、はっきり書かれていないところが不満でした。
というのも、あの過去がきっかけなのはわかるけど、受けにとっては笑顔が消える原因となったトラウマでしかないんですよね。
受けの心には傷が残った一方で、かたや攻めの心にはラブが生じたとするには、ちょっと理解しがたいというか……。
おまけに、あの時の攻めは、親友の死で半ば錯乱状態だったとはいえ、全く罪のない受けの頬を引っぱたく姿に、えぇ?マジで?!何この男?!と思っただけに……。
せめて胸ぐらを掴む程度にしておいて欲しかった。
攻めが何故自分を娶ったのかを理解できない受けが、戸惑うところもなんだか可哀想でした。
そりゃ当然ですよね。
だって、ほぼ知らない相手から「結婚したい」「好き好き」言われても、すぐに信じられる人っていないもの。
だから、攻めには受けに惚れた理由をとっとと教えて欲しかったのだけど、「お前が笑えるようになったら教えてやる」と言う攻め。
受けが笑えなくなったのは、あの日のあんたの言動が一因なのに(罵られた&頬をぶたれたのは表面的な問題にすぎないのだけど)あんたがそれ言うの?と。
だから「笑えなくなった」設定はいらなかった気がします。
そして攻めは、使用人や家臣たちの前でもおおっぴらにキスしたりするんですね。
神官見習いの超〜無垢な受けは、その都度真っ赤になって顔もあげられないんですよ。
普通ならそこも萌えなはずなのに、この受けに限っては、なんか可哀想……公開処刑みたい……と思ってしまいました。
「もう!やめてください」とか言えるキャラだったら可哀想とは思わなかったけど、そんなこと言えるキャラではない&死ぬほど恥ずかしがるのを十分承知のうえで、あえてやってくる攻めが単に悪趣味としか思えなくて……。
これがデビュー作だったんですね。
「狼殿下と身代わりの黒猫恋妻」と同じ溺愛×不憫健気受け プラス花嫁要素という事で、なるほど!と思わせるものがありました。
ツッコミどころが幾つかある当作品に比べて「狼殿下と身代わりの黒猫恋妻」が文句なしの神作品だったので、作家さんとしてすごく成長されたんだなぁ
と感心させられました。上から目線でごめんなさい。
「狼殿下と身代わりの黒猫恋妻」を読んだあとで、貫井ひつじ先生の過去作を調べた時に、こちらの作品が一番評価が高かったので読んでみました。
デビュー作で優秀賞と読者賞をW受賞した作品だそうですが、なるほどと思いました。
勢いがあるし、キャラは魅力的だし、ストーリー展開も凄く面白かったんです。
不憫受けのイクセルは健気だったし、ちょっと不遜なジークヴァルトがイクセルを溺愛する様子にとても萌えました。
ただ、もっとジークヴァルトがイクセルを選んだ理由を書いて欲しかったのと、あの意地悪で自分勝手な義姉の王女が建前上は急な病で亡くなったとありましたが、本当は何故亡くなったのかが知りたかったです。
彼女の母親の側妃や義兄が後宮を出たのは、国王からの処罰では無いのが不思議でした。その辺がモヤっとしたので萌2です。
このモヤモヤが無いスカッとした作品が「狼殿下と身代わりの黒猫恋妻」なのですが、こちらのデビュー作もその片鱗を示してように思います。
不憫な受を救い出してくれる攻という好みな作品なのですが、攻が受を嫁にするまでになった心境をもう少し詳しく知りたかったですね。
受視点ということもあるのでしょうし、描かれていないところで、例えばアルビン・リースの墓参りの時に初めて合った時のことや、謝罪してから再会するまでの間に受のことをどのように思っていたのかなどが攻の口から語られていたのかもしれませんが、そういった攻から見た受のことも読者にも分かるように描いて欲しいと思いました。
それと攻受の会話に「え?」や「あの」が多いのが気になりました。
小説ではそういった台詞は極力省いて地の文で表現してもらいたい派なので、文体が私には合わなかったというのもあってこの評価とさせてもらいます。
タイトル買いのデビュー作家さん。
帯の『読者支持率NO.1』という文言にへぇ~!と 思いながら
読み始め、あまりの面白さに一気読み。
デビュー作でこんな!?と、次作からも期待したい作家さんです。
受けさんのイクセルは、実母は早くに死に実父は国王であり数えるほどの面識しかなく
義兄姉に疎まれ義母に疎まれ…という、冷遇される身。
辛く当たられ落ち込んでた最中出会った騎士と交流を繰り返すが
婚姻の場に現れた相手が攻めさんであり、幾度も逢った騎士のジークヴァルト本人で…
と、話の初めは結構辛いです。
イクセルの小さい頃の回想シーンなんて、痛くて読むのも辛かったです。
ですが!
やっぱ見てくれてる人は居るんですね!という、希望を持てる展開で。
笑えなくなったイクセルをこれでもか!と溺愛する旦那様、素敵です。
羞恥心の欠片もなく、嫁を見せびらかす旦那様、可愛いです。
完全無敵のはずなのに嫁にはとことん翻弄される旦那様が好きです。
最後は義母や義兄姉ザマア展開で
旦那様の屋敷に務める住み込み使用人達のキャラ具合もいいスパイスとなり
本当に最後まで楽しんで読めました。
強いて言うなら、
ダニエルには足を引きずってた事に対するあれこれは聞いたのかな?とか
副隊長のホードとは少しでも良好な関係に戻れたのかとか
ジークヴァルトがイクセルを娶った理由が曖昧でよく分からないとか
モヤモヤしたものはあります。
でもまあ、溺愛うまうまで読ませてもらったので案外読後感スッキリです。