• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作あおに鳴く・続

嘉山 司朗(祖父を亡くした天涯孤独の高校生)
菊,与田 鴻(戦時中からタイムスリップしてきた男)

あらすじ

記憶を失いながらも新しい生活に馴染んできた菊と仮の保護者の司朗は穏やかな日々を過ごしていたが…徐々にそれらは失われていく。手探りで過去に触れ、自分達が何者なのかを知った菊と司朗の運命は…? 寡黙な男子高校生と記憶喪失の青年の時を繋ぐ連鎖の物語、完結。

作品情報

作品名
あおに鳴く・続
著者
 
媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
シリーズ
あおに鳴く
発売日
ISBN
9784758078801
3.9

(211)

(103)

萌々

(47)

(21)

中立

(28)

趣味じゃない

(12)

レビュー数
32
得点
794
評価数
211
平均
3.9 / 5
神率
48.8%

レビュー投稿数32

ラストの解釈について

ま、ファンタジーですもんね。
前作のレビューにラストがどうなるか不安だと書いたのですが。
タイムスリップしてきた人がそのまま現在で生き続けるのは物語としてあまり考えにくい。
やっぱり一度過去へのケジメが必要となるのはわかる。
が、タイムスリップしてきた時と同じシチュエーションにしたからって、都合良く鴻が消えるのはあまりにファンタジーだなと。
そして、過去が変わって司朗は家族に愛されて育ちましたとさ…はご都合主義ではないですかね〜と思ってしまいました。
そう言っちゃうと最初のタイムスリップからご都合ファンタジーだから、おかしくないシステムなのかもしれませんが。

鴻「心中してくれるなら 俺と生きてくれ‼︎」
司郎が鴻に抱きつき、鴻は消える。

鴻は司朗の今と未来と過去に対してできることをしたい。
今の自分と司朗を心中させて。
結果、司朗の過去を変え、今と未来を変えることになる。
「俺と生きてくれ」は今の自分の気持ちと共にあってほしいという意味かなと。
そりゃこれだけのことをやられたら司朗は鴻のこたを一生忘れないでしょうね。

ラストの「次は俺の番だろ」「鴻さん」
このセリフがいろんな解釈ができるので、それを読者に委ねたんですよね。
だからモヤったりハピエンだと想像したり、いろんな感想が出るのが当然で。
そういう結末にしたんですよね。

てことは、読者それぞれが思う好きな解釈をして楽しめばいい。てことですよね。
そういう作品なんだと。

ラストはこういう意味ですよ!とわかりやすく提示されるのが当たり前ではない。
そう言われている気がします。

私は「次は俺の番だろ」と言うからには、何らかの方法で司朗と鴻が再会するのだろうと感じました。
家族写真が変わったのだから、過去が変わって司朗の人生、記憶も変わっていると想像できる。
なので司朗の頭の中で「次は俺の番」が見えたのではないかと。
例えば、過去が変わった(新しい)人生の中の知り合いに鴻のそっくりさんがいて、鴻の生まれ変わりか子孫だと確信したとか。
あるいはその人が目の前に立っているとか。

BL的にもストーリー的にもよかったので尚のこと、この終わり方に賛否が出るのはわかります。

萌えポイントたくさんありましたが、特に好きだったのは
初めてキスした後のやりとり。
司郎の剣の構えに「男前…‼︎」とうずくまっちゃう鴻←だから前巻の菊の構えのコマより、司郎の試合中の構えのコマの方が大きかったのね…と納得しました。どっちもかっこいいけどコマの大きさの違いは何?と思ったので

あと、叔父は菊次郎が好きだったんですね。

0

これだから恋は難しい…

前作から読みました。前作より2人の仲の良さが増していてほのぼのする場面や菊さんの可愛い顔にキュンとする場面が多かったです。
後半になるにつれ怪しい雲行きになりページを恐る恐るめくってました。読んだ人には分かると思いますが最後まで過去と現在『どちらを守るか』分かりませんでした。読み終わった今もどの選択がベストなのか分かりません。
一つ一つのコマに重要な部分が書かれていて1周では分からない場面がたくさんあります!
是非皆さんも読んでみてください

2

私の解釈とその後のハッピーエンドきいて下さい!

今更なんですが2巻分読ませていただきました。
確かに!モヤモヤ、よく分からない結末。

だからこそこの後読んで頂きたい。

鴻さんが消えた後、写真は司朗と両親が笑っているものに変わっています。
そこで司朗の過去から現在が変わっているのです。

鴻が遺骨を残した状態で戦死したのでしょう。
菊次郎はやがて鴻を諦めます。
妻子を愛し孫を愛し亡くなるのです。
司朗は穏やかな青春を過ごしています。
父母も健在です。

一瞬で未来が変わりました。
司朗が
次は俺の番だろ、って呟いているうちに。

鴻さん、最後のページの言葉です。
そこには描かれてはいないけど鴻がずぶ濡れで立っていたのです。
彼を見つけた言葉が
鴻さん、なのです。

見つけられた彼はたぶん、生まれ変わり。
司朗を見て妙に懐かしく愛おしく、やはりほとんど覚えてはいないのだけれども当然のように2人は特別な友達になります。

司朗も自分がなぜ初対面のずぶ濡れ男に鴻さんと声掛けたのか分からなくなっています。
でも、絶対に放さない、離れない。
彼らの青春はこれから始まるのです。

灼先生、ガトーコミックスさん
こんな感じで!
30ページ程で良いのでなんとか宜しくお願い致します!

3

読後の余韻がすごいです。

タイムスリップという言葉に惹かれて読みましたが、ここまで号泣したお話は初めてかもしれません。

結末については、悲しいお話としての結末と、希望のある二つの解釈ができるかなぁと思いました。
(以下ネタバレですのでご注意ください。)


一つは、過去に戻った先で鴻さんが死んでしまうこと。
「あおに鳴く」冒頭で鴻さんが特攻隊員ということがわかり、過去のあの状況に戻ってから生存できる可能性は限りなく低い。
けれど、菊次郎さんは鴻さんの遺体を確認した人がいないから諦めきれず、家族を愛することができなかった。鴻さんは自分が死んだことを菊次郎さんに伝えるために過去に戻ったのかなと思いました。
(遺体が見つからなかったのは、死の直前に身体ごとタイムスリップしたためでしょうか)

鴻さんの死をはっきり理解したことで、鴻さんを待ち続けることが終わり、菊次郎さんは家族を愛せるようになった。そのため、写真の中で司朗くんの両親が一緒に笑っている。
鴻さんは、自分の命をかけて司朗くんに家族の愛を与えさせた、という解釈です。
(「俺と一緒に生きてくれ」という言葉もここにかかっているのかな、と思います)

もう一つは、過去に戻った鴻さんが戦争から生きて帰ること。
菊次郎さんの元に帰った鴻さんは、司朗くんに話した通り、菊次郎さんとちゃんと話をした上で婚姻の背中を押したのでしょうか。
菊次郎さんは鴻さんへの未練を断ち、家族を愛す。司朗くんは両親の愛を知る。
司朗くんが最後に飛行機を飛ばしたとき鴻さんと再会できる希望もあるのかな、と思いました。

個人的には、前者なのかなぁと思っています。鴻さんを失った司朗くんのことを思うとつらいですが……。
いずれにしても、鴻さんが過去に戻ったのは司朗くんの未来のため。二人の深い愛を感じた、悲しいけれどとても優しいお話でした。

13

やはり謎

やはり二人は!

なかなか行間を読む力が足りないので難しかったです。
何があったのかはわかったけど、叔父と菊と司朗の変化の理由がイマイチよく理解できず。

祖父と鴻の関係が切なくて。祖父はずっと待って待って…。死後一週間後に鴻がタイムスリップしてきて。

鴻は最後は司朗と生きてくつもりで川へ行ったの?
ケジメって言ってたのに。
それとも祖父の元に行きたかったの?

最後も謎だらけで。
解説本があればなあ。まだまだ読解力がたりないです。
また時間をおいて読み直します。

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP