俺たち、セフレになんねぇ?

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表題作くそくらえ純愛

滝野(警官)
峯谷(アパレル系セレクトショップの雇われ店長)

その他の収録作品

  • おまけ。4話のすぐアトの話(描き下ろし)
  • カバー下 あとがき漫画

あらすじ

特別な誰かを作りたくないアイツ×誰も好きになりたくないオレ

アパレル系セレクトショップの雇われ店長・峯谷は
「同じ相手とは二度寝ない主義」。
その日もいつもの店で声を掛けた男とホテルへ。
適度にチャラそうで、顔も体つきも好みのタイプ。
思った通りセックスの相性も良かったけど、
「二度寝ない主義」まで同じだったせいで
自分が言うはずのセリフを相手に言われてムカつく一夜に。
そんなある日、峰谷の店で客が暴れて警察沙汰に。
そこへ現れた真面目そうな警察官が
まさかあの日のムカつく男…!?

おまけ描き下ろしあり

作品情報

作品名
くそくらえ純愛
著者
風緒 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人uno!
発売日
ISBN
9784801965119
3.8

(94)

(27)

萌々

(36)

(26)

中立

(4)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
16
得点
361
評価数
94
平均
3.8 / 5
神率
28.7%

レビュー投稿数16

素直になれない不器用な大人の恋愛

恋人を自分のせいで犯罪に巻き込んでしまった過去をもつ警官の滝野と恋愛に向き合うことを怖がる雇われ店長の峯谷。

初めてで身体の相性がめちゃくちゃよかったり、フラれたみたいなのが気になってたり、なんとなく助けてあげたくなったりと峯谷は最初から滝野に惚れていた感じで、滝野も漢前だけで気持ちがいい峯谷に徐々に惹かれていくのがひしひしと伝わってきました。でも2人とも過去や相手を思いすぎて全然踏み出すことができず、すごくもどかしかったです。

2人が過去に抱えているものって他人から見たらそこまで重いことではないような気もしますが、大人になってから背負った恋愛の挫折の重さは本人にとってすごく辛いものなんだということが明確に伝わってきてそれに囚われていることすらも辛そうで、だからこそ2人が正直になれた瞬間の喜びがひとしおでした。
おそろのマグカップで喜んでるのとか可愛すぎました。

これぞ大人の恋愛、というものを読めて大満足です。

0

面白かった

セフレとかワンナイト主義とか、またそうしている理由とかに新鮮さはあまりなく、たくさん読んできている人にはありがちに見えるのかも、と思った
受けが強い、けど美容とかへの意識が高くきれい
登場人物のモテ方が自然でモテる人なんだとすんなり入ってくる
ひどい目に遭いそうになるけれど、受けは逆恨みされた相手に誠実に説明をしていたところでとてもいい人なんだと解った、これまでの相手がつりあわなかっただけなんだろうな
見たことあるような筋なので、すごく印象に残ったりはしないけれど面白かった
過去を抱えたまま来た二人が相性最高の相手と出会って幸せになるお話、良かった

0

男らしいカップリングが良き♡

こういう男っぽい攻めと受けの組み合わせ好きですね。
強気で腕っ節も強い受けいいなぁ。
体格が良いのも好みでした^^

セフレの峯谷と滝野。
過去の恋愛のトラウマから、決まった相手を作らずにワンナイトを楽しむ二人。
そんな二人が、自然と惹かれ合っていく様子が丁寧に描かれています。
くっついた後にも1話あるので、そこも良かったです。

意地っ張りで気が強いくせに、甘い雰囲気も漂っているところが好きでした。
さりげなくチュッチュしているところも可愛かった♡

1

臆病同士の恋

割と純粋なラブストーリー。

ゲイバーでいつもその時限りの相手を見つける二人。服屋店長の峯谷と、警察官の滝野。出逢って関係し、体の相性が良すぎたが、お互い恋でトラウマがあって、ステディはつくらないことにしている。

でも、受けの峯谷は滝野を好きになってしまう。体だけでもと、セフレの提案をする。そこからの展開が
やや迷走したかな?
峯谷のストーカーを退治するイベントがあり、滝谷と接近していくのだが、滝野が峯谷を好きになった過程が少し分かりにくかった。

最後は甘々ハッピーエンド。
麗人やuno で浮いているのでは?と心配されてますが、そう言われてみれば、Hはしっかりあるけど、キュンとした恋愛モノが多いですね。

今回はそれ程はまらなかったけど、Hよりはお話よりなので作者さん買いしています。

1

過去を乗り越えて、純愛。

「同じ相手とは二度と寝ない主義」同士の2人が恋に落ちるお話。
なぜ「同じ相手とは〜」となってしまったのかは当然ワケアリで、2人とも遊びたいがための特定相手ナシではなく、真面目で誠実すぎるためなんですねー。
それがもう読み手には最初から伝わっちゃうので、初めから「切ない」展開になりそうな予感。

主人公はセレクトショップの店長・峯谷。
ビッチに振舞ってるけど、本当は一途すぎて恋人に去られた経験から深い恋ができなくなった男。
お相手の攻めは滝野、警察官。
以前付き合っていた相手が自分への逆恨みで襲われた事から、決まった恋人を作らないと決めた男。
滝野の秘めた優しさや誠実さに惹かれてしまった峯谷は、セフレならいいだろう?と心にもない言葉で関係を深める選択をする。
そんな体から始まる2人の誠実すぎて不器用な遠回りの恋物語。
以前の壊れた恋と同じ道筋を辿りながら、今度の恋はお互いが抗い難く求め合う…
波乱がありつつも結構ロマンティックな恋の成就です。
恋人になってからの2人は、行ってらっしゃい/おかえりのキスをしたり、恥ずかし甘いカップルです。
エロシーンも綺麗でした。あ、2人とも全裸ね。コレ重要。

3

警官の彼が思いのほか、甘かった

ebookjapan
修正…白抜き
カバー下、カバー折り返し部分、裏表紙…あり

1

ファンタジーな作品

めちゃめちゃ良かった
どっちもカッコイイ
攻めは文句無しのスパダリで、オンとオフの切り替えも素敵 けど恋愛に臆病でなかなか踏み出せない
受けもオトコマエ 健気なのに強がりで重荷になりたくないのに、そんな自分は変えられず
そんな2人がセフレならと関係を始めるところ、トラブルがあって離れるところ、最後に気持ち伝えあってこれからの2人、全てが良かった

いきつけのバーのママがいい味だしてました
どっちもカッコイイのに、2人並ぶとまたカッコ良さが増すところが素敵
最後のペアカップのくだりが可愛らしくて良かった
ほんとに、ほんわかした日常の幸せを感じられる2人で良かった‼︎

1

タイトル・表紙通りの強気受け

両片想いセフレが一度別れてから結ばれるやつ(個人的に大好きなやつ)です。
余計な飾りつけは少なく、目新しさはないですがパターンを踏襲し、シンプルに切なく面白いです。

「くそくらえ」というタイトル通り、ちょっと言葉遣いの荒い美人受けが出てきます。
スタイルの良い美人アパレル店員、夜はゲイバーで一晩限りの相手を探す峯谷くんですが、素の振る舞いや言葉遣いが非常に粗野です。キックボクシングを嗜み、負けん気も強い。
なのに、ぐるぐる思考の恋愛体質で色々引きずる性格。
軽そうに見えるのは、実は内面の脆さを隠すための虚勢。
不器用すぎて、この子にセフレは無理でしょうと…1話から思いました。

でもこういう子ほどとっても可愛く見えて引き込まれちゃうんですよ。
センシティブだけど女々しくない強気受を1冊まるごと楽しめます。

攻の滝野くんは峯谷くんほどキャッチーなキャラではなく、心を読みにくいです。行動力や強引な面もそれなりにあるけど、全体的に温度が低い。しかし彼なりに峯谷くんを気に入っているのはちゃんと伝わってきます。

そんな大人と言うには若いけど、経験もプライドもそれなりに重ねてきた男たちの意地っ張りバトル。
ベッドシーンはエロくはないけれど表情に色気があるカット多数。

そして!面白いことに悪役が絶妙にぬるいです!
おっとそこで手を引くのか、おっとそこで逃げちゃうのか、と。
最初強気なんですけど、最後はもうヘタレで、結局二人の絆を強める働きしかしてない。
悪に徹しきれない彼は本当はいいやつなんじゃないかな。
この絶妙感をぜひ体感してほしい。

ハピエンを迎えた峯谷くんには今後は虚勢じゃなく彼氏への甘えで散々悪態をついてほしいですね。

逸脱しないストーリかつ男性口調で安心できるザ・ボーイズラブマンガでした。

2

かっこいいカップルでした

滝野が髪を下ろしたオフの姿が素敵でした。いい男でした。峯谷がビッチぶってて実は一途故だったのも良かったです。大人の恋ですが、割り切れて無くてお互いに大事な存在になって行く過程が良かったです。
付き合い出してからの関係も良かったですね。色々あった二人だからこそ、これから安定した関係を築いていけるような気がします。
峯谷のストーカーがアッサリしていたのが拍子抜けでした。滝野の職場も理解あるようだし、この2人には当て馬とか登場しないんでしょうね。

2

辛さも知ってしまったから、何も考えずには駆け出せない、大人の恋の物語。

タイトルと、試し読み1ページ目で購入を決めました。
いきなりのHシーン。
四つん這いでバックから責められる受けの腰のそり具合が良い!!
この作品の見どころは過去のトラウマのせいで恋人を作らない主義になってしまった大人の男達が出会ったことで、変わり始めるそれぞれの心理描写…なので、そんなにエロ多めではありません。
でも、たまに出てくるHシーン、良いです。2人とも体鍛えてるのでラインが美しいし、受けの体のしなやかさ。なんだかエロくてぐっと来ました。体柔らかいんですね。
ともかく、非常に雄々しさのあるエロです。男×男!!トロ顔もありません。雄×雄。
たまにはこういうのもいいですね。萌えました!

アパレル系ショップで雇われ店長をしている峯谷は、
「同じ相手とは二度寝ない主義」。
ある晩ゲイバーで知り合い、一夜を共にした相手は顔も好みで体の相性も最高。
ところが自分が言うハズの「同じ相手とは二度寝ない」とう台詞を先に言われてしまい、まるで自分がフラれたような形になったのが気に喰わない。
そんなある日峯谷の店で男が暴れて警察のお世話になることに。
峯谷の前に現れた警察官はなんと先日一夜を共にした男・滝野で…。

どちらか片方が「同じ相手とは二度寝ない主義」というのはよく見るのですが、両方この主義だとお話がそこで終わってしまう。どちらかが執着しないとBLは成り立たない…。ところが今回は店で暴れてくれた男のお蔭で(?) 峯谷は何度も警察署に通い滝野と会わざるを得ない形に。
職場での滝野は人当りも良く、仕事が出来る真面目な警察官。本気で惚れてしまいそうな峯谷は一人悩みます。
とある夜、ゲイバーで悶々とする峯谷。そこに偶然現れる滝野。
峯谷は怪しげな男に声をかけられ姿を消します。
先日店で暴れた男を警察送りにしたことを逆恨みした男達に囲まれる峯谷。
しかし、キックボクシングを嗜んでいる峯谷は逆にナイフを持った男たちをコテンパンにのしてしまいます。
心配して追ってきてくれた滝野が語る過去。
昔、付き合っていた人が自分への逆恨みで襲われたことがあったから、だから誰とも付き合わない…と。
そんな滝野が寂しそうに見えて、ついつい、体だけの関係「セフレにならないか?」ときりだしてしまう峯谷。「俺なら強いし大丈夫」と。
彼もまた恋人に、「重たすぎる」という理由でフラれた過去があり、恋に臆病になっています。

その後峯谷は以前一度だけ寝た相手に逆恨みされ、クスリを盛られた揚句襲われそうになってしまいます。「なぜ滝野とは何度も寝るんだ」と嫉妬し、「滝野の元彼やゲイであることを職場にバラす」と言う男に頼むから止めてくれと懇願する峯谷。
結局大事には至らず事件は解決しますが、自分が滝野のお荷物になるのを避けたい峯谷は滝野を避け、セフレまで解消。

大人だからこそ相手のことを心配するし、単純に「好き」という気持ちだけでは突っ走れない。この気持ちがすごくよくわかる反面非常にじれったく、切ない気持ちになりました。

なので4話で自分の素直な気持ちをぶつけ合った2人を見て、ようやく過去を乗り越え、目の前の相手を受け入れる覚悟が出来たんだな、とほっとしながら泣きそうになっている自分がいました。

5話では恋人同時になった2人の幸せな生活を見ることが出来ますが、決してあまあまになりすぎず、いちゃいちゃはするけど、男×男、きちんと対等な立場をとっている姿が印象的でした。きっと、お互いを受け入れた瞬間に、精神的にもう満たされていて、必要以上にベタベタしなくても余裕があるというか。こういう大人な関係性もステキだなぁって思いました。BLならではですね!

きちんと自立した大人の男性同士の恋愛モノ(ややワケ有り)を読みたい方にとてもおススメしたい一冊です。

6

素敵なセフレ

お互い「一回きり主義」なのに後日再会して話すようになり、セフレとなる話。

滝野が初エッチの時は「プライベートver.」の髪型だったのに警官として再会した時の「仕事ver.」の紳士風っぷりにあっけなくノックアウトな私。(チョロイ)

本気になるのが怖いから「一回きり主義」になった峯谷も可愛くて可哀想な感じもめっちゃ心擽られたけど、相手を危険な目に遭わせたくないから「一回きり主義」になった滝野が超紳士じゃないですか??かっこよくないですか??かっこよかったんです!!

自分のせいで危険な思いをして欲しくないと思ってる滝野に迷惑かけないように、素直にモブに拉致られる峯谷も尊いし、それを知った滝野がモブへの怒りの奥で峯谷の態度を嬉しいと感じちゃう滝野がミラクル尊かった。(悶)

3

ちょっと強がりな大人同士の恋

皆様のレビューを見て、自分の好みっぽい話で読みたい!と思い手に取った初読み作家さんです。表紙の怒ってウィスキーをぶちまけてる彼は攻めかと思ったら受けの人でした。

体から始まった関係で「これは純愛なんかじゃない。セフレだっ!」と強がってたのにお互いに惹かれあって本当に好きになっていってしまうのがいいなと思いました。好きになっていく過程が丁寧に描かれてるので不自然じゃなくて良いです。お互いゲイ同士だし。刑事の攻めも真面目で温かみのあるイケメンです。刑事受け好きだけど刑事攻めも良い。

受けの職業もアパレル店長ってのが身近でもしかしたらこんな人いるかも?って思わされます。美意識の高い服飾や美容関係のお仕事って実際ゲイの方が多いイメージですし。

両思いになってからの描き下ろしも幸せいっぱいで良かったです。幸せオーラ出てるのを職場の女性に気づかれて照れる店長可愛い。カバー下で作者様がこのレーベルで浮いてる気がする、みたいに書いてたけどちゃんとエロくて切ない麗人クオリティだと私は思います。

3

大人の恋、素敵でした。

風緒先生の作品、はじめて読みました。ほぼ表紙買いです。作画が美しいのとタイトルにひかれました。
二人とも社会人としてちゃんと働いてて、恋愛経験もそれなりにあって、だからこそトラウマも抱えていて…うーん、大人ですね。そんな二人が恋に落ちる!たくさん悩んで葛藤して、お互いの気持ちを確かめあうシーン良かったです。晴れて付き合ってからは、お揃いのマグカップで喜んだり、と、はしゃぐ二人が愛しくなりました。末永くお幸せに!

11

恋をしないように………

攻めも受けも「一度寝た相手とは二度と寝ない」主義。

攻めは警官で逆恨みで元恋人を傷つけられて以来、特定の相手を作らないようにしている。
受けは、元恋人から重いと言われ、好きな人との距離の取り方に自信を失ってしまい、特定の相手を作らないようにしている。

二度目はないはずが、なんだかんだ理由をつけて「ただのセフレ」になるも……。

受けが攻めのお荷物になりたくないからと強がるところが、萌えます。
恋に飛びつかず、恋をしないようにセーブする姿が大人って感じで焦れ焦れしていい。

そしてお互いに恋を諦めていた二人が、ようやく欲しいものは欲しいと言い出せた末の第5話の浮かれ感が微笑ましくて、私は好き〜!

カバー下のあとがきで「実は最近、このレーベルで浮いてんじゃね?と気づきましたが」と書かれていらっしゃいますが、そんなことない!!と声を大にして叫びたいです。
キャラの心の隙間がこぼれ落ちる瞬間を描かれるのがとてもお上手で、そしてそこが何とも切なくて大好きなので、迷われることなくこのままお好きに描いて欲しいです。


14

何かを諦めながら生きる大人たちの、再生の恋

「二度と同じ男とは寝ない」
そんな割り切った関係を主義とする2人の男の大人の恋。

これは本当に大人ならではの恋を描いた素晴らしい作品でした!
大人になるとどうしても生まれて来る〔自分への縛りや、諦め〕。
大人って、恋をしにくくなるものだと思うのです。
そんなリアルな寂しさ、それでも恋をしたい!という足掻きのようなもの、恋の魔力、美しさが一冊に詰まっていました。

バーで出会った男と寝た峯谷。
体の相性はよかったものの、帰り際に相手から「二度目はない」と言われてしまいます。
実は峯谷も同じ主義を持っているのですが、そのセリフを先に言われてフラれたような形になったことが腹立たしい。
そんなある日、峯谷が店長を務めるアパレルショップでトラブルがあり警察を呼んだところ、そこに現れたのは「あの一夜の男・滝野」で…。

警察官の滝野は、逆恨みによって大切な人を傷付けられた過去があり、特定の男と深い関係になることを恐れています。
それを語る滝野の表情に寂しさを感じた峯谷は、「自分はキックボクシングもやっていて自分の身は自分で守れる強さがある」として、セフレになることを提案します。

一方、実は過去に恋人との暗い別れを経験していた峯谷。
相手の転勤に伴い将来を考えた峯谷に対して「重い」と言い放った当時の恋人との恋愛が強いトラウマになっていたのです。

そんな峯谷はある日、以前寝た後に「二度目はない」と告げた男からの恨みを買い、薬を使われホテルに軟禁されてしまいます。
そして、男はそこに滝野を呼び出し、復讐として、縛ったままの峯谷を1人残してホテルを去ります。
薬のせいで昂ぶっている峯谷は滝野に抱かれますが、トラブルに巻き込まれてしまった自分はもう滝野のそばにいることは出来ない…と、それを最後に滝野の前から姿を消すのです。

最初は軽そうに見えた峯谷の、実は健気で恋に臆病な本来の姿がとても切ない…
実は2人ともすっごく人恋しくて、誰かを愛したくて、愛されたくてたまらないんです。
なのに過去に縛られて、恋に落ちていくことが怖い。

2人が自分に課す「二度目はない」というルール。
これは彼らが軽薄だから作られたルールではありませんでした。
決して軽薄でない2人が、まるで遊び人のようかに振舞い、自らに課していたルール。
それは「愛する人を傷付けたくない」という思いや「人を愛しすぎて重くなりたくない」という気持ちから生まれたものでした。
それが切なくて切なくて…

だから、お互いが自分の過去に決着をつけ、「好き」という言葉を伝えあった瞬間は、ぶわっと込み上げるようなカタルシスを感じました。

最終話はまるまる恋人になった2人のあま〜い生活が描かれていて、すごく素敵だったなぁ〜〜♡
普通描き下ろしで描かれるようなラブラブなお話が、丸ごと1話も!
恋をすると何でもない日常がこんなにも輝くんだ!と改めて感じるような、ステキな最終話でした。
いつまでも幸せでいて欲しい、お似合いの2人です(*^^*)

16

恋しちゃいけないのに、恋に落ちてしまった大人の男たち。

はぁぁぁ、やっぱり風緒先生のラブストーリーはせつなくてイイ!
スッとした綺麗な絵も、せつないストーリーも大・大・大好きだー♪
電子単話で1話を読んだ時から、この作品は絶対に ”神作品” になるって確信してました。

一冊まるごと、恋しちゃいけないと自分を戒めていた男達が恋に落ちてしまう話です。
大人の恋愛です!


アパレル店長の峯谷は「二度と同じ相手とは寝ない」主義。
ある時、バーで出会った滝野とのセックスはありえないくらい気持ちが良かったけれど、滝野のほうから先に「二度と寝ない」と言われてしまった…
主義と合致していても「それはこっちのセリフだ!」と峯谷は悔しがる。

その後、峯谷は店でのトラブルを通して、警官の滝野に再会。
滝野は仕事で恨まれて恋人が襲われたことがあるから、特定の相手は作らず、一夜限りのカラダの関係だけを求めてきた。

「まぁ一人も気楽でいいしな」そう言う滝野の寂しそうな表情を、峯谷は放っておくことができなくて、セフレになることを提案する。

峯谷はキックボクシングをやっていて強いから、襲われる心配はない。
カラダの相性もいい、寂しさも解消できる、他の男と寝てもいい、お互いに都合の良さだけを求めたカラダだけの関係。


峯谷は情が深すぎるタイプで、元カレに重いと振られたことがあるから、誰にも深入りしないように、誰のことも好きにならないように、滝野同様に一夜限りの関係しか求めてこなかった。

でも峯谷は「まぁ一人も気楽でいいしな」とつぶやいた滝野を抱きしめたくてしかたがない。
滝野に恋に落ちないように、他の男とも寝てみるけど、「セフレだから大丈夫。うまくやれる」って自分に言い聞かせてる時点でもうアウト!
それは恋に落ちちゃってる証拠だから!


そして、峯谷がヤリ捨てた男から襲われ、滝野のことを巻き込みなくなくて必死で懇願する。
自分は強いから滝野のセフレでいられたのに、こんなところを見られたら、もう滝野のセフレでいられない。
そこに滝野が呼び出されて…

薬で抑えが効かなくなってるカラダを滝野に抱いてもらう。
最後なんだから、薬まみれでなくてちゃんと抱かれたかった…


ここで滝野視点に切り替わります。
襲われて以来、峯谷と連絡が取れなくなってしまった。
滝野は、峯谷が自分を庇おうとしたことが嬉しかった。そして峯谷が他の男に抱かれるなんて考えるのは、腹(はらわた)が煮えくりかえる思いがする。
セフレという都合の良い関係に甘えていくなかで、滝野にとっても峯谷は大事な存在になってるんです!

滝野は、峯谷に対する感情を ”腹(はらわた)” で何度か例えてます。
寡黙な男がその内に秘めてる熱さを感じます。


滝野は「セフレをやめるつもりはない」と峯谷をまた抱くけれど、過去のトラウマが引っかかって、思ったままの気持ちを言葉にすることができず、去ろうとする峯谷を引き止めることができない。
峯谷も「お荷物になりたくない」と身を引いてしまう。
お互いに想い合っているのに、素直になれないのが、年をくってしまった大人の悲哀だなぁって、せつなくなります。

そんな大人の重荷を背負ってしまった二人の気持ちが通じ合うシーン、
滝野「お前が好きだって言ってもいいのか?」
峯谷は「お前がいいって言ってくれるなら俺だってお前の隣にいたいに決まってるだろ」
二人して大人のつまんない遠慮を捨てて、一緒にいようって決めるのがすごく好きだ!


5話は恋人になったその後。
二人して同じマグカップを買って、ペアマグにしようとしたり、久しぶりの恋に浮かれてる甘さが微笑ましい♪
そんな自分達をおもしろがって笑ってるところも、大人ならではって感じで好きです。

カラダを求め合うシーンもね、
峯谷は薬で理性がきかなくなってこれが滝野に抱いてもらえる最後だと思う。
滝野は事件解決まで峯谷に触れられずに死にそうになってる。
風緒作品にしては激しめで、そこも「大人の恋愛」って感じがしてとっても良かったです♪

12

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