水原とほるさんのレビュー一覧

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

全てが良い

表紙と挿絵を担当している絵師の方が好きで、そこで興味を持ち作品を手に取りました。

主人公の境遇がなかなかに特殊で同情のような感情が芽生えたところから物語がどんどん展開していき、最後までどんな結末を迎えるか想像ができませんでした。
主人公が想い続け、相手も主人公を想い愛を注ぐ青年と、主人公を執着で締め付けつつ歪んだ愛を注ぐ義兄の駆け引きのような関係もハラハラしました。
物語の緩急の付け方が…

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フォルモサの夜 小説

水原とほる  周防佑未 

No Title

シーモアやKindleなどではあらすじに"手付金代わりに凌辱されてしまう"とあるのですが、凌辱=無理矢理キスでした。
創作で凌辱と書かれたらもっと激しいことを想像するだろう(笑)
完全に拍子抜けしました。
そのままセックスに雪崩込むことも無くその場は解散。後日完全に同意で行為に及ぶので強引な攻めキャラが苦手な方でもわりと安心して読めると思います。

主人公も攻めも好き…

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二本の赤い糸 小説

水原とほる  金ひかる 

無自覚に攻めを振り回す受け

自分に自信のない受け、と言うのはblでは定番ですが、今作の受けはその中でもかなり自分に自信がなく、自分なんて…自分が選ばれるわけない…と常に考えています。
ただ、うじうじと言う感じではなく、さっぱりと自分に関して全て諦めている感じで、私は鬱陶しく感じませんでした。
受けは自分に自信はないのですが、変に頑固な所があり、攻め二人を無自覚に振り回しています。
あとがきにもある通り、大きな時間等はな…

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陰猫 小説

水原とほる  草間さかえ 

ツンデレ攻め&おっとり受け

水原作品で一番好きかもしれない。挿絵も素敵だし、お話の流れも、キャラも全部全部素敵でした。
水原作品だけど、受けはそんなに痛い目にもあわないし、読後感も穏やかでした。

まず、攻めはツンデレです。年下なので拗ねたりもして、やってる事だったり言ってることは酷いのに、段々可愛く思えてきます。何より受けにゾッコンになっていくのが分かりやすく、読んでて楽しいです。パワーバランスが攻めの方が強いかと思…

2

修羅の華 小説

水原とほる  高緒拾 

水原とほる作品でしか読めない

なんでこんなにレビュー数少ないの!?
とびっくりしてしまうぐらい、色んな人に読んで欲しい作品でした!

まずメイン二人の境遇がめちゃくちゃ可哀想です。受けのアーシャは実の両親がおらず、カードマは父親が日々暴力をふるってきます。
それでも2人はお互いがいさえすればいい、と思っていたのに…というお話。

アーシャはカードマのために、ニキという男の慰み者になるのですが、カードマを待つために逃…

1

たった一人の男 小説

水原とほる  金ひかる 

大人なお話

水原とほる作品の中でも、中々に大人なお話でした…最高に面白かったです。
水原とほる作品に多い、受けがとんでもなく可哀想&痛い目にあう展開はないのですが、当て馬キャラと一時恋人関係にあり、そういう描写もあるので地雷の方はご注意を。

攻めと受けは一時お付き合い(?)をしていたのですが、仕事上のある転機により、恋人では無く仕事上の大切な相手、という関係に落ち着くのだが…というお話。
当…

2

修羅の華 小説

水原とほる  高緒拾 

選び取った道へと

水原とほる先生作品かつ修羅と名のつく作品と来れば、きっと一筋縄ではいかないお話なのだろうなと想像をしながらページをめくりました。
やはりと言うべきか、作品全体に流れる空気はしっとりと低温で重ためです。
決して軽くは描かれない、読み応えがある1冊でした。

仏教が重んじられ、人々のよりどころとして信仰されているアジア風の架空の国の寺院を舞台に繰り広げられるのは、運命に翻弄された2人の少年の波…

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ヘプタゴンは微笑む 小説

水原とほる  幸村佳苗 

サスペンス要素入りのBL

水原先生は、たまにオカルト要素入りの作品を出しているけれど
オカルト要素入りの水原作品は余り面白くないので 敬遠してました。
これもそうかと思っていたけど、現代もので オカルトというより、
サスペンス要素が濃かった。

合言葉の「へプタゴンは笑っているか?」と突然声をかけられる七生。
heptagon(七角形)、「七芒星」、
七生は、秘密の政府特殊機関に属する美貌の宗教学者。

0

名前も知らず恋に落ちた話 小説

水原とほる  yoco 

後悔すらしない人生なんて

読みやすくて萌えました〜。
あんまり深く考えずにタイプの違う美形の2人が惹かれあっていく様を眺める…これ最高。
悪い意味ではなく、BLファンタジー系だと思うのです。
そこに、適度に趣味のバイクでのツーリング、お互いの仕事である建築が絡む。
バイクも建築もどっちかというと男の世界。
だから、どこか少女漫画っぽい恋心のピンク色をうまく調和させてる。
また、イラストは線が細めで繊細な絵柄が素…

1

恋情の雨音 小説

水原とほる  ヤマダサクラコ 

写真から情報を聞き出す異能力

水原先生は、たまにオカルト要素入りの民話サスペンス風を手掛けるんですね。

主人公;貴文の母は、夫と夫婦の営みが無いうちに主人公を妊娠。
父親は、どうやら夢魔らしい。
出産後、夫と真の夫婦となるけれど、早逝する。
妻亡き後、夫は自分の子として主人公を育てる。

主人公・貴文は、母と同じ奇妙な力を持つ。
写真を観て、死者と会話する。

貴文の力を借りに、刑事が通うようになる。

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