木原音瀬さんのレビュー一覧

美しいこと 下 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

堪能はできたと思います。

上、下巻あわせた感想です。

この評価になった理由は、単純に読んでいて凹んだりムカついたりすることの方が多かったからです。
心の温度が氷点下なまま終盤まできて、ラストでも5度くらいしか上がりませんでした。

松岡の一途さが報われたというよりも、両想いになっても結局寛末に振り回されていることに変わりはないのではないかと思いました。
なのでこの先の2人のラブラブを見たいとも思いません。

5

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

大人しい受の嫉妬深さ

高校教師(受)とノンケ高校生(攻)がゲイ雑誌の掲示板を通じて出会い、恋に落ちます。

個人的な見所は、受が意図的に攻とのセックスを攻の友人に見せつけるシーン。

「いい大人が、身体を使って牽制する」
↑これ、嫉妬深い攻や当て馬にはありがちなアクションですが、受はほとんどやらない気がします。できてもキスマーク程度。

ヤキモチという可愛い言葉では片付けられないドロドロした粘着質の嫉妬心…

0

期限切れの初恋(BBN) 小説

木原音瀬  糸井のぞ 

妥協できない人

受が壮絶な片思いの末に初恋を叶える話。
受に甘やかされて依存していく攻にキュンキュンしました!

ほとんどの人が恋愛や仕事に妥協しながら生きていて
妥協できない人間は攻のように現実と理想の違いを受け入れられずもがき苦しむ。
攻は己の弱さを認めて現実を受け入れるが、受は強さゆえに最後まで妥協できない。
不毛な初恋を諦めて手近な幸せを掴みかけたものの、最終的に攻を選んでしまう。

先の…

4

HOME (新装版) 小説

木原音瀬  藤田貴美 

篤、逃げてー!超逃げてー!!

最近の木原作品を読んでからだったので、こういうものをベースに今の作品が出来上がったのかと感慨深いものがありました。

正直、今の作品に比ると小品といった印象で、展開もいつものパターンです。この追うもの・追われるものの立場逆転パターンは、木原作品ではもうお約束なのでしょうか。

ずっと好きだった人に双子の兄(?)と付き合っていると聞かされた時に、篤の心は一度壊れてしまっていたのかもしれません…

4

ROSE GARDEN -ローズガーデン(2) 小説

木原音瀬  禾田みちる 

ここからが本番でした

天使であるがゆえに、人の情を知らないカイルは無情にも天界に戻ってきてしまいました。けれど、決してそこは幸せな場所ではありませんでした。

アガサの言動がどうとでも受け取れて、最初に天使試験を行ったときからすでに、こうなる運命を予見して、堕天せずとも二人が出会えるように、カイルが愛を知ることができるように心を砕いていたのかも?と思わせるものでした。だから、カイルは「顔だけ?」と絶望してしまったけ…

3

ROSE GARDEN -ローズガーデン(1) 小説

木原音瀬  禾田みちる 

天使も悪魔も人間臭い

コミカライズの方を先に読んだのですが、あまり好みではなかったので読むのを先延ばしにしていた作品です。
コミカライズは、どうしてもダイジェスト感が強く、不可解な部分が多かったのですが、小説の方は面白かったです。

ファンタジー設定がどうもなじめず、カイル=普通の子、ウォーレン=極悪人の父の落し胤、と脳内変換するとしっくりきました。そのくらい、中身は天使らしくも悪魔らしくもありません。カイルだけ…

1

COLD HEART in TOKYO 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

今回もまた・・・

コミカライズされた、COLD LIGHTを再読したら
読みたさウズウズがとまらずとうとうページをめくってしまいましたw
もこデスヾ(o´∀`o)ノ
まぁそもそも積んどくなっちゅー話なのですが。

さて、お話。
透の友人である楠田さんのスピンオフですね。
正直まぁ前作を読んでいなくても、単独で十分楽しめるかなというのが雑感。スピンオフといわれなければ気づかないレベルw
スピンオフだか…

3

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

あわなかった

攻がダメ男って他の話にもあるんだけど、この攻はダメ男すぎるでしょ。啓介を都合のいい相手としか思ってないでしょ。一人の女に見せびらかす為に女装した啓介とイチャイチャしたり、付き合ってる女とうまくいってないからって啓介に暴力ふるうし、本当に最悪な攻。啓介もどんな扱いをされても笑顔で接してるから、なんかそれもイライラしてきました。しかも終わりかたもイマイチでした。
木原先生の話は、だいたいこんな感じな…

0

COLD LIGHT コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

いい!

原作を読んで、胸がつぶれるほど切なく、苦しく涙があふれたのを思い出した。
苦しくて苦しくて苦しくて。
苦しい過去。そして過去を忘れてしまった楽しく嬉しく愛しい時間。
その後に叩きつけるかのような酷い現実。
思い出したら涙がまた止まらなくなった*ノД`*)・゚・。

とはいえ、今回のコミカライズ。
原作の一片の具現化とはいえ、すばらしい作品でした。
何より感動したのは、私個人が「これ…

6

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

癖になる辛さ

上巻だけ買ったことを後悔しました。どうして下巻も一緒に買わなかったのかと。我慢できずに翌朝本屋に走りました。

木原さん特有の幸せからズドンと落とされる辛さ、痛さ、これが癖になるんですよね。
女装癖のあるサラリーマンと、冴えないサラリーマン。
松岡が女装して、その上で寛末に惹かれていく過程や、葉子の正体を知った後の寛末の激変した態度などリアリティがあって、切ないけど一筋縄でいかないとこ…

6
PAGE TOP