Cielさんのレビュー一覧

鬼哭繚乱 小説

宮緒葵  Ciel 

執着

一時私を、特殊な沼へ嵌り込ませた思い出深い作品が十年の時を経て「出し直し」という形にて装い(イラスト)新たにまた手元にやって来てくれました。
嬉しいです。今回収録されているSSは旧版に収録されていませんでしたのでなお嬉しいです。

私が嵌った特殊な沼と言うのもひとえに攻めの異質さがもたらせたものであり、攻めの執着や苛烈さ、そして受けに対する想いの強さが異質です。
異常という言葉を使うか迷っ…

4

家政夫とパパ 小説

栗城偲  Ciel 

陽だまりのようなあたたかさ

初恋の人との再会もの。
Ciel先生のカバーイラストから受ける印象通りの、ぽかぽかとしたあたたかい雰囲気の中で育まれる、大人のむずがゆい恋のお話でした。

ハウスキーパーとして偶然にも初恋の相手・昴の元で勤務することになった千尋。
まず、千尋のハウスキーパー…家政夫さんの仕事っぷりが読んでいて気持ちが良かったですね!
お仕事なので当たり前と言えば当たり前なのですが、細やかな心配りが見られ…

0

王様に捧げる千夜一夜 小説

安西リカ  Ciel 

とびきり甘い千夜一夜

なんて素敵なお話なのでしょうか。
ほろほろと口どけの良い砂糖菓子のような、甘くて心地の良い柔らかな雰囲気が漂います。
流れるように「ああ、なんだか良いな」が続いていくのです。
静かな夜にぴったりの1冊だと思います。
ゆったりとしたテンポで綴られる優しいお話でした。

タイトルの千夜一夜から連想するものといえば、やはり千夜一夜物語ことアラビアン・ナイト。
下働きのアーシェが語る御伽話の…

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『異世界チートで転移して、訳あり獣人と森暮らし』初回限定特別SSペーパー 番外編ショートストーリー 特典

気になってたところ

本編の最後のところが演出のせいでちょっと駆け足だったんですよね。

こちらの初回限定特別SSペーパーにはそこら辺が詳しく書いてありました。

エルと陽色(ひいろ)達がリュコス王国の民たちと、新天地の南の島に着いてからの開拓がどの様に進んで、民たちがどう変化して行ったのかを知ることが出来ました。

そしてあの大森林の家に初めて戻った日のお話が書いてありました。新たな生活が忙しくてなかなか…

1

『異世界チートで転移して、訳あり獣人と森暮らし』コミコミスタジオ特典SSカード 特別番外編 特典

これ本編に欲しかった〜

こちらのコミコミさんの特典SSカードはエル視点で、陽色(ひいろ)との出会いから彼のどんなところに惹かれたのか書かれていました。
これこそが知りたかったことで、これが本編にあればもっとBLとして盛り上がったのではないでしょうか?

時系列的にはエルと陽色(ひいろ)がリュコス王国の民と南の島へと逃げてから暫く経った辺りです。新天地でやっと落ち着いたようで生活にゆとりも出ていました。ビーも心も体も…

1

異世界チートで転移して、訳あり獣人と森暮らし 小説

小中大豆  Ciel 

引き出しが多い

同じ月に同じような設定の「異世界のおいしい下宿屋さん」が別レーベルで発売されてましたが、あちらがほのぼの路線ならこちらはシリアス寄りでした。本当に引き出しの多い作家さまだと思いました。

受けが料理上手という点は同じでしたが、受けが召喚された時に手に入れた異能力が物凄いのです。このチートな能力でもって未来を切り開いて行くというのが今作の主軸だったと思います。

小中大豆先生がこの作品のプロ…

5

鬼哭繚乱 小説

宮緒葵  Ciel 

10年前に読んでいたら…

底本となったプラチナ文庫版「鬼哭繚乱」が発売されたのが2012年で、まさに「渇仰」もプラチナ文庫から半年ほど前に発売されてるんです。だからなのか両者には似通った表現が使われていました。

宮緒葵先生の執着犬攻めは大好物なんですが、10年経過すると作家さまも時代に合わせて進化する訳で、テイストはそのままで進化した昨今の先生の作風が大好きな私としては、今のほのぼの宮緒葵先生の作品の方が断然好みです…

1

鬼哭繚乱 小説

宮緒葵  Ciel 

憎しみでもいい。お前の心を、俺にくれ…!

正に〝鬼〟畜ド執着攻めでした。
これでもか!これでもか…!と、絶え間なく清音に注がれる重すぎる執着愛のオンパレードに圧倒。
鬼畜すぎる衆人環視プレイが2回もあって、流石にビビリましたw
もう、一方的すぎる曉景の愛情がめちゃくちゃ痛々しくて萌える……!

清音の純粋な愛に癒され、その愛情を独り占めにしたい。
けれど、愛の精霊故に誰にでも無償の愛情を注ぐ清音。
俺だけのモノにしたいのに、…

5

鬼哭繚乱 小説

宮緒葵  Ciel 

人に愛されて生まれた精霊が愛した鬼の話

今回は鬼と恐れられる辰巳国主と桜の精霊のお話です。

村人に慕われて顕現した受様が
鬼と呼ばれる攻様を助けた事で執着され人となるまで。

受様は今の幕府が置かれてもいなかった300年前
村人に助けられた旅の高僧が手厚い看護に感謝し
村の丘に植えた桜の精霊です。

桜には魔を退ける霊力が宿ると言われ
村人は高僧の置き土産である桜を慈しんで育て
彼らの愛情に応えたいと思った受様は…

3

鬼哭繚乱 小説

宮緒葵  Ciel 

宮緒先生買い。夏ですが桜のお話です、惜しいーー。これ早春に読んだら、より一層切なく感じられて嬉しかったと思うんだけどなあ……真夏だったからかな、萌にしました。本編230頁ほど+あとがき。

300年ほど前に僧侶が植えた桜から人の形をとるようになって、清音と呼ばれるようになった桜の精。普通の人と考えて形作ったはずなので本人は気付いていないけれど、周りの人は一目見ただけで見惚れてしまうほどの美人さ…

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