yocoさんのレビュー一覧

皇弟殿下と黄金の花嫁 小説

釘宮つかさ  yoco 

読みやすいけれど

釘宮先生のファンタジー作品が好きです。
しかも中華風の架空の世界+遊牧民の受け+yoco先生と来たら、これは面白いに違いないと本を開く前から期待値が上がってしまう。
中華風の登場人物は名前の読みを忘れてしまいがちで、「あれ、なんて読むんだったかな…」と数ページ戻ってルビを確認しては戻る…なんてことを毎回しながら読んでいるのですが、今作は痒いところに手が届く親切設計になっていて非常に読みやすかっ…

1

死にたがりの皇子と臆病な花守 小説

手嶋サカリ  yoco 

あまりにも献身的な愛


女王のように君臨する皇太后に蛇蝎の如く嫌われて虐待されてきた第一王子・サウスラーフ(攻め)と隠されて育てられた庭師・サスラン(受け)。

2人が出会い恋に落ち、でも第一王子という立場から権力闘争に巻き込まれ悲劇を迎え、そこからの時戻り、サウスラーフを二度と悲劇的な最期を迎えないように巻き戻る前の知識を使って頑張るサスラン(裏でサウスラーフも)の話。

これはネタバレなしで読んだ方が絶対…

1

運命に抗え 小説

関鷹親  yoco 

ライトノベルではない

めっちゃ重たいです。ヘヴィーです。
文芸書だったらもっと評価されるんじゃないでしょうか??
業というセリフが何度か出てきますが、ポルノグラフィティさんのカルマの坂を思い出しました。

自分のした事に対して苦しんで、さらに罪を重ねて業を深める。
その苦痛や苦悩の描写もすごかった!

今の時代にこのようなラノベ作品の出版のGOを出してくれた出版社様に感謝です!

この作品に出会えて本…

4

恋渡り 小説

栗城偲  yoco 

美しい鳥飼いの兄弟と

戦場で自ら前線に立ち、満月のような美しい長髪と剣を振り回しては、数々の武功を立てる姿はまるで鬼神のようだと自国の中でも恐れる者がいるほどの実力を持つ、血気盛んな王弟・亜蘭。
その生まれ持った繊細な美貌と、世間で噂される人物像。そして、受けである英理にちょっかいをかけながら溺愛してやまない姿のギャップが妙にツボにハマってしまった。

鳥飼い一族の美しい兄弟・王族攻め・身分差・そして栗城先生とy…

1

聖邪の蜜月 小説

安西リカ  yoco 

もっと都合悪くてもいい

表紙が素敵過ぎてずっと気になっていた作品。
汚い大人に虐げられてきた美人受けの中では、アシュは弱気なところがほぼなく、自ら行動して生き抜いていく力があって良かった。
そして同じ様に辛く苦しむ者を探し、助けようとしても助けられない悲惨な様子がショッキング。しかしここぞという時にタイミングよくサージが助けにくるというのは、ドラマティックだけれど都合がよいなぁと思ってしまった。
それでも大火傷を負…

2

キットとパーシー 小説

キャット・セバスチャン/Cat Sebastian  yoco  北綾子 

挿絵の魅力が勝っている

もしYOCO先生が担当していなかったら
・・読まなかったかもしれない。

原文の韻の楽しみとか、翻訳すると薄れる魅力があるのは仕方ないにしても
淡々としていて、少しさっぱりしすぎの感が否めない。

3

名前も知らず恋に落ちた話 小説

水原とほる  yoco 

後悔すらしない人生なんて

読みやすくて萌えました〜。
あんまり深く考えずにタイプの違う美形の2人が惹かれあっていく様を眺める…これ最高。
悪い意味ではなく、BLファンタジー系だと思うのです。
そこに、適度に趣味のバイクでのツーリング、お互いの仕事である建築が絡む。
バイクも建築もどっちかというと男の世界。
だから、どこか少女漫画っぽい恋心のピンク色をうまく調和させてる。
また、イラストは線が細めで繊細な絵柄が素…

1

パブリックスクール-ロンドンの蜜月- 小説

樋口美沙緒  yoco 

お互いの矛盾に寄り添って心を紡いでいく

礼とエドの遠距離恋愛が終わり、いよいよ始まったイギリスでの同棲生活。

タイトルにある蜜月というワードから甘々なエピソードを予想していたのですが、今作はイギリスで働き始める礼の、新しい世界に対する戸惑いや自分にとってのアートとは何なのか、なるべく自分の力で努力しエドと対等でありたいと思う、そんな様々な心の葛藤にいろんな感情が揺さぶられました。

前作で登場したデミアンが礼にすっかり心を開い…

0

銀の鎮魂歌 小説

吉原理恵子  yoco 

名作

yoco先生のイラストが素敵です。
名作でした。定期的に読み返したくなります。
何度も出版されているのがわかります。

詩的な文章と言い回しで読み始めはとっつきにくいのですが、慣れてくるとスルスル入ってきました。

内容は古い作品なので今の流行りとはまるで違くて、受けも攻めも可哀想すぎて読んでいて辛くなってしまう。作中はひたすら展開が過酷で、最後すら誰も幸せにならないで終わります。けれ…

2

パブリックスクール-八年後の王と小鳥- 小説

樋口美沙緒  yoco 

王のはかり知れない深い想いに心打たれました

エドワードの抱えてきた重責、孤独、深い愛情が今作でやっと本当の意味で理解できた気がします。

愛する人を守るためにその気持ちを隠しながら必死に努力し絶大な力を得ても、そんな自分の隣にいてもらうためには必ず痛みは伴い苦しい思いをさせてしまう。

そのことを怯えながらも正直に礼に伝えそれでもなお、その覚悟をもった上でそばにいて欲しいとすがるように願うエドの告白にとても心を揺さぶられました。

0
PAGE TOP