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この作品、設定が盛りだくさんで説明が難しいのですが、パブリックスクール、両片思い、すれ違い、身分差ラブが好きなら読んで損はないと思います~
巻数表記はありませんが続き物の一巻にあたります。表紙は攻めのイギリス貴族であるエドワード。
物語の冒頭は全寮制のパブリックスクールに通う礼(16歳)と義兄であるエドワード(18歳)の歪んだやりとりから始まります。
学内では人当たりもよく人気者、カースト頂点に君臨するエドワードは義弟の礼にだけすごく厳しく当たり、学内では誰とも話すな、人の目に触れるような場所に行くな、などと無茶な制約を強いります。そして礼はどれだけ冷たく厳しくされても、エドワードが好きなのでその言葉を受け入れて学校生活を送っています。
前半は現在と過去の回想をいったりきたりという構成なので読んでいる内に、エドワードが礼に対してなぜそんな態度をとるのか、礼がなぜエドワードの一方的な命令を聞いているのか、そして彼を好きになったのかなどの理由が分かっていきます。
冒頭から引き込まれて読みました。
礼は幼い頃から、自分が向ける愛や他者からの愛、伝わらない愛についての意味をずっと考えている子どもです。
誰かを愛することを心の支えにしているので、母親を亡くして幼い頃に優しくしてくれた唯一とも言える存在のエドワードを愛したいと思い、16歳になっても盲目的で献身的な愛情を向けています。
一方エドワードは家族からの愛情は存在しないものと考えていて、自分の家系での立場や今後の社会的な立場を理解し、理解しすぎているからなのかすごく窮屈に生きているように見えました。
そこにわんこのように自分に愛情や好意を真っ直ぐ向けて来る礼が現れて、救われている部分もあったのかと思いますが、自分が守れる範囲にいてくれない礼に怒り、冷たくしているのかなと感じます。
エドワードはパブリックスクールを檻の中と表しますが、その表現をする場面がすごく孤独で切ないです。
檻の中の王とはまさにエドワードを表す言葉なのだと思います。
そして物語が進むにつれてエドワードと自分だけの閉鎖的な世界でしか物事を見ることができない子どもだった礼が変化していきます。
世界がどんどん広がって周りに居場所が出来て、精神的にも成長していく様子は見ていて応援したくなりました。
そんな礼にエドワードは焦りと嫉妬、独占欲を分かりやすく滲ませていきます。
エドワードは礼への感情に自覚はあるけどその気持ちを認めていないふしがあるので傲慢さが目立ちます。
第三者目線で話をしてくれるナイス脇キャラのオーランドと親戚でもあるギルの言葉から、礼を守ろうとピリピリしているのだなと分かりますが、後半は色々拗れてエドワードが礼に手を出してしまいます。
エドワードと礼の最初のセックスは無理矢理です。でも礼がエドワードを好きで半分許しちゃっているように見えるのと、エドワードの礼に対する独占欲が強姦に行き着くまでに他のキャラ、本人からの言及で分かっているのでそんなに痛くないです。
むしろ礼は翻弄されて聞いてないけどエドワードが礼に対して本音を漏らしている場面もあるので、甘さすら感じます。
ただ最後のエドワードは大事にしていた礼に手を出して我慢というタカが外れてしまったからなのか、ハーフタイム休暇中の寮に2人っきりになった途端、膝の上に礼を乗せてごはん食べさせようとするし、色んな場所で自分を忘れることがないようにヤリまくる宣言もでるしで少し心配になりました笑
最中の礼に言う言葉のほとんどが辛辣で礼は傷ついてるのですが、行動が礼に対する執着と愛情からなのが見えているので、なんか読者としてはエドワードのタカの外れ具合に笑えばいいのか執着っぷりに萌えればいいのかよく分からない…という状況で続編に続きます。
世界観もキャラクターも脇役含めてすごく魅力的で素敵なので神評価ですが、最後のエロに色んなものを持って行かれたのが少しだけ惜しいかなと思います。
でも続編刊行の決まっている一冊目なので綺麗にまとめるよりはこういう終わり方もありかな?
伏線もまだ色々あるし、礼の成長と2人の関係性の変化の続きはすごく気になるので、来月に出る予定の続編も楽しみにしています。
先生のおっしゃるとおりです。英国に魅力を感じない、興味が1ミリもない女子なんていないとおもいます。
はっきり言って、想像以上のお話でした・・・!!
個人的に大好きな設定が夢のように詰め込まれた世界観でした。
エド・・・!気高く、傲慢な、パブリックスクールの王。なのにどこか寂しげな美しい貴族・・・
最高です!!!!!!
礼にもエドにも感情移入しすぎて胸が何度締め付けられたことか・・・!
エドの言葉、仕草、ちょっと触れられた表現だけでこっちまでドキッとときめかされる。
yoco先生の美しい気品ある挿絵がまた、なんともいえない・・・!
読者を英国舞台に連れて行ってくれるような、パブリックスクールの世界にどっぷり入り込むことができました・・・!
すべてにおいて高評価です(泣)
そして最後の展開は個人的に意外で、予想外だったので、それもまた、夢中でページをめくらせていただきました。
進みたいけど、進みたくない・・・葛藤しながら読ませていただきました。
だって、これを読んでしまったらこれ以上の作品に巡り合えるのかな、満足出来なくなるのではないかなと、そんな気持ちがあったからです。
外国舞台ものは確かに想像しにくく、入り込みにくいものもありますが、この作品は読んでいて頭のなかでその情景が浮かぶというか・・・とにかく美しい作品でした。
ホントにこれ以上のものに今後出会えるのかな・・・と、それが心配。笑
私は元々、yocoさんのイラストがとても好きだった為、この本を購入しました。
最近は、BL漫画ばかり読んでいたので、大丈夫かなー?っと思っていたのですが……。
見事に買ったその日に読み終わってしまいました。
この本は2巻目が来月(11月)に出るのですが、とても続きが気になります。
礼が、パブリックスクールに入る前の話もきちんと書いてありますし、心理描写がとてもわかりやすいです。
そして、yocoさんの美しすぎるイラストがこの本に合っていて引き込まれる作品です。
続き物なので2冊目が出た時に1冊目と一緒に買うのをおすすめします。
続きが気になってウズウズしちゃいますので……。
雰囲気的には、同じく樋口先生著の「愛の蜜に酔え!」を思わせるような内容でした。
身分違いで引き離される2人。昔は優しかったのに突然冷たく当たってくる攻め。それでも健気に攻めを思い続ける受け。
どっかで見たな…と思いつつ、この作品の方が満足度は高かったです。
虫の擬人化じゃない分現実味があったのも理由の一つですが、それ以上に、話の深みが違います。
元々、攻め←←←受けの作品って苦手なんですよね。
特に、健気で無垢ゆえに思い込みが強くて、周りへの迷惑も考えず愛に突っ走るような受けってすごく苦手。
この作品の受けはまさにそういう感じなんですけど、不思議なくらい面白く読めました。
一見受けの一方通行な愛に見えて、実はそれ以上に攻めの方が受けに執着しているっていうのが、行動や発言の節々から垣間見えたからでしょうね。
実は限りなく攻め→→→受けなんだな、ということがよく分かりました。
だからこそ、すれ違うばかりの2人に切なさがこみ上げてきます。
すれ違いが嫌いな腐女子なんているんですかね?!
あまりにも不憫で可哀想で、幾度も涙がこみ上げてきました。
エロは最後の最後までありませんが、むしろそれが良かった。
あんまりアッサリそういう展開になっていたら、これだけの深みは出なかったでしょう。
あれだけ溜めて、溜めて、最後の最後でぶち切れて…という展開がとても自然で、無理がなく、共感できました。
冒頭にも言ったように、とてもリアリティのある作品なんですよね。
しかも、全女子の憧れの英国貴族。
描写がどこもかしこも御洒落で煌びやかで、それでいて陰鬱とした雰囲気もあって、これが面白くないわけがないというか。
もうすぐ後編が出るということで、心待ちにしています。
エドとレイの今後がとても楽しみ。
上下巻、一緒に購入することをお勧めします。
上巻は辛すぎて辛すぎて…わなわなしてきますが、
しっかり読んでから下巻に続くと より感動出来ます。
私の中で樋口先生の作品は、登場人物達の想いが通じるまでは修行だと思っています 笑
ぜひ同時購入してから楽しんで下さい。