安西リカさんのレビュー一覧

隣の男 小説

安西リカ  北沢きょう 

偶然って素晴らしい

「嫌いな男」での登場シーンはほんの少しだったけれど、なんだかとても気になる存在だった伊崎。
そんな彼がメインのお話ということで、どんな展開になるか楽しみに読みました。

前作でも不毛な恋に傷付いているシーンがあり、
その相手である年上の男の影は引き続きチラついていて、傷も未だ癒えぬまま。
どうやって負のループから抜け出すのだろうかと思っていたら…
偶然でものすごく庶民的な出会いから彼の…

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嫌いな男 小説

安西リカ  北沢きょう 

ふたりの空気感が好き

単なるリーマン同士の色恋を描いたものではなく
そこに至るまでの心理戦や密やかな攻防がものすごく面白かったです。

ゲイとノンケの考え方の違いやマイノリティの捉え方など、切なくなるところはたくさんあって
交わるのはなかなか難しいのかな…と、思ってしまうふたりでしたが。
同僚の距離から少し離れて冷静になり、拗れてしまったその仲を時間が解決してくれる"大人の恋愛"感がすごく…

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月満ちる第四皇子の婚礼 小説

安西リカ  サマミヤアカザ 

おだやか

先生買い。雑誌掲載時から面白いと思ってましたが、一冊になってもう一度読んでもやっぱり面白い。国の興亡戦なお話が好きな方でしたら是非是非。攻め受けとも苛烈の真逆なタイプに感じて、芯があって好き。ただ、ずっと覚えている自信が無かったので萌にしました。雑誌掲載分140Pほど+その続き110Pほど+あとがき。穏やかさんがお好きな方にもおススメしたいです。

歴史ある大国の第四皇子であるナランツェツェギ…

5

月満ちる第四皇子の婚礼 小説

安西リカ  サマミヤアカザ 

ほど良いむずがゆさ

意地っ張りと感じが悪いって紙一重だと思うのです。
本当はこんなことを言うつもりではなかったのに!と、その場にそぐわない発言をしては脳内反省会をするナランを読み手は見守っていられるものの、婚姻のお相手となるダムディ側の気持ちはわからないわけで。
人見知りで不器用なのはわかるけれど、はたしてこの皇子さまのことを好ましく思えるのだろうかと少々ハラハラしました。

ところがですよ。
作中でナラン…

5

楽園までもう少しだけ 小説

安西リカ  七瀬 

誰もが自由に生きられる世界を、

「セクサロイドと人間」というそもそもの立ち位置が違うふたりの恋なので、
切ない展開になるのも覚悟して読みましたが
非現実的な部分と現実的な気持ちの問題が共存していることが本当に切なかった…。
自分たちの努力では変えられないものの前で、
愛を抱えながら立ち止まるしかできないなんてこんなにツラいことがあっていいのかと、何度も胸が締め付けられました。

自我を持っているセクサロイドは、人間と…

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『月満ちる第四皇子の婚礼』出版社特典ペーパー 特典

朝の身支度、お団子をこしらえるナランと、誓いの日への思い

安西リカ先生「月満ちる第四皇子の婚礼」の購入特典ペーパーのこちら。

ナランの朝の身支度で目が覚めたダムディが、
今までのことを振り返りながらナランと会話を交わし…という、
ほのぼの心温まるお話でした(*´˘`*)

新たに”伴侶の誓い”をたてることになっている日の朝。

しゅ、しゅと髪を梳く音で目覚めたダムディ。
最愛の伴侶がせっせと朝の身支度をしているのをじっと見つめていると…

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恋の傷あと 小説

安西リカ  高久尚子 

No Title


先生があとがきで今回プッシュしたいのは「がさつで恋愛下手な男に惚れてしまった気の毒な受」と書かれていたんですが(攻めのことも書いてあるけど)、未知也が惚れてしまったのは自分の元妻を妊娠させた男を探して激怒している橋口さん

その妻を妊娠させたのは未知也の彼氏(行方をくらましている)なんていうんだから……。二人の出会いも衝撃的だけど、行動を共にするにつれ惹かれていく未知也の気持ちが切なくて

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月満ちる第四皇子の婚礼 小説

安西リカ  サマミヤアカザ 

前半と後半の対比がさすが!

ナランー、ダムディー!

前半はナラン視点、後半はダムディ視点です。
お見事でした。
前半は大国の第四皇子のナランが隣国の小国の王弟ダムディと伴侶になるところから…。

もうナランの自己評価や口下手不器用プライドは高いなところが、読んでてなぜか泣けて泣けて。共感してしまって読むのに声が出そうでした。やめろーって。
お慕いしてるんでしょ?お話したいんでしょ?なのに口が喧嘩を売るようなこ…

5

月満ちる第四皇子の婚礼 小説

安西リカ  サマミヤアカザ 

政略結婚が政略結婚でなくなっていく甘みのある愛に酔いしれました

安西リカ先生の日常現代ものじゃない作品は、久しぶりな気がする(笑)
カテゴリ的には外国モノ。世界観としては、チベット辺りか、モンゴル、あるいはネパール辺りかなって感じでしょうか。
時代背景も中世から近世くらいで、前時代的な趣きを感じる雰囲気がしっとりと艶めかしくてとても良かったです。

同性同士の、カタチだけの政略結婚から始まるストーリーというのはまあまあ見かける設定ではありますが、ちょっ…

7

月満ちる第四皇子の婚礼 小説

安西リカ  サマミヤアカザ 

長髪同士のロマンチックシーンが最高。ドラマチックなファンタジー作品!

いやぁ、もう完璧に面白かったです!

大国の第四皇子ナランツェツェギと小国の王弟ダムディスレンの婚礼からお話は始まります。名前が難しい~と思う勿れ、基本はナラン様ダムディ様と呼び合いますので大丈夫!
(ちなみに閨では2人は呼び捨てになる。最高。)

ナランは自国でもあまり顧みられず過ごしてきた存在感の薄い第四皇子…とくれば健気受け?と思ったら、口から出る言葉は「大儀」「~しておらんわ」と…

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