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沙野風結子 小山田あみ
渋茶
ネタバレ
3Pものとは違うみたいなのに、不思議な表紙だなとは思ったが、読んでみると納得できる。 この本に関しては買ってすぐ積読にしていたままだったので、こんな話だとは思わず意表を突かれた。 作中では事あるごとに受け・宰(つかさ)が、兄が自殺した給水塔のシーンを思い浮かべる様子に、喪失感を強く感じるのか?と考えているうちに攻め・鳥羽の恋人だった水川も無くなってしまい、頭の中で整理できなくなりそうな予感…
chi-co 陵クミコ
一度は両親の離婚で義兄弟となったものの、その後の離婚で家族関係が解消した同い年の奏太と怜。 奏太が偶然出逢った怜の弟・倫を多忙な母、兄の代わりに面倒を見ようと申し出たのをきっかけにして十年ぶりに親睦を深める二人だが… 怜としては内心、この機会に想いを秘めている奏太に急接近しようと目論んでいるのだった。 まず、chi-coさんの書く文章について、他小説の初読みの時には気にならなかったのだが…
水原とほる 砂河深紅
年齢を偽ってクラブの下働きとして住み込みで働いている実洋は、店に訪れた高井戸に目を付けられ、強引に彼のマンションに連れて行かれてしまう。 犯罪プロファイラーというからには相当の切れ者だろうが、モラルが欠落している高井戸だけでなく、嗜虐的な刑事・緒方、監禁されている実洋に助けを請われても一切関与しない美也子と、彼の周りの人間もこれまた胡散臭い。 常人とは違う危険な感性の彼らの有り様に、これは久々…
楔ケリ
パイロットものとして期待して読んだものの、お仕事BLとしてはイマイチ。 制服姿や仕事ぶりにストイックさが足りなかったのと、年配男性(二人の上司にあたるベテラン操縦士)が渋く描ければもっと良かったのにな、とも思う。 このコミックは、幼馴染みからの腐れ縁ものとして読んだようほうがグッとくる気がする。 幼馴染みとして気兼ねしない間柄、操縦士という花形フィルターを取り払った二人の素のほうに萌え要…
西野花 北沢きょう
これはこれで面白かったが、個人的にはオメガバースものとしてよりもいつもの西野さんエロ特盛り作品として満足した感が強い。 ページの大部分を占める濃厚なエロ描写はオメガの発情期設定に負けないし、オメガが無意識にフェロモンを周囲に撒き散らすのも西野作品なら受けがモブにガッツリ襲われる展開はお約束なんだけど… 受けが散々エロい目に遇っても最後には想い人である攻めと結ばれるってのも"運命の…
櫛野ゆい 九重シャム
この物語の舞台となるカーディアと『竜人と運命の対』の舞台・ソヘイルは世界観が繋がっているが、この一冊だけでも読む分には問題ない。 サーベルタイガーの一族の長・ディオルクの心を射止めたカーディアの第二皇子・ルシュカは、小さくて守ってあげたいって雰囲気よりも、国の一大事に父王と兄を救う為にと何とか獣人一族の協力を得ようと、慣れない旅でも愚痴一つ言わない芯の強さのほうが印象に残った。 キャラ…
愁堂れな 由貴海里
数多い愁堂さんの小説の中から、自分好みの作品を探すコツがまだ掴めなていないので、取り敢えず積読本にあったこの一冊にチャレンジしてみた。 受け・光彦は過去の手痛い失恋が原因で大学を中退、就職氷河期も災いして当初理想を持っていた報道関係の仕事とかけ離れた三流ゴシップ雑誌のライターとして生計を立てている。 情報を得る為なら身体を使うが、手と口だけならOKでも本番はNGといった線引きはある。 …
西門 陵クミコ
職場で精神的に追い詰められて傷付いた末に退職し、実家に戻ってきた稔里。 まず最初に再会したのが、彼の味方的存在の同級生の女の子で良かった。 ゲイだという悩みを隠して引っ込み思案だったという彼にとっては、中学・高校時代もパッとしなかったという思い込みら実家に戻っても辛いんじゃないかと思っていたが、スローライフの癒しは侮れないなと感じた。 その時に出逢った隣家(以前は稔里の祖父母が暮らしてい…
小中大豆 高星麻子
過去に助けてもらった恩返しをしたく、化け狸の学校に入り修行を積んだ里(受け)は、その恩人で漢方堂の店主・五明(攻め)の手伝いを申し出て住み込みで働くようになる。 五明も漢方堂の常連さん達も優しく、商店街の顔馴染みの人達にいろいろお裾分けやおまけを貰ったりと何かと可愛がってもらっている日々だ。 たまに狸耳や尻尾が出てしまう時もあるが、五明に気付かれないように上手くやり過ごしている、つもりだが…
夜光花 稲荷家房之介
新城の運命がどう落ち着くのかって発想・手段に驚いた1作目、バイオリニスト・紀ノ川の人物像に惹きつけられた2作目、3作目は… ちなみに、『水曜日の悪夢』『金曜日の凶夢』はセットで読むのをお薦めするが、この話だけ気になった人はこれ一冊でも楽しめる仕様になっている。 前作に登場した新城、紀ノ川がチラリと顔出しするものの、今回の話には特に絡む事はない。 アルト公会堂の最後の演奏会を目前に、同じ日…