Sakura0904![]()
現代に生きる吸血鬼達の物語。せっかくの耽美な題材を、あまりにもラフでコメディ調に料理されると残念だなと感じてしまうタイプなのですが、こちらは笑えるシーンはありつつ、根底にはシリアスな雰囲気、切ない雰囲気が漂っていたので、独特の世界観にも存分に浸ることができました。ペアリングなんていう利害関係で成り立っている制度に頼る反面、1人ひとり掘り下げていけば、皆誰かへの熱い感情を持っているのが見えてきて。…
まだ終わりではないんですよね? もう10年以上も前の単行本なので望みは薄いかもしれませんが、明確に終わりと言われるまでは、続きが出るのを待っていたいなぁと思います。2巻では戦闘シーンがさらに多く、濃いものになっていましたが、それだけ殺伐とした世界だからこそ、クラウスとタキの太い絆が窺えるシーンがより美しく見えました。
穢れたものにタキが触れられることを極端に忌む領民達。レイゼン家の人間は…
春泥先生のタッチとコミカルな雰囲気は本当によく合いますね。広瀬のビジュアルもドンピシャでタイプで最高でした。厳密には告白すらできてなくて、まだ健全な友達関係を抜けきっていないのですが、中村の甘酸っぱい片想いを存分に楽しめました。
まだ連載は続いているのかな? ここまで来たら是非中村が広瀬に告白するところまで追いたいですね。広瀬は一見クラスの上位カーストにいるようで、意外と感覚も中村に近く…
こめり先生の描くこういう雰囲気が大好きだなぁと改めて感じました。長年付き合っていて、お互いの良い所も悪い所も熟知し合った仲の慎也とハル。別れ話から始まるけれど、なんだかんだ別れることもできずになあなあになって、相手のこういう所は嫌だけど、結局別の良い所にたくさん触れるとそんなこともすぐ気にならなくなってしまう。今後もハルが慎也に愛想を尽かす場面はいくらでも訪れそうですが、その度に慎也に泣きつかれ…
刃渡がかなり年季の入った作家なので、序盤ではストーリーが良かったとしても萌えられるかな?と少し不安に感じましたが、何ということもなく読み進められました。紫煙を部屋中に燻らせた中で行われる、刃渡と若尾のやりとりが何とも言えずもどかしく、ドキドキしましたね。刃渡がこんなに色っぽくても、ゲイの気質はまったくなく、中盤で若尾に迫られた時は「男は好きになれない」と無慈悲に一蹴するところも現実的で良かったで…
さほど珍しくもない年下ワンコ攻めと絆され年上受けの話なのですが、2人の掛け合いが絶妙に可愛くて、萌えるシーンがたくさんありました。羊一のキャラがありそうで実はあんまりないんじゃ、というラインなんですよね。ワンコで、職場では完全に虎次より下、話し方も柔らかい。けれど、結構早い段階からキスを仕掛けるし、ここぞという好機を待ってじっと息を潜めているのではなく、とにかく隙あらば攻撃するというタイプなんで…
◆こめかみひょうひょう(表題作)
やっぱりこれが一番お気に入り。好きな男子・芳野のことの写真をこっそり撮り溜めしている橘高ということで、いずれはバレて不穏な展開になるんだろうなぁと思っていました。実際、芳野にはバレるんです。橘高もすごく焦って思わず泣いてしまうのだけど、なんと芳野はいっぱい写真を撮られていたのが嬉しくて、自分もだんだん好きになっていたと明かしてくれる。微笑ましくて、すごく温かい…
和山先生の独特のテンポ、シュールな表現、押し付けがましくない笑いの虜になりました。男子中学生に歌が上手くなる方法を教えて欲しいと頼み込むヤクザ・狂児。もはやこの導入の時点で相当に面白いです。ヤクザらしからぬ軽快なノリ、大物だと感じさせる落ち着き。そして、歌を歌う時のギャップ。不思議と彼が纏う空気感には心地良さを感じ、段々絆されていく聡実の気持ちにとても共感しました。
彼に歌のコツを教える…
『月と太陽』の1巻では将大が本当に子供でしたし、2巻ではどんどん成長していく彼に椿が不安も覚えていた印象でしたが、この最新巻では2人ともいい感じに落ち着いてきたなと思いました。周りのことも見えつつ、互いへの愛情はまったく揺るがない。正直最初の頃は、将大はもっと周りの目を気にするキャラなんじゃないかと思っていたんです。それが、とんだ誤算でした。弟の前で、自分が女装した男に掘られても構わない、と思え…
『花にくちづけ』シリーズも面白かったけれど、そちらに負けず劣らず、こちらのスピンオフも面白かったです。とっても綺麗な女装姿の椿が、足も速くて男に喧嘩を売られてもまったく物怖じすることない男の中の男、というタイプなのが最高。上背もあるので、高い所からじっと見据えられた時の迫力がすごいんですよね。
そんな椿に萎縮してしまうヤクザの家の長男・将大。見た目だけは強そうな男ですが、中身はまるで子供…
