chikakumacoさんのレビュー一覧

蟷螂の檻 3 コミック

彩景でりこ 

本当の地獄のはじまり。

この、表紙の典彦の表情が恐ろしい。
最初に一読した際はあまりの惨さに目を覆いたくなるばかりでしたが、最新刊が出たので渋々読み返す事に…。そして思い返せば、この頃まだ「坊ちゃん」である育郎は、まだ典彦の愛情を信じていたのですね。憐れ。典彦の閨での戯言、「愛しています。」にただ縋って。縋り付くしか無くて。
しかし、典彦はただ育郎の全てが欲しいと言い、その全てとは身体や愛情では無く、怒りや憎しみ 全…

4

蟷螂の檻 2 コミック

彩景でりこ 

その業の深さが徐々に明かされて行く。寄る辺のない子供が縋り付く先は。

父の訃報で中退せざるを得なかった育郎の大学生活が垣間見られる冒頭。
ここで今後 活躍してくれるんでは、と期待される人物、学友の飯田が登場。
時代感もある服装で 髪を伸ばし、チャラいが、「その時代」らしい一般のちょっとイケてる大学生。
育郎を名家の子息と知り、最初は遊ぶ金をたかる為に近付くが、育郎の閉じられた心と他者を寄せ付けない清廉な魅力に興味を抱く。飯田は娼家で女を抱きながらふと、美しい育…

3

蟷螂の檻 1 コミック

彩景でりこ 

しなやかに開かれるその脚は、蟷螂の姿態に擬えて。

最新巻、現在4巻目を読了したので。おさらい読みです。
そうか。この1巻は幕開けで、実に巧みに登場人物を浮き上がらせていく。
昭和は戦後。旧家にあったかもしれない、江戸川乱歩や横溝正史のような陰鬱なトーンで描かれていく舞台。
先代当主が愛した白痴の子、蘭蔵。妻を顧みる事なく、その美しい子供に執着する当主。
苦しさのあまり狂って行く妻。両親に愛される事なく育つ息子、育郎。その愛情に飢えた無垢の…

5

蟷螂の檻 4 コミック

彩景でりこ 

善悪の彼岸。境界。踏み越える者は誰か。踏み留まる者はいるか。

あわわわ。私もすっかりこれが最終巻、いよいよの完結編だと早とちりしておりました。
典彦の妄執は 育郎さんの身体を蹂躙するだけでは飽き足らず、その身を失脚させ、寄る辺の無い暗黒に突き落とし、なお「壊れて行く様を見たい」と追い詰める。
ただ自分だけに縋りつくしか生き様がない程にと、奸計を張り巡らせ 周囲を巻き込んで狂わせて行く。
たった一人、育ちが良く、その素直な心でもって 育郎を支えたいと願っ…

23

憂鬱な朝 NOBLE COLORS コミック

日高ショーコ 

NOBLE それは気品に満ちて。気高く美しく輝く朝。

ファン待望の特装版としては、些か軽いタイトルだと思った事は否めない。
「NOBLE COLORS」という英文字の響き。「憂鬱な朝」というクラシカルロマンとも言えなくも無い、
重厚な物語を終えて。軽過ぎるのではないか?
一抹の不安を抱えて恐る恐るページを繰る。それは最終巻を読むときの恐れにも似ている。
これを読んで仕舞えば、今度こそお仕舞いなのだと。
まず、巻頭…

5

囀る鳥は羽ばたかない 6 コミック

ヨネダコウ 

鸚鵡はよく言えども飛鳥を離れず。飛ぶ鳥は言葉を持たない。

数回読み直して、え⁈ と思って。直近の5巻を読み直し、更に遡って既刊を読み直し。
もう一度、ラストに to be continued とあるのを確認して。まだ続くのだとホッとする様な。
何だか惜しい様な。それほどまでに。ここで終わってしまったとしても。
素晴らしいと思わずにいられないのだ。

1巻からずっと。「男の嫉妬ほど手に負えねーもんはねぇ。」と、矢代のモノローグにあったように。

17

やたもも 3 コミック

はらだ 

そして、時がゆるやかに。あたためる愛。

新しい生活をスタートするという、母親から指輪を返して欲しいと言われ、考え込むモモ。
それは、モモがウリをやって稼いだ金で、初めて母に買ったものだった。
「9℃」って…。いわゆる、何処にでもある店の、ありふれたデザインで。若い人でも買える値段のものが取り揃えてある、あのブランドをもじったものだ。
ドン底な生活を強いられてきた、母親との間に愛憎あれど。幼ない頃、母親を独り占めしたかったのだと想う…

4

やたもも 2 コミック

はらだ 

胸を引き絞る慟哭と、八田ちゃんの清廉なまでの愛情に涙。

八田ちゃんが良い男過ぎて涙。涙です‼︎
八田ちゃんに寄生しているだけでは駄目だと一人暮らしを始めたモモですが、
会えば抱き潰さんばかりに盛ってくるのは相変わらず。
毎度毎度、喘ぎ声が煩いと隣人から壁ドンされる始末。
文句を言う筈の隣人の栗田くんは、行き掛かりでモモたちに関わる事になる。
ロクな生き方をして来なかったモモにとって。彼は初めての友達になって行く。
この2巻では、モモと絶縁状…

5

やたもも コミック

はらだ 

汝、獰猛なまでにこれを愛す。愛おしさは、とめどなく。

私も!私も!
ビッチ受けがそんなに得意では無い。なので、本作も一読して、そっとして置いた作品の一つ。
沢山BLを読んで、戻って来ると、スルスルと読めたりする。
変わったのは私の嗜好か。時代の気分か。はらだ先生の作品群はそういうモノが多いように思う。

八田ちゃんは面倒見が良くて、優しくて、倫理観のちゃんとした男ではあるんだけど、
ド淫乱のモモが引くほど、体力を消耗し切るほど、超絶絶倫で…

5

にいちゃん コミック

はらだ 

ダイバーシティとは何か。

多分、他の何人かの「しゅみじゃない」評価をした方達と同様に、最初一読した際は、まさしく「しゅみじゃない」評価をしたかったのだと思う。
はらだ先生の衝撃作は、一度寝かせて。半年くらい経ってから再読すべきかもしれません。
私の様なビビリーは、そうして耐性を身に付けてから、再読すべし。

さて。最近すごいな、と思ったことがある。
幼ないお子さんを持つお母さんが、「幼稚園や小学生の教師になる様な…

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