ダーク系からアホアホシュールな作品までBL最先端をゆく優秀作品たちが揃いました。ただ2013年は異色BLのヒットが目立ち、すでに「異色」という本来の意味を失っている感があります。このカテゴリーで上位にランキングされることは、実はイコール「ヒット作」「話題作」。「異色タブー」カテゴリーは、BL人気をはかる裏側の尺度になっているということでしょう。
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チョコストロベリーバニラ |
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彩景でりこ/竹書房
絶妙なバランスで成り立っていた同級生三人の関係が、それぞれの想いの微妙な変化により、少しずつ崩れ始めていく。理解できないけど、引き込まれる不思議な感覚。いびつだけどギリギリ均整を保ってる三角関係。タイトルを略すと「チョベリバ」となりますが、その他いろいろな工夫が盛り込まれた超異色作品です。
麗人誌にご依頼をいただいて、数本読み切りを描いたのですが、エロ薄(というかほぼなかった)だったため、性描写増やしてくださいと言われ、三角関係がずっと好きだったこと、いつか3Pエロが描きたいなと思っていたことでこちらのプロットを提出しました。元々は小説で書いていた話でしたが、文章ではやはり上手く書けず、まんがにしてよかったと思います。
キャラ設定のみ若干変更して読み切りとして1作目を描きました。ですので続きものとしては当時は考えていませんでしたが、気に入っていたので、続きを描いてもいいよと言われた時は嬉しかったです。
ひとでなし攻がすごく好きなのと、他人同士だけど双子や兄弟のように他人との境界線が薄いキャラクターを描きたかったことから拾とタケが出来ました。ミネは単純に好みの受のタイプです。
全く新しい三角関係の形が新鮮でした。こういう依存関係があるとは…。
匿名さん
衝撃的過ぎる内容は、何かメッセージ性がある。そんな気がするので、今はわからずとも自分なりに理解できる日が来るまでは、手元に残しておこうと思います。タケとミネも完璧両想いになれたら理解できるのかなぁ。
匿名さん
ミネとタケちゃんが殴り合いをしていて、タケちゃんが勃ってるシーン…
とうじょうさん
異色、になるんでしょうか…関係性に衝撃を受けた3P。
世界観を変えられた。一番読み返した一冊。読み返す度に愛が深まった作品。
ちんすこうさん
三角関係のものはよく見かけてもここまで複雑でなんとも言えぬ気持ちになる作品は少ないのではないか。ちるちるのレビューでも好き嫌いがはっきりとわかれるような異色作品でしたが、それでもここまで人気が出たのはやはりわけがある!という作品でした。
それぞれの心の動きが繊細ながら感覚的に伝わって来て、もどかしいし切ないし、やりきれない気持ちになりながら読みました。最後には後を引く余韻がながーーーーく残って、一週間は移動の電車の中でチョベリバのこと考えてましたね...←あまりにハマったので番外編も集めてしまいました。
彩景先生がキャラの性格を語ってくださっていてよりどんどん作品が好きになりました。今年一番の衝撃作で、もう、こんなに頭をいっぱいにされたことはなかった!(笑)
もっしゅさん
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熱砂と月のマジュヌーン |
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木原先生/笠井あゆみ/海王社
木原音瀬さんにしか書けない痛感する作品。アラブのゴージャスでエロエロな雰囲気を楽しめるのかと期待したら大間違いです! 痛い!エロい!えげつない!衝撃的な一冊。全編通してツラい責めの連続ですが、これも歪んだ愛の1つのかたち。究極への挑戦!をこれからもぜひ続けてください。
木原先生のアラブ!って思ってはしゃいでましたがこれもまた痛々しい。アラブでも痛々しくなれるところがさすが木原先生…!エロエロにしようか迷いましたが攻めが多種多様(異種多様)でしたから異色BLで。
沺忡さん
究極への挑戦!!萌えとは違ったけど、よくぞここまでと震え上がった忘れられない一冊。イラストも絶品でした。
papisさん
内容はエロイし酷く悲惨なんだけど、なぜか崇高な愛を感じてしまったのはファウジの一途な愛ゆえだろうか。
こういう作品は木原さんにしか書けないんだろうなぁと痛感する作品。
ぱんだんごさん
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高3限定 (3) |
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梶本レイカ/ふゅーじょんぷろだくと
もう壮絶としか言いようがない作品。ページをめくるたびに思わず息を呑んでしまいます。読了後もしばらく言葉が出てきません。いや、表す言葉が見つかりません。この結末はハッピーエンドなのか?それとも…?すべてはあなたに委ねられています。
是とも否とも言えぬ作品でした。しかし後にも先にもこれほどまで強く、禁忌だと言い切れる作品は無いのでは……、と思います。強烈です。
だらむしさん
痛いっていうかもう恐ぇ!
ともふみさん
残酷な外傷よりも、彼らにとっては幸福の為の礎であった鮮やかな心傷に読んでいる側も胸が痛む。でもこの痛みを伴わなければ、この作品の重質を感じることは出来なかったと、意味を持たせたい。
この題材を描ききった梶本レイカ先生には感服です。内容が内容なので、確かに読む人(読める人)は限られるかもしれないけれど、この作品からのメッセージ性は広くに渡って欲しいと願っています。
八重歯さん
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年々彩々 |
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秀良子/祥伝社
落語をベースとした異色のBL作品です。瞬間ごとのキャラクターの心情が切に伝わってきて、読んだ後は思わず落語を聞きたくなってしまうほど。わびさび可愛い余韻のある素敵な物語を一席いかが?
異色というならこれでしょう落語をBLにするという発想に脱帽です。せつなくそして泣かせるBLに仕上がっているのはさすが秀先生です。
匿名さん
話は淡々と進んでいくけれど、貧乏神改め死神の芯の強さが強烈な印象を与える、不思議な雰囲気の話でした。
スズキ27さん
秀良子さんの上手さに唸った作品。落語を主題にして描かれた物語は、サラリとしながらも物悲しくも暖かい。
snowblackさん
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黄金の川岸~坂の上の魔法使い(3) |
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明治カナ子/大洋図書
いまだ表紙を見るだけで様々なシーンが脳裏を掠めていきます。それほど衝撃的でした。
恋しい、愛おしい、それがあんなにも悲しくて苦しくて、悔しい。だからこそ「黄金の川岸」でのやり取りがたまらないのです。
だらむしさん
BL云々以前に、読み物として率直に面白かったシリーズ。痛さと笑いのさじ加減が絶妙な、心温まる良質ファンタジーでした。布教活動したいくらい好き。
ともふみさん
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カナさん |
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トジツキハジメ/竹書房
異色です。トジツキさんの作風って結構独特ですが好きです!!『カナさん』はただのバンド話じゃなくて、なんか…深いんです。レビューにも出来ないくらい言葉が出てこないんですよ…。好きなのに(泣)
収録作の『たべものではありません』は、片やプロレスラー(ぶよ気味w)でその食事係みたいなヤツがカフェ飯屋やってるっていう。異色…。
東雲月虹さん
「どうせ死ぬんだから もっと楽しー事やれよ」
『カナさん』は、泣かずには読めませんでした。死別を題材とした作品ですが、それを悲しんでいる描写はわりかし淡白だと思います(煽りが少ないってことです)。
では何処で泣けたかと言うと、時が進んでいる様子や所謂残された者たちの人間模様の在り方がリアルに感じられ、ストーリーの終結であるライブハウスでの何気無い会話シーンに感動したんです。
八重歯さん
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明日屋商い繁盛(2) |
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ARUKU/幻冬舎コミックス
私にとって2013年度のコミック・ベスト1はこの作品でした。初めは切ない話やほっこり系のファンタジー作品だと思いながら読んでいたのですが、まさかのこの結末にもう涙が溢れて溢れて・・・
素晴らしいストーリーだと思います(だるまちゃんの笑顔、忘れられません)
ゆずコさん
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めぐまれない大人達 |
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宮沢草雨/茜新社
異色と言えば、これしか浮かばなかった。なんとも表現しがたいんですが、嫌いではない自分がいます。わりと気に入っているのが、とある病院のところ。 そして、最後のデビュー作は神だ!と思いました。
roseーlilyさん
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バグ |
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夜光花/湖水きよ/徳間書店
2013年の異色BLといえば、何といっても蟲をテーマにした「バグ」で決まりでしょう!
BLで「蟲」とはかなりチャレンジャーな題材ですが、虫が死ぬほど苦手なのに蟲を感知できる特殊能力を持つ主人公の七生の戸惑いに共感できたので、すんなりと話に入り込むことができました。
あっくんさん
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ゲシュタルト |
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大槻ミゥ/幻冬舎コミックス
ふたりの慧くんに戸惑う聡嗣。現実の慧くんと、自分の妄想が作り上げた慧くん、いったいどちらを彼は愛していたのか…読み終えたときには答えは出ているはずなのに、やっぱりいろいろと考えてしまいます。
晴々さん
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Vassalord.7 |
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黒乃奈々絵/マッグガーデン
ヴァンパイアの血で繋がった主従関係の二人が、最後に主従を超えて愛の絆で結ばれる。非BL誌での話でありながら、BL色が強く、とても禁忌的で面白かった。
匿名さん
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遊星の恋人 |
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伊藤 倭人/プランタン出版
いうまでもなく、異色でしょう。宇宙人BLなんて早々みられませんよ!
正体は爬虫類な宇宙人なのですが、基本線人懐っこくていい意味でおバカで目がきょろきょろして可愛いんです。
眠れる森さん
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ボクらの恋はケモノ道! |
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作者複数/メディアパル
商業の世界では在りそうで無かった一冊ですね。もっとも異色なのは皮一枚の話で一皮剥けば極々瑞々しい順当なBLじゃないかと言う気も致します。後味は悪くないかと。
葡萄瓜さん