ボン・ボワイヤージュの横断幕のもとに 富士見二丁目交響楽団シリーズ第3部エピローグ篇

ボン・ボワイヤージュの横断幕のもとに 富士見二丁目交響楽団シリーズ第3部エピローグ篇
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レビュー数
2
得点
14
評価数
4件
平均
3.5 / 5
神率
25%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
角川書店
シリーズ
ルビー文庫(小説・角川書店)
発売日
価格
¥495(税抜)  ¥535(税込)
ISBN
9784044346287

あらすじ

恩師・福山の薦めでイタリア留学が決まった悠季。ローマでの一人暮らしを圭から強く反対され、一緒にウィーンで暮らすことを了承する。そんなある日、高校時代の同級生・村上からの依頼で、故郷・新潟で千人規模のリサイタルをすることになるが…。表題作他、「証言編 殿下の陰謀」「証言編 五十嵐くんのヘビーな憂鬱」「約束の地」収録。

表題作ボン・ボワイヤージュの横断幕のもとに 富士見二丁目交響楽団シリーズ第3部エピローグ篇

天才指揮者・桐ノ院圭
天才へタレバイオリニスト・守村悠季・失業中

その他の収録作品

  • 証言編 殿下の陰謀
  • 証言編 五十嵐君のヘビーな憂鬱
  • 約束の地

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レビュー投稿数2

未来に旅立つ圭と悠季、そして高嶺とソラくん

シリーズ第3部の4冊目はエピローグ編となっています。通しで15冊目になります。

収録作
・ボン・ボワイヤージュの横断幕のもとに
・証言編 殿下の陰謀
・証言編 五十嵐くんのヘビーな憂鬱
・約束の地

「ボン・ボワイヤージュの横断幕のもとに」は、Bon voyage!(よい旅を、さようなら)という言葉通りに最後はしんみりした気持ちになる話です。
 悠季は音壺で富田さんの紹介で音楽評論家の都留島さんと会って、あしながおじさんたちから留学中の資金援助を受けることになります。実は都留島さんは悠季が駅のホームで自分の音に開眼した時に立ち会っていたお爺さんでした。そして、音壺では生島高嶺が在日生活の締めくくりとして渾身のピアノ演奏をすることで圭に挑戦状を叩きつけます。それを受け取る圭。
 また、悠季は同級生からの電話で凱旋公演の依頼を受けて、圭と生島さん&ソラくんと共に帰省します。そのリサイタルでの悠季の演奏は、付き合いで聴きに来てくれた人たちには伝わりませんが、生島さんの演奏には皆が熱狂し、悠季は今更ながらに生島さんの才能の凄さを思い知り絶望しそうになります。そしてバイオリ続きンを辞めたくない気持ちから、尊敬と敬愛の念を抱いている生島さんに喧嘩を売って乗り越えます。その後は悠季の実家でも4人一緒に過ごして皆との食事などを楽しみます。
 帰宅後はフジミの皆に4人の壮行会を開いてもらい、出発日前日には4人で夕食のテーブルを囲んでお別れパーティーをします。悠季はソラくんを抱き締めて泣いてしまいました。その後、最後の夜を過ごす圭と悠季は、ここでの2人きりの暮らしとはしばらくお別れになることを寂しく思い、2人でベッタリ過ごしていられなくなることを切なく思います。
 出発の朝は、フジミの皆に駅の改札前で見送ってもらい4人で成田へと向かいます。そして生島さんとソラくんはニューヨークへ、圭と悠季はローマへと旅立ちます。この後の2人にはウイーンでの暮らしが待っています。いくつもの国際コンクールに挑戦する予定の圭が、悠季と離れて暮らす寂しさからローマでの独り暮らし難色を示したからです。

「証言編 殿下の陰謀」は、飯田さん視点です。海外に出るために着々と準備を進めている殿下の様子が分かります。時系列的には悠季が成城の家で刺された事件の後から、圭が本拠地デビューを成功させた翌日までになっています。ちょうど延原さんの弟子入りオーディションの経緯も分かります。飯田さんと延原さんは守村ちゃんと殿下の今後を心配したり、壮行会の席でフジミ人事の作戦会議をしたりしています。そして飯田さんは、延原さんや殿下の音楽家としての生き方に影響されて自分の今後のことを考え始めます。いつも思うのですが、飯田さんも延原さんも悠季と殿下のことが大好きなのですよね。

「証言編 五十嵐くんのヘビーな憂鬱」は、五十嵐くん視点です。時系列的には悠季が自分の音をつかもうと苦しみ藻掻いている頃から、ガラコンサートを無事に終えるまでの話になります。五十嵐くんがコン・マス代理の話を引き受ける推移が分かります。また、自分の音をつかむために身も心も削ってバイオリンを弾いている悠季と、それを心配しながらも見守っているしかできない圭の様子も分かります。五十嵐くんは悠季の影響を受けて自分の将来を真面目に真剣に考えて目標を定めます。音大生の彼ならではの視点は、悠季の努力と辛苦のほどを分かりやすく伝えてくれます。

「約束の地」は、雪の季節の温泉宿でのいちゃこら話で、ものすごく短いです。視点は悠季視点と圭視点が交互に入れ替わります。圭はスキーの止め方よりもスケベの止め方を覚えるべきだと思う悠季に笑えます。

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ちょっと切ない中編と短編

表題「ボン・ボワイヤージュの横断幕のもとに」は、悠季の恩師・福山先生の推薦でローマに留学が決まった悠季のお話です。
失業中で資金繰りに苦しみ、なかなか決断できない悠季のお尻を叩いたのは、なんと圭のほうでした。ところがその理由が、自分も海外で指揮者のコンクールを受けるので、一緒にウィーンに住みましょう(住みたいです)、というもので、悠季はびっくり。
一方で故郷・新潟で悠季のリサイタルが決定し、偶然日本に居合わせたピアニスト生島高嶺が客演してくれることに。しかし、これも圭がいい顔をしてくれません。

悠季の前途多難なプロ第一歩はどうなってしまうのか。はらはらしながら読みました。

同録「証言編 閣下の陰謀」は、MHK交響楽団の副指揮者のポストを蹴って、海外コンクールに行くことになる圭のお話です。心配する周りをよそに、恋人のことしか考えていなかった圭が、面白くてジーン来ます。

「証言編 五十嵐君のヘビーな憂鬱」は、悠季の留学中に富士見交響楽団のコン・マスを任されることになった若い五十嵐君の話です。自称・お気楽人間の彼が、圭や悠季に触れて、音楽の道に踏み出そうと決心するところ続きが、ぐるぐると延々と考えが回っていて可笑しいやら可愛そうだわ…。

「約束の地」は雪の温泉にやってきた圭と悠季の短いお話です。スキーをする圭の特攻精神が妙に笑えます。あと、いっぱい二人でいちゃいちゃしています。こういうのも幸せになせるから良いですよね。

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