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とっても楽しくて癒やされました!
コメディとファンタジーと癒やしの見事な融合は、作者様の手腕のなせる技ですね!
38歳の広海が17歳の息子、緑野と入れ替わってしまい、おまけにお隣の高校生、倫己に見抜かれて…?!
というお話。
広海は高校生の緑野のふりをして健気に頑張っているのに、初日の通学から痴漢にあうわ、「いつもの踊って」と無茶振りされて戸惑うわで…(苦渋の決断でおワンコクラブを踊りました)
ヘトヘトになった帰り道、
倫己から「…あんた緑野じゃないだろ」と迫られ、これ解いてみろよと数学の問題まで出されて追い詰められ、広海はとうとう逆ギレ!
「…そうだよ!でも見て見ぬふりしてくれたっていいだろ!!」
いやいや 笑。
でもあんなに頑張ってたんだからキレたくもなりますよね!
しかも倫己が見抜いた理由が、
“エロフェロモンが出てる”
なので笑いました…
確かに広海さん、突然部長にも告白されてた笑
でも実は、倫己は広海のことがずっと好きで、見抜いたのも愛のなせる業なんです!
倫己は入れ替わったことが周りにバレないよう、また早くもとに戻れるよう協力までしてくれるのですが、
ここにきて広海の学力問題が浮上(緑野と倫己の高校は、進学校なのです)。
現役高校生の緑野と倫己に挟まれて
「…ほんとはバカ田大学だったんじゃないの?」と憐れみの眼差しを向けられる広海……可哀相すぎるー!笑
入れ替わりというファンタジーなのに、17歳になって良いこと無しなのがリアルで、38歳の広海さんが愛しくなること請け合いです。
このあと、「人生何が起こるかわからないからもう我慢するのやめる」と年下男子の可愛さと強引さでもって倫己の猛アタックが始まり、
広海も少しずつ倫己の本気に心を揺さぶられていきます。
一番の山場は、倫己の母である律子さんにより、二人の交際に待ったがかかるシーン。
二人のことを思ったが故のとても厳しい言葉に対する、広海の純粋な返答がとても良かった…
長い台詞なのですが、一言たりとも欠かすことのできない、広海の心のこもった台詞でした。
律子さんの気持ちも、自分の気持ちもちゃんと大切にしていて、相手の強さに対して、こんな対峙のしかたもあるんだな…と惹き込まれます。
倫己は等身大の17歳で、もちろん広海の方が人生経験も包容力もあるのですが、
倫己はふとした瞬間に、広海の心の底の不安をすくい取るような一言を言うんですよね。
この台詞には、二人の関係の必然性が見えてとても素敵でした。
そしてラストで、倫己が広海との将来を思い描いた約束は必見です。
可愛くて笑っちゃうような、でも二人の未来がぱあっと明るくなるような約束でした。
笑って読んでいたのに、いつの間にか二人の恋にじーんとしていて、とても幸せな読後感です。
明るく癒やされたい時に、もってこいの一冊です!
父親と子供が不思議な力か、尋常でない親子愛のなさせる業か、
魂が入れ替わったことで年の離れた恋人を得るファンタジー作品です。
広海は高校2年の息子と義母との三人暮らしで義母と二人で小さいながらも
惣菜屋を営んでいて、妻と義父は息子が生まれて直ぐに事故で亡くしています。
そして、裏手に住む是枝家とは家族ぐるみの付き合いでご主人と離婚して同じく息子と
二人暮らしをしていて、仕事で忙しくしている倫己の母親の代わりに広海は
我が子の緑野と同じように分け隔てなく可愛がって来たが、
何故か最近は話しかけても無愛想で態度も褒められた感じでない。
それも自分にだけそんな態度だと知り、余計に寂しさと理不尽さを感じるのです。
しかし、ある出来事がきっかけで全てが明らかになった時に若い情熱と熱意に
ほだされ、泣く子には敵わないと21歳も年下の我が子の同級生の気持ちを
受け入れる展開になるお話です。
38歳なのに、天然気質で無駄にピュアなフェロモンを出しているような広海。
そんな広海を7歳の時に一目ぼれして10年間一途に片思いしてる倫己。
オヤジ受けになりますが、オヤジ臭は皆無な天然さを感じます。
ハッピーものでほのぼのしている作品で、エロも少なめですが面白いです。
そして後半は、広海が倫己の母親に自分たちのことを話して許しを得るのですが、
そのやり取りがかなり倫己には厳しく広海がいかに優良物件かわかる内容。
そして、後半には広海の息子の緑野のまたしても不思議ちゃん状態が勃発。
この親子、実は何らかの能力者なのかも知れないと笑わせてくれます。
ほのぼのしてて、優しくてほんわかしてるそんな雰囲気の幸せ作品でした。
あっさりさらっと、ライトに楽しめました!
21歳差、息子の親友と…、未亡人…って作者さんによってはいくらでもディープにできてしまう設定ですよね。
でもそこは安心(?)安定の小林さん節で非常に円滑にストーリーが進んでいきます。
トンデモなファンタジー要素や、複雑な関係性にもかかわらず葛藤や困難などはなく、シリアスで繊細な心理描写が読みたい!という方にはオススメできませんが、ラブコメがみたいのよ〜って方にはギャグ要素もふんだんに盛り込まれていますし、超年下攻めのツンツンからワンコへの変貌っぷりも大変可愛らしいのでぜひ♪
息子とお父さんの身体が入れ替わったり、息子が幽体離脱しちゃったりするお話。
1冊に盛り込むにしては、随分と盛りだくさんなような、
入れ替わりと、幽体離脱それぞれワンエピソードでは1冊にするにはネタが薄いような、
途中随分と駆け足で、筋を追うのに追われちゃってちょっと欲求不満なような、
どうしても歯切れが悪くなっちゃうのは、
やっぱり、私も、年の差のありすぎる年下攻めが、、
それも高校生の、
息子と一緒に育てたような息子の幼馴染みが、
そのお父さんを押し倒して、、って
律子さんじゃないけど、高校生で、それは、無い。
この作品、女性陣の言うことが、とっても賛同できて、
律子さんの言い分ももっともだと思うし、
ばあちゃんのイケメンパラダイス発言も、それこそがBL読む最大の理由だよなぁって、
しみじみ納得したので、萌プラス1
果たしてこの作品を読んだ方の何割が「あばれはっちゃく」をリアルタイムでご覧になってたか。
わ、わたしは見たことないなあ♪~(゚ε゚;)
「三丁目の夕日」を観た時、鈴木オートの息子役の登場時「わ!はっちゃくに似てる!」と思わず劇場なのに口に出してしまったけども。
タイトルでまず読者にわからせるのも技だけど、にしても典雅さんのトンデモ設定ってなんでこうもすんなり受け入れられるんだろう。
アホクサとならないどころか、えーどうなっちゃうの~?と真剣に心配したりしてる自分がいて毎度驚きますよ。
オカン受けは苦手なんだけど、これは好きでした。