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沁みました、心に
大人になっても抱えてる自分の人には見せられない弱さ、脆さ
それを見せられる相手に巡り合えた睦
医者という職業柄人に頼られなければならないとプライベートでも分別出来なかったんです
優しさを与える事は出来ても、無条件に優しさを与えられる事に慣れずに距離をとってしまって...
そんな睦にゆっくりと時にぐっと近づいていく春
素直に言葉を紡ぐ春を羨ましく思う睦
徐々に近づく距離
写真家の春は写真は一場面しか切り取れない
でも、そこには映らない背景が大事
見えない所に本質、本音はあると知ってるんです
そういう人が側にいる事で見せれない自分を気遣って貰える安心感に心が開けて、甘えられる様になっていく睦
この見えない所にある本質がこの作品のキーポイントで所々に散りばめられてるんです
ymzさんのセンシティブな作品の真骨頂だと思いました
不器用で自分の本音を明かせず、甘えられない睦
素直で敏感で時に強引な春
最後に結ばれたのは最早必然でした
素晴らしい小説を読んだ時の共鳴感を味わいました
ymzさんの描く心模様、キャラに心が潤い救われる気がしました
そのままでいいんだよ、って肯定して貰ってる様で
所謂分かり易いBL萌えではない作品ですが、だからこそ最後のキスシーンにキュンとしました
BL界では稀有な作品を描かれるymzさん
私は大好きです、これからもずっと応援していきます
タイトル、めっちゃセンスいいなぁって思いました。
作中で、「ラブラドレッセンス」がどんなものかっていうのが
出てきますが、よくこんなもの見つけてくるなぁっていう
単純に、すげぇって思いました。
二人の関係の描き方がきれいでした。
というのも、「好き好き」と相手を責め立てることもなく
男性同士の恋愛に対する、よくある悶々系もなく
すごい、自然な流れでお互いを好きになったなぁと
友達の延長なんだろうけど、友達の好きではなくて
ちゃんとお互いを恋愛対象として好きっていうのが
こんなに淡々と、イチャイチャもそうあるわけでもないのに
伝わってくるんですよね。
なんか寧ろ長年連れ添った夫婦のような
付き合いたてのカップルの様な、お互いを思いやる親友同士のような
あーこういう関係っていいなぁって
ちょっと羨ましくなりました。
おまけ漫画で、ちろっとHシーン?があって
それがまた、なんかほほえましくてよかったです。
「ハイ・ファイ・ランデブー」にも二人が出てるので
その後のふたりがちろっと出れてテンション上がりますが
がっつり読みたくなるから、逆効果でした。。。
この作品を読むのはもう何度目か、というくらい読み返しています。
何度読んでも色褪せず、いつも心が洗われたような気持ちになれる作品。
夢を追って写真を撮り続ける藤代と親の姿を追って医者になった日賀。
藤代の怪我による入院で知り合ったふたりの話です。
明るくて素直な藤代とぶっきらぼうな日賀は本当に正反対。だからこそ惹かれ合う気持ちがとても丁寧に描かれています。
好きなことをやっているはずなのに疲弊して逃げ出したくなっていた藤代は、日賀の仕事に対する姿勢を通して自分が見失っていたものに気付く。
ただ医者として患者に頼られる存在になることだけを目指してきた日賀は、藤代と一緒にいることで初めて肩の力を抜くことや誰かに甘えてもいいということを知る。
この作品はBLではないのです。藤代と日賀がお互いに影響しあう姿を見て、自分も誰かにとってこうありたいと思える自己啓発本。というのは言い過ぎかな。
味のある絵の雰囲気も好きですが、言葉も良いです。いちいちメモしたくなるような台詞やモノローグがたくさん。だけど「決め台詞!」という押し付けがましさは一切ありません。すごくナチュラルにそれぞれの場面に馴染んでいるから余計にすんなりこころに入ってくる。素晴らしいです。
ただ日賀の元カノのところはちょっと微妙だったかなという気がしました。藤代が自分の気持ちを自覚するきっかけではあるけれど、あまりいい流れではなかったと言うか、あそこだけは取ってつけた感がありました。
日賀が自分だけに優しいと思っていたら誰にでも優しいひとだと分かって、自分だけの優しさにできないならいらないと別れた元カノ。こういう場合藤代は元カノのスタンスとは真逆でないと効果が感じられないのですが、それまでに特に日賀がみんなに優しいということに関して藤代が何か思うような場面がなかったせいで「ん?」となってしまいました。
それならむしろ「優しさ」押しではなくて、「素を見せてくれたかどうか」の方がしっくり来た気がしました。あ、でも「みんなと同じ優しさしかもらえなかった」=「外面」ということだったのかな。
タイトルの「ラブラドレッセンス」は作中にもラブラドライトという天然石の光のことと出てきますが、調べてみたらラブラドライト全てがそういう光り方をするわけではなくて光らないものの方が多いとか。光を当ててみればいいというわけじゃなくて「これぞという石に光を当てたから光った」というところが、藤代と睦の唯一無二の関係をよく表しているなと思いました。このふたりはどちらもラブラドライトでどちらも光なんですよね。
それに中黒がついていることで「アドレッセンス」もかかっているのかな、と。青春時代や若い頃のように、何かに影響を受けて自分が大きく変わる時期。という深読み。
また何度でも読み返そう。
さよなら、ヘロンから読みとても良かったのでこちらも読ませていただきました
blの濃い恋愛と性愛描写は大好物です、が、私は稀有な関係性とか自分の意思に関係なく堕ちていく様をなによりblで見たいと思っています
ラブラド・レッセンスは一目で分かるエロも情熱もないけれど間違いなく素晴らしいbl作品だと思います
ついこの間ストレートの男友だちにblとはどういうものなのかを説明した時に、「エロがあればいいというものじゃないんだ!」と熱く語ったのですが正にコレ!ですね
人を丁寧に好きになるということが描かれている本です
平坦でいて、人と人とのつながりのなかで大事なこと、幸せなこと、気付かなければいけないことをたくさん描いている漫画でした。BLだからと言って読まないのはもったいない気さえしてくる作品です。あまりよろしくないかもしれませんが、BLに興味ない人にも薦めたくなる作品です。
そもそもBLというより人を好きになるとはなんたるか、どう人を好きになっていこうか、というのを考えさせられる作品です。タイトルも本編に絡めて光るセンス!表紙も日差しの光の具合が淡い宝石のようで素敵です。
ymz先生の登場人物の感情を生っぽく描く表現が好きで今回の作品も楽しみにしていましたが期待以上でした。素晴らしい作品をありがとうございました!