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表題作私立探偵・麻生龍太郎

元刑事の探偵・麻生龍太郎
男娼あがりの春日組企業舎弟・山内練

あらすじ

「わたしの宝石を担して貰いたいの」刑事を辞め私立探偵として独立した麻生龍太郎に、奇妙な依頼が舞い込んだ。東京地検の元検事で弁護士を営む早坂絹子とは旧知の仲だったが、叔母から譲り受けた指輪が盗まれたという。唯一の手がかりである叔母のかつての婚約者を訪ねた麻生は、やがて予想外の事実に突き当たり…(「CARRY ON」より)。麻生龍太郎と山内練の宿命―「RIKO」シリーズへと連なる魂を揺さぶる連作ミステリ。

作品情報

作品名
私立探偵・麻生龍太郎
著者
柴田よしき 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川文庫【非BL】
発売日
ISBN
9784043428106
3.8

(10)

(2)

萌々

(5)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
37
評価数
10
平均
3.8 / 5
神率
20%

レビュー投稿数5

麻生と練がもっと見たかった

「聖なる黒夜」の後、私立探偵になった麻生の短編集です。練は所々出てはきますが全然足りない、もっともっと出て欲しかったです。このもどかしさは非blならではでしょうか、これはあくまで麻生が主役の地道なミステリーになりますから。ですが私もちるちるユーザーの端くれです、以下麻生と練に的を絞りレビューします。
第一話目「our house」
玲子のためにローンを組んで買ったマンションを引き払い、探偵事務所兼住居に移った麻生。
そこに訪ねてくるのが練!です。練はあの後4ヶ月程拘置所辺りに入れられた模様。
この時のやり取りが全編通して一番、色がありましたね。
直接的な描写はないですが激しいエチに至ったのも分かります。ずっとこれでいって頂けると大変嬉しくも非bl、でして主軸は女の情念な感じでした。
二話目「teach your children」
冒頭、金銭感覚の違いが二人の貴重な場面。少し食い違いが見えてきた。
三話目「dejavu」
これ、実は麻生に若干の違和感を感じてしまいました。
セリフが長過ぎますかねー。
そしてラストに麻生は練に足を洗うのかどうするのか、練に迫ります。
足を洗う気がないなら、俺たちはもう終わるしかない、と。
四話目「carry on」
冒頭での田村との会話で練を語る以外は、萌えポイント見当たらず。
「epilogue」
くっ・・・ズルいや、ここでそうくるなんて。
萌えるし、後が気になってしょうがないではないですかー!以下一言がネタバレです。

あー!やっぱり別れるのか!でもしょうがない気もする。
麻生と練との間ではどうしても対等な恋愛関係にはならないですよ、冤罪事件がある限り。
電子連載されたという「海は灰色」、これはどんな感じなんだろう。正直、玲子はどうでもいいのですよね、麻生と練がちゃんとなってくれれば。書籍化になるまで待ちますわ。
追記。その後に調べて時系列が分かり、すごくマヌケなことを書いていたのに気づきました。
聖なる黒夜の後は、リコシリーズの2と3に書かれてました。主役が完全に霞んで、麻生と練が絶大なる人気を得たとか・・・納得です。

6

2人の愛のゆくえは?

「聖なる黒夜」の続編。麻生×練のカップリングが気になりその目的のみで読みました。捜査一課のエリート警部だった麻生は色々あって私立探偵に転職しました。彼の新しい仕事の事件簿という形の短編集。2人は相変わらず付き合ってるようですが、麻生の「俺は警察やめたんだからお前もヤクザやめろよ」みたいな論法はちょっとな、と思う。練は麻生のせいでヤクザになっちゃったようなものだから、「そうしないと別れるよ?」みたいに脅す権利はないと思う。前作と違って具体的な性行為のシーンの描写はないですが、朝チュンみたいな事後報告のような表現はありました。まあ一般小説ですから仕方ないですね。

最後は別れそうな微妙な関係で終わってますが、先に発売されたけど時系列順だとこの話の後になるRIKOシリーズではまだ関係を続けてるようなので一安心。この2人中心の話ではないみたいだけど購入済みなので読書の楽しみが続きます。

3

私立探偵の物語としては面白いが…

『聖なる黒夜』のその後のお話、ということで。

警察を辞めて私立探偵になった麻生。
相変わらずというかなんというかフットワークが軽い。一見横路にそれているようでいて、ことの真相に迫っている様は読んでいて感心した。「石橋の龍」と呼ばれた男の捜査はこんな風に行われていたのだなと垣間見れた。

短編集だが、最後のお話は読みごたえがあった。車のシーンやアクションシーンなど荒っぽい場面は楽しかった。

肝心(ちるちるでレビューする上では)の恋愛面は、麻生の探偵としての仕事の合間に少しずつ挿入されていて、読者はその様子から関係性を察していく。
どうやら練が麻生の元に気まぐれに通う「通い猫」スタイルで関係が続いているらしい。

最後のシーンで大きな転機があるものの、そこに至るまではほとんど「動き」がない。
なぜなら、今作がずっと麻生視点で、麻生は口ではとやかく言いつつも練の身の振り方は練本人に委ねる方針だから。
委ねてばかりだから、麻生は実質的には練に何の働きかけもしていないのとそう変わらない。
ただ委ねて待っているだけ。

それでいいのか?
この先も、ただただ貸したものが却ってくるのを待つつもりか??
根性見せろよ麻生。


本作の裏側で練がどういう生活を送っていたのか、誰と会って何を話し、どんなことを考えていたのか…知りたいなと思った。
きっと、麻生視点よりよっぽど、恋愛的な意味でドラマチックだと思う。

1

2人の関係の終着点がみたい

『聖なる黒夜』読了後すぐに読み始めました。

麻生は警察を辞め、元妻のために買ったマンションも手放し、私立探偵になっていました。
その事務所兼自宅に練はふらっと現れ、次の約束も何も言わず帰って行く…そんな関係が続いています。

警察を辞めたからヤクザものとの付き合いを続けられる、とは麻生は思っていません。
自分は警察にどっぷり浸かった人間であり、だから練がヤクザと盃を交わすならこの関係は断ち切るしかない…そう思っています。

そんな私生活の表側で麻生は探偵として、成功報酬を得て生活しています。
それだけでなく、自ら依頼以外の事件に引き寄せられ、天才的な勘を発揮してスリリングな日々を送っているそんなお話でした。

探偵としての話がほとんどで、練との恋愛の部分はとても少なく腐女子としては少々物足りなさはありました。
事件についても、『聖なる黒夜』の方が私は好みだったかな。

2人は別れる事になるのだろうか…と考えると胸がチクチク痛みますね。
時系列を理解できてないのですが、シリーズ全部制覇したいなと思っています。

2

「聖なる黒夜」レベルの絡みを求めると物足りない

「聖なる黒夜」の後に警察をやめ、私立探偵になった麻生の話です。時系列に沿ったストーリーですが、事件としては短編の作りになっているので読みやすいです。ただ、「聖なる黒夜」レベルの読みごたえはないですね。麻生×練が付き合った後なのでもっとラブラブしてるかと思いきやそれもなく・・・二人にとって一番の蜜月期だったと思うのですが。とはいえ、「このあとセックスしたんだろうな」ぽい描写はあるのでそれなりに妄想で補完して楽しめました。
また、「聖なる黒夜」で感じた麻生の丁寧で潔癖な捜査が見れたのはよかったのですが、全体的に人間関係の濃厚さが物足りなかったです。麻生の人間臭い部分が好きなので、その点でいえばRIKOシリーズの方が楽しめたかな。(RIKOは主人公のキャラに好き嫌いありそうですが、第三者目線のBL実況が好きな人には向いています。ある意味今作よりも麻生と練が両想いだということが分かってつらくなるのですが・・・。)
「聖なる黒夜」のその後が見たい!と思っていたので欲は満たされましたが、「聖なる黒夜」が良すぎた故に少しがっかりしてしまいこの評価になりました。

1

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