人間と吸血鬼の許されない恋、ついに完結――!

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表題作レッドベリルにさよなら 3

小林昭彦、孤児院育ちの青年
津田和重、江戸後期生まれ。不死身の吸血鬼

その他の収録作品

  • 永遠の恋人
  • カバー下漫画(将門と師夏)
  • カバー下 Post script

あらすじ

みちのくアタミ吸血鬼BL 堂々完結
この愛の証明は、生きることか?死ぬことか?

「あなたの願いは僕の願いです」
昭彦は将門から「吸血鬼」になることを持ち掛けられる。それは、和重を一人にさせないためのたった一つの方法だった。
断ったものの、和重への想いが日に日に増していく昭彦。先に逝く覚悟が揺らぎ始め、それを察した彼とすれ違いが生じる。
そんな中、昭彦が自事故で瀕死の傷を負ってしまう。
「助けるためには、吸血鬼にするしかないーーー」
決断を迫られた和重は、昭彦の血を吸おうとするが……。

僕には和重さんがいるからそれだけで幸せなんです
一人じゃないってすごいことなんです

作品情報

作品名
レッドベリルにさよなら 3
著者
みちのくアタミ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
シリーズ
レッドベリルにさよなら
発売日
ISBN
9784866572352
4

(106)

(48)

萌々

(31)

(18)

中立

(4)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
19
得点
422
評価数
106
平均
4 / 5
神率
45.3%

レビュー投稿数19

怒涛の展開

『レッドベルリにさよなら』の3巻目にして完結編。

表紙がとにかくすごく綺麗です。みちのくさんの圧倒的な画力でもって描かれたイラストに、萌えが滾ります。1巻は和重の、2巻は昭彦の、それぞれ一人のイラストでしたが3巻は二人が見つめ合うイラストなのがこれまた良い。

内容を想像させて、否が応でも期待度が上がります。

という事でレビューを。





2巻で無事想いを通じ合わせた昭彦×和重の二人。
ツンデレちゃんの和重の抵抗にあいつつも、それでも二人の仲は急速に深まり、そして身体の関係もがっつり。

が、そんな二人には避けて通れない壁がある。

吸血鬼である和重と、人間である昭彦は、時が進む速度が異なる。
いつか和重を残して、昭彦は先に逝ってしまう。

自分と同じ孤独を昭彦に味わってほしくない和重。
そして、自分が先に逝った後の和重の孤独を思いやる昭彦。

が、二人の想いは同じ。

昭彦を吸血鬼にはしない。

そこに割って入るのが将門。
どうにかして昭彦を吸血鬼にしたい。

何故、将門はそこまでして昭彦を吸血鬼にしたいのか―。
将門と師夏の過去を盛り込みながら、将門の想いも少しずつ見えてきます。

昭彦は吸血鬼になることを選択するのか否か。

そこを軸にストーリーは展開していきますが、1巻の和重の「お墓参り」にどう繋げていくのか、気になってページを捲る手が止められませんでした。

昭彦×和重の2人は、最初から最後まで甘々です。
途中喧嘩をすることもあるけれど、それも相手を想う気持ち故。
気持ちの面でしっかり想い合っている二人は、敵なしの最強の恋人たちでした。

で。

みちのくさんの真骨頂と言って良いでしょう。

エロが凄い…!
めっちゃエロい。
そしてめっちゃ綺麗。
普段ツンツンの和重の乱れっぷりにはため息しか出ないエロさと美しさでした。

作中ずっとヒールとして登場していた将門ですが。
彼も最高に良かった…。

彼は吸血鬼として長い年月孤独に生きてきたわけですが、「師夏」という存在を得て、感情面が再び「人」として生きかえったんじゃないかな。

師夏のビジュアルが子どもなので、将門×師夏のCPは描くのは難しいのかな…?
でも、この二人の「これから」も読んでみたいです。

カバー下にこの二人の小話が描かれていますが、こちらも必見。
師夏の強さと、そして将門の想いに胸打たれました。

終盤に、和重の子孫、という青年が登場します。
ちょい役なのですが、でも、彼の存在がなかなかに意味深です。
もしかしたらスピンオフもあるかも…?

結末が予想の範囲内だったこと、そして、終盤が若干駆け足気味だった感は否めなかったものの、1巻の冒頭の回収の仕方、昭彦の選択、そして将門のナイスガイっぷりと、非常にお上手に纏められていて面白かった。

ストーリー良し、絵柄良し、そしてエロ満載。
この作品の持つ世界観にすっかり引き込まれました。

19

3巻から読むのも…アリだと思います!

昭彦は和重の手によって吸血鬼になり二人は永い時を共に生きる事になります。



良かったです…。本当に。
途中の展開がショックでもう読むのやめようかと思ってしまいました。
私はレッドベリルで一人勝手に我慢大会をしていまして
完結したらまとめてイッキ読みしようと決めていたのです。
1巻は発売当時に読んだのですが、今日3巻を読むまでの間に色々考えました。

この作品にとっての、
昭彦にとっての、
和重にとっての、

「ハッピーエンド」ってなんだろう…と。

それが読者である私の望むハッピーエンドと重なるものなんだろうか。
そんな事をぐるぐると考えていたんです。
1巻と2巻は別にレビューを投稿する予定なので深い所はそちらで語りますが
二人は昭彦が人間のまま生きて、昭彦が人として人生を終える道を選んでいたので
残された和重は終わりのない命をまた一人で生きていく事になると思っていたんです。

なので、ハッピーエンド大好き!ハッピーエンド以外ありえない!
ハッピーエンド以外のBLなんて滅びてしまえばいい!!
そんなハッピーエンド至上主義の私は気が重かった。

それでも大好きなアタミ先生の作品ですし
二人の最後をちゃんと見届けたいと思い3巻のページを捲りました。
そんな風に気合いを入れて読んでいる読者に襲い掛かる昭彦の転落事故。
心の中で叫びました。

『キレイゴトはいいから昭彦の血を吸って…!お願い!』

和重が昭彦の最期を看取るラストならともかくこんな終わりはありえないでしょ!
BLなんだからハッピーエンドにしてくれよーー!!!という心の声が全開でした。
覚悟を決めて昭彦の血を吸う和重でしたが、目を覚まさない昭彦。
まさか手遅れ…。

ひどいーー!
アタミ先生ひどいーー!!!
と敬愛する先生を心の中で責めてしまいました。先生ごめんなさい。

結果は最初に書きましたが、手遅れではなく昭彦は吸血鬼になります。
最終話では二人が昭和から平成までの時代を見てきたことが描かれています。
バブル期、時代を反映する渋谷、ルーズソックス、スカイツリー…。

現代では昭彦はデイトレーダーになり、
和重はマスターのお孫さんに代替わりした喫茶店で働いています。
外見も昭和の頃に比べて洗練されていてその時代に順応して生きていることが窺えます。
吸血鬼として生きる事を選んだ悲哀はあまり感じられません。
それでも二人の何気ない会話から和重の中から後悔が消える事はない事が伝わってくるし、
昭彦は和重がそう感じる度に何度でも自分の想いを伝えていくのだと思います。
そうやって二人はこれからの永い時を二人で生きていくんですね。

そしてハピエン大好きを公言しているアタミ先生らしく切ないだけでは終わりません!
外見や仕事だけではなく二人の時間(夜の営み♡)の中にも時代のものを取り入れ
楽しく過ごしている昭彦と和重の姿も描かれています。
お互いの肉体も若いまま時間が止まっているので
肉体や体力の衰えが原因でどちらかが応えられなくなるという事はないんですよね。

永い永い時間の中で二人の想いは永遠なのか…。
3巻全部読んでも色々と考える事はありますが
言葉だけではなくずっと肌を重ねてお互いの体温を感じる事の出来る二人は
きっと大丈夫。そう思いたいです。

レッドベリルに関しては3巻から読むのもアリだと思います。
ハッピーエンドと分かった状態で読んでも面白さは変わらないし
むしろ自分がネタバレ読んでから読めばよかったと思うくらいです。
全部読んだ後はじっくりと絵の美しさを楽しんでいます。
みちのくアタミ先生の作品は「斬新で過激」なイメージがありますが
ファンとしては先生の絵の美しさをもっともっと知ってもらいたい気持ちがあります。
大人気作家さんですが「まだ読んだことがない」というBLファンの方もいると思いますので
ぜひレッドベリルでみちのくアタミ先生デビューしてみて下さい!

10

お話としてのまとまりは感じました。

うーん、うーん、神評価にさせていただいたんですが…これは作者さまへの期待も込めて、です。

お話はまとまってはいるのですが、昭彦が吸血鬼になってしまう展開がちょっとベタというか…初読みで一瞬、そうか…と引いてしまった自分がいました。ただ何度か読み返したら、和重と昭彦が幸せになる道で、和重が積極的ではなく、深い葛藤の中で昭彦とともに生きていく道を選ぶ、というのならこれしかなかったのかなあ、と考えるようになりました。

そして、個人的な好みで、現代の昭彦の短髪よりも、長髪が良かった…です。

レンタの描き下ろしは、幸せ過ぎる和重の姿。これはとても楽しかったです。

2

何がエゴで、何が愛なのか

ずっと読みたかったこの作品。
とりあえずお茶を用意して正座で読み始めたものの、お茶を飲む暇がありませんでした。
読み終わって、一気飲みして、まだ興奮が覚めません。

吸血鬼と人間。
永遠に続く命と限りある命。
共に生きようと望めば、必ずつらい別れと永い孤独がやってくることが分かりきっているのに、なぜ和重は昭彦を吸血鬼にすることを頑なに拒んだのか。
ずっと一緒にいられるしあわせよりも大事なことって何だろう。
読んでいる間、そればかり考えていました。

出た答えはエゴと愛の違いだったのだなということ。
自分の意思とは関係なく吸血鬼になってしまった和重からしたら、吸血鬼として生きる辛さを嫌というほど知っているんですよね。
大切な家族と一緒に年を重ねていけないからだのせいで、家族が周囲から疎まれる。
共に年を取って生きていけるはずだった伴侶を見送る悲しさ。
成長を見守っていくはずだった娘が老いて、先立つ瞬間の辛さ。
明るい日差しの中で暮らすことはおろか、血を吸わないと生きていけない自分。
自分が一緒にいてほしいからという理由だけで、そういうものすべてを昭彦から奪いたくないという大きな愛を感じました。

対する昭彦も、吸血鬼になればずっと一緒にいられるのに人として共にいることを決断したのは、和重に「昭彦を吸血鬼にしてしまった」という罪悪感を感じてほしくない一心だったのでしょうね。
こちらも自分が一緒にいたいという望みより、相手の望みを優先する。こちらも大きな愛でした。

でも!やっぱり読者としては末長くしあわせになってほしいわけで。
ラストの展開はまさに願ったり叶ったりでした。
しかもそこにたどり着くまでが素晴らしくて!
師夏の回想があったからこそ、昭彦がくれたマフラーをどうしても手放したくないという気持ちに説得力が増したし、師夏を守ろうととっさに昭彦が動けたのも、3巻を通じて描かれた昭彦という人間の温かさがあったからこそ自然な流れに思えました。

孤独しか知らなかった昭彦が、永遠に続く時間を愛する人と過ごしていける。
よかった!ありがとう、みちのく先生!

ただひとつだけ不満があります。
昭彦のビジュアル問題です。
ずっと色素薄い系美青年だった昭彦が…、美しかった昭彦が…。
どうして最後だけ美しくなくなってしまったのか!!!
髪を切るのはいいんです。それは個人の自由だし、切ったのが興奮が昂まった和重が引っ張るからなんていう「やだ!のろけ!?」という理由だったのも良かったんです。
でも、でも、顔がおっさんに…。
吸血鬼になったときの年齢で止まるのかと思っていたのですが、昭彦、劣化してますよね?
悲しい…。美青年フォーエバー…。

最後の昭彦はアレでしたが、昭彦の抱えてきた孤独と和重の孤独は種類が違えど、孤独な2人がしあわせになれて、大満足な作品でした。

2

将門に師夏が必要なように和重には昭彦が必要・・・・

遂に完結。
予想していた展開と結末ではあったけど、やはりその場面を見せられると涙は出るもんですね。
流れがね。台詞がね。表情がね。全てが胸に刺さりますよね。

人として生きる和重。
昭彦に人でいて欲しいと願う和重。
和重の願いが自分の願いだとしてそれを受け入れる昭彦。

将門の誘惑となる提案を断り迷いを払拭した昭彦は人間としての生を全うすると決める。
それでもやはり日々生きていくと和重を置いて去ることは容易ではないですよね。
それによって口論にもなるけど、それが二人が出した結果なら。。。
心はそんな簡単じゃないんですよね。うん。

そして!!
入っていたのですね!!
将門と師夏くんのお話(epi.11)。
たまりませんでした。
からのepi.13はほんと・・・胸がギュウギュウになっちゃいました。


2

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