【電子限定おまけ付き】【イラスト付き】
読んだつもりで忘れていた未読の本。
死者が遺した想い人への呪縛から、「運命の人」を解放する物語。
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(全 4 冊): [変転バースシリーズ]
・・オメガに変転させる「運命の“伴侶”」がテーマ
①蜜惑オメガは恋を知らない 2016年9月 弓削恒星x宇田川智
--カステリーニ家シリーズ--
⓶愛罪アルファは恋にさまよう 2018年5月 ミケーレx仁科彼方
③巡恋アルファは愛に焦がれる 2019年6月 ルカx椎名櫂人
④アルファ同士の恋はままならない :2020年8月 マッシモx祖父江芳明
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グラン・サン・ベルナール 峠: イタリア と スイス の 国境 にあたる 片側 一 車線 の 道
ルカは、庶民的な性格で、自転車愛好家。
●ルカ:ルカ・サラサ・カステリーニ:α 23歳
パリコレ・モデル、イタリアの名門カステリーニ家の三男。ミケーレの弟。
ルカのバースセンサーは椎名に反応するが、勘違いだった。
●更紗:ルカの母親。はぐれΩ。
本能のままに生きる「はぐれΩ」の晩年は、愛する人が居ない寂しさが残るだけ。
●ミケーレ:妻は、彼方(Ω)
ルカの兄、彼方の夫でマッシモの父親。
●椎名櫂人:どう見てもβらしくない28歳
ルカを「案山子」と云う、日本人俳優。
変転適齢期を過ぎている、ヤヤコシイ性格。
●都築:
椎名の理解者。芸能一家出身、
椎名に「Ω変転するな」と言い遺し病没。
椎名とルカの二人は、最初から気になる存在。
でも椎名は都築との約束を守ろうと、無理にルカと距離を置き、
抑制剤を飲みながら、冷たくあしらう。
それが徐々に耐えられなくなっていく過程が面白い。
ナツ之先生のアジールオメガバースシリーズ、3作目。
こちらもKindle Unlimitedにて拝読しました。
1作目も最高に昂ったけれど、こちらの3作目も切なさに身悶えしたーーー…!
夜明けの物語がお好きな方(自分含む)には、特にたまらなく響くのではないでしょうか。
1作目、2作目は電子版だとイラストなしだったのですが、
こちらは電子でもイラストありだったのが嬉しい!☺︎
運命の番であるαとΩが「伴侶」と呼ばれ、
互いに抗うことのできない魅力を感じ、惹きつけられる。
またこの世界観ではΩはもとからΩなのではなく、
”伴侶”と出会うことでβ→Ωへと変転するー
といったところが、独自の設定となっています。
お話は主に前作の攻めの弟・ルカ(攻)視点で進行。
出会った時に女性と間違えてしまうも、強烈に惹かれた年上俳優・椎名(受)。
しかし彼には”伴侶”のしるしである腹部のマークが現れず、βだと知り落ち込むルカ。
それでもどうしても諦めきれない思いでいた時、
偶然にも椎名とドラマ共演する話が舞い込んでー
と続きます。
これ、まるで子犬のような”くうん…”という鳴き声が聞こえてきそうなほど、椎名を求めてやまないルカの様子が終始切ない!!
そして激しく萌えます。。
嫌われたくなくて、できれば好かれたい…愛してほしくて一生懸命なルカ。
椎名の方も惹かれて抱きつきたくてたまらないのに、築き上げたこの地位・仕事を失わないためには、絶対にΩ変転するわけにはいかなくてー
(Ωには3ヶ月に一度のヒートがあり、仕事を休まなくてはいけなくなるため)
そんな二人のすれ違い愛の焦ったさ、たまらなく萌え心に刺さります。
また同時並行で進んでいくドラマ撮影の様子も本当に面白く、”生モッフィー”が見てみたくてたまらなくなった…!
リアルに配信されて欲しい!と思うぐらいしっかり骨のあるストーリーで、引き込まれました。
終盤、自分の気持ちを認めながらも子宮を取る手術のため、海外へ出国しようとする椎名。
絶対にそうはならない、と分かっていつつもドキドキハラハラが止まらず、手に汗握りました。。
追いかけて、追いかけて、手放すことを決意してもやっぱりダメで、諦めきれなくて。
どこまでも追いすがり愛を乞う年下執着ワンコ攻め、好きでしかない…!
また意地っ張りな椎名がここぞとばかりに見せる甘え乱れる姿にも、とんでもなく萌えました。
こんな可愛い人、ルカは絶対に手離せないよね...
椎名を想っていた亡き都築の思い、残した動画が泣けました。
「相手から与えられる痛みさえも喜びだ」って、もう、究極の愛でしかないよね。。( ; ; )
耐えて耐えて耐えて、ようやく掴み取った愛のラストシーンは特大に甘く、砂糖菓子のように蕩けました。
”運命”なんて言葉にすると、時に陳腐な感じもしてしまうものだけれど、、
このシリーズの「運命の番」(作中では「伴侶」)の物語は、
運命で繋がるがゆえの苦しみ、渇望、喜びをこれでもか!!と鮮やかに描き出してくれていて、どの作品も深く心に刺さります。
次作の主役は、マッシモかな?
4作目も、今から読むのが楽しみでなりません。
「蜜惑オメガは恋を知らない」と「愛罪アルファは恋にさまよう」のシリーズ作になります。
今作だけでも読めるのですが、共通して出てくるキャラが多い為、シリーズを読んでからの方が理解しやすいかもしれません。
で、こちら、独自設定が面白いオメガバースになります。
元々オメガバースと言うと「運命の番」がキモになるワケですが、まさにその運命がオメガにとって大きな意味を持つ作品と言うか。
えーと、生まれつきのオメガと言うのは存在せず、「運命の番」に出会う事によりベータから変転するんですね。
もしくは運命の番と出会わずに変転してしまう「はぐれオメガ」か。
毎回この設定がとても利いているのですが、今回は「こう来たかー!」って感じで。
こう、運命の相手と出会ってしまうと、理性も倫理感も何もかも置き去りにして、ただただ強く惹かれ合ってしまう。
そんなドロドロとした愛憎劇が容赦無く書かれているんですよ。
今回もかなり拗れに拗れと、読者を選ぶとは思うんですよ。
ただ個人的には、すごく読み応えがあって好きなんですよね。
恋愛のキレイな部分だけじゃ無い、エゴとかズルさとか執着とか。
そこに悲哀を感じると共に、ある種の羨望を覚えてしまう。
そこまで強く相手を求めるって、一体どんな感じなんだろうと。
まぁ、本人達は「呪い」だと言ってますけど。
もう諦めたい。だけど諦められない。どうしたってー。
そんな主人公の揺れ動く想いの切なさに、心を締め付けられると言うか。
内容としましては、イタリアの名家出身でパリコレモデルでもあるルカ×実力派俳優・櫂人による、オメガバースでかなりの拗らせものです。
実力派俳優・櫂人とW主演で、ドラマへの出演が決まったルカ。
実は櫂人とは8年も前に出会い、「運命の番」だと確信したんですね。
しかし、櫂人がオメガへと変転しなかった事から、自身の伴侶では無いのだと諦めた。
そんな彼との共演に最初は戸惑っていたのに、共に過ごすうちに想いを抑えきれなくなりー・・・と言うものです。
こちら、ストーリーとしては、二人の共演作であるドラマ撮影を追いつつ、それぞれの気持ちの変化が丁寧に綴られって感じになります。
これほど惹かれ合いながらもベータのままの櫂人は、果たして「運命の番」では無いのかー?
と言うのが、物語のキモとなる部分で。
何だろう・・・。
これ、ドラマ撮影部分がかなりの比重を占めていて、また面白いんですよ。
モデルで名家出身と一見派手に思えるルカですが、実はかなりストイックで櫂人に対してはワンコ。
で、そんなルカに対してどこか距離を置き、皮肉で冷たい態度の櫂人ー。
そんな二人が、共に作品を作り上げて行く中で、距離を縮めてゆく。
二人の気持ちに並行するようにドラマ撮影が進むのですが、このドラマ自体も面白すぎるじゃないかよと。
BLで読みたいよ!と。
また、最初は櫂人が伴侶では無い事ばかり気にしていたルカが、例え伴侶じゃ無くとも関係無い。
ただ、櫂人が愛おしいと、感情を変化させて行くのが素敵で。
いや、こう書くとルカが器のちっさい男に思えちゃうかもしれないんですけど、この世界観で「伴侶」では無いと言う事は、それだけ重いんですよ。
彼の母親がまさに「はぐれオメガ」と、伴侶では無い事で周囲も本人もとても不幸で。
あとこちら、両視点で進みます。
その為、櫂人の「オメガ変転」の謎も、わりと早い時点で分かります。
これがまた、ちょっと切ないんですよね。
自身の矜持と、亡くなった親友との約束と・・・と、櫂人ががんじ絡めで。
そして、そこにあるのが美しい友情だけでは無く、櫂人にとっては「契約」でもありと、罪悪感をはらんだものである事も。
いや、ちょい意地っ張りすぎだとも思うけど。
う~ん・・・。
櫂人の親友ですが、彼を縛りつけるような事をしたかと思うと、のちのちに出てくるルカへのメッセージと、ちょっとやってる事が矛盾してる気がするんですけど。
あと、櫂人があまりに拗らせすぎてて、途中から若干イライラもしてくる。
もういい加減しなさい!と。
ただ、呪いに例えた二人の恋愛とか、すごく印象的でハッと来る部分が多いんですよ。
そして、深く掘り下げてある二人の心情が、とても読み応えがあるんですよ。
どうしたって、自分の正直な気持ちからは逃げられないよなぁと。
出会ってから結ばれるまで八年もかかっちゃうんですけど、この八年は必要な時間だったんだろうと。
櫂人だけではなく、ルカにとっても。
まぁそんなワケで、個人的にはとても面白かったです。
でも、ドロドロの恋愛とか「運命の番」が絶対みたいな世界観とか、拗らせまくりの主人公とかが苦手な方は、ご注意下さい。
前作 愛罪アルファにてオメガ主人公を救わんと乗り込んできた
ミケーレの弟ルカが登場。
お兄さんみたいにスーパーダーリンじゃない。
普通の男の子だな というのが印象。アルファなのに?
容姿端麗は間違いない、けれど ややもすると放出されがちな「オメガ」
威圧感が彼にはないんです。
気になる子にツンケンされて尻尾下がっているような可愛い子なんです。
だからうっかりこの話がオメガバースだ って事を忘れそうに!
そう。気持ちよりも本能が判ってしまう、相手の事が。魂の相手だと一瞬にして魂は告げるけど、確かめようがない。相手の言葉行動に一喜一憂する恋するルカがいじらしく可愛い。
一方ツンケンが過ぎる位な年上の彼(受)は過剰なくらい毛羽立っています。
オメガバースの宿命、「オメガばれ」を防ぐために必死。
彼もまた「本能が知っている」から逃げざるを得ない 何故?
名前と立場がごく僅かに語られる故人が 受彼の背後にゆらりと見え……
(けっこう鳥肌ものだった)
死しても存在感厚く縛る「執着」が
役者である事を あり続けることを約束という縛が!
二人を隔てる壁はオメガだからアルファだからじゃない
それぞれに縛られたものから解き放たれないと向き合えない。
なつの先生だ……ほんと、アルファオメガは普通の人間で
手探りで相手を知ろうとするし
ごく当たり前に恋をして泣いて笑って
ごく普通に人間関係紡いでいくんだ という優しさを感じるのです。
愛じゃなくて恋を実らせたちょっとワンコなルカのこれからが楽しみ。
勢い専業主夫だって厭わないのでは?
「密惑オメガは恋を知らない」「愛罪アルファは恋にさまよう」に続く、アジールオメガバースの3作目。2作目が無理!と思ったものだったので、どうしようかなと思ったのですが、今回はめっちゃ読んでよかった!納得!でした。そのため萌2。
私同様、2作目のくそったれミケーレが今一つだった方、一度3作目をお試しいただいてもよいかもです。本編280P超+後日談25Pほど。この本から読み始めるのはちょっと勿体ないかなと思うので、せめて是非2作目からお読みいただければと思います。
パリコレのランウェイを歩くルカのもとに、次兄の息子マッシモが手紙を届けに来ます。
手紙の主はルカの生みの母である更紗。京都に居を構えたので遊びに来ないかと言うもの。そんな時に日本のマネージャーであるリサから電話があり、「いい仕事が入った!」と言われ・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
都築(受けの親友、故人)、リサ(攻め受けのマネージャー、♀)、更紗(攻め母、オメガ)、撮影するドラマの関係者複数、ミケーレと彼方(2作目のカプ)+マッシモ(2作目カプの子)ぐらいかな。
**好きだったところ
ちょっと読みにくいんです。攻め受けの視点が入り乱れて、モノローグも入るので。
でも好きだった!
母とは幼い頃に別れ、父は早くに亡くなり、次兄(くそったれミケーレ)に育てられたルカ。生みの母である更紗の記憶は無いので恨みなんてものもなく、根無し草だったのかもという印象です。
そんなルカが10代で運命の相手と確信した相手にこっぴどく足蹴にされ、同じ事務所に入っても「案山子くん」とろくに名前も読んでもらえず、同じドラマで共演することになっても、「その役を降りろ」と言われ、ともうメッタメタ(笑)
前作の自信満々という印象だったミケーレとは大違いの迷えるアルファくんでした。
さんざん迷って悩んで頑張って、でもやっぱりダメで離れて・・・・と続いて、最後にやってきた「櫂人のところに帰る」というシーン。どんなところまで迷って行っても、コンパスが北をさすように、ルカは櫂人のところに帰るんだ・・・とすごく嬉しかったです。
この二人の様子を読んだから、前作で「ありえねーー」と思ったミケーレと彼方のカプもようやく腑に落ちた心地です。なので、前作でお怒りになった方々も一度お試しいただいては?と思いました。
読んで、ほんと良かったです。
