特典ペーパー/電子書籍限定ペーパー
親友にめちゃくちゃにされたい。
友達同士の片思い、というところに惹かれて購入。
最後まで読みましたが、攻め・晴真が、何故受け・実咲のことをそこまで好きなのか、いまいちわかりませんでした。
ヒモを許す程、何年も執着するほど好きな理由はなんなんだろう?と思いながら読んでいましたが、これぞ!というものがありませんでした。
むしろ、実咲側が晴真を好きで、大切すぎる思いの方が納得がいったというか、よく伝わってきました。
実咲のピュアさが可愛いにつきます。
晴真は、なんだか女々しいなぁと感じました。
言葉を拒否って、行動に全振りしようとするところが、なんとも幼稚で女々しいし、一人よがり。自分勝手。亭主関白っぽい。
ヒモなのは実咲で、酷いのも実咲ですが、実咲が可哀想になってしまいました。
最後は、幸せそうでよかったね!
となりましたが、なんだかこの先も勘違いやすれ違いで一波乱ありそうな、どこか心配になるカップルでした。
個人的には、受攻逆の方が読みたくなりました。
ふらふらしてるゲイと一途に思い続ける友人という、よくあるキャラ設定の二人。これといって何が良いって言葉にするのは難しいんですが、恋と友情の間ではっきりしないさせない、ふわふわ状態が続く曖昧さみたいなものがすっごく好きでした!
特に美咲が友人であり続けたい理由がツボ。晴真と付き合ったら友達いなくなちゃうし、って最初は軽く言ってるけど、回想で詳しく知るとこの言葉が効いてきます。ただ尻軽なだけじゃない!笑。
晴真は不器用すぎて、一度好きになったら心変わりできなさそうだと思いました。簡単には動じなくて頼れそうで、でも素直じゃないとこ好きです。表情の些細な変化できゅんとさせてくるタイプ!
一つ残念だったのは、五話での晴真。ヤツ当たりする前にちゃんと会話しよう?と言いたくなりました。四話までは大好き!絵も好きです。
奔放なゲイの友達に隠れ片想いしてて信頼されてるから膠着状態から抜け出せない、のに失恋からの酔っ払ってうっかりヤッてしまったのに進展せずにグダグダする
だって恋愛は終わるから友達でいたいんだ
よくあるお話だけれどそれなら絵柄が好みので見られたら楽しいってのはあるんだなって知った
美咲の髪の感じがすごく素敵に描かれてて、晴真も大袈裟じゃないサラリーマンの脱いだらちょっといいリアルな感じで筋肉とか描かれてるわけじゃないけどかっこいい
殴って勘当って親は最低で、明るくしてるけど美咲結構可哀想だとは思う
ただ、バカだのアホだの罵るのはあんま好きくない
おんなじ大学入るくらいにはバカじゃないし、恋愛だって付き合ってみてダメなら別れられるくらいにはアホでもない、それに次の相手をちゃんと好きになるんだし強いんだ
振られる理由だってよくある男漁りとかじゃないし、どっちかっつぅと美咲の場合は相手がダメなんじゃん
男同士って見極めてから付き合うってのは難しいんだろか
もやる。
もやりにもやりまくる。
そして最後まで読んでも、そのもやもやが綺麗には晴れません。
恋多きゲイの実咲にとって、大学からの友人・晴真は唯一全てを曝け出せる相手。
失恋しては愚痴を聞いてもらい、また次の恋に向かえるエネルギーを蓄えられる場所。
恋人にフラれて職も家も失った実咲は晴真の家へ転がり込んで…。
晴真目線で始まるので、最初の段階から晴真の気持ちが分かる仕様になってます。
切ない。
フラットに接しているから相手は気付かないし、気付かれちゃいけない。
でも本当は…っていうのが、すごく切ない。
どんなに近くにいたって、自分は恋愛対象として見てもらえないこと、自分の好きな人が何度も恋をしては傷付くのを一番近くで見ていなければいけないこと。
しかも晴真がゲイで実咲はヘテロというわけじゃないんですよ。実咲の恋愛対象は男性、なのに自分は最初から除外されてる。
これ、どんな拷問?っていう感じです。
実咲の無神経さにいい具合に切なさが助長される中、友情が崩れるようなことが起きるのですが、実咲が崩すことを許さない。
この辺りからもやり始めます。
「晴真と付き合ったら、友達がひとりもいなくなってしまう。だから付き合わない」
これも分かる、というか、BL的にはそんなに珍しくない心情ですよね。
付き合ったら別れるときがくる、だから付き合わない=絶対失いたくない存在っていう、ふつうの告白より熱烈な告白なんだけど、好きな気持ちが強ければ強いほど、相手が大事であればあるほど、「恋愛」になるのを阻止する力も強くなるわけで。
そんな珍しくない展開なのに、どうしてこんなにもやるんだろう?と思ったら、この作品、主人公の2人がどっちもなかなか変わらないからでした。
通常、友情が崩れるようなことがあった場合、ずっと気持ちを隠していた方が本気で落としにかかるようになることが多いけれど、晴真は動きません。
だから実咲の方は「ヤっちゃったけど友達!」のまま。
ゲイじゃないと思っていた晴真がどうして男の実咲を抱けたのか、その辺りを考えない。
この子が自分の気持ちばっかりなんです。
晴真は友達!だから付き合わない、でも今、彼氏がいないからヤっちゃってもいいよね的な軽いノリ。
それに「何でも打ち明けられる友達は晴真だけ!」って言ってるけど、親身になってくれるニューハーフクラブのママたちもいる。
じゃあ何で晴真は他の人と違うのか?って言うところと向き合ってくれたら、読者はスッキリするのに向き合わない。
今の自分が晴真を好きっていうのには気付けても、友達でいることにこだわって、晴真に気持ちを言わせない。
そしてものすごく鈍感。
晴真の立場になって一歳考えてみようとしない性格にもやる。
これだけ情報が揃ったら、晴真の気持ち、いい加減わかっても良くない?と思う。
でも晴真も言わないからもやる。実咲の希望を優先して自分の感情を押し殺してるのは分かるんだけど、早い段階で実咲目線になっちゃってるからその辺りの描写がないことにももやもやもやもや。
このずるさと浅さと鈍感さがもやもやをさらに加速させて、いい具合に収まったかに見えるラストを迎えてもスッキリしませんでした。
途中から実咲目線に入れ替わるのが良くなかったのか。
「友達」でいることにこだわりまくって、読者にはその真意が読める心理描写をしておきながら、本人には最後まで自覚させない流れが納得いかないのか。
スッキリしませんでした。
恋人がコロコロかわる男運がない系の実咲と
現実主義で仕事人間の晴真のお話。
どうしようもないとわかっていても
実咲のことがずっと好きで
好きだからこそ友達でいることにこだわる実咲と離れないために
気持ちを言わないのかな、と思ったけど
最後のほうではもう意地になっちゃってましたね…
実咲もそんなにクズなかんじではないし
料理に掃除までこなすいい子。
ただ男運がないんでしょうね。
晴真のほうが常識人的な感じで描かれてますが
圧強いし頑固だし独占欲に嫉妬まで…
実はキミのほうが地雷なんじゃないの?なんて思いました(笑)
でもこういう焦れったいカップル
嫌いじゃないです。
なんだかんだ言って仲良しなやつ。
だからこそ!晴真にはびしっと決めてほしかったな、と。
そこだけが心残りです…
このふたりのその後は是非知りたい。
絵はすごくキレイで美人さんも男前も
めちゃくちゃ好みでした。