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木原先生が大好きなので、当然作者様買いです✨️
「もう残りページ少ないけどこの展開で大丈夫?」と思いながら読み進めていきましたが、最後すこ〜しだけ救いがあるくらいで終わりました。。普段の木原先生ならもう少し救いがありそうな感じですが…いや、これはこれで面白かったんですけどね!!!
終始杉本から三浦に対する愛情が無さすぎて、途中から「何がそんなに嫌なの?もう三浦で良くない?」と思ってしまいました。
でも自分に当てはめてみると、心の底から嫌いな人から好意を持たれても全力で拒否すると思うので(笑)、こういう反応になるのは仕方ないか…そう思うと杉本はあれでもかなり譲歩したようにも思えます。。
三浦も三浦で、高校入学時に決別された時点で諦めればよかったのにと思わずにはいられません。(本人が一番そう思っていそうでもある)
『あのはなしの続き』という木原先生の同人誌に番外編が収録されています。友人の小野寺からみた二人のお話です。本編を読み終わってから、こちらも是非読んでみてほしいです。少しだけ救いがあるかも?(いやないかも(笑))
三浦の杉本に対する感情について、私は“雛鳥が生まれて最初にみたものを母親と思う”といった状況に似ていいるのかな思いました。
母親を亡くし父親からもぞんざいに扱われていた三浦は、本来は親に抱くような信頼や尊敬を、小学4年生で出会った杉本に対して抱いてしまい、それが度を越して執着するカタチになってしまったのかなと、、
三浦が杉本のことを心から好きなのだけど、それは純粋な恋愛感情とは少し違うかなと思いました。
難しい二人すぎて、どうなるのが正解なのか本当にわかりません。。今の状態のまま決着を付けず、時間が解決してくれるのを待つしかないのかもしれないですね。(全然答えになってない(¯―¯٥))
やっぱり木原先生の作品は面白いです。
木原作品の中で無理矢理身体を開かれる形があるのですが、それぞれ違った料理されていて、物語が全く違っているところにも感心してしまいます。
そして、この作品は終始ざらざらとする気持ちのまま、薄っすらと甘い気もしなくはない。和也の頑なに変わらない、変われない性格が、それでも徐々に変化していて。でも三浦視点で見るとめちゃくちゃ切ない話だとなぁと考えたり。
これは愛情なのか単なる執着なのかわからない…とありますが、そう言いつつ拗れた愛を感じてしまいます。
読み終えて、また読み返してしまいます。
古い作品とどこかで見た気がして、スマホなど出てくることに違和感を感じましたが、巻末の記載を見るに大幅に手が加わっているようです。
さて、三浦が異常なのはまぁ当然として。いや、その三浦もこの作品が和也目線で描かれているからとびきり異常に見えるのかもしれない。対和也には異常以外の何者でもないけれど、それ以外は小学生時分の横暴以外、そこまで狂気を発揮しているわけではない気がする。小野寺はなんだかんだ三浦を気にかけている。和也と気持ちを確かめ合った親友でありながら三浦を気遣えるということは、小野寺にとって少なくとも大人になった三浦は嫌うほどの存在ではない。かつて子どもを失った彼に、それを知ろうが知るまいが、女がつく嘘で最悪の部類に入る嘘をつくなら、その女は何発か(よりは過剰だったかもしれないが)殴られてもいい気がする。少なくとも子どもができた女とその子を彼は大切にするつもりであったし。
学校に来たところは際立って異常だったし、古い作品だと感じた。今どきそもそも立ち入るのは無理だろうし、学生が自発的に警察を呼ぶだろう。書き直さない程に重要なシーンということでもある。
前置きが長くなった。それよりもフラストレーションがたまるのは和也の異常さである。地の文が和也目線であるせいで、彼の異常さはあまり取り沙汰されない。小野寺が火事のときに彼の異常性に言及してくれたが、和也からしてみれば異常でも何でもないし、和也の気持ちさえ知っていれば当然死体を見に行くはずがない。ただ外野から見れば、元同居人なわけである。そもそも普通は、真っ当な職を持つ男なら尚更、嫌いな相手と同居したりはしない。ちょっとした冗談に義理だてして、同居を始め、気づいたら8ヶ月経ってました、なんてことはない。和也の異常さが語られることが圧倒的に少ない。読者でなければ、男友達と同居とか仲良くしてるとかちょっと照れくさいから三浦に対して冷たいそぶりをしているように見せている、程度にしか思えないだろう。だって自分の意思で引越しして同居してんだから。四万十川行ってんだから。
家からこっそり出て、同級生と自転車で走るのは青春の1ページですらある。なんせ三浦は和也と仲が良いと思っている。和也は心の中で嫌だと思っているばかりで、結局は自分の意思で毎度、旅行にも行くし、見舞いにも行くし、本も買うし(哀れにもゴミ箱行きとなった)、婚約者に会わせたりもする。これで三浦のことは死んで欲しいと思っているとくるなら、とんだ異常者だし、三浦があまりにも哀れだ。
高校生と駆け落ちした女もまた異常である。折角三浦に三浦自身の異常さを突きつけてくれたと思った高校生もまた非常識極まりない若者だったので、結局三浦は自分を省みる機会を失う。
小野寺ももうそっとしておけばいいのに、やたらと関係を引っ掻き回してくる(が、これは和也が心底三浦を嫌っていると知っている読者の感想で、小野寺からしてみれば、和也の三浦が嫌いなフリはハイハイまたそれね、というところだろう)。
そんな異常者ばかりの本だった。
『箱の中/檻の外』に心動かされた読者のひとりだけれど、その主役たる2人は「嫌な奴」ではなかったもんなぁ。だから違う結末を迎えられたし、自分のこの作品に対しての評価とは違う評価をもつんだろう。三浦と和也の関係性は彼らの人生の結末までは語られなかったけれども。
嫌な奴、この主人公って嫌な奴だよな、と思いながら読み進めた。でもこれも人間らしさだよな、とも思う。本編のほとんどを和也視点で語り、最後の最後でチラっと三浦視点を見せてくるのはズルい(良い意味で)。読後は三浦のことで頭がいっぱいになってしまった。
和也は外面が良く、嫌いな三浦とも表面上は仲良くしているが、陰では悪口三昧。子供時代はそんな態度も分かるけど、大人になっても三浦を怖がり、不自然にこだわっている。その根源に何があるのかは、結局最後まで自分自身にさえ隠し続けたのかな。言い訳と自己弁護の多い心理描写からもそう思う。
三浦は怖い。和也視点で恐怖が伝わってくるせいもあるが、どこか得体の知れなさがある。何かが欠けているように感じるのに、その何かを言葉にできない。子供時代の和也を優しいと言って執着する姿を見ると、なぜか泣きたくなった。
家に転がり込み、嫌がられても拒絶されても、どこまでも和也につきまとう三浦はただの迷惑ストーカーなのかもしれない。でもそれだけだと思えないのは、和也には三浦の執着を受け止め続けた過去があるから。
小野寺の忠告も聞かず、三浦の一番で在り続けた和也が今さら逃げても無駄なのは、自業自得と言えなくもない気がする。和也はこうなることを分かっていなかったのか、実はちょっと予想してたんじゃないかと疑ってしまう。
三浦の命が尽きるまで、この関係は変わらないのかな。終わり方があまりに切なかっただけに、あれが最後の会話で、三浦の最期だったりしないよな?と不安になった。余韻がものすごい作品、とても良かった。
木原音瀬先生の作品は設定や展開がすごく好みのものばかりなのですが毎回オチだけ受け入れられない!ってことが多く今回もびくびくしながら読みました。
結果、この作品は最後まで好きでした!
途中なんでやねん!ってところもありましたが、私も木原節に慣れてきたのか今回はこれか〜って感じで割と流せました笑。
とにかくこの二人の関係が大好きすぎたのでもう細かいことはいいです!愛し合ってない、信頼関係が築けていないカップルが大好きなのですが、この二人はそれがすごくてどちらからも純粋な愛は0(元々はそんなことなかったはずなのにね)なのに離れられない。逃げられない。苦しくて悲しくて怖くてしんどい地獄。辛くて楽しかった。
最後の三浦がまた悲しくてやるせなくて素晴らしかったです。どうしても三浦に肩入れしちゃう…どこで間違えたんだろうね…でもこれでいい。二人は良くないだろうけど私は読んでて楽しかったです。
