SS付き電子限定版
独特のテンポで進み、心が温かくなる素晴らしい作品でした。
じわじわきて、うるうるしました〜
ひたすら優しい八雲。世話女房気質、気配りもできて料理上手!
一方のヒロくん。研究職から経理と畑違いの業務に異動させられ、上司からのいじめにあっている。
鈍感なのかと思っていたら、自分がいじめられてるという自覚がある。
ずっと感情に蓋をして、抑えこんできたところに、八雲からの包み込むような優しさをもらって、少しずつ解けて、涙となって溢れ出す。
ミトさんの本を読んで涙腺崩壊のヒロくん、愛おしい。ミトさんに全てを見透かされた八雲。
周囲の友人たちの後押しも素敵。
互いの穴を埋め合う2人。うまくパズルのピースがハマるような、素晴らしい組み合わせでした。
途中切なくて、涙が出ました。
幸せになってね‼️
ほんわか、優しい気持ちになれた素敵な作品でした。
同級生3人がいい感じに絡むお話。
一人はリーマン、もう二人はカフェのオーナーと店長。カップルなのはリーマンの伊勢島と、店長の八雲さんです。
伊勢島はよくこのカフェに来るのですが、話を聞くとどうも会社でいじめられているっぽい。
それというのも伊勢島はかなり変人で、気を遣うことが全くないのですが、悪意もないという。それを心配する同級生二人なのでした。
ある日降られた伊勢島は、これまで友人として自分を大切にしてきてくれた八雲に、もうおまえしかいない、つきあってくれ、と言う。
そこがもうだいぶぶっ飛んでいるのですが。。
この二人がどのようにお互いを必要とするようになるのか、未散テイストのストーリーが面白かったです。
さすが未散ソノオ先生。
社会に共通認識として作り上げられた”普通”には当てはまらない、それに苦しみ孤独を感じている人の描写がうますぎる。
契約のような始まりから、徐々に人の心を理解し合って歩み寄っていく。
情緒の成長具合がしっかりと描かれていて、読み応えがあります。
お互いにベクトルの違う性質であっても、それがうまく交わりながら先に進むことができる。
まさにタイトル通りであり、お互いにお互いでなければダメな2人なんだと感じました。
伊勢島!そういうとこやぞ!と感じるところも、八雲の性質にぴったりとハマっていてたいていのことはうまくいく。
八雲の方が比重は重そうですが、それでうまくいく関係のようです。
心情の描写が完璧で、すごいなあと読後は感動しました。
何度でも読みたい作品です。
婚約していた恋人にフラれて色々考えた結果、
自分には長年の友人・八雲しかいないとプロポーズするヒロ。
関係を成立させるために方便で取り繕うことは簡単ですが、
絶対にそんなことはせずに一貫して正直なところが良かったです。
卑屈ではありませんが二人とも自己評価が低めです。
でも自分で気づかない長所にお互いがしっかり気づいていて、
それを言葉や行動で示すのが本当に素敵でした。
八雲がせっせとお弁当を作り、身なりをキメて会社に来るシーン大好きです。
(課長には本当に痛い目みてほしいです)
ミトさんが描いた穴の開いた人物の絵。
これを八雲も自分だと思ったのに、ヒロは八雲に穴なんてないと言うのが最高でした。
本当に買って良かったです。
個性強めのキャラと変な会話がクセになる作品でした。反論する友人達の言い分も分かるけど、伊勢島の言ってることにすごく頷いちゃいます。結婚となると、愛に縋るより現実的な効率重視の方が先を見据えやすいから。…ってそんなお話ではないのですが。
伊勢島に目を付けられた?八雲が不思議で素敵で萌えました。雰囲気のあるイケメンと思ってたら陰があったりして、包容力もありそうで。友人と恋人の線引きが分からないところがありますが、ちゃんと怒ったり嫉妬したりから愛情が見えます。
八雲と伊勢島が、類を見ない形で恋人になっていく様子がすごく面白いです。八雲の穴が埋まっていって、伊勢島に人間味が出てきて、そんな二人で寄り添っていくっていう。
ミトさんのくだりは唐突に差し込まれた感があり、理解しきれたわけではないですが、八雲を知るためには重要で、萌えと感動を底上げしてくれました。
まあ妙な読後感です。じんわり感動してるのかなあと思いますが、それもよく分かんなくなるみたいな。この独特過ぎる世界観にのまれちゃったのかもしれません。この先何度も読み返すであろう作品です。