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モフモフありのほのぼの飯テロ系かなと思って読み始めましたが、思っていたよりもモフモフ感もなく、飯テロ系でもなかったです。
というのも、狸が関西弁のおっさんキャラなので愛らしいモフ担当ではなく、存在感としては信楽焼の狸に近いというか。
そして受けの作るお料理は、町の食堂を営んでいた祖父仕込みなので、非常〜に庶民的。
小松菜と油揚げの煮浸しとか豚汁とか、あ、先日食べた…とか、明日の夕飯で作ろうとしてるやつだ…みたいな献立なので、わぁ!食べたい!!とはならなかった……。
そこがちょっと予想とは外れたなぁ……と思いましたが、ほのぼのとした雰囲気が全体を包んでいて、そこは期待通り。
天然杉の曲げわっぱのお弁当箱を奮発して買う受け、というのが個人的に超好き!
あと、凄い!!と思ったのが、久我さんの音の表現力。
というのも、途中でピアニストである泉水がピアノを弾くシーンがあるんですね。
名前も知らないその曲を聞いた結希が、その音、その曲で思い浮かんだ情景。
そこを読みながら、もしかしたらあの曲かなぁ?と思ったらそのとおりだったのでほんと驚きました。
(1分半程度の小品なので、この本を読まれる方はぜひ聴いてみてください
狸!?狸が出てる!
お狐様だったり、狐目みたいなキャラは見かけるけど、狸は珍しいな~ってことで読みました!!
狸は関西弁を操る神様、親戚のおっちゃん感がすごくて!良い仕事する狸でした。
滋味深い料理と何に対しても公正な結希と接して、頑なだった泉水が心を開いてくのも良かった。優しい可愛いお話。読んでて癒されます。えっちは少なめなんだけど、甘くて甘くてえっち!愛情をたっぷり感じられてぎゅーーとなりました!!
最後まで読んで良かった!
鉄太郎さーん、待っててねー。
結希と和泉の縁にびっくりです。
和泉の幼少期の寂しさ、恐怖を思うとお祖父ちゃんありがとう!
結希が毎日自炊してお祖父ちゃん仕込みのごはんを作るのも、お祖父ちゃんの言葉を大切にしてるのも、お祖父ちゃんありがとう!
前半ずっと偉そうで感じの悪かった和泉に、ちゃんとごはんを食べさせて結希偉いね。
結希の飾らない人柄や作るごはんに徐々にほどけていく和泉。和泉の告白は唐突だったのでどこまでの意味で?とちょっとしっくりこず。
そして後半は和泉のスランプと人間不信の原因が明かされ、パパラッチに狙われ二人のことを記事にもされて。
大好きなのに、住む世界も立ち位置も価値観も違いすぎることや、他者に勝手に自分の性指向を世間にさらされる恐怖に逃げてしまう結希。
でも素敵な仲直りができて。
エッチも唐突でしたね。結希の心の準備とかいいの?
萌えというかほっこりにこの評価で。
鉄太郎さんと和泉と結希の3人でごはんを食べる図が幸せそうで、また鉄太郎さんが和泉を守ってきたこと、結希に和泉を無理強いしないところ、お師匠さんなど和みました。
和泉もすっかりメロメロみたいで。別人ですね。
和泉とケンシンは想像がしずらいなあ。
ルビー文庫さんらしい、爽やかでドリームなお話でした。
あらすじです。
狸姿の神獣、鉄太郎さんのやや強引なお願いにより、スランプ中のイケメンセレブピアニスト泉水の食事係を任されることになった大学生の結希。最初はピリピリしていた泉水の態度も、祖父直伝の料理を振る舞い、ピアノを聞かせてもらううちに次第に親密な雰囲気へ。だけど、相手は超セレブ。パパラッチや元恋人のスーパーモデルも登場し、住む世界が違うからと別れを切り出した結希だが……。
お料理、ピアノ、小動物と心優しい主人公にイケメンセレブ様。
どことなくフワフワのキラキラの世界観に鉄太郎さんの関西弁が程よいアクセントになっています。
ほぼ最初から最後まで
泉水:作って作って!特に玉子料理!あ、チーズケーキも!おにぎりも!
結希:はいはいわかりましたよー。栄養偏らないように食べるんですよー。
という構図なのが可愛らしい。
結希も結構、泉水さんピアノ弾いて弾いてー!という雰囲気なのでお似合いだと思います。
全体を通してカワイチハル先生のイラストがピタッとハマっています。
だし巻を頬張る狸イラストもきゃわわわ。
ラストはザ・ファンタジーでしたが、場所は普通のショッピングモール。
始まりも終わりもファンタジーだけど、キーアイテムがだし巻だったり、時給が1200円だったり、全体的に漂う庶民派感が割と好きです。
お気づきでしょうが、恋愛面や人間性について深い描写をするタイプの作品ではないので、エグみやヒリつき、官能はあまり感じさせません。あっさり甘口+まじめか!系。
中盤さほど前触れなく告白し合うので、ん?と思わないことも無いのですが、
好きになる理由などにこだわりすぎず「BL小説だから」くらいの気持ちで読むのが丁度良いかもしれません。
その分、まじめに料理をして、ピアノを弾いて、神獣の狸についてしみじみ語り合う若者を愛でるのをおススメします。
ルビー文庫さんはとにかくフリガナいっぱいなので、読書が苦手な方でも読みやすいですよ。
読むと和食が作りたくなる?穏やかな1冊でした。
モフモフタヌキが登場する、餌付け系、和風ふんわりファンタジーです。
淡路の国の芝右衛門様って、あの、海を渡って大阪は南に芝居を見に行く、あの、芝右衛門たぬきの事なのかな、
これって、関西の人にとっては基本教養なのかしら?
それとも、大阪演芸史シリーズを書き続けている久我先生ならではの設定なのかしら。
何にしても、鉄太郎の古めかしい関西弁がかわいいです。
お話としては、鉄太郎がファンタジー設定なので、それ以外のキャラクターにはもう少し現実感が欲しかったかなという事で、今回はちょっと辛めの評価です。