電子限定カバー&かきおろしマンガ付
清宮あああ! お前はなんていじらしい奴なんだ!! と頭を抱えて心の中で叫びのたうち回りながら読んだ最終巻でした。1巻ではきっと誰もが牧野の境遇に共感したり同情したりするばかりだったはず。そんな彼が立ち直って田舎で恋人もゲットする話が読めるんだなぁと思いましたよね。でも2巻で気付く。あれ、ゲイとしてそれなりに割り切って飄々と生きていそうな清宮の方が、余程繊細で傷付きやすい男なんじゃないかということに。そして、この最終巻で彼の少年期からの苦悩を知り、あの短冊に書いた「恋がしたい」にはこんなにも本気と熱意と希望が切実に詰まっていたのだなぁと気付かされ、清宮よ幸せになってくれ!という気持ちが湧き出て止まりませんでした。
自分を好きになって欲しい。なんてシンプルな願いでしょうか。毎回相手に誠実に本気で接して、それでも双方向の恋愛に一度も出会えなかった彼の寂しさを考えると、心がぎゅっとなってしまいます。いつしか弱っている人間に優しくすることを覚え、しかし、そんな相手も元気になったら去っていく。牧野が健全さを取り戻していくほど、逆に不安を募らせる清宮が痛々しくて。閉塞的な田舎でひっそりとゲイとして生きながら、相手とちゃんと愛が通う恋愛を切望していた彼にとって、牧野の何度関係が拗れても修正しようとする根気強さや生来の真面目さ、前向きさはどんなに救いや喜びになったでしょう。
下心があったから助けたのだと清宮は正直に言うけれど、それはきっかけに過ぎません。彼がそうして行動を起こさなければ、こんな結末はなかったかも。何事も行動から始まる。今まで何度も痛い目を見てきたのに、懲りずに今度こそもしかしたら、と期待と希望を持って吹雪の中から牧野を助けた清宮の初手、あっぱれでした! 一途な彼の恋人になれた人は本当に幸せ者。心身共にすっかり健康的になった牧野、これからも清宮が前に踏み出せない時は、年下の先生としてしっかり手を引っ張ってあげてね。受けが攻めを心底可愛いと思う、これぞBLの極致。牧野が逞しくなるばかりの2、3巻でしたが、濡れ場ではまだ戸惑うばかりの彼を経験値のある清宮がリードしてくれるので、攻受のバランスもとれています。安則も名脇役だったし、意外と甘えたな可愛い福のスピンオフも楽しみです。
読み終わった今、三冊表紙を並べて見ると、すごく幸せな気分になれています。感無量ー。清宮と牧野の関係の変化が分かるところも良いですし、カプセルを運ぶちみっこの可愛さもたまらんっ!
やっとくっついたかと思われた二人は、今度は清宮の心に暗い影らしきものが落ちています。メンヘラ(自己申告)清宮は牧野に負けず劣らず面倒なタイプで苦手になりそうなんだけど、本人の純粋で必死なところが分かるから、すごくきゅんときてしまいます。安っちゃんとのやりとりがめっちゃ好き。
すでに腹括った牧野は一巻からは想像もできないキャラ変っぷりで…いや本来の牧野に戻ったのかな?悩みながらも行動は潔い。今までとは印象がくるっと変わって、ウジウジ清宮を受け止められるのは牧野しかいないんじゃ?と思っちゃいました。
みっともなくお互いに縋るシーンは読んでて死ぬほど恥ずかしかったんですが、その分、心にグサっと刺さって良かったです。Hシーンで二人ともよく泣いてるのも好きでした。
福くん編もすごくすごく楽しみ~!
読んでて思ったことをツラツラ書いているのでなんの感想にもなってないです。この本は、一冊まるっとレビュー!が難しいです、感情がギッコンバッコンしすぎて…
両思いになったらマキノ(受)が男らしいとこ出してきて、キヨミヤがキュンキュンしてたりして、よくあるBでLは体と心のミギヒダリが固定なことが多いけど、ほんとうはこういうのがリアルなのかな〜男女もそうだしな〜ファンタジーみ(BLみ)はちょっとかけるけど、相変わらずの良作
ここにきて、ひたすらいい奴だったキヨミヤに陰りが。相手の想いを確認せずにはいられない。自分だけに縋っていたころとは、もう違う。その方がいいとわかっていても、なんとなくしっくりこない(複雑)。キヨミヤもキヨミヤで、いろいろあるんだね
あとヤスノリがいてよかった。さすが寺の子?徳が高いぜ。マキノにとっての二人もそうだけど、一人でも理解者がいるというのは大きい
なんかいろいろあったけど、まとまるとこにまとまったナ。そして高校3年生になったフクくんが爆イケでした。ごちそうさまです
清宮さんって、素敵?、可愛い?。本当に攻め?
何故惹かれるのか不思議。もーっ最初から牧野先生好きだったのに、遠回りして。
お話しは、田舎の雰囲気すごく出てて、ノンフィクションを読んでるみたいでした。
でもって、福がなんとも可愛い。わかってやってるかと思わせる不思議な存在。続きが楽しみです。
(^^)
清宮が…余裕ある大人の遊び人かと思ったらそんなにこじれていたなんて!?
世話を焼くのも、相手に好きになってもらいたいからだったのね。
それでも相手が元気になったら去られてしまうというトラウマ持ち。
牧野が自分のプライドと優越感のため人の世話を焼いてきたから、理由は少し違うとは言え、似たもの同士と言えるのかもしれない。
牧野にしても清宮は初めて本気で好きになった人で、どん底の自分を助けてくれた恩人でもあり、成長するきっかけにもなったわけで、元気になったからと清宮の元を離れることなく、気持ちを伝えられてよかった。
お互い本音を言えて、泣いて、抱き合った場面は感動。
やっぱりちゃんと伝えないと伝わんないよねと。
当たり前のことを再認識させられた。
(BLは恋愛のお話なんだから、思い込みや1人でこじれたり突っ走るより、相手に気持ちを伝えてやりとりするのがメインであり醍醐味でしょうと改めて思った次第)
清宮の「恋がしたい」はそういう意味だったのかと納得。
恋ができたと実感できた瞬間も感動した。
清宮が
「(牧野から)か…っ かわいいって言われた 高校ん時ぶりに」
「つきあってるって人に言ってもらったの初めてだ…」
とか、牧野が嫉妬するのを涙ながらに喜ぶのかわいいなと。
清宮はそれだけ今まで辛い思いをしてきたんだなとわかった。
花火のシーンも良かった〜。
名場面ですね。
初めて最後までできた日の翌朝、牧野が隣に眠っていたのを見てホッとした清宮。
よかったよかったとこちらまでホッとした。
安則がまたいいキャラ。
清宮の「安っちゃん」呼びがかわいい。
素の清宮は繊細で甘えたなのかもね。
福ちゃんが、2人の仲を嫉妬で邪魔したりすることなく、2人へ自分の世話をきっちりするようにと言ったのもよかった。
福ちゃんなりのエールだし、2人への甘えと信頼でもあるし、2人の存在意義を示していて頭の良い子だなと。
1巻から、吉武と守屋が清宮に会ったらおもしろそうと思っていたので、遊びに来てくれてよかった。
牧野の守護霊が2人…黒と白の狼なのもおもしろい。
それを見た安則と清宮が
「白い方が強ぇな」
「わかる…」
と言ってたの、めっちゃ興味深い。
一見、吉武の方が強そうなのに、守屋の方が強いのね。
やっぱ牧野と付き合い長いからかな。
陽キャだから?笑
あと、吉武と福ちゃんが闇の者くくりにされていて、吉武がサイコパスになってたの声出して笑ったw
いやぁしかし、人に頼られることがアイデンティティで、人に頼ることができなかった2人が傷ついて出会って、ぶつかったり助け合いながら惹かれあって気持ちを伝えてわかりあって絆ができてきて…ほんとによかった。
ええ話でした。
で、福ちゃんのお話が今後始まるらしく!
どんな人と出会ってどんな恋愛をするのか!?
そちらもめっちゃ楽しみです。