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「お前の血も肉も全て俺のものだ」戦神と癒し手、魂を預け合う恋。
すごい設定だ……
今まで読んだことのないストーリーに軽く衝撃を受けております。
人気作だなってのは分かってたけど、発売当時の私はBLを読み始めたばかりで、ストーリーが難しそうだと思って何となく避けてたんですよね。
うわーーー……あの日の私、勿体無いことした。でも今の私ならこの作品の面白さが分かります。いや、あの当時も分かっていたはずなんだけど、自分で読むチャンスを逃していたのだからザマァないです。
今になって読むことができたのも何かの縁。BL歴を積み重ねたからこそ、この作品の面白さやスゴさを実感できたのかも知れません。
と、まあ……今になってイキガミとドナーデビューを果たした私ですが、国の防衛の最前線で戦うイキガミと、身体の治癒回復に必要なドナーとの唯一無二の関係がとにかく奥が深くて引き込まれっぱなしでした。
イキガミが戦い続けていくにはドナーの存在が不可欠で、負傷しては治癒し、また最前線へ……そしてまた負傷して治癒して…の繰り返しという無情さが何とも言えません。この無機質にルーチン化してる作業のような感じがね……すごくツラく感じる。
イキガミの負傷具合によってはドナーの身体にも負担がかかっていくので、そういう意味ではまさに運命共同体のような彼ら。これまで読んだ色んなパートナー関係(運命の番やDomSub、センチネルなど)にあるBL作品の中でも設定はイチバン重めです。
国家機密の重要な関係だからか、妙な一体感で惹かれあっていくのが良き。2人だけの世界でしか分かり合えないようなレベルで気持ちを分かち合っていくところに、この作品のBLの萌えみが詰まってると思います。
戦うって孤独だし、慣れていたとしてもやっぱり怖いよ……。
吉野が身体だけじゃなく、鬼道の心を癒す存在として寄り添っていけることは何よりの救いとなるでしょう。
今後の展開は一体どうなるんだろう。終わり方が読めない作品なだけに、とてもワクワクした気持ちでいっぱいです。
SF的な設定が面白い。人間兵器として、どんな化学兵器よりも強い力を持っているイキガミ。イキガミの数=その国の軍事力になっていて、そんなイキガミは普通の治療では傷は治らなくて、唯一ドナーが治癒する事出来る。
最初はドナーの唾液や血液やそういう物が薬となれば怪我が治るだけだと思ってました。イキガミにとっては、ドナーの存在が唯一治癒を与えてくれる大切な存在だと思うと、お互いに信頼関係が築けている様な関係性だとおもったのですが。。実際はドナーはイキガミの為に目、皮膚、内臓。あらゆるものを提供するための素材の様に考えている人達がいて。そしてイキガミさえも、戦争兵器の道具としてしか見られていなくて。おもった以上に過酷な〈カミサマ〉でした。
そんなイキガミの鬼道が自分のドナーとしてやって来た高校教師の吉野を最初はぞんざいに扱ったりしていましたが、元から人恋しかったんだと、吉野と過ごすうちに一緒に過ごす人がいる事を幸せに感じてくる鬼道がとても可愛いとおもいました。
そして、だんだんと懐いてくる鬼道に絆される感じで吉野も鬼道を受け入れてあげてるのが良かった。家族に言わば見放されてセンターで暮らす鬼道を哀れみもあっただろうけど、教師という職業柄からも、鬼道を放っておけなかったのでしょうね。
一巻では鬼道が吉野を大切にしたいと思うようになって、(吉野を誤って怪我させた後の鬼道のストーカーじみた行動が可愛い)これからの鬼道の戦いがとても気になる所で終わっていますが、二巻は更に二人の関係も戦いも進んでいくので、必ず読んで欲しいとおもいました。
近未来SFっぽい雰囲気だけど、Science Fiction というにはあまりに非科学的なので、魔法ファンタジーと思った方がしっくりきます。無双の魔法戦士イキガミと、彼を世界でただひとり治癒できるドナー。お互いにいい匂いがするから抗えない。
私はオメガバを読まないので、この「抗えない」システムが最初わからず、あまりにも傲慢にレイプまがいのことをする鬼道が苦手で……そして怒るわりにあっさり受け入れちゃう吉野も意味不明で、初めて読んだときはそこでつまづいてしまいました。でもその後、これはいわゆる運命の番と同じかと納得したら、いきなりどハマりでした。
「国を守る」という大義名分のもと、公然と人権を奪われているイキガミとドナー(ここも、SFよりファンタジーと感じる要因。現代じゃなくて中世みたいな倫理観の世界)。
お互いを大事に思うほど追い詰められていく彼らのジレンマが、あまりにも苦しくて辛い。そして、通常よりも幼くしてイキガミになったという鬼道が、(この言葉は好きじゃないんだけど)不憫でしかたないです。
10歳のまま心が成長せず、「守りたいものなんてない」と言いながら、黙々と鍛錬を重ね、粛々と過酷な任務に赴く。孤独な鬼道が吉野に出逢って、少しずつ人間らしい心に目覚めていくのが、可愛くて愛おしくて泣きました。
仏頂面でちゃっかり吉野を抱っこしてたり(ハグというより抱っこ…)。吉野を傷つけてしまって、怖くて近づけなくなったり。でも遠くから見守ってみたり。エラそーに「ハサミ貸せ」って、何その可愛い使い道……。傲慢だけど、ほんとうは素直で、優しくて、責任感が強くて、寂しがり。
吉野がまた、「普通」なところが逆に凄い。
人々が畏怖して特別視するイキガミ、その中でも特に扱いづらい要素満載の鬼道を、生徒と同じ感覚で普通に説教したり、普通に心配したり。
鬼道のドナーが吉野で、ほんとうに良かった。
あと、医療スタッフの小池くんみたいに、吉野以外にも鬼道に遠慮なく接する人がわずかだけどいるのも好きです。
ものすごく辛いストーリーなんだけど、ただ辛くて可哀想だから泣けるわけじゃなくて、逆境の中にちゃんと人間らしい心が確かにあるというところに、涙が出る作品です。
(下巻のレビューに続く)
2024年のBLアワード、シリーズ部門ノミネート作品を見ておりまして「イキガミとドナー 二人のイキガミ」が気になりました
実際何度も山中ヒコ先生のお名前もこの「イキガミとドナー」自体も目にしたり耳にしたいしておりましたが、いかんせんファンタジーに積極的になって来たのがここ最近なもので……
タイミングを逃していましたがこれを機に『今だっ‼』と確信して電子サイトへ!!
何と…!シーモアさんこの1巻がまるまる無料で読めました…‼(2/5までなのでもし未読の方が居れば急いで~)
尚、結果余りにも良かったので繰り返し読みたい!と思い購入させていただきました(ღ˘͈︶˘͈ღ)
でも、折角の機会なのでこのセールで布教に繋がったらな!と思い急いでレビューを書いてみました
セール情報はこの辺にして。。。
作品に関してです
今は上巻のみを読了した状態です
レビュータイトルにも書きましたが、ほんと…今更なのは重々承知ですしきっと多くのレビューの声に重なる事とは思うのですが、、、「読んで良かった」とこの上巻だけでも十分に思える作品です
作品の内容などは割愛しますがとにかく世界観が素晴らしい…‼
ふんわりファンタジーではなくしっかりした唯一無二の世界観を構築しています
この世界観を読者に伝える手段もまた素晴らしい…
第1話での学校の授業を使い生徒に教える体で読者にも分かり易く世界観を伝える事ですんなりとその世界に意識が集中していけます
上手過ぎるこの導入に鳥肌もので脱帽です!
この手腕によりすっかりページを捲るのが止まりません
そして驚いたのが、、、実は読む前にかなり重くてシリアスなヒリヒリする感じをイメージしていたのですが、割とセリフやテンポ、挟まれるデフォ絵などでライトなコミカルさもあったりして…!
肩の力を入れて最初は読み始めていたのですが、ふっとそんな力みを抜きながら読める時間もあった事は読まなかったら分からなかったなぁ~と改めて読んで良かった!と思いました
決してずっとコミカルな訳ではなくてちゃんとバトルや緊迫したシーンとの住み分けがされていて「緩急がハッキリしている」のでガッツリと意識と感情を掴まれたまま一気に読み終えてしまいます
ファンタジーに加え「命」を扱ったテーマに実は怯んで読み控えておりましたがこの流れの巧さのお陰で意識が途切れたり心が離れる瞬間は一切なく読めてしまいます
歩み寄って確かなお互いの存在とその大きさを確信した2人
益々この2人の「イキガミとドナー」としての行方が気になります
鬼道の孤独と不器用さ、吉野の豊かな感受性と深い献身、、、すっかりもぉ2人に釘付けです
下巻を読みたいと思います
イキガミとして戦わねばならない鬼道とドナーとしてイキガミの治療に携わることになる吉野のお話です。
吉野が鬼道の孤独を知って鬼道を孤独からすくい上げるところは感動しました。
しかし、鬼道の傷を吉野が舐めて治しているのに、他のイキガミとドナーでは皮膚移植しているので、舐めて治すものじゃないのか…?と疑問に思いました。
イキガミを傷つけられるのはイキガミだけなら不注意で傷つけられると心配する必要ないんじゃない?など疑問を感じる描写が多くてとても残念でした。
手コキもセックスも修正が必要ないアングルで描かれているので修正はありません。