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異世界でドラゴンカフェの専属獣医になりました

isekai de dragon cafe no senzoku juuini nari mashita

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表題作異世界でドラゴンカフェの専属獣医になりました

コンラート
アルーシュ王国の第一王子
芹澤碧人
交通事故で異界にトリップする獣医師

あらすじ

獣医師一年目の芹澤碧人には幼い頃から動物の言葉がわかる不思議な能力があった。だがある日、患畜を助けようとして事故に遭い、気づけば深い森の奥――竜族の住む異世界に転移していた。美しい人型の竜コンラートに保護された碧人は、まるで赤ちゃんのように慈しまれ溺愛されてしまう。コンラートは親を失くしたり傷ついたりした子竜たちを保護するコロニーを管理しており、やがて碧人もその手伝いをしたいと願うようになるが…。

作品情報

作品名
異世界でドラゴンカフェの専属獣医になりました
著者
谷崎トルク 
イラスト
兼守美行 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784815532697
3.2

(29)

(4)

萌々

(11)

(3)

中立

(10)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
83
評価数
29
平均
3.2 / 5
神率
13.8%

レビュー投稿数6

読みやすいファンタジー

攻めのコンラートは甘々溺愛なドラゴン。
受け碧人に対して「可愛い、可愛い」「愛してる」「一生離さない」など、愛の言葉を垂れ流し状態です。
うん、とても良い。

そんなコンラートに愛される碧人は男前。
自分の置かれた状況を柔軟に受け入れて、役立とうと奮闘する受けなんです。
うん、好き。

ということで、好感度の高いキャラと読みやすい文章で、大変楽しく読ませていただきました。
異世界転移ファンタジーですが、取っ付きやすいですし、登場する子ドラゴンたち、めっちゃ可愛いくて、癒やされます。

ちょっとだけ「ん?」な部分は、冒頭部。
碧人が異世界に行く前のこちらの世界の話ですけど。
碧人が勤める獣医クリニックのイケメン医師や、患畜の飼い主のシーンが、モヤっとしました。
碧人の人となりや能力を描写するにあたり、そのシチュエーションじゃなくてはいけなかったのか、と。

でも、そんな些細なモヤッを吹き飛ばすほど、挿絵が素晴らしいんです。
世界観に合っていて、想像力がよりかき立てられました。
子ドラゴン『セト』が何度も「コンラートさまは顔がいい」と言うのも納得できる美麗さです。

1

ひたすら愛される

異世界トリップ?

現世で獣医師だった碧人が死にかけたら別の世界にいて…。

青くて空を飛ぶ竜にさらわれ、青くて美しい男コンラートにまるで赤ちゃんのように世話をやかれ…。

このコンラートの無限の愛情が碧人には理由がわからなくて。でも嬉しくて。

ちびっ子ドラゴンの世話をやいたり、薬を作ったり、現世では出来なかったこと、生きている意味などを感じる碧人。

この辺まではスラスラ読めたのですが…。
急になんだか色っぽい感じになってきて違和感が。

なぜ碧人はここに来たのか、コンラートはこんなに碧人が好きなのか。
話の後半や終盤で謎がとけるお話だっていつもなら最後まで読めるのですが、なぜか今回はそこまで惹きつけられず。

1

異世界転移した特殊能力持ちの獣医



動物の言葉がわかる獣医・碧人(受け)は事故に遭い、なぜか異世界に転移してしまいます。
右も左もわからない碧人は片言の言葉を話す人型の竜コンラート(攻め)に保護されます。
初めは妖精の赤ちゃんだと思われて世話されていた碧人でしたが、話が通じるようになってからは、コンラートが管理している子竜を保護する施設や里子の仲介をしているカフェで手伝いするようになります。
やがて、コンラートの身分とか目的とかを知り、自分も役に立とうと獣医としての知識をフルに使って薬の開発に着手するのです。



碧人は動物の言葉がわかるという他人にはない能力を持っています。それを生かそうと獣医になるのですが思い通りに行かないことも多く、思い悩んでいた時、事故に遭いそうになっている患畜を助けて自分が事故に遭うのです。

コンラートに助けられた当初(碧人的には攫われた)、コンラートは碧人を妖精の赤ちゃんだと思って甲斐甲斐しく世話します。嫌がっても体格の差で全く歯が立たずお世話されるのですが、碧人が囲われているドームの近くにあるコロニーに保護されている子竜と出会い少しづつ他の人(竜人)とも接触するようになります。

タイトルから、異世界にある猫カフェならぬドラゴンカフェの獣医になり、そこのオーナーと恋仲になる話かと思ったら、ちょっっと違いました。

動物の言葉がわかる能力ゆえに獣の子竜の言葉はわかっても半人半獣のコンラートの言葉は片言しかわからないと言うのが新鮮です。

碧人は、コンラートが毒に苦しめられている同胞のため、親を亡くした子竜のために手を尽くしているののに感銘を受け、毒を癒す薬の開発を薬師たちと進めます。そして、並々ならぬ執着で碧人を大切にするコンラートと少しづつ距離を縮めていく話でした。

ただ、全体的にこの異世界についての知識があまり開示されておらず、わからないことが多いまま話が終わってしまったので、どうにもスッキリしない話だったように思います。


碧人は希人だからいいけど彷徨い人だったら災いだから殺すとか、彷徨い人と希人との違いは召喚されたかそうでないかで、希人は青い瞳を持っているということですが、もともと希人は青い瞳で、そもそも日本人に青い瞳はかなり少数だと思うので、青い瞳の人が召喚されるのか、召喚された人が青い瞳になるのか。今までの希人は一体何をしたのか。
他国との戦争はこれからもずっと続くのか。
国王とコンラートとの間には王族の行動規範に違いがあるようだけど、他の王族との関係は良好なのか。(盛大な結婚式してたくらいだから悪くはないのかな)
他の国との争いはどうなったのか
他国と通じていた兄王子ファーレンの罰は。
毒を恐れなくて良くなっただけで根本は何も解決してないような気もするし。
召喚についても資格がどうとかも、軽く説明されていたけど、いまいちよくわからなかった。
碧人の狭い行動範囲の狭い交友関係の中で話が進み、説明もあまりないので、碧人ができることをできる範囲でで行動することしかはっきりしたことがなく、あとは曖昧で全体像が見えない。

コンラートの心情もよくわからなかったし。
初めから碧人が希人だと知っていたわけでもなさそうなのに当初から独占欲バリバリだし、
そもそも他所の国の希人を強奪していいの?
せめてssでコンラート視点で読みたかった。

子竜たちはとてもかわいかったのですが、どうにもすっきりしないのが残念でした。

0

ドラゴンの番に対する執着心に萌えます

雑誌で読んでなければ谷崎トルク先生の作品はこちらが初読みになるかと思います。

とても読みやすい文章で、異世界トリップしたばかりの碧人にコンラートが取る赤ちゃん扱いと抵抗する碧人にクスッと笑えて楽しかったです。

どうして碧人が異世界トリップしたのかは終盤に明らかになるのですが、獣医師として自分に出来ることをアルーシュ王国で見つけようとする碧人が前向きでとても好感が持てました。
更にコンラートも第一王子として孤独に過ごしながらも、全てが国の為民の為にと生きる姿が素敵でした。

なんと言ってもドラゴンの執着心に激萌しました。コンラートの碧人に対する愛情の示し方が優しくて甘々で読んでてにやけてしまうんです。

稀人の碧人とコンラートが番うシーンが印象的で、3段あるアレに衝撃を受けたのですが、終始優しくて紳士的なコンラートが素敵でした。

碧人の獣医師としての知識がアルーシュ王国を救う事になるのですが、コンラートの双子の弟(本当は兄)ファサードの嫉妬により碧人は敵国で窮地に陥る事になります。
そこへ助けに現れたコンラートと最後は碧人を助けようと敵に食らいついて落下して行くファサードを助けようとする二人にハラハラドキドキしました。

最後には国中から祝福される二人の様子が読めたし、子竜たちも可愛いしで読後感のとても良い作品でした。

6

ドラゴン

兼守先生おっかけで購入。キャラに入れ込めなかったので中立にしました。竜のお子様等は可愛いのでドラゴン好きな方はいいかも。本編270P弱+サブキャラ視点の後日談7P+あとがき。

動物の心の声が聞こえる碧人。獣医になって1年目のある日、患畜を守ろうとしてはねられたと思ったら、森の中。そして青いドラゴンに加えられて連れていかれた先は、ドーム型の建物、中にはちびっこのドラゴンもいて・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
セト、ネネ、メル(子竜)、メーリア(子竜の面倒みている)、ガレスとキュクロ(護衛)、ファサード(攻め兄)、ルドーサ(他国の皇子)ぐらいかな。

++より内容に触れる感想

受けさんは獣医師さん。谷崎先生、医学の心得があるんでしたっけね?毒に対する治療薬を生成しようと頑張ったりするシーンも出てきて、お医者さん!として頑張っておられます。健気という様子ではなく、男前という印象。

攻めさんは温厚、人望厚い王子様。最初っから可愛い可愛いと受けを溺愛。大きな竜になれるのでかっこいいと思うのですが、押しが今一つ弱いように感じられて、めちゃ萌えるということが無かったでした。

お話冒頭の、受けを赤ちゃんのように可愛がるシーンのところに少し引っかかってしまったり、お薬作るために頑張っているところの記載が本格的なんだけどそれまでの読んでいるホンワカ内容とのギャップに少し付いていけなかったりで、ちょっと残念だったかなと思った一冊でした。

5

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