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表題作ボスと野獣

アーサー,マフィア「ラストホーム」のボス
レオ,元男娼

同時収録作品ボスと野獣

リクオ,ボスの部下
レオナルド,元男娼

同時収録作品ボスと野獣

モブ
レオナルド,元男娼

その他の収録作品

  • それの名前
  • あとがき

あらすじ

男娼として働き、殺される運命だった奴隷のレオは、マフィアのボスに命を救われる。
居場所を得るためには体を使って「仕事」をするしかないと考えるレオと、金を対価として払うボス。
真逆なようで似た二人だが…。

作品情報

作品名
ボスと野獣
著者
さちも 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA
レーベル
あすかコミックスCL-DX
発売日
電子発売日
ISBN
9784041124642
4.2

(105)

(57)

萌々

(26)

(18)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
14
得点
446
評価数
105
平均
4.2 / 5
神率
54.3%

レビュー投稿数14

ヤバいくらいに萌える。

作家買い。
さちもさんはドシリアスなものからコミカルなものまで描かれる引き出しの多い作家さまですが、今作品はドシリアスベースです。受けさんがとにかく薄幸で性的な搾取に遭う描写も(控えめではありますが)ちょいちょいと描かれていますので、苦手な方は注意が必要かもです。




子どもの時から父親からの暴力を受け、そして母親の手で奴隷商に売られたレオナルド。売られた後男娼になったあと(ならされた、というべきか)彼は自らを「にくべんき」と呼び、男たちから抱かれることで自身の存在意義を見出している青年だ。

そんな彼はある日とある出来事から殺されかけてしまう。自身に価値を見出していない彼はそのまま死ぬことを受け入れるが、まさにその時、彼は一人の男性によって命を救われることになった。レオナルドの命を救った男性はマフィアのボス。レオナルドに何一つ要求することなく家においてくれるが、レオナルドは「誰かの役に立ちたい」、=男に抱かれることを求めていて―。

自分が持っているものの中で唯一価値があるものは「身体」だと思い込んでいるレオナルドがとにかく可哀想で。そのことを彼自身認識していないところがさらに切ない。薄幸なレオナルドがマフィアではあるが優しくお金を持っている「ボス」に拾われ、そして幸せを手にれるお話。

そんなストーリーなのだと思いつつ読み進めましたが。

いやー。
いやいやいや。
そう来るか―!

という奥深いストーリーでした。
二人の傷ついた男たちが出会い、心を交わし、少しずつ鎧を脱いでいく。その過程が凄まじい質量で読者に迫ってくる。その魅せ方が非常にお上手です。なぜボスがレオナルドを拾ったのか、という部分の解明と共に二人の絆が育っていく過程がきちんと描かれています。

さちも作品は割とエロ度が高いものは多いですが、今作品はレオナルドが元男娼ということもあって、いや違うな。レオナルドの「自分の価値は身体だけ」という根深い思い込みがあるために、濡れ場はかなり多いです。が、物語が進むごとに、その濡れ場の内容が変わっていく。

はじめはただ身体を繋げるだけだった二人が、そこに意味を見出し、快楽を拾うようになっていく。その意味は。レオナルドにとって「セックス」は売り物でしかなかった。その行為に幸せも快楽も感じることのなかったレオナルドが、ボスと出会い、「レオ」になっていく。

これ、盛大なネタバレになってしまうので書こうか悩みましたが、地雷の方もいらっしゃるかもしれないので一応書こうと思います。少し下げますので、ネタバレ厳禁な方はここでストップされてください。

この二人のセックスシーンですが、

以下ネタバレあります!






*******************************************

リバです。
挿れたり、挿れられたり。
この濡れ場がヤバいくらい萌えました。「快楽」というのは二次的なもの、付随的なものでしかないんだなあ。と。身体を繋げるということの本質を垣間見た気がしました。

痛い描写もありますし、モブ姦もありますし、リバでもあります。
苦手な方もいらっしゃるかも。でも、さちも作品の中でかなり上位で好きな作品になりました。個人的にボス(彼にはきちんと名前があります。最初からその名前が登場していないのも良い)の部下のツインズくんたちがお気に入り。あと、レオが救った少年も。

彼らのその後もぜひとも読んでみたいなと思わせる、とても素敵な作品でした。

16

最後のシーンに萌え転がる

※本筋に触れるネタバレしか書いてないので注意です!


同軸リバです。本当にありがとうございます。
最近あまり見かけなくなりましたよね、リバ。大好きなので前情報なしでリバだとわかった時、嬉しすぎて布団の上で三点倒立するかと思いました。
しかも、セッ◯スごとに今日はどっちが受けとか決めるんじゃなくて、一回のセッ◯スで受けたり攻めたり!入れたり入れられたり!ウォー!Happy以外の何者でもない。
お話としては重いですが、ハッピーエンドなので安心して辛さに身を委ねてください。
死にそうな時も穏やかな笑顔で全てを諦めたように逝こうとする受けのレオが、攻めに回り、ボスを心身共に必死に求め腰を振る様に萌え転がりました。
ボスも最初は攻めですがイき顔が美しく、その辺からもしや、と受けの片鱗があります。やーでも、まさか同軸リバになるとは!!令和で1番嬉しかったですね!!!

5

最高のリバ作品

リバです。すばらしいリバでした。
わたしにとって最高のリバ作品に出会いました。
似たような辛い過去を抱えたふたりが傷を癒し合って、救い合って、愛し合って、抱き合うために必要なリバだったと思います。

ふたりが主従関係から対等になって掛け替えのない存在になっていく過程がとてもよく描かれていました。
ダークな内容で残酷な表現もあるので苦手な人もいるかもしれませんが、ふたりの生きている世界では必要な描写だったんだと思います。そんな中でも笑わせてくれるシーンもあり、さすがさもち先生です。もちろんエッチなシーンもエロエロです。凄い力量ですよね。
でも濃い内容のお話だったのでもっとキャラや内容を掘り下げて、せめて上下巻で読みたかったと思うところだけが残念です。

自分のすべてを捧げられる相手を見つけたふたりはやっと「奴隷」ではなく、「人間」として生きていけるんだと思います。
ぜったいに裏切らない相手と泣ける場所、そして自分が生きる意味を見つけたんだと思います。

「ニクベンキ」としての存在価値だけで生きてきた奴隷のレオが明るすぎるのも、「ボス」として皆に慕われるアーサーの孤独さと自信のなさも読んでいて辛かったです。ふたりとも美しすぎるからよけいに切ないんですよね。
かっこよさや強さだけじゃなく、切なさや優しさも弱さもあるふたりはとても素敵でした。
最後の微笑みも少しぎこちないけれど、きっとこれから満面の笑みで笑い合える日もくると感じられるいいラストシーンでした。

抱き合うってただ身体を繋げるだけじゃなくて心も繋げるんだ、互いのすべてを受け入れるんだと、改めて教えてもらえた素晴らしい作品でした。

5

二人の探す居場所。

ボスのアーサー×元奴隷・男娼のレオナルド。

この作品、まさかのリバでした。
でも、そのリバ行為がこの作品では重要なポイントになってて。
幼い頃から体を売ることでしか役に立つ事を知らないレオは拾われたアーサーに身体で返そうとするも拒否される。ただ、アーサーの家で暮らす日々。

①側近の双子との3Pにはビビった!笑
②お金の使い方を知らないレオはアーサーからお金をもらっても要らないと返す。でも、次第にそのお金でお花を一輪ずつアーサーの机に飾っている所は心を通わせている様でキュンときた。
③側近の双子含め周りの人たちの明るさには救われる。
④社交界に行ったレオのイケメンさにまたビビった!笑
⑤似てない様で実は似ていた2人の愛し合う様は、慰め合うようで慈しむような何ともいえないシーンでした。
(リバ行為あり。)

二人とも自分の居場所をずっと探していて、アーサーがレオを拾ったのは本当は自分と似ているようで自分を助けて欲しかったのかな?と思うと最初の出会いの場面は感慨深いです。
読み返しをする度に深くなる作品でした!


2

ボスとレオの存在意義

作家さん買いです。
さちも先生の描くストーリー大好きです。

途中で、こういう展開かぁ〜!と、なり。
2回読みました。2回目の方が、楽しめました。
主人公達の背景がしっかり描かれていて、現在にどう繋がるのか。面白かった。

ボスもレオも、悲惨な幼少期を過ごしているが、自分たちの本当の居場所を見つけるまでがヒリヒリした。
冒頭レオの経験が、不幸の中にも幸せだと思う思考がやるせなかった。
父親に虐待され、母親に売られて男娼になるわ。挙句に、用済みで殺される寸前とか。
ボスに助けられて幸せになるのかと思ったら。
ボスはボスで、心に傷を負っていた。
心が空っぽのまま生きて来た2人が、少しづつ感情が動き始めたシーンがとても良かった。
ボスもレオも、見返りを求めない本当の居場所を見つけられて救われたね。

リバですが、このリバはむちゃくちゃ好きです。脇役たちも、悪人なのにほのぼのしていたりと、クスッと笑いも出る所もあったので、続編とかあったら嬉しいなぁ〜。

2

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