• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作オレとあたしと新世界 5

しのぶ,バー経営者
マコト(小林誠),会社員

その他の収録作品

  • あとがき
  • 4コマ漫画
  • カバー下イラスト

あらすじ

10年の空白を埋めるべく、しのぶは自分の店を開店し、新たな同居生活を送っていたしのぶとマコト。
だがそんな中、マコトの沖縄長期出張が決まり、離れて暮らすことになり、
これまで気づかなかったそれぞれの本音が見え始め、一方はより愛情を深くし、一方はその愛情故に自分の心が見えなくなっていって……!?

作品情報

作品名
オレとあたしと新世界 5
著者
古宇田エン 
媒体
漫画(コミック)
出版社
オークラ出版
レーベル
enigma COMICS
シリーズ
オレとあたしと新世界
発売日
電子発売日
ISBN
9784775530009
4.4

(39)

(23)

萌々

(10)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
173
評価数
39
平均
4.4 / 5
神率
59%

レビュー投稿数9

最終巻既読

最終巻を読んだ上でのレビューです。最終巻のネタバレは無いように気をつけていますが、万一があるので気になる方はご注意ください。

さて、4巻まですんなりと神評価をつけていたこの作品。あれ…?っとなってしまってレビューをすぐに書けませんでした。これで5巻が助走で最終巻が文句なしの神評価だったら、こちらも必要な流れだな〜ってことで納得できたのだけれど…
とにかく主役2人がずっと同じところにいる。話が全然前に進んでいかない。現実ではこんなことザラにあるでしょうが、これは漫画なので、登場人物が数年悩んでるとしてもその数年を全部描くわけにはいかないはずなんです。これは編集部の責任な気がするなぁ。

0

毎巻惹きつけられてしまう

3巻あたりからうっすらとすれ違いめいたものがずっとぐるぐるしているんです。
4巻では大きくなり、5巻ではどうか?と思うとまだ解決には至らず、焦れるだとかそういうレベルではないくらい根っこの辺りが静かにぐらぐら揺れている感じ。
通常であれば、2人ともまだすれ違ってるのかーと飽きてしまいそうなところなんですよ。けれどこちらの作品は全く飽きないのが不思議で。
むしろ、何巻かかっても良いから最後まで2人の心に寄り添ったものが読みたい気持ちでいっぱいになるんですよね。
惚れた腫れただけではない、相思相愛な2人だからこそのままらなさと人間味がリアルで好きです。
2人を助けるような気付きを周囲の人々がさり気なくぽろっと言うのがまた素敵。

言葉にして相手に伝える大切さと、不安の種類の違いが印象的な巻でした。
しのぶが目覚めてからというもの、マコトがなんともいえない表情をしていたことが何度もあったと思うんです。
思い返せば、今までの時間を取り戻すかのように動き回るしのぶを見守りながら、寂しそうでもあり切なそうにも見える表情をしていたマコト。
マコトはしのぶに店のことももっと頼ってほしかったのかもしれませんし、10年間必死に勉強し、しのぶの目覚めを待ちながら自分の手元で慈しんでいたところを、突然羽ばたいて行ってしまいそうに感じたのかななんて。だから自分なしでもきっと…と思ってしまったのかも。
本気で愛しているからこそしのぶたちから教えてもらったぬくもりと愛情を失った時が怖いだなんて、それこそあなただって愛を知っているじゃないかと。マコトが早くそれに気が付いてくれると良いのですが。

じっくり進む恋と愛を描いた読み応えのある作品も次巻で完結。先を読みたい気持ちと寂しい気持ちでいっぱいですが、最後まで2人の姿を追いかけたいです。

0

ありがとう続く、再び…!

初っ端の著者近影コメントに笑わせてもらいました。
嬉しいしかないのでもっと続いてくれていいんですよ先生!!!
不眠って本当に心の表れですよね…自分の把握以上にダイレクトに精神状態を訴えてくるので堪える。
知らされなくとも知ってるから追い討ちかけないでほしい。
人間って安心感がないと異常が出るし、逆にそれで回復する生き物だよねって感じさせられる5巻でした。

マコちゃんといいしのぶといい股間に災難がありましたが、笑わせてもらいました。
いさみくんからの天誅痛すぎる!!!!!
なのにごめんなさい、あのコマで特に笑った。
「先頭車両」も面白すぎた。笑
4巻といい、私はキバケンに向けたしのぶちゃん語録が特に刺さるのかもしれません。今回も冴え渡っていた!笑
小気味いい言葉の応酬に拍手です。

突っ込まずにいれないのが松木さんの面白さ。
しのぶがこうだからこんなにも個性的な人が集まるってくるのかな?
魅力的なキャラクターばかりで楽しいです。

神様とか信仰とか表現されていましたが、マコちゃんが今まで生きてきた中で初めて心を許せて、受け入れてもらえて、居場所になってくれた人がしのぶだったから、愛しい人の前にそれくらい大切な存在だというのは分かります。
寝ている姿を見ると1番好きだと安心できるのも安心感と愛が故だし、独占欲が湧くのも当たり前に思う。
だけど、マコちゃんはそんなの初めての経験なんですよね。
無償の愛の温かさに憧れて、比べて悲観して…そういうどうしようもない無い物ねだりって、苦しさと同じくらい寂しいはず。
そんな風に育たなかったにもかかわらず、しのぶやその周りの人達の影響でマコちゃんはもう無償の愛を知っている。自覚はないみたいだけど。
子供が可愛いのはマコちゃんの本質なのかもしれないけど、愛を知らない人は子供に溶けそうな顔なんてしない。
切ないけど救いが既にあって、次巻が待ち遠しい内容でした。

話が変わるんですが、会社勤務になってからのスーツマコちゃんの「~かい?」等の柔らかく上品な口調に、なんの心境の変化だろう?可愛いから好きだけど!なんて呑気に思っていたんですが、今頃ようやくその意味が理解出来ました。
笑顔だけでなく、物腰柔らかい感じや口調も影響を受けてたんですね。
みなさんは早々にお気づきだったのかなぁ。
なんでもう少し早く気づけなかったかな、お恥ずかしい…。

そして、カバー裏の市場がご馳走でした。
ありがとうございました。

本当にクライマックスに差し掛かっていて、次こそ終わってしまうようです…。
古宇田先生、次も終わせなくてもいいんですよ!!!!!(本音)

3

オレとあたしと新世界(5)

だんだんと二人の確信に迫ってきてます
もうすぐ終わってしまうのかしらと思うと寂しいですが、今の二人の関係はとても歯痒くて辛い

お互いがお互いを大切すぎて拗れているのは周りも分かっているのに、当人の問題としているところがリアルです

個性豊かなキャラクターとコメディ色全開のシーンもあるのに、現状がシリアス過ぎてそのギャップにやられます

良い男が揃いも揃って本気の恋愛に臆病になっている様がこれでもかというくらい描かれているのでとても読み応えがあります

早く心から笑った二人が見たいと思う反面、もっとこの世界のお話を読みたい気持ちがせめぎ合います

2

もどかしくも深い領域へ

こんなにらぶらぶで思い合っているのに…もももももどかしい。

4巻から読み返して、しのぶってやっぱりエゴの塊よなぁ〜マコちゃん大好きなのはわかるけどめんどくさいわね〜なんて思っていたんですけど(私はマコちゃん大好き派)

マコちゃんの方が相当根深いんですね。
しのぶが眠っていた10年を待てたほどで。
愛とか恋とはまた別の…もっと貪欲で本能的な神を求めるような…と言われていたことがだんだんわかってきました。その見せ方もいい。

マコちゃんのスマホにヒビが入ったままなのが不穏で。マコちゃんの心情を表しているんですね。

でもやっと気持ちを口にできた。耳が遠いオバア相手に縁側で豆の筋をとりながら…というシチュエーションがいい演出だな〜と痺れました。
そうして重い気持ちを言葉にできたから、しのぶを失うことが怖いと気づけた。わかる。説得力がすばらしい。
舞台が沖縄なのも解放感と大らかさがありピッタリ。

お互いこれ以上ない、かけがえのない存在なのに、深〜い部分ですれ違っている。そこを具体的に5巻で明らかにされた。

自分にとっての相手の存在とは。
相手にとっての自分の存在とは。

重い難しいテーマを根気よく丁寧に描かれていて、古宇田先生気持ちとパワー入ってる〜と感動します。
こういう熱意を感じる漫画家さんにはリスペクトしかありません。すばらしい作品をありがとうございますという気持ちになる。読んでよかったと心から思える。

新たな脇キャラのリュージ、松木さんもこれまたユニークで濃くて。リアクションの表現力、ツッコミの間、ワードセンスが相変わらずキレッキレ(好き)
キャラ作りの上手さ、幅広さにも敬服します。

脇キャラが増え、やりとりがいちいちおもしろくて今回も何度も笑いました。
メイン2人のもやもやと並行してのことなので、複雑な心境になるのが自分でもおかしかったですw すごい話だわ全く(褒めてます)

正直、2人の進展が遅く、脇の話が多く感じるところはありますが、それもこの作品の魅力。
最後まで見届けたいと思います。
これだけ力入れてじっくり描かれているので、すんごいカタルシスがくるだろうと楽しみでなりません。

4

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP