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オメガバースの最高傑作!
この世にこんなに素晴らしい作品が存在していたなんて、とてつもない衝撃です。私の拙い語彙ではこの作品の良さを上手く伝えられないです。
棺桶に入れて一緒に燃やしてもらいたい作品がまたひとつ増えました。それくらい私には刺さっています。
オメガバースの世界をこんなにもやさしく描けるんだ、という驚きがありました。
オメガバースの世界に生きる人はみな、大小さまざまな偏見や差別、そして当事者ですらどうにもできない身体的な特性に悩まされながら生活しています。早寝先生はそんな世界の現実や登場人物たちそれぞれが抱えるままならない感情……それらをまっすぐに、丁寧に、透明感溢れる繊細なタッチで描いています。
主人公の白根は自分の芯がしっかり通っていて、凛としていて。しゃんと伸びた背筋が彼のこれまでの生き方を表しているような、そんなキャラクターです。そんな揺らがない自分を持っている彼でさえもオメガ性に振り回されながら日々を生きている。
「これが世界の現実なら、そこに生きる人間にはきっとこんな葛藤があるのだろう。」読みながら何度も考えさられました。ファンタジーな世界観のはずなのにすごくリアリティがあって、気づけば読者の私まで胸が苦しくなっています。これは良い意味での苦しみです。
早寝電灯先生の心情描写はとてもとても丁寧で美しくて、言葉にできない感情をキャラクターの表情に乗せるのが本当にお上手だなと思います。見せゴマで何回息を飲んだかもう数え切れません。
会話のテンポ感、作品全体にただよう独特の質感がきっと刺さる人にはかなり刺さると思います。
読了後、端正な文学作品を読んだ後みたいな気分になります。現代文の授業とかで読むような、しっとりとした日本文学を読んだ後みたいな……説明が難しいですが、そういう雰囲気の作品が好きな人に念を押しておすすめしたい一作です。
2025年ももう終わるというこの頃にめちゃくちゃ良い作品に出会えてもう本当にハッピーです!最高!ベストバイ!ありがとう!
前情報無しに手に取ったので、オメガバースものだと知りませんでした。
規則正しい生活を心がけている、高校教師でオメガの白根と旅行代理店との打ち合わせで高校の時の同級生・清成のお話です。懐かしい気持ちになったのもつかの間、アルファである清成に影響され、突然のヒートに襲われてしまう。白根がオメガだと知った清成は、彼の体調管理のためにある提案を持ち掛け……?
オメガバースのお話ではありますが、α、Ωというそれぞれの『性差』と、持って生まれたその性別によるあがらえない本能についてストーリーで触れていますが、どちらの性に対しても最大級の尊厳を持ってどちらが上か下かを感じさせない工夫がされていると感じました。
また、タイトルの52ヘルツというワードもクジラの共鳴とオメガバースの共振、さらには孤独な存在という大きなものを例えていて唸りました。
描き下ろしにてえっちシーンあり♡
『52ヘルツの共振』柔らかい空気感とあたたかな読後感が好きで、たびたび読み返している作品です。
お互いがお互いのことを思いやり配慮しながら関係を重ねていくさま、受けの白根くんの生真面目かつきちんと言語化して思いを伝えていく様子(それゆえにたまにナチュラルに清成くんを煽ってしまっているのも良いです)、攻めの清成くんの優しさと誠意、すべてがあるべきところにある作品です。
個人的に良いなと思うのが倫理観ある描写です。
オメガバースというファンタジー世界を扱いながらも、彼らの行動はとても良い意味で常軌を逸することがありません。
たとえどんなに感情が昂ったとしても、職場で仕事中に個人的な行動に出てしまうようなことはないし(とても大人だしとても社会人で有難い)、たとえ車の運転中に衝撃的な告白を受けて動揺したとしても、そこについて詰めるのはきちんと車を停車してから、というこの配慮!
ファンタジーだからこそ、そういった人間性に関わる細かい描写も大切なのだなと感じます。キャラクターに説得力が生まれるような気がします。
清成くんが高校時代に行った山寺は山形県の立石寺でしょうか。
かなり階段は登りますが、美しい景色ときれいな空気を楽しむことができる私も好きな場所なので、そうだったら良いなと思って読んでおりました。
オメガバースで同級生の再会もの。
タイトルから運命の番の話かと思いましたが違いました。
オメガとかアルファとか関係無いところで最初から共振していたということなのでしょうか。
互いに自分の気付かぬうち相手の支えになっている、とても素敵な関係性の二人でした。
お互いにとって良い存在であることがしっかりと伝わって来たのでとても応援しやすかったです。
作風ですが、全体的にモノローグの多い作品だと思います。出来れば絵で魅せて欲しかったなと思うシーンが幾つかありました。
しかし、詩的なところが魅力の作家さんだと思うので、こればかりは個人的に作風があまり合わなかったというか、まだ慣れていないといったところだと思います。
オメガバ設定が本当に好きで今までずいぶんたくさん読んできましたが、これほどオメガとアルファがそれぞれに抱く心の葛藤を繊細に描いた作品は初めてだなと感動。
確かにエロは少なめだけれど、そこにたどり着くまでの過程がしっかり描かれているので物足りなさはありません。(でも続編出てくれたらもちろん飛びつきます!)
つよつよアルファが最初からオメガをガッツリ抱え込む系も好きですが、お互いが本能なのか自我なのか分からない欲を我慢しながらじりじりと距離を縮めていく感じがたまらんです。
