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もしも恋に堕ちてしまったら…楽園追放
1巻の表紙を見た瞬間に、これは紙で集めたいと思い一気読みしました。
まず、座裏屋蘭丸先生の絵がアート!こんなにも美しい男性がこの世にいるのかと…何もかも美しい。もう読み始めたら止まらない。
二人の過去や環境の変化、心情の変化。
そして3巻ラストに向かってどんどん加速するお互いへの想いがもう…切なくて辛い。この先二人にはどんな未来が待っているのか。
アポロとフィーの幸せを願わずにはいられません。どうか心も身体も満たされてほしい。幸せになって欲しい。
これほど美しく繊細な画を描かれる先生がいらっしゃるなんて。。
画面からみなぎる生命力がもぅ、本物すぎて。生きてますよね。フィーもアポロも。
ページをめくるのが勿体なくてコマの端から端まで凝視しながらじっくり何度も読み返しています。感情移入しすぎて読了後は放心状態です。
フィーの眼が、、まっすぐにアポロを見る眼が、、ほんとうに素直で切なくて苦しくて泣きそうです。
辛い過去を封印し明るくアポロに接するフィーがとにかく健気で可愛くて。。誰もが彼を守ってあげたい衝動に駆られるんじゃないでしょうか。
重ねた手の温もりを思い出すフィー、アポロとの休日のひととき、入れ墨の意味を知った時のフィー、アポロの腕の中で眠りにつくフィー、彼の幸せな表情をもっと見ていたいのに(辛)、、彼を幸せにしてあげてほしいとアポロに祈る気持ちで読み進めました。
解放感のあるベッドシーンも艶やかで、白抜き部分がないように描かれているところが一層エロティックで、永遠に見ていられる。めちゃめちゃいいです。アポロ目線、フィー目線と読者がそっち側にいるかのように、様々な角度からリアルに魅せてくださる蘭丸先生の表現力に、ただただ「ありがとうございます。」と心でお礼を呟きました。
アポロの包容力の高さとふたりの体の美しさに溜息。肌の密着感から熱まで伝わってくるほどのリアルさです。
綺麗なフィーの眼、見つめるその先は希望であってほしい。
壮絶な過去を背負ってきたフィーにとって、シャングリラは自分の居場所、そこから出たとしても辛い試練が待ち受けているかもしれない。。
この子が救われることってあるの?ふたりが幸せになる手段ってあるの?、、
どうしても胸騒ぎがしてしまうのですが、アポロを信じ祈る気持ちで4巻を待ちたいです!
現代BL界の神様のような才能をお持ちの蘭丸先生、素敵な作品に出会えて嬉しいです。
連載を読んでいました。3巻のラストぶんまで読んだ時に一番に思ったのが、
フィーもアポロももはやちゃんと仕事をしていないのだが、大丈夫なのかこれ?
という事だったので、うーん……と思ってしばらく単行本を買うのをよしていました。
そもそもある意味お仕事BLでありつつも「労働」とか「勤労」とかいう単語が全然似合わない世界観の作品。そんな物語の登場人物がちゃんと働いていない事が気になるなんて、自分は病んでいるのではないかと? 疑うなど。
単行本をやっと買って通しで読んでみれば、彼らが仕事をお休みしている時間など全体のごく一部に過ぎなかったので、そこが気になるのはやっぱり自分自身の問題だったのかも。
なんならフィーは休暇に入る直前には仕事を限界まで詰め込んでいたくらいでした。
ともあれ。
アポロがとうとう試情夫として一人立ちしてしまい、フィーは寂しさと嫉妬で次第に調子を崩していってしまいます。
一方、アポロの方はと言えば、根っから試情夫に向いていない事を悟り、地獄の日々です。
アポロは博愛主義的に複数の小鳥ちゃん達に平等に愛を分け与えるなんて無理で、言葉どおり恋人は一人いればそれで充分なのでした。
彼の言葉には嘘がないこと。そして彼の愛は自分の方を向いているのかもしれない。それに薄々気づいたフィーの、信じられない、でも信じてもいいのかもしれない、と期待と動揺でいっぱいな瞳が綺麗であどけなくて憐れです。
そして生きるためにずっと見ないようにしていただろう本当の自分……誰にでも身体を許したい訳じゃない……が、ついに抑えられなくなってしまうフィーなのでした。
この巻では、
楽園の外の世界の広がり⇔シャングリラの周囲を取り巻く悪意の目
身体を売るしか能のない自分⇔無償の愛を与えてくれる人達の存在
水のように可塑性のある未来⇔過去に囚われ続ける自分
などなど、正反対な価値観の狭間で心を揺さぶられるフィーなのですが、彼の目の前には揺るぎない愛をもって手を差し伸べてくれるアポロがいるのでした。
戸惑いのうちに、遂に仕事でトラブルを起こしてしまうフィー。シャングリラを訪れる客たちは皆紳士のはずですが、フィーに拒絶されて激怒し、厳しい叱責を飛ばす様子はやはり「紳士」というのはうわべだけのことでで、ただ楽園におけるロールを演じているだけのことです。
仕事上求められる役割を無意識に放棄してしまったフィー。誇り高い娼夫だったはずの彼はどうなってしまうのでしょうか。
続きが気になります。
Ⅲ巻はアポロとフィーの心の機微を美しい情景と共にじっくりゆっくり余すことなく描かれていて圧巻でした。
Ⅰ巻序盤のファーのモノローグ、「手」は人格やその人の過去までも投影していることがある、意外なほどおしゃべりだがここにきて改めて大きな意味を持ってきたなと思いました。
ラストシーンが特に好きでした。いつも性的接触にすぐに繋げていたフィーを静止する姿にどれほど真剣なのか、思い知らされました。
Ⅳ巻の発売は2年以上先になるんですかね…とりあえずそれまで死ねないです。