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幸せになりたいオメガ、騎士に嫁ぐ

shiawase ni naritai omega kishi ni totsugu

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表題作幸せになりたいオメガ、騎士に嫁ぐ

ガォルグ・ダンカーソン
木こり、25歳、α
ランティ・アグナム
宿屋の下働き、17歳、Ω

その他の収録作品

  • 幸せになりたいオメガ、騎士と初めての番休暇
  • あとがき

あらすじ

幸せを求める宿屋の下働きでΩのランティ。ある時、同僚が見窄らしい男を助けたら、後に騎士だとわかり玉の輿にのり、次は自分が騎士に見初められるのだと意気込む。
ある日、身なりは質素だが筋骨隆々な美丈夫・ガォルグを、身分を隠した騎士だと勘違いし、猛アプローチする。しかし結婚後にガォルグが正真正銘、木こりだと判明。だが前向きなランティは、「Ωでも幸せになれる」ことを証明するため、ガォルグと力を合わせて商売を始める。頑張り屋なランティに惹かれるガォルグだったが、何やら秘密があるようで…?

――これは努力家で真面目なΩが、勘違いから木こりと結婚して、幸せになるまでの物語。

作品情報

作品名
幸せになりたいオメガ、騎士に嫁ぐ
著者
伊達きよ 
イラスト
本間アキラ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
Ruby collection
発売日
電子発売日
ISBN
9784041137413
4.5

(125)

(93)

萌々

(18)

(7)

中立

(3)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
19
得点
561
評価数
125
平均
4.5 / 5
神率
74.4%

レビュー投稿数19

No Title

最初は、騎士ではなく木こりだと知った時に大泣きするなんて、ガォルグに失礼過ぎやしないか…?てか言われたガォルグはどんな気持ちになるん…?傷つくんじゃ…?と、恐る恐るそのシーンを読んだのですが、まあガォルグが淡々としていて、ランティはきちんと謝罪していたので大丈夫でした。

ストーリーも面白く、キャラクターも魅力的。
ガォルグ、木こりの時から既にスパダリ要素満載ですよねぇ。
個人的にとても好きだったのが、『(ガォルグが)何か作業をしていても、ランティが「聞いてほしいな」という空気を少しでも出せば、作業中の物を置いて「どうした?」と顔を向けてくれる』という部分。
大事よ!それ!( ー̀ωー́ )✧*←
これ嬉しいよー!
自分の夫に話したいことがあって、でも夫は作業中だし邪魔かなー…?とソワソワ近づいて行って、夫はそれにすぐ気づいて作業を中断して、きちんとこっちを向いて話を聞いてくれる。
……スパダリやないかい!!( ー̀ωー́ )✧*
序盤からガォルグかっこいいよなーと思って読んでたんですけど、このシーンでもう大好きになりましたね。

てかガォルグってエリート中のエリートである騎士団の副団長な訳ですから、色んな意味で頭が良いはずなのに。
木の買い付け商人との契約内容がおかしいことにも気づいていただろうに。
もしランティと出会えていなければ、ガォルグはずっと人里離れた森の中で、自分に無頓着に無欲に、その努力を正当に評価されることもなく生き続けたのかも…と思うと、ゾッととすると共に、ランティと出会えて良かったねぇ!となります。

物語はとてもとても良かったのですが、一つだけ不満を挙げさせてもらうなら、挿絵かなぁ…。
表紙はすごく綺麗で、ガォルグの野性味溢れる美形さも、ランティの活発そうな美しさも伝わってきます。
ただ、表紙をめくった後にあるキャラクター紹介のイラストや、作中にある挿絵が、毎回ブレがあるというか、別人に見えるというか…。
ガォルグはずんぐりむっくりしていて、スタイルが良いようには見えないイラストが多いし、ランティはただの子どもにしか見えない…。
文章で読むガォルグやランティと、イラストのイメージが結びつかず…。
それが結構気になりましたが、物語自体は素晴らしかったので神評価にしました。

0

主人公が前向きで健気

友人のΩが騎士に求婚されて憧れを抱いている主人公Ωが騎士に嫁ぎたいと思いながらも一生懸命に前向きに生きている姿に好感が持てます
騎士だと勘違いして木こりに嫁ぎますが
商売を始めて豊かになろうとする前向きさとその木こりが騎士になりたいのだと思うと夢を叶えてあげたいと動きだします
木こりも主人公の行動力に戸惑いながらも着実に愛を育み心から大切に想うようになる姿にキュンキュンします
最終的に木こりは伝説の騎士だったわけで
タイトルは回収しています
とても面白く元気を貰える作品でした

0

誰もか否定してくるΩである自分が幸せになるために




騎士だと思ったら木こりだったα ✖️ 幸せになることに貪欲なΩ


同僚のΩが善意で助けた見窄らしい怪我人が実は騎士で結婚の申し込みされ幸せになったのを知り、自分も騎士の嫁になると意気込んだΩのランティ(受け)。
普段から周りをよく見ているランティはやはり見窄らしいけど筋肉のつき方からして絶対αで騎士だと確信した男ガォルグ(攻め)を親切にして自分を売り込み嫁に貰ってもらうことに成功します。
が、ガォルグは実はチョー貧乏な木こりだったのです。
ガォルグは普段から言葉が足りず、家に着くまで全く説明がなく、ランティはあまりのショックに号泣します。
が、そこでへこたれません。騎士と結婚したかったのは幸せになりたかったからなので、木こりが夫ならここで幸せになるまでと大いに張り切り、絶望的な貧乏から貯金ができるまでになります。
そんな時、ガォルグが隠していたものを見つけてしまいます。


自分の勘違いで騎士に嫁いだと思ったらきこりだったことに大泣きしていたランティ。
誰にも八つ当たりせず自分の自業自得としたのは潔くて良いと思ったけど、ガォルグの前で本当のことを言ったのはいただけないな。
それは本人には隠したほうがよかった。自業自得だと思ってるなら余計に。
とはいえまだ17歳ですから、それはちょっと難しかったかな。

とはいえ、ガォルグも早々に離縁されるのではと覚悟するくらいの嘆き方でしたが、泣き疲れて熱を出し目が覚めたら、ランティは開き直っていました。
「僕はここで幸せになります」と宣言して。

Ωだからと親に捨てられずにちゃんと学校に行かせてもらっていたらさぞかし優秀だっただろうと思うとちょっと惜しい。
でもだからこそガォルグに出会えたのですがら、今までの苦労はガォルグに出会うための修行期間だったのですね。
小売を飛ばして直売を思いつくなんて賢い、

がめついし、計算高いけども、自分を卑下しない、自分の良いところはちゃんと理解していて、かつ褒められても否定したり恥ずかしがったりしない。そうでしょうそうでしょうというのが可愛いし、すごく良い。
こういう子大好きです。

一生懸命すぎて、あんまり色気はないですが、そんなランティに振り回されているガォルグを見ているのも楽しい。2人がお互いを振り回してたり、すれ違ったり両片思いの時間が長いけど、ストレスなく楽しく読めました。

一つ気になるのが、勝手にランティに横恋慕し、自分のものにならないからとΩを下に見る発言をして暴力まで振るってきた、騎士志望の青年はどうなったのかな。
みんなの前でやったことだし、騎士になる資格なしとして、牢屋にぶち込まれてたら良いんだけど
それだけが気がかりではあるけど、とても楽しいお話でした。

0

柳に雪折れなし

騎士だと思って頑張ってアピールして、嫁いだ彼は木こりだった…というつかみでした。最初のランティの感じが最後まで続いてたら神評価ではなかったんですが、貰われていったあとは健気かつ創意工夫に富んで、環境に適応しようと頑張っていたのでよかったです。
前半のランティの手作りのご飯、お弁当、それからカフェで食べるケーキの描写などの食に関わる描写が温かみと立体感が感じれてとても良いです。
擬音語の表現がとても上手な先生なので、温かい気持ちになれます。
どんな環境でも一生懸命(打算込みかもしれないけれど)取り組み続けたことが生かされていく部分がちょうどこのお話では書かれています。
数学(簿記に近い数学)を自分から学びたいと思う向学心も悩みに悩んだらあとは吹っ切れて決断していく潔いところも惹かれるポイントでした。
ガォルグとは両片思いでお話が進んでいき、当て馬も出てきますがそこはガォルグさんのパワーで成敗され、上手くおさまってハッピーエンドになります。
めちゃくちゃ捻りがあるわけではないですが、こういうのを求めていた!!と言う気分になれます。登場人物も基本的には性格が良くて、設定も全くの異世界なので日々の嫌なことを忘れて2人の初々しさをただただ感じることができます。

2

読者のほうが背を押してもらえる応援歌のようなお話。

幸せになりたい宿屋の下働きのオメガ、ランティと身なりは質素だけれど騎士のような風貌のガォルクの夫夫BL。


ランティの思い込みで、ガォルクは絶対に騎士だと思い込み、強い押しで結婚したけれど、実は彼は木こりだったという勘違い。

けれど、ランティはひどく前向きでした。


どうしたら快適に過ごせるのだろうか、や、どうしたらもっとお金が稼げるのだろうか、などなどよく考え、自ら出向いてあれこれ調査し、少しずつ人生においての幸福度を自らの手で高めていくのです。


最終的に判明するガォルクの正体に驚きつつも、ハピエン至上主義的BLとしては最高の結末だったように思います。


そして作中のガォルクではないですが、ランティが頑張っているのだから自分も頑張ろう。

前向きモードスイッチを押してくれる、そんな元気なお話でした。


ちなみにえちは、本編終了後のSSでようやく致しておりました。

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