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ブラック社員の転生先はDom/Subユニバースの世界でした

black shain no tensei saki ha Dom/Sub universe no sekai deshita

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表題作ブラック社員の転生先はDom/Subユニバースの世界でした

梁川恭司,化学企業のサラリーマン・営業部,28歳,Dom
瀬上幹人,化学企業のサラリーマン・営業部,28歳,Sub

その他の収録作品

  • ライトフル・パートナー
  • あとがき

あらすじ

残業やストレスから幹人が会社で意識を失った後。なぜか社風が変わり、世間の様子もおかしい上、勝手にライバル視していた同期の梁川と親しくなっていた。どうやら過労死の後、パラレルワールド=第二の性であるダイナミクスのある世界へと転生していて、ここでの幹人はSubらしい。そして会社の同僚たちに己がSubだとうっかり明かしてしまった幹人は、転生を信じてくれたDomの梁川と便宜上のパートナーシップを結ぶことになるが……?尽くし型×無自覚M、パラレルワールド転生リーマンズ・ラブ!!

作品情報

作品名
ブラック社員の転生先はDom/Subユニバースの世界でした
著者
栗城偲 
イラスト
篁ふみ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403525803
4

(25)

(8)

萌々

(12)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
98
評価数
25
平均
4 / 5
神率
32%

レビュー投稿数8

なるほど~(๑' ꒳​ ' )

Dom/Subユニバースの設定を初めて読ませて頂いたのですが。
へぇーそんな世界観なのかぁ、と勉強になった一冊でした。

受け様はブラック企業に勤める瀬上。
1人深夜残業中に酷い頭痛に襲われ、これはヤバいかも、と意識を手放す。
次に目覚めると病院のベッドで、同期の保原と梁川が心配げに見守っていて。
この同期の1人、梁川がこの度の攻め様。

ここが倒れる前にいた世界ではなく、ダイナミクスなるものがある世界だと知る瀬上。
梁川はDomで瀬上はSub。
危なっかしいから、と梁川に提案され、暫定的にパートナーとなる2人。

私、このDom/Subユニバースなる世界初読みなので、瀬上と一緒に学ばせて貰いました。
で、正直、なんだかSMじみてるイメージが強くて手が出なかったのですが、違いましたわ~。
すまなかったねぇ。

奉仕型、世話焼きDomなる梁川がよきかな♡ですよ(*^^*)
そーゆー攻め様、大好きです。
ホント、面映ゆい( *´艸`)

でもって、瀬上がグレアをあてられた後の話し合いの時、自分が呼ばれなかったからって、悔しがる梁川ににやにやしちゃった(´∀`)

雑誌でも読んでいたのですが、前編ではウーン、だったのが、後半でぎゅーんと盛り上がったのでした。
文庫での書き下ろしが、梁川視点なのも、はなまるです。

篁ふみ先生のイラストも甘く柔らかく、好きでした(≧▽≦)

0

世話焼きDom最高

とても面白かった。
ブラック企業で酷使されていた受けが、Dom/Subユニバースのある平行世界(オマケに会社もホワイト化)の自分に成り代わる話。

便宜上のパートナーで下心ゼロだと強調してパートナーになったからお互いに気持ちを言い出せずに両片思いなカップル。

ハイスペでソツのない攻めが受けの前ではあたふたしたりちょっとカッコつかない感じがあるのが萌える。受けにはバランス良く鍋の具を取り分けてくれるのに、自分の分は雑だったり受けに餌付けしたがったり好きな人のお世話大好きな攻めも良かった。Subの面倒を見たい構いたい系のDom好き。ハードなプレイがないのも読みやすい。コマンドで受けを甘やかす系。でもDomの独占欲はあってすぐ嫉妬する重い彼氏なのも良い。

5

社会制度への組み込まれ方が面白かったです

雑誌で連載中のコミカライズを見かけて、面白そうだったので原作を読みました。
転生ものだけど、転生先は全くの異世界ではなくパラレルワールドで、違いはダイナミクスがあるかどうか…

現代→現代なのでとっつき易かったです。
ダイナミクス初心者の主人公のために丁寧に解説してくれるので、読者側もDom/Subにあまり馴染みがなくても楽しめるなと思いました。
初めてコマンドを受けるシーンは、主人公の混乱や恐怖心が伝わってきて良かったです。

ダイナミクスの法的な捉え方、社会制度への組み込まれ方が、とても現代的で現実的だと感じて、そういうところも面白かったです。
もっとこの世界観のお話が読みたいので、続編やスピンオフがあるといいなと思います。

3

Dom/Subなんだけど

ちょっと積読してたんですけど、読んだら面白かったー。Dom/Subなんだけど、リーマンものテイストが強くて、もだきゅん★でした。いつまでも覚えてるかどうかはちょっと自信なかったので萌2よりの萌にしました。雑誌掲載された本編240P弱+後日談6P+あとがき。篁先生の挿絵が最高によろしくて♡

品質保証部に異動し夜遅くまで働いていた幹人。突然後頭部に殴られたような痛みを覚えたかと思うと意識を失い、目覚めたら病室で同期の二人に心配されていて・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
保原(同期)、上司だの会社内部関係者少々。

+攻め受けについて

受けは頑張って働いていたのに営業部から品質保証部へ異動となり、ブラックな働き方だったので倒れちゃった方。パラレルワールド?に移動した後は、Subと分かり、Dom/Subの知識ないもんですから、あれこれ戸惑いながらもDomの攻めに一時的にパートナーになってもらってます。頑張り屋さんですが、無自覚美人系で危なっかしいことこの上なし・・というように思います。

攻めは営業成績優秀かつ穏やかよりな営業マン。受けとパートナーになってからは、甘やかし方がめっちゃ良いのですーコマンド使って言うことを聞かせるんじゃなくって甘い感じなんです。極めつけがフィーディング?ごはんを口元にもっていって「あーん」させるんですよう、幸せそうな顔してとにかく満足そうな様子で。ここ良かったなあ・・・イケメンがお箸でごはんを口元に差し出すんですよ、よくないですか?!

コマンド使ったプレイは勿論記載ありますが、受けが普通のリーマンぽく男性って感じられて良かったなあと思った一冊でした!

3

社畜社員の異世界転生物語

今回は同期の営業部員と品質管理部員のお話です。

受視点で異世界に転生して攻様と恋人となるまで
攻視点の続編短編を収録。

受様化学企業に勤務しています。
営業がしたく手入社したのに去年の異動で
営業部や製造部とは犬猿な仲の品質保証部になります。

品質保証部は製品規格を満たすかを検査する部署なのに
規格に合わせたデータ改竄が恒常化していたのです。

納得いかない受様でしたが
現状を訴えるには調査報告が必要で
受様は激務とストレスで頭痛に襲われるようになります。

その日も気づくと22時過ぎ、
帰宅しようとした立ち上がった受様は耐えきれない程の
激痛と嘔吐感に襲われてデスクに突っ伏してしまい・・・

次に気が付いた受様はベットに寝ていて
同期入社の営業部員2人に見守られていました。
1人は入社以来仲の良い社員ですが
もう1人は受様がライバル視していた攻様でした。

しかし攻様は海外プロジェクトに参加していて
日本にいないはずなので首を傾げたのですが

彼らは受様が彼らと帰宅している最中に
駅で喘息の発作で昏倒、緊急搬送されたといわれて
更に驚いてしまいます。

喘息は高校生の時に寛解していたからです。
受様の記憶と齟齬があり過ぎる現状に
受様は混乱するばかりで・・・

雑誌にて前後編で掲載されたタイトル作に
後日談短編を書き下ろしての文庫化で
異世界に転生した受様とライバル視していた攻様との
Dom/Subユニバースになります♪

医師によると受様が喘息の発作で昏倒
一時は心肺停止の状態になっていたと言われ
受様の記憶障害と診断されて納得する反面
説明し難い違和感が纏いつきます。

それは感染症対策のマスクだったり
受様が未だに営業部の仕事を続けていたり
会社がホワイトな企業でノー残業デーがあったり。

受様は自分が前の世界で1度死んで
今の世界に転生したのだと推測するに至りますが
元の世界に戻る術もわかりません。

そんな受様を何かと気にかけてくれるのが攻様で
2人が関わる事で受様が攻様に持っていた印象ばかりか
攻様が抱いていた受様の印象もまた変わっていくのです。

それには受様の生きていた世界にはなかった
第二の性であるダイナミズムであるDom/Sub設定が
巧みに活かされていて

受様が前の世界で悔しい思いをしたデータ改竄も
関係者が追及される結果となり

受様と攻様がパートナーとなり
恋を実らすまで楽しく読ませて頂きました♪

栗城先生の初めてのDom/Subユニバースは
ユニバース設定に異世界転生設定がプラスされて
捻った展開となっていて面白かったです。

2

とても良いDomで賞をあげたい

栗城先生初のDom/Subもの。
今までになかった表現で描かれていて、Dom/Subとしても転生ものとしても非常に楽しめました。
どちらかというと、転生というよりもパラレルワールドな印象の方が大きかったです。

Dom/Subとはなんぞや?と、何も知らずにダイナミクスと呼ばれる第2の性がある世界へとやって来てしまった幹人。
目覚める直前までブラック企業で命を削るように勤務していた彼の生活と、当たり前に感じていた常識が一変していく。

地に足のついたサラリーマンが主人公なのが栗城先生作品らしくていいなと思いました。
ダイナミクスについてや恋愛面の大人のもだもだも描きつつ、しっかりとお仕事描写もあるのがうれしい。どちらもすごく良いバランスで読みやすかったです。
それでいて作品の雰囲気に優しさを感じるんですよね。
これはきっと幹人が元いた環境がとてつもなく悪いものだったからなのかもしれませんし、攻めの梁川のキャラクターがそうさせるのかもしれません。両方かな。

ストーリーはもちろんのこと、個人的にこの作品におけるメイン2人のDom/Sub設定がたまらなく良かった…!
梁川恭司28歳。相手には優しく誠実にとことん尽くしたいタイプです。
受けのことは基本的に男前でもなんでもかわいい生き物だと決めつけて読んでいる節があるので、どの作品でもついつい攻めのことを重視して読んでしまいがちなのですが、梁川…あんた…良いDomだよ…と、一体何度思ったことでしょう。
なんですかね。2人だけの空間に漂う空気が甘く柔らかくてすごく良いんですよ。後半の攻め視点なんてかわいさと癒しの塊なので…ぜひ読んでほしい。

こんな優しいDom/Sub、そして転生ものも良いなと思える素敵なアプローチで描かれた作品でした。
派手さはありませんが、キャラクターも魅力的で、ストーリー展開も緩やか。心地の良い読みやすさがありますよ。
(ただ、タイトルはもうちょっと違うものが良かったな〜なんて思ったり)

4

リーマンの異世界Dom/Subラブ

梁川(Dom)×瀬上(Sub)


過労で転生した
リーマンの奇跡の逆転劇。
以前のライバルだった相手いが、
なんと恋人になってしまう。
心温まる溺愛が、読み心地ほんわか。
パラレルワールド、
Dom/Subの世界への転生。
ダイナミクスのある世界=異世界(?) という設定が面白い。


28歳の瀬上、
ゲイでタチのSっ気派。
彼が仕事のストレスから限界を迎え、
会社で意識を失うところから物語は動き出す。

そして、目を覚ますと、
彼の周りは一変。
ライバル視していた同期の優秀な梁川が、
突然彼に対して優しくなったり・・・
しかも、
未知のーーDom/Subの世界にいる。

職場でもこのダイナミクスが前提で進んでいる。
この世界のルールについていく
瀬上も大変だけど、
それが醍醐味だから。
当然メインは梁川との関係。

梁川は男前で、
この世界では温かい魂の持ち主で、
頼り甲斐満点で、
お世話好きなDom!

もちろん、瀬上はSub。
正確に言うとーー隠れM属性のSub!
本来の瀬上との逆転も魅力だ。

最初に、梁川が「脱げ」とかいうコマンドを出して、
瀬上は泣きながらもそれに従ってしまう瞬間、
全然何も知らないのに、
突然の「脱げ」なんて、
瀬上がかわいそう〜〜。

梁川は瀬上の好みは全然違うタイプ。
でも、2人が便宜上のパートナーとなることに。

2人の関係が、
淡々と進んで、
次第に微甘になっていく過程が、

梁川の見た目はすごくクールなのに、
瀬上に対しての
尽くし型の一途さが偉大だ。

瀬上の内面の変化、
「異世界」での戸惑い、
「本来の世界」に戻りたいという気持ちの中でも、
梁川の優しさや気配りが少しずつの心を開いて、
梁川のコマンドに従うようになって、
だんだんと心地よく感じてきて、
気づけば彼に惹かれている。
未来とかの心配や、
なかなか素直になれない
もどかしさが混じっていく・・・
この繊細なリアルさが
感情移入してしまう。

激しさはゼロ、
コマンドもプレイもエッチも
穏やかな感じだからこそ、
ラストの「キスして」というコマンドが最高いい!
なんかめっちゃ甘くなってくるから、素敵〜〜

最後には、
ブラック企業などの社会的な問題をベースにしつつ、
それを超えた新しい世界での恋愛模様に魅了される、
独特なDom/Subでした。

2

世の中のDomたちよ、見習いなさい

転生とDomSubのコラボ。 
クセが強くなくて、どちらかと言うと優しいお話です。癒しを全面に出したDomSub作品がここ最近増えましたよね。色んなアプローチがあって面白いなぁと思っている今日この頃です^ ^


さて。
この作品は、転生先の世界がダイナミクスがは存在する世界だった…という始まりで展開していきます。転生先は異世界ではなく、元いた自分の世界。…ですが、微妙に元の世界とズレています。時系列が狂っていたり、所属が変わっていたりと、少しパラレルワールド的な転生です。

ブラック企業だったのにホワイト企業に変わっていて、苦手だった同期が信頼できる相手になっていたことに驚きを隠せない瀬上は、社畜だったこれまでの会社人生をやり直すことになります。会社での就業状況は改善されましたが、ダイナミクスに縛られた世界なので、それはそれで慣れるのに大変な生活を送ることになります。

苦手だった同期というのが、営業部のエース梁川です。元の世界では接点はほぼなかった彼が、この転生世界ではやたらと瀬上のことを気に掛けて世話を焼いていきます。

ここで何となく察することが出来るかと思いますが、梁川はDom。そして、のちに第二性の判定でSubだと分かる瀬上とパートナー関係を結ぶことになるのは、瀬上のちょっとしたドジからです。
瀬上にとって梁川は、タイプでもなく、むしろ苦手な同期で、ましてやSっ気のある自分が誰かに従わせられる側に回ろうものとは思いもしなかったことでしょう。
DomとSubのことをそれまで知らなかった瀬上にとって、梁川とパートナー関係を結んだことは、自分の気持ちを自覚すると同時に、自分の中に眠るSubの本能に目覚めていくことにも繋がっていきます。

というのも。梁川が超超超優しい奉仕型Domでして、触れ方接し方が何というジェントルマンなことか!
食事のときは梁川を膝に乗せてアーンをさせたり(餌付け)、頭を撫でたり頬をさすったりと、とにかくソフトタッチなコマンドが素敵ー!(〃ω〃)
Subの性癖にもよりますが、世の中のDomたちはこうあって欲しいものです(笑)


こんないい感じの2人だけど、パートナー関係は便宜上で成り立っているテイ。適度にプレイをすれば精神衛生上にも良いからと、あくまでwin-winな関係のため…というのが、なかなか本音を曝け出せない、好きの気持ちにブレーキをかける原因にもなっているんですよね。
好きな相手とパートナーになっているのに、そのことが先に進めないのが切ない…。プレイで身体は癒されているし気持ちよくもなるのに、心は満たされることはないっていうね。


そんな擬似パートナー関係の2人が本物のパートナー関係になるきっかけは、DomだのSubだのの繋がりより、好きな人を近くで守りたい・傍にいたい気持ちが強くあったのが、梁川の誠実な性格を表しています。
さすが溺愛型奉仕Dom〜♪( ´▽`)


最初こそ殺伐とした瀬上の身の回りでしたが、最後は良いこと尽くしのハッピーエンドでした。話の進み方も穏やかで読みやすいし、優しさたっぷりのストーリーが、読んでいて心地良かったです。
DomSubが苦手な方も読めるんじゃないかなと思います。おススメです!

6

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