イラスト付き
前作が良かったため購入。
しかし結論としてはこちらはイマイチだったな…
受けの翠綺がいつまでたっても素直にならず結局最後の最後までそのままでずっとモヤモヤしていた。牙王丸に何度もひどい言葉を吐くし、謝りもしない。いくらなんでも攻めが可哀想。
いちど反省したかと思いきや、次の瞬間には元通り。それを何回も繰り返すものだからいい加減うんざりしてしまいました。ツンデレも行き過ぎは可愛くないしウザいだけ。
百艶に左目が戻ってきた事は良かった。
なんてアンバランスな翠綺。
すごく高い位にいるボンボンらしく絵に描いたような高慢で意地悪な発言と態度、でもその裏にある後悔と葛藤。
ド派手好色美丈夫の冥王様の粋な?はからいでせっかく少し自分の気持ちに気づけたのに全然素直になれない。
もうこちらがいい加減にしろ!!と言いたくなるほどに。
その実、うずまく心情は可愛らしさもあって、激しい妬心はとても人間的。
本の後半になってもぜーんぜんまとまらなくて、めちゃくちゃじれったくて、どんどん読み進めてしまった。
どこまでもまっすぐな牙王丸、もう文句なしの良き夫、良きパパになること間違いなし。
(うらやましい)
今回は亥神の太子と辰神の皇子のお話です。
受様が寅神の元太子と冥王の契約破棄に挑み
攻様を巻き込んだ結果、攻様と新たな縁を結ぶまで。
始祖神に十二支と定められた十二種族は
始祖神が霊界へ登ると干支神となり一つの国を作ります。
人界では十二の神に格差はないように語られますが
実のところ辰神と他の種族の差は明確であり
辰神の大将は大神として干支神の頂きに座しています。
辰は元より神に近い希少な存在として異能を持ち
辰神の皇子である受様は特に優れた力をもつ辰神ですが
幼馴染の寅神の太子を殺した神殺しという大罪を犯し
今はありとあらゆる神力を父の大神に奪われ
中央符の地下牢に捕らわれました。
大神が受様が牢から出る条件としたのは
人界に降りた幼馴染の寅神を天界に連れ戻し
受様の入り婿とする事でした。
受様は死した恋人のために冥府にむかうため
寅神に請われて彼を殺したのですが
寅神は恋人を地上に連れ戻すために
次の死後は冥界に永住すると契約したため
大神は干支神から鬼神が出ると憂いたのです。
受様はそんな寅神を説得するために
彼が可愛がっていた弟神を連れ人界に赴くのですが
冥王の元へ向かうことこそが真の目的だったのです。
はたして受様が冥王に謁見を求めた真意とは!?
受様の目的は果たされるのか!?
既刊「えとがみ-干支神-」のスピンオフ続刊で
既刊の攻様が冥王と契約する発端をつくった受様と
受様を一途に慕う攻様の人外和風ファンタジーになります♪
既刊は神と人との種族を越えた恋物語でしたが
本作は辰神の受様と亥神の攻様という神×神の恋物語で
既刊とはまた違った風味の恋物語でした。
冒頭から大神の皇子である受様が牢屋で暮らしている
描写シーンという既刊の続きなスタートなので
既刊未読だと状況設定についていけないかもですが
受様がどうしてこうまでして寅神のために尽くすのかは
本作の中でちょこちょこ解説されるので
スピンオフとして単巻読みでも無理ではないと思います。
冥王に逢うために大神の命をも利用する受様の後悔
亥神ながら辰神の受様をこう攻様の恋情
兄神の不在を悲しみ説得を試みようとする弟神の切願
冥王との契約に左目を差し出した寅神の真心
天界の干支神とは全く違う冥王という存在と対して
受様は対価を払う事を是としますが
受様を最愛とする攻様がソレを許すはずがなく!!
かなりまさかな展開でしたが
攻様が受様を伴侶とするまでハラハラ&ドキドキ続きで
とても楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ
他の干支神たちの恋バナも読んでみたいです。
先生買い。全般的にめちゃ萌えるというところは無かったのですが、受けのツン度合いは大好きだったので萌にしました。高飛車?塩対応?な受けがお好きな方でしたら是非。本編240Pほど+あとがき。タイトルはあるシーンでの受けのセリフ。ああ面白い。
シリーズ1作目で事情あって、牢に入れられることになった辰神の翆綺(すいき)。牢に入れざるを得ないとはいえ、超美しい翆綺のことが気になってしようがない大神により、とても丁寧に扱われて、亥の太子である牙王丸が暇つぶしの鍛錬に牢へ訪れるほど。ある日、牢から出してもらえる条件を大神より提示されたのですが、それは地上にいる百艶を天界に連れ帰って入り婿にしろというもので・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
百艶+瞬(1作目のカプ)、颯(百艶の弟)、冥王、圭夕(受けの兄)ぐらいかな。颯が可愛い♡
++攻め受けについて
攻めは受けのことが好きで好きでずっと好きでという方。猪突猛進なんじゃないの、亥の太子なんだから!と思うんですが、割合コントロール効いていて、穏やかにずっと側にいて「好きだ」と伝え続けています。だからね、押しが弱いんすよ!!!!!!!!!!!!待っている側にしてみたら「いーーーーーーっ」ってなるですね(笑)
受けはその「いーーーーーっ」てなる方。体の全ての要素が「美」なのですが、身体的にも強いwそして神力は奪われているので飛べませんが、龍になったらその力を表すようにめっちゃ巨大な龍に。そしてとてもとても特徴的なのが、傲岸不遜というか我が道を行くというか、天邪鬼というか、その性格。ああ素直じゃないw
その素直じゃない心のうちを、攻めが見通している訳ではないので、読んでいるこっちはもうハラハラ。残り30Pぐらいのところでもまだ「明日また来る」「来なくていい!」ですよ?もうどうなることかと。
受け同様、私も攻めの押しの弱さに「いーーーー」ってなりつつ、受けの天邪鬼なところを楽しんだ一冊でした。
番外編追加の電子特別版を購入。
落ち着きある色調の表紙絵が綺麗。
十二支の干支神は、
子・丑・「寅」・卯・「辰」・巳・午・未・申・酉・戌・「亥」 で、
前作は 寅: 寅神・百艶
今作は辰と亥:亥の干支神の太子・牙王丸 / 辰神の皇子・翠綺
今作の干支二神は、百艶の片目を取り戻すために冥界へ下る。
冥王が二人に出した条件はとてもエッチ(著者が随分楽しんで編み出した構成だと思った)
・・十二支全部全部獣人扱いでシリーズ続編を期待して良いのかな。