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表題作Lizardhead

シェムウ(丘野桐弥)、トカゲの国の第五王子、異世界転移者
尾崎慎一、パティシエ、42歳

同時収録作品Lizardhead

セネケト,トカゲの国の第三王子
尾崎慎一,パティシエ,42歳

その他の収録作品

  • 描き下ろし:蝶の通り道
  • カバー下漫画:あとがきみたいなもの。

あらすじ

パティシエの慎一(しんいち)は風呂場で溺れ、トカゲ達の王国に異世界転移してしまう!!
そこで、同じく幼い頃に転移してきた青年のシェムウ王子と出会う。
王妃に気に入られ亡き王子の代わりとなったシェムウから、異世界から来た「純潔」を保つ人間は生贄にされると聞いて驚く慎一。
実はゲイであるコンプレックスから、40過ぎても未だSEXの経験がなくて――!?

作品情報

作品名
Lizardhead
著者
りーるー 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784199609770
4.3

(24)

(10)

萌々

(12)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
104
評価数
24
平均
4.3 / 5
神率
41.7%

レビュー投稿数7

見たことのない世界観と人物の濃い物語

りーるー先生の新作、りーるー先生らしい、と感じる、安定の麗しのおじさん、そしてりーるー先生さすが!と感じる、異世界(転生じゃない)、がっつり爬虫類、親子関係、主従関係、いろんな関係と愛、初見要素がたっぷり詰まった作品でした。
新作が出るたびに、世界観や設定ががらりと変わるので驚くことも楽しみになっているりーるー先生の新作、単行本で堪能したくて、ネタバレになりそうな試し読みも避けて待望しておりました。

いろいろうまくいかないパティシエのおじさんが、自宅の浴槽から異世界に流されてしまい、その先で種族も言葉も違うトカゲたちにつかまるのですが、数年前に同じく異世界に流されてきた若い男性、しかも王子と出会います。
お知らせで見てきたおじさんのお相手若い男性は、トカゲ王国の一員なのだけど、実は人間、というのがまず驚きでした。
王家にとって大切、厳重かつ人命にかかわる言い伝えがあり、巻き込まれていく2人。

2人がとにかく純粋で、やりとりひとつひとつににやけます。
トカゲががっつり本格的なトカゲなのですが、気持ち悪くなく愛らしかったり、かっこよかったり、憎たらしかったり、表情が人じゃないのに、すごく伝わるのがすごいです。

2人がお互いを想い、王子が母を想い、部下たちが王子を想い、たくさんの愛があふれる結末でした。

ラストに1点だけ気になったところがあって、いやいや漫画だし、ファンタジーだし、ハッピーエンドだし、そんなこと気にする私って重箱の隅を楊枝でほじくる嫌な読者だ、と思っていたら、なんとあとがきで補足が!
ものすごく豪華なオマケをつけていただいた気分で読み終えました。

1

めちゃいい話でめちゃトカゲ

もはや人外では片付けられないんじゃないのか…いやこれこそ人外か…ってほどトカゲのオンパレードでBL読んでる気がしなかった。親子愛とか義理人情、仲間との絆みたいなのが前面に出ていて壮大な異世界転生ものって感じがしました。
ガリガリの薄幸おじさんが愛を知る、ってのはりーるー先生ならでは、で期待を裏切りませんでした。攻めがむっちり若者なのもいい。(でもトカゲだった…)とにかく衝撃的にトカゲでした。すっごいちゃんとした物語だけど同人誌みたいな感じがしました。(自分でも何を言っているのかわからないけど衝撃が強かった)

3

40を過ぎたおじさんパティシエがある日、トカゲ頭の王国へ転移してしまうお話。

ゲイの尾崎はパティシエだ。
何人かいた同期もみんな辞め、今は40代の自分だけ。職場の同僚たちからはチョロくて、ゲイだと思われていることを聞き知っている。
けれど、亡き母を気遣うあまりゲイであることを伝えられなかった。

そんなある夜、風呂に入りながら職場の同僚たちが自分のことを話していた言葉が脳内を過ぎり、パニックを起こして泣きそうになる。

と、なぜか尾崎は次の瞬間どこか海に浮かんでおり、そこでトカゲ頭の獣人に助けられ、、、



尾崎は、尾崎の前にも日本から異世界へ転移した、本名は桐弥というトカゲ頭の被り物をした若きシェムウ王子に預かりの身の上となる。


シェムウ王子の生きる国では、異世界から来た純粋な人間は生贄にされると尾崎は狙われるが、まさかアラフォーの尾崎が純粋(=純潔)なんてことはないだろうと思っていたら、まさかのまさかで、、、


そしてご立派なアレをお持ちのシェムウ王子も、実は純粋で。
という展開がよかった。

トカゲ頭のキャラたちには好みが分かれそうですが、読んでいくうちに愛着が♡
とくに、シェムウの良き理解者であるジャウの妻のタァがめちゃくちゃかわいくて、そりゃ、異国の言葉でも次第に通じていくよねと納得しかありませんでした。


あと、シェムウ王子の日本からこっちへ転移してきたときのエピソードや、最後尾崎とともに日本へ帰ることを決意した母との別れのシーンは涙なくしては読めない、感動のエピソードでした。


そして本当に最後の最後で、2人が幸せに働いているシーンにもまた熱いものが目尻に。

愛を補完しあう心震える異世界転移BLが読みたいかたには、ぜひオススメの1冊です。


あと、タイトルのリザードヘッドってまさにトカゲの頭という意味なんですね。
勉強になりました!

1

見たことない要素がてんこ盛り

トカゲの国へ異世界転生。
今まで読んだことない設定と世界観が斬新!攻めた内容に釘付けになりました〜

どこを向いてもトカゲだらけ(笑)身体の一部がとかじゃなく、全身フルトカゲ。人間よりトカゲの登場人物の方が多いってのはなかなか見ない光景で圧巻です。爬虫類好きにはたまらない作品でしょう!
一括りに"トカゲ"といっても、同じ姿カタチじゃなく、キャラクターごとに造形が違ってて個性が立ってるのが良かったです。作者さん、たくさんのトカゲを描くの大変だっただろうなと思いました。

この作品の面白さはトカゲパラダイスなところじゃなくって、ストーリー全体に言えること。
人間なのにトカゲの王子さまだったり、受けが42歳のオジさんってところだったり(結構ディスられる 笑)、深いところで繋がった母子愛の話だったり、予想もしない方角からおおっ!と魅せてくれます。トカゲのインパクトに話をもってかれがちになりますが、作り込まれたストーリー展開は見応えがありますよ。

供物として審判を受けるかどうかの瀬戸際において、2人が徐々に惹かれあっていく過程だとか、彼らの背負う現世での背景だとか、異世界と現世での親子愛の繋がりだったりが、深く広く絡み合っていています。
最初、意地悪トカゲをやっつけてどうこうしていく話なのかなって思っていたけど、そんな単純な話じゃなかった。なんて言うんですかね、見えないところで守られていた母の大きな愛っていうのかな、その破壊力がすごくてめっちゃ感動しました。
こういう方向から泣かせにくるのズルいわ〜…なんて思いながら、でもしっかりBLのところも楽しみましたけどね!

BLとしての見どころはやっぱり年の差でしょう。
過去に転生した桐弥(シェムウ)と、いま現在転生してきた尾崎との、異世界転生BLは純愛です。心も身体も穢れなき純潔……尾崎の年齢と童貞処女の未経験がグッときます。それに加えて桐弥の童貞スペックもパンチ効いていて、未経験同志の2人に萌え心をくすぐられました(*´꒳`*)
この未経験値が物語には重要な要素で、ストーリーを大きく盛り上げていきます。こうなると、2人が同時に未経験でなくなる瞬間が待ち遠しくなるってもんです。そのときを今か今かと待ち侘びました〜!


異世界転生のその後、2人のその後などなど、これまで読んだことない展開で、最後まですごく面白かったです。ありきたりになってない話が、まだまだBLの可能性を期待させますね!
異世界での冒険譚としての側面も楽しみつつ、恋愛を諦めかけていたオジさんに突如舞い降りた王子さまとの煌めく恋のお話をどうぞご堪能ください。

1

見渡す限りのトカゲ

とばされた先はトカゲの国!?
主人公は四十路処女おじさんで、攻めはトカゲ男?と
斬新だらけの異世界トリップストーリー♪

パティシエの慎一は四十路にして恋人もなく、
仕事に忙殺される孤独な日々を送っていました。

ある日、入浴中に溺れて気が付くと、
そこは二足歩行で見知らぬ言語を話すトカゲだらけの世界で…。

攻めが爬虫類って初めてだなぁと思いきや、
その中身はトカゲ頭をかぶった人間の青年でした。
「シェムウ」と名乗るその青年は慎一と同じように
子供の頃にこのトカゲの国に流れつき、
亡き王子の身代わりとして王妃から見初められて育てられ、
今に至るのでした。

同じ世界からやってきた慎一を守り、きっと元の世界へ帰すと
奔走してくれるシェムウに次第に惹かれてゆく慎一。

りーるー先生といえば、メガネ+おじさんの組み合わせが
至高にして最高だと勝手に思っているのですが、
今作も例に漏れず慎一がめちゃくちゃドツボでした♥
四十路にしてこんなにも初々しくか弱いおじさんとか…
こんなの庇護欲をくすぐられずにはいられません!
一回り以上も年下のシェムウのお膝に乗せられて所在なさげな
表情とか、泣き虫なところとか…42歳、可愛すぎました///

対するシェムウもまたその大人びたガチムチボディに似合わず、
中身は母親想いの心優しい青年なんです。
幼くして異世界に飛ばされてしまったこともあり恋愛も未経験で、
慎一と育んでゆく恋模様もピュアピュアで微笑ましさに溢れていました♡
そんな純愛ということもあり、りーるー先生にしては珍しくエロも抑え気味です。

二人の周囲は基本的にトカゲ一色で
最初はその絵面に若干構えてしまいましたが、
その一人一人が人間と同じように外見、性格とそれぞれに個性があり、
慎一とシェムウを守ろうとしてくれたり、お茶目な一面があったり、
読んでゆくうちにキャラクターたちに愛着が芽生えてゆきました。

未だかつて見たことのないトカゲワールドでしたが、
オリジナリティ溢れる設定や魅力的なキャラクターたち、
先が読めずまさに手に汗握るストーリー展開、と
読み応え満点のファンタジーでした♪

ラストは試練を乗り越えて元の世界で孤独だった二人が
睦まじく寄り添って暮らす光景に多幸感を噛みしめて読み終えました。

1

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