電子特典付き
アラフォー男二人の翻訳家BL、第6巻!
毎回タイトルに最高って書いてる気がしますが、それでいい!
事実最高に面白くキュンとして読み応えがあるっ。
6巻は、甘い温泉旅行の続きから、一転して久慈のMR時代の話になります。
一転して、と言いましたが、温泉の続きの話から、たぶん実は初めての久慈視点になります。
俺、ずっと寂しかったんだな、というト書きでグッと来ました。
なんでこんなにオシャレで身のあるお話が描けるんでしょう!?
翻訳のコンクールから、下訳のお仕事、父についての話の脱稿など、お仕事方面もそれぞれに進んでいきます。
名前のつけられない関係から、誰に代えることもできないパートナーになっていく2人。
吾妻のお母さんのエピソードから、2人のお墓の話になったり。
この先もずっと見守りたい2人です。
これまで後書きがなかったのですが、この巻では1巻でのお仕事描写で実情とは異なる点があったとのお詫びああり、しっかり取材されて真摯に取り組んでいらっしゃることが伝わって来ました。
了解でございます。これからも買います。
連載序盤はゆっくり展開していく物語がちょうど良かったんですが、さすがにゆっくり過ぎて、ちょっと間延び感が出てきました。
親・親族の問題や、父親との確執・仕事の悩みなど、アラフォーゆえ直面する出来事が少しずつ重なって起こるのですが、何となく毎回「それっぽい」前向きなモノローグでいつの間にか解決しちゃってるんですよね。
巻を重ねる毎に作画も雑になっていってる気がしますし、人物の見た目にいまいち魅力を感じなくなりました。
全体的に、連載当初の良さがちょっとずつ薄れていってるように感じます。
波風の立たない穏やか系BLが好きな方には合うと思います。
表紙通り久慈視点の6巻。
吾妻表紙の5巻は2人の深度が増して幸福感があったのですが、6巻は逆にひりひり感ありつつじんわり進んだ感覚になりました。
MR時代の久慈の吾妻への思いがあんなにも重く切羽詰まったものだったとは。
若さゆえとは言え強引で身勝手でひとりよがりでほろ苦い。
そして久慈の孤独、悲哀が結構重いものだったと改めて見せられた。
おすまし顔に騙されていました。笑(私の想像力と理解力が貧困なだけですが)
吾妻のお母さんの病院でのエピソードもリアリティがありしんどい。
久慈の父親のことも。
生きること、老いることからは逃れられない。
厳しい現実があり、2人はお墓の話をする。共に生きることを見据えている。
ラブラブなだけではない、このシリーズならではのどう一緒に生きていくか…のお話。
身につまされることが結構あって正直辛さもありましたが、それでこそのスモブル、年齢設定だと思います。
久慈は自分の父親を不器用な人間と思っているようだけど、けっこうお父さんに似ているよね
ストレートに気持ちを言葉にするのは苦手なところとか(行動には表れているけど)
MR時代も吾妻のことを尊敬していて大好きだったのに、かっこつけちゃって「スカしてる嫌なやつ」認識されちゃってるし
スパダリチックな久慈が吾妻の面倒を見ているようで、実は吾妻がおっきな愛と優しさで久慈を受け入れて包み込んでいるのだなぁと思うと、よりこのカップルへの愛おしさが増す気がします
これからも見守っていきたいです
大好きなシリーズの6巻。
2人一緒に過ごす月日を重ねて、2人でいる空気、雰囲気の重さ、湿度が増したように感じました。
この2人には最初からあまりありませんでしたが、恋愛ものに多く見られる、どきどき、きらきら、きゅんきゅん、はさらになくなっています。
元の関係や年齢、性格、いろんな要素があるのでしょうが、時にときめいたりしつつも、ごくごく穏やかに自然に愛情を積み重ねて過ごしていく様子がたまらなく素敵です。
そんな中、平熱平穏微風凪風男の久慈が、珍しく感情あらわに大声を出すシーンがありました。
萌える、とか、きゅんとする、とか、そういう軽やかなものではなく、ずうん、と胸にしみいるような、重さのある感動を覚えました。
BL漫画は発行頻度が少ない、遅いのが、読者としてはやきもちさせられるところなのですが、今作は、ゆっくり、じっくり進んでいくのがお似合いだと思います。
ちょっといいコーヒーを入れて、肌触りのいいショールでも巻いて、落ち着いてゆったり読むことを楽しみたい作品です。