電子限定おまけ付き
森の奥に住む「魔法使い」(と呼ばれるが本当は魔法が使えない)リュカと、リュカが闇から生み出した魔物ユーグがメインのファンタジーBL。
まだ物語は始まったばかりで、続きものですが、全体的にはかなり好印象です。
ですが、リュカがユーグを生み出した背景を知るにつれ、愛という感情は、どこまでが許されるものなんだろうと考えさせられました。
自身が生み出された背景の一端に触れ、「自分は誰?」「自分は何者?」「何のために生み出されたの?」と苦悩するユーグの姿が切なかったです。
某国民的アニメの主題歌の歌詞
「なんのために生まれて 何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのは嫌だ」
が頭に浮かびました。
ワケも分からず突然リュカとの共同生活が始まり、少しずつリュカに興味を惹かれていくに連れて、自身のアイデンティティが揺らいでいってしまうユーグ。
ユーグを生み出したのは、言ってみればリュカのエゴ。
例えこの先リュカが「ユーグ自身」を愛するようになったとしても、やはりリュカの罪は深いように感じます。
この先どう展開していくかは分かりませんが、ユーグが自身が生み出された意味を受け止め、かけがえのない唯一の存在として愛され、自分自身の生を全うできるようであって欲しい。
そう願いつつ、2巻を待ちます。
新しい設定のファンタジーではないですが、ストーリー展開やコマ運びが上手く、絵柄も丁寧で綺麗。
優しいタイプの作品が好きで、ちょっと異世界的なお話も読んでみたいかも・・・という方に向いているかもしれません。
魔法に魔物にエルフ…とファンタジー要素特盛で
ファンタジ―好きにはたまらぬ1冊でした♪
森に棲む孤独な魔法使い・リュカはある日、闇から魔物を作り出します。
“ユーグ”と名付けた彼と賑やかな日々を送るリュカでしたが…。
はじめは言葉通り、赤ん坊のように無垢で人見知りで
リュカに対しても警戒して反抗ばかりしていたユーグでしたが、
リュカのことを、世界の在り様を知り、少しずつ穏やかになってゆきます。
当初はユーグの中で怪しげな魔法使いでしかなかったリュカへの感情も
次第に変化してゆき、見知らぬ感情に戸惑い、胸を締め付けられ、
リュカへの愛情が芽生え始めます。
そんな中で図らずも知ってしまったリュカの過去。
けれど、それは自分という存在が生み出された理由にも繋がってゆき、
自分がリュカの愛した何者かの身代わりでしかなかったことを
知ってしまったユーグが切なすぎました。
リュカもまたユーグの中にかつての恋人を見ていたはずが
徐々にユーグ自身への愛おしさを感じるようになってゆきます。
結果として自分自身のためにユーグを生み出したリュカも
リュカの身勝手な理由で生み出されたユーグも苦しむ事態に。
2巻へ続くとのことで、二人が報われる結末をお待ちしております。
普段はあんまりファンタジーを読む読者ではありません
でも、ハルモト先生はピンクの表紙の作品と出会い、あまりの好きさと気持ちの昂揚が達してしまった結果ちるちるに初レビューをした作家様で、自分的にすごく想い入れのある先生です
なので今回も先生の作品なら!と思い読んでみました
なので、ファンタジー設定への理解力や順応性がかなり低い読者のレビューとなっていると思いますのでご理解下さい
この後にまだ作品が続く、という前提なので分からない事は多少あるかな?というのは理解して読みました
それでももう少し説明して欲しかったのは「魔法」について
先ず魔法使いの位置づけはどういう扱いなのでしょうか?
リュカは結局魔法使いではないって事なのか?が良く分からなかったです
テオと出会った時は既にアルバンに弟子入りしていたとは思いますが、魔法は使えないって言っています
今の所アルバンとリュカしか魔法使いが居ないので「魔法」の範囲が良く分からなかったです
ユーグの成長振りは楽しみですね
赤ちゃんってリュカは言ってましたがだいぶ成長した姿で生まれて来ていたように見えたので、あんまり赤ちゃん感はなかったです
逆に少年っぽさが良かったですが、テオとのリンクを考えるともっとユーグは青年として生まれても良かったような気がします
精神年齢的な赤ちゃんって事を指していたんだろうとは思うのですが、折角ならこの「成長」はもっとじっくり描いても良かったような気がします
今後も彼の心がどう育って行くのか?
そして育った先に何があるのか?
王都と森の生活
2人(主にリュカ)はどちらを選び、どんな日々を送っていくのか?
この物語の行く先を見守っていきたいと思います
評価は悩みましたが、まだ分からない事が多いので萌~萌2の間評価での「萌」です
魔法使いのリュカが闇から作り出した魔物ユーグ。 ユーグはまだまだ不安定でリュカと触れ合わないと形を保つことができない。リュカのことが気になるユーグ。 そしてリュカの過去…切ない…これからどうなるんだろう師匠アルバンが明るくて癒される
森に住む魔法使いのリュカと、そのリュカが闇から創り出した「ユーグ」と名前をつけられた魔物とが同居するお話です。
ちなみに、ユーグはまだ生まれたばかりの赤ちゃんで(見た目青年だけど)、ヒトの形が安定するまでリュカの傍にいなくてはならない。
けれど、リュカが自分を通して違う人物を見ているなど、不安を感じて反発してしまう。
瞬間、足などがおかしくなり、、、
魔法使いといっても、妖精で育ての親のアルバンのように魔法が使えないリュカ。
両親を流行病で亡くし、アルバンに拾われ育てられたリュカの生い立ちは複雑で、そのうえ、ユーグを「テオ」と呼ぶ訳ありの様子も見られ、、、
少しずつ明らかになっていく、リュカと「テオ」と呼ばれる人物によく似たユーグの関係。
次第にユーグは、自分のなかにテオを見ているリュカや周囲に対して、不安と嫉妬のようなモノを覚え、ヒトの形を忘れ、魔物へなりさがろうとしてしまいます。
そこを助けたのが、リュカとのえちで、、、
だいぶ端折った説明ですが、ユーグの元となったテオとリュカのエピソードは、とても切なかったです。
そして、おそらくリュカにとって自分を庇って亡くなったテオはわ、愛しい人だったのでしょう。(Loveの要素がなくとも)
それから、テオの兄弟である国王との再会。
ユーグに対して否定的で、自分のなかにテオを見い出せばいいと告げる、この言い方に、リュカと国王との関係をなぜか深読みしてしまったまりあげは。
(三角関係だったら嬉しいですが、正統派ファンタジーっぽいので、国王とテオで、リュカを好きだったって展開は…ない…ですよね……?!!)
まだまだ1巻で、謎多きファンタジーなので、これから先どうしてリュカがユーグを作り出したのか。
その理由が明かされるのが、とても楽しみです!
あと、ユーグとしての自我がリュカを特別に想っているその気持ちの先がどうなるのかも、かなり楽しみです♡