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くちづけは嘘の味 10

kuchidukeha usono aji

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表題作くちづけは嘘の味 10

和智 大介
会社を経営する青年実業家
槙尾 ひじり
バーテンダー、元詐欺師で情報屋

その他の収録作品

  • 行里の世界
  • お好み焼き屋の大人たち
  • 高崎の憂鬱
  • めでたしめでたしのその先は
  • カバー下イラスト・漫画

あらすじ

二人でこれからもっと、幸せになるんだろ?
経営者としてはおそろしく優秀、だけど情が薄く人間的に難アリの青年実業家・和智と元詐欺師のバーテンダー槙尾は恋人として共に過ごしてきた。
「幸せになろう」という和智に心を揺さぶられながら、最後の一歩が踏み出せないでいる槙尾。
そんな矢先に和智が行方不明になる。捕らわれた和智の前には、和智に恋したという美少女が…??
一方、槙尾のバーには古巣・竜征会の内紛を仕組んだらしき美青年が訪れ、全ては槙尾のためだと仄めかし……!?

離れ離れになった槙尾と和智は互いを救うことができるのか――…
くち嘘シリーズファイナル!!
★初出時のカラーを完全収録!!

作品情報

作品名
くちづけは嘘の味 10
著者
サガミワカ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
シリーズ
くちづけは嘘の味
発売日
電子発売日
ISBN
9784796417334

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51

4.7

(16)

(12)

萌々

(4)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
76
評価数
16
平均
4.7 / 5
神率
75%

レビュー投稿数3

月9のようでおとぎばなしのようなドラマチックで素敵なラスト

くち嘘シリーズがついに終わってしまいました。

これまでいくつもの事件が起こりましたが、最後の事件は過去最悪、個人対個人ではなく組織や街を巻き込んで、これまで以上に命が危機にさらされました。

和智の槙尾への愛はじわじわと益々、深まり、さらに強くなっているのを感じましたが、槙尾の和智への想い、言動は少しづつ、10巻かけて変化していったその集大成、という感じの素敵できれいなハッピーエンドでした。

ラスト間近に大事件、これまでに出てきた存在感の強い脇キャラたちのオンパレードという感じで、昔のみんなが夢中になった月9のようにも感じました。
すごくドラマチックでした。

槙尾の決断と、和智との未来、きっとなんだかんだと一般人では遭うことのない事件やトラブルに遭遇したりもしつつ、2人で乗り越えていくのだろうなと感じさせる素敵なラストでもありました。
おとぎばなしの「そして2人はいつまでも幸せに暮らしましたとさ、めでたし、めだたし」のようでもあり、温かい気持ちにもなりました。

1

神評価初めてかも

何度も挫折して止めようと思ってましたが、9巻辺りで面白くなって最後まで見届けようと決意した途端に終わってしまいました。スッキリと終わってて凄く良かったです。槙尾にとって理想的な決着ではないでしょうか?

9巻で気になってた褐色の美青年の正体が分かって、「え!完結なのに新キャラなの⁈」と驚愕したのですが、彼の存在が無ければこの作品は終われなかったのが分かりなるほどと感心しました。

最終巻にて抗争が起き、どうなるの?と正直不安でしたが、そこはサガミワカ先生がお見事でした。和智にとっては理想的な槙尾の堅気化だったのではないでしょうか?やっと槙尾を独占出来て良かった♡

個人的なお気に入りは描き下ろしの「行里の世界」でした。「あんなところに大園が!」とちょっと苦笑いでした。唯一ダークな場面でしたね。初めて読んだ時はまさか10巻まで続くとは思わなかったんですが、元気なうちに完結を見届ける事が出来て良かったです♪サガミワカ先生ありがとうございました。

1

側にいる愛し方と、側に置かない愛し方

某サイトで2巻まで無料で読めたので、読んでみたらどうにも続きが気になってしまい、あれよあれよという間に10巻まで買ってしまいました・・・。

元詐欺師ですべてが謎に包まれた美青年・槇尾と、他者共感性ゼロのエリート起業家・和智の、出会いからかけがえのない最愛のパートナーになるまでのお話。
もともと凄腕の詐欺師だった槇尾はヤクザとの繋がりがあり、和智との出会いこそ偶然を装った詐欺で、初めは和智をカモとしか見ていなかった槇尾だけれど、槇尾に魂レベルで惚れ込んだ和智の深い愛に触れて、やがて和智と離れがたくなる。

少しずつ、だけど確実に和智を好きになっていく槇尾だったけれど、裏社会で生きる顔も持っているがゆえ、一般人の和智を巻き込みたくないと何度も迷い、和智から離れようとするんですよね。
元詐欺師の槇尾をどこまで信じられるのか・・・和智にだって毎度迷いが無いわけではなかったけれど、和智は他人から聞かされる槇尾よりも、自分の目で見た槇尾を信じていた。
いつだって槇尾との未来を諦めようとしなかったし、幼い頃に肉親を失い、無条件の愛をあまり実感できないまま大人になった槇尾には、和智の一途で深い愛情はかけがえのない宝物になったことでしょう。

誤解を恐れずにいえば、私はヤクザものや裏社会ものBLが好きではありません。
現実世界では、BL作品に出来るような生易しい社会じゃないと思っているし、それゆえ冷めた目で見てしまいがちです。
こちらの作品も、その点では少し冷めた目で見てしまうところも無かったといえば嘘になります。
が、本作は登場人物たちが皆魅力的で、そういった点を補って余りある世界観がありました。

かつて槇尾の面倒を見ていた裏社会の若頭・杜江や、暴力団の顧問を務める弁護士の白洲・和智の起業家仲間の加倉井などなど、一枚も二枚も上手の男たちが次々と登場し、時に味方に・時に敵となって槇尾&和智に絡んでくるので、10巻という長編作品でありながら、最後までまったく飽きる事なく作品世界に没頭できました。

特に杜江の、何とかして槇尾をクリーンなカタギにしてやろうという強い意志には惚れましたね。
恋愛とか友情とか、そういったものを超越した深い親愛の情を感じました。
ある意味で誰よりも槇尾を愛しているからこそ、「二度と裏社会に関わるな」と突き放したんですよ。
杜江の「側に置かない愛し方」って、裏社会で生きる彼にとって最上級の愛し方だと思いました。
和智の「何があっても側にいて愛する」という愛し方は素敵だけれど、杜江の愛し方にも心打たれるものがあります。

和智と出会い、帰る場所・居場所を見つけた槇尾と、槇尾によって世界の見え方が変わった和智。
出会えて本当に良かったね、と、最終回のラストシーンで改めて思いました。
きっとこの先、死がふたりを分かつまで、愛し合って共に生きていくんだろうな。

裏社会ものだから、と、食わず嫌いされている方もひょっとしたらいるかもしれませんが、個人的にはぜひ読んでみてほしい名作です!
あっという間に10巻読破できますよ!

1

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