特典付き
広告で1コマが流れてきて、溺愛攻めが好物な私は、そのシーンが情熱的だったため
まんまと釣られ購入しました。
普段アングラ系は好まないのですが、読んでみたら意外によかったかな。
情熱的な攻め様なんですが、受け様との絡みは少ないです。。
ただ執着攻めになるのかな、重めではありました。
予想はしていたけどマフィアのボスの愛人と義理の息子の設定なので
簡単にラブラブはしてくれません。。
目隠ししている受け様とのシーン、イチャラブ好きな私には悲鳴ものでしたが
よりボスのイカれっぷりや、攻め様の執着心に火をつける描写となっていて
良くないけど良いシーンでした。
こういったキッカケがないと自分で好んで読むことはなかったので、よかったかな。
ラストのあの陰鬱とした雰囲気、まるで90年代のサスペンス洋画のような中毒性のある読後感。
あるくジョー先生の描く美しい線の美しい登場人物に、あえて目だけを見せる悪役ドンの演出。
あの目だけ見るだけで、ナインを施設から引き取る時に、ナインがウイリアムに惹かれているのを気づいている。
何度も読み返すほどに、色々な発見があり、謎めいてくる。
色々な余韻を残しつつ、主役二人の愛の結実という所はハッピーエンド、そして〜。
なんというか大人の物語を描いて下さった先生に感謝しています。
そして、この世界観から、なかなか抜け出せません。
帯に、本格ノワールBLと書かれた今作。
SNSでも面白いと呟いている方が大勢いらっしゃっており、
いやいや、マジかあ?!!
と、ビビりながら読み始めたまりあげはさん。
結果、めっっちゃ余韻が最高すぎて震えました。
ちなみに、メイトの有償特典小冊子を購入したのですが、、
コレ!!
読んだことで本編のラストの印象が変わるし、かといって、読まなくても震えたラストで終われるし、
で、、
ifの世界的な扱いだなあと思いました。
個人的に読めたことで、人気絶頂で引退した芸能人の現状が、今は違う世界で元気でやってますよ~♪的に、ちらっと垣間見えたことで膨らむ妄想(どんな例えだ!汗)、、、
あ、まったく本文に触れてなかったのですが、
とにかく年下攻めの執着がMAXヤバすぎて、受け以外人権はないと思っている(もはや自らもでは??)、大変好みのド執着攻めでした。
攻めは、これくらい振り切って受けを好きでいてほしいので、
ホント……BIGLOVEすぎるし、タイトルの「蜘蛛の男」の蜘蛛の部分を勝手に考えると、一度蜘蛛の巣に引っかかったら絶対なにがなんでも離さない、という攻めのマインドそのものなのかなあ、、、と。
もう、お表紙のあの目から、ヤバいんですよ。
そして、本文での一切輝きのない、ベタ塗りな瞳も。
ノワールではあるのですが、個人的にはド執着攻め品評会(そんなのない)大優勝の、五ツ星攻め様ストーリーに、
読みながら終始オホッ…♡ と、変な声を出しながら興奮した、めっっちゃ好き…///となった一作でした。(おそらく誰も共感しない、攻め厨レビューですみません涙)
ノワール作品って呼ぶんですね!
あんまりBLで読むカテゴリーではないのですが、インパクトのある表紙や多くのレビューが気になり読んでみました。
始めから最後まで作品に流れる空気感が崩れる事がなく、まさに固唾を飲んで読み進めるような読書感に刺激を受けました。
ナインの執着の種類はBLの中でもだいぶ異色だと思います。
ウィリアムに対しては捨てられた仔犬の様に縋って見せ庇護欲を煽るのに、ウィリアム以外には心など無いかのような冷淡さと狡猾さを見せます。
翻弄してるようで実は翻弄されていたのはウィリアムの方なのでしょうか?
もっとこの2人の綱渡りのような時間を見ていたかったです…!
評価は神評価と萌2評価を少しだけ迷いました。
圧倒的な引力に満ちた作品!出来るならばもっともっとジレジレドキドキ展開も含めて、この世界に絡め取られたかった…!という賞賛と飢餓感を同時に感じたからです。
それでも神評価にしたのは、こういう作品自体への読者の需要が大いにある!という事がしっかりと作品への評価として残る事で、今後の出版チャンス拡大に繋がったらいいのにな、という希望を込めたかったからです。
是非こういう「読ませる作品」を描ける作家様には複数巻で読者を煽り、惹き付ける機会を増やして欲しいな、と思いました。
1巻という短さの中では綺麗にまとまっていて、読み応えもある作品でした。裏社会もの、執着ものはじっくり読みたいという気持ちもあるものの、続き物は簡単に出せるわけではないし、これくらいさらっと読めるものも必要かと。ナインは中盤まで恐ろしい裏がありそうな男として描かれますが、ウィリアムを想うあまり周りの人間に情をかける余裕がない子供のような人間で、読み終わってみるといじらしい物語だったなと思います。本編のラストからすると2人に安住の地はなさそうですが、お互い相手がいればそれでいい、と一度2人で一緒に逃げたことでどんな未来も静かに受け止めることができそうですね。
絵柄的に完全に圏外だったんですが、友人に強く薦められて読破。
彼女も絵柄にかなりこだわりがあるので、おかげで絵的にはすごく読みやすかったです。
「マフィアのボスが選んだ義理の息子xそのボスの愛人」。
「成人して」とあるので、おそらく20代半ばぐらい?の年下ワンコ攻めです。
ミステリー・サスペンス要素もふんだんにあり、「結局誰がエリックを?!」ってなるので話はすごく楽しめました。
でも…この評価にした理由は以下です:
・時々セリフ回しが分かりにくくて「ん?どーゆー意味?」となったし、説明じみててあまり自然に見えなかった
・アルベルト・バジェホがエリックで、アレクセイはウィリアム?つまり通称?
パジェホはスペイン系の名前、アレクセイもソコロフもロシア系の名前なので、出自を隠すための通称だったのか…ここまでの理解を読者に求めるのは酷(こく)すぎる。
・エリックの顔が見たかったよ! カッコ良かったんだろうなぁ~
電子限定特典でますますそう思いました。
しかも「その渇望を "また" 捨てようとしてる」「Gabriel…!」つまり実の父親なのか…
(このことに気付かせてくださったレビュワーさんに感謝!)
Padreはイタリア語でもスペイン語でも「父」という意味なんですが、
「Tú eres el que no sabe amar a la gente.」これは「マフィアBLになぜスペイン語?」と思いました。
Caliente もスペイン語で「熱い」ですし、上述の通りバジェホもスペイン系の名です。
スペインにもマフィアっているのかな?とググったけど、明確に「マフィア」と呼べる組織はないっぽいです。
つまりやはり舞台はイタリアで、○ぬ間際にとっさに母国語であるスペイン語が出てしまったと考える方が自然です。
「俺たちを残して消えた」の「俺」にわざわざ傍点「・」が打ってあったし、まぁそういうことなのかなと。
コ○ン風の描写にしたのも、おそらくナインに似てたら読者にすぐ血のつながりがバレるからかな?
<良かった点>
・超BL展開があると萎えるタイプなんですが、本作は結合までが自然な流れでした。
しかも「多分したことあります 一度」これの意味ー!
・ディッチがイケオジー!(歓喜
・ちょいちょいデフォルメ画挟んでくるのズルいw
・レイモンドの「忘れるなよ」の顔
・雪の中、受けが立っていた場所!
目が合った瞬間、攻めの目にあった光がなくなるんですよ…このアイディアすごい。
始めて受けとエリックのキスを目撃するシーンも目が光ります。
そしてもう一回光が一瞬戻るタイミングがある。大事なシーンです。
・描き下ろし(Another Life、つまりパラレルワールド)
二人とも母親が移民だと言っていたし、やっぱり前述の推測は間違ってないと思う。
蜘蛛の意味を調べたら「娼婦の隠語」とあったんですが、作中では「ウィリアムがまんまと罠にかかった」シーンで蜘蛛の巣が使われていたので、私はエリックのことかなって思いました。
でもいろんな意味にとれるので(=相手を絡みとって離さない)、3人全員が蜘蛛の男だったとも言えるのかも?
<注意点>
・エリックx受け、モブx受けのシーンあり(合意)
・マフィアBLなので、人がバッタバッタ○にます
SNSで1話を試し読みして購入をしました。思っていた内容とは若干違いましたが、その裏切りは面白かったです。
「激情と思惑が絡み合う本格ノワールBL」と謳っている物語の性質上、この作品はネタバレなしで読んだ方が楽しめると思うので、ぜひタイトルや表紙が気になった方は事前情報なしで読むのをおすすめします。
マフィアのボスが事故死したことによって隠居生活を送ることになった元愛人のウィリアム。そこへボスの義理の息子であるナインがやってくるところから物語ははじまります。
ウィリアムとナイン以外の登場人物の誰もが秘密を抱えています。少しずつそれぞれの関係や過去、その秘密が暴かれていきます。
ミステリアスに顔が見えないキャラが出てきます。それはボスの正体がハッキリしてからなるほどなと思います。
また、メインカプ以外の人とのセックスや殺人なども多めに描かれています。この点が地雷な人はお気を付けください。
事件の謎の解決、ラストはメリバなのかハピエンなのか。わかりにくいところもありますが、だからこそ何度も読み返したいと思える作品になっています。
単行本描き下ろしはもしふたりがボスについて行かない世界で出会っていたら…というifになっています。
読み終わった後、タイトルの「蜘蛛の男」は誰だったのかと考えました。
蜘蛛の隠語は盗人や娼婦のことだと考えると、ウィリアムのことでしょうかね?それともナインのことか。あなたはどう思いましたか?
前作も読んで注目していた作者さんですが、今回は雰囲気がガラッと変わって執着攻めのノワール!!!
表紙からしてやばそうな気配でしたが、その期待を裏切らない執着と空気感が最高でした。
ストーリーは、駆け足と言っている方もいらっしゃいますが無駄が一切なく、ずっと張り詰めた空気を味わえるのでこれで正解だと思います。
一度読んでから読み返すと、「この言葉こういう意味だったんだ!」「ここの表情ってそういうこと!?」と、たくさん発見があります。至る所に伏線を感じられるので、ぜひ読み返してみてほしいです。
タイトルの「蜘蛛の男」が指しているのが誰なのかを考えるのも楽しいです!
物語としてはやはりエリックなのかな…と思いつつ、ウィリアムともナインともとれますよね。
カバーイラスト、よく見ると人影がうつっていてすごい…TT
幸せになってほしい〜〜と思っていたので、特典の小冊子に救われました…。
他のBLとは一味違うものを読んでみたい方には超おすすめです!!
モノローグ多めで説明してる感じがしました。
これ、長期連載物だったらその部分も作画があったりしたかもしれない。
すごく物足りない訳ではないけれど、サラッと読み終わってしまった。もっと匂わせやミスリードして欲しかったかな。
裏社会のボス エリックと知り合ったばっかりに、運命狂わされてしまった。ウィリアムとナイン。
エリックの愛人兼構成員のウィリアムと養子のナイン。2人とも使い捨ての駒としてそばに置いてるだなんて、人情がない組織だな。
なんか、ヤクザとかマフィアの社会は義理と人情で成り立ってるんだと思ってたわ。
この世界は違うのね。それか、ファミリーと認められてない関係だからなの?
BLでは珍しく殺し合いシーンがあったりするお話なのですが、メリハリとしてエロシーンをもちょっと濃厚にして貰えたら生と死のコントラストが出て良かったかもなーなんて。
目隠し拘束プレイをお楽しみ中のエリックとウィリアムの元に急ぎの要件を伝えに現れたナイン。
エリックがナインに「俺の代わりにコイツを楽しませてやれ」なんてスリリングなシーンがあるんだから、もっとコッテリ読みたかったよ。
心情とか表情とかこのエロシーン5ページ以上費やして欲しかったな。
国外逃亡した2人を国際指名手配したって言ってたからバッドエンドかもしれないし、無事に2人で暮らしていくのかもしれない。束の間でも2人が一緒に居られるのは幸せなのかもね。
描き下ろしで、もしもエリックの元に2人が行かなかった世界線のお話がありましたが、そっちはドラマチック感がまるでない日常BLな2人でしたね。
どっちにしろナインがウィリアムに一目惚れして始まる関係。だって、ウィリアム美人だもんね。
電子購入
局部見えません。
ノワールBLというワードを存じ上げなくて、どういうものか調べたんですがこれといったものを見つけられず... ダークで重厚な世界観のBLということでいいのかな?
まさにそんな作品でした。
違法組織のリーダーであるエリックの愛人兼組織の一員なウィリアムは、エリックが死んだのを機に組織から逃げ、エリックが生前くれた別荘で暮らしていた。
そこにエリックが引き取って養子縁組した男ナインがやってくる。
ウィリアムは昔ナインを弟のように可愛がっていたのだけど、数年ぶりに会ったナインが別人のよう(裏社会に染まったような冷たい目...)で距離を置いていました。
しかし再会したナインは昔と変わらずウィリアムを慕ってきて、2人は一緒に生活することに───。
垣間見せられたナインの執着愛にこちらもゾクっとしました。
エリックの姿が名〇偵コ〇ンの犯人みたいな描き方で、モブにも髪や顔がないのが個性的です。
そして、アクションシーンの描写が滑らかかつ迫力があってお上手でした。
絵も美しく、洋画を見たような気持ちです。
魅せ方も纏め方も無駄がなくて、集中力のない私でもあっという間に読み終えました。
話が変わるんですが、ウィリアムをエリックの代わりに抱くシーンは、いくら快楽で飛んでいても意識があるなら会話は聞こえるのでは?と、なぜ聞こえないのか分からなくて。
何度か見返したんですが、目隠し・口枷・腕足枷の他に耳栓もされていたりするのかな?
目隠しが耳を覆ってはいるんですけど、布って聴こえるし、この布の下に耳栓があるのかも?と想像しました。
ナインは冒頭のあのシーンのインパクトにどんなドロドロ執着愛かと想像しましたが、一途な愛だったのが意外でした。
ナインからエリックへの気持ちの強さは伝わってくるんですが、エリックがいつナインを好きになったのかは掴みづらかったです。
ハピエンなのかメリバなのか考えてメリバに傾いているんですが、未来を含めて読者の想像に委ねられる感じがとても好きです。
ボーナストラックが平凡に出会い恋するifで、作中話されていたこの出会いも拝見できて嬉しかったです。
この出会い方なら幸せになれただろうと思うけど、やはり本編の2人に惹かれてしまう。
後ろ姿だけですが、エリックがチラ見できます。
これを見て余計に、あのコ〇ンの犯人みたいな描き方はいい演出だったなと思いました。
DMM→局部は描かれていない又は見えない描写
表紙の目付きとタイトルに強烈に惹かれるものを感じて。
違法な組織/マフィアが舞台なのも、ダーク/ノアールの空気感がよく出ている。
設定と絵、描き方/表現法の勝利。
組織のボス・エリックの顔は無い。その中で「目」だけがいつもギロリとしていたり。
主要でない人物達の顔も無い。
「おもてナイン」は下がり眉で子供っぽさが残るけれど、「裏ナイン」は小さな黒目が下の位置にあって…
これら全てが設定の不気味さ、展開の不気味さを直接感じさせる効果が高いと思う。
ただ、絵で状況を語るのは非常にうまいと感じるけれど、ストーリー展開は練りきれてないというか。
ウィリアムそのものが偽装の駒だったことが伏線的にあれば良かったのに、とか。
ナインについては逆に、「何かあり」匂わせが強いのに実は誠実一途だった、とか。
ストーリーに関しては今一歩ノワールに徹しきれてないように感じた。
エンディングは逃げ切るか死ぬのか、どちらとも取れる曖昧さが私は好き。その上、もし組織と関わらない2人の出会いがあったならば…というボーナストラックは洒落てると思う。
単に駒としての愛人だったのに、エリックをして情が移ったと言わしめる。
そういう一種の「蜘蛛の男」ウィリアムと、ウィリアムを絡め取って離さないナインもまたもう1人の「蜘蛛の男」。
2人の異なった蜘蛛の持つスリリングさと危うい愛を強調すればもっと良い。「萌」で。
デビュー作『ゴミ屋敷の鎌倉さん』は既読です。本作は先生の作画とストーリーがすごくマッチしているなと、連載開始時から注目していました。
ミステリー調なので、ネタバレ少なめで読まれることをお勧めします。以下なるべく決定的なネタバレは控えますが、ややネタバレありますので、未読の方はご注意ください。
マフィアのボスの愛人ウィリアム(受)が、ボスが死に組織を抜けて隠居しているところに、ボスの義理の息子ナイン(攻)が訪れ、しばらく匿うことになり…というお話。
前作でも先生のすっきりした作画には注目したんですが、本作のような外国物のノワールBLの世界観とすごくマッチして、格好いい作品になっています!
キャラデザはナインのビジュが好きです。ガタイのいい黒髪男前でかっこいい!体格差も良きです。
ナインはウィリアムの前では可愛い年下ワンコなんですが、1話からどうやら裏の顔があるらしいことが匂わされる。しかも寝ているウィリアムの前で見せるド執着に、いったいどんな秘密があるのか、ワクワクさせられます。
一緒に映画を観たり食事をしたりしてほんわかしてたのに、男に襲われたウィリアムを救出するナインが凶暴でコワイ。受けには従順なワンコなのに、その他には冷たくてヤバい奴というギャップがいいです。
医師の忠告によりナインに疑念を抱くウィリアム。ナインに恐怖するが、ウィリアムをなだめるため告白し体を慰めるナイン。このシーン、ナインの表情がずっとワンコで、本気で好きなんだなという気持ちが伝わってきます。
ちょっと気になったのが、薬局でのナインの態度の悪さ。ウィリアムにだけワンコで、他には塩ってことだろうけど、ここまで嫌な奴にする必要あるかな、と思いました。
後半は組織の連中がウィリアムの元へ来て、真実が明かされていく。ウィリアム不憫な…。(しかしナインがウィリアムに夢中って、なんでバレたんだろう…)
攻め視点になり、ナインの回想。
ウィリアムとの出会いのシーン、とても美しくて素敵です。一途で長い片想いにキュンとします。
ボスの顔は暗くして描かれなかったんですが、この表現、正直苦手です。前作にもそういった表現があって、先生の手法なんでしょうが、主要なサブキャラの顔をぼかす…う〜ん、残念です。ボスの顔見たかったです。
ナインがボスにとどめを刺すシーン。ボスはナインの本名を叫んでいるし、ナインのセリフ…つまりナインは…。ますますボスの顔が見たかったw
終盤、あんな恐ろしいことをやってのけたのに、ウィリアムの前では涙を流して弱い男に、そして一途で可愛い男になってしまう…ここでもナインのギャップが良きでした。
美しい作画と重厚なストーリーがマッチした良作でした。前作よりも心に響くものがありました。先生の絵柄は外国物の方が合ってるのかも、と思いました。
余談ですが、敵のディッチの顔がいかにも〜な外国人の悪役顔で、ちょっと好きでしたw
次回作はどんな作品になるだろう。
楽しみにしています。
⚠︎ウィリアムがモブと性行為するシーンが数ページあります。ちょっと苦しそうです。ボスとの行為も1回あり。苦手な方はご参考まで。
電子 ライトセーバー修正(ほぼ修正不要な描き方。ごく一部ライトセーバーですが全く気にならずでした)
ピーンと張り詰めたような空気感が1冊を通して私を支配します
そして虎視眈々と追い詰め、狙った獲物を逃がさないように張り巡らされた蜘蛛の糸に絡め捕られていく男達の重苦しい時間をジリジリと追い続けます
ノワール作品としての雰囲気が完璧にコントロールされていたと思います
それは例えばコマ割りの妙に反映されていました
大コマや連続させる細かいコマで緩急を表現し、臨場感や緊張を煽り読者の神経を尖らせていくような感覚を味わいました
次に意図的に配されたであろうコマの中に描かれた作画には無駄がなく、余計な物が徹底的に排除されており魅せ所がクリアになっていて集中力を支えてくれているように感じた事も素晴らしかったです
だからこそ、その中で描かれるナインとウィリアムにどんどん心が奪われていくと同時に、コナ●方式のようにずっと顔を覆われた状態のボス、エリックの存在も気になってしまうのは必然
実に読ませる力を感じる巧さを感じます
初めての作家さまですが物凄く読み手のツボを押さえるのに長けた先生ですね‼
表紙の画以上に中身の作画が好みでした…!!!
ナインのお洒落な2トーンカラーのレースアップシューズが蹴り上げる生臭い下衆な人間の欲の汚さとか、威嚇の象徴のような銃が力なく手元を滑り落ち床に横たわる事で抵抗が無意味である事を示唆する諦めと受け入れの境地の描写とかの暗喩を感じさせる作画、、、痺れました!!!!!
あと、ナインの眉毛の毛の1本1本の描き込みとかも単純にすごい生々しさを感じます‼シンプルに作画が本当に上手いです…(o→ܫ←o)
ストーリーそっちのけで作画力、構成力の漫画スキルについて書きまくってしまいましたが、、、
お話し自体はこの作品の特性上多くは語らない方がきっと良いと思いますので控え目に、、、
「蜘蛛の男」というインパクトのあるタイトル
パッと見はナインの異常な程に強い執着を表してるようにも見えますが、気付かぬ内に絡め捕られるという意味合いではウィリアムもまた蜘蛛の男の要素は十分と言えるかと思うのです、、、
さて、絡め捕られたのはどっち???
という、、、非常にゾクっと来る共依存の持つ魔力を感じます
本編の穏やかではない終わりもまた、海の騒めきに表されていて非常に後を引きますね
でも、海には凪の日も必ずありますからね
終わりの解釈は読者に委ねられていてそれもまた良き!と思いました
で♪本編後のボーナストラックでの「if」ストーリーでの心を軽くする終わりもまた趣があり良かったです
(ただし、敢えての重厚さでこの作品のページを閉じたい読者さまは、もしかしたら単話追いでの6話で完結!という道を選ぶのもまた一興かも知れませんね)
私は夜明け属性読者寄りなので、このボーナストラックの存在で読み終えられて満足させて貰いました(*˘︶˘*).。.:*
修正|濡れ場自体はありますが、性器の描き込みが不要な描写となっていてお見事でした!!
⚠一棒一穴主義の方、、、ご注意ください
受けが攻め以外といたします
1人は元からの愛人設定なので事前にある程度予想は出来ると思いますが、もう1人は自業自得な節のあるやや乱暴な濡れ場もあります。。。
⚠世界観的な事もあり暴力、流血描写ありますよ~
本作が読みたくてその前に鎌倉さん〜をまず読みました。すばらしかったです。大好きな作風で今後作家買いさせて頂こうと決めました。
そして本作、おもしろかったです。マフィアもの、ハードボイルド好きですし。
絵も見せ方もストーリーもかっこいい。引き込まれてぐいぐい読みました。
ナインのウィリアムへの執着愛、彼を守るため殺しもする、ウィリアム以外のことはどうでもいいかのような態度。
でも最後に「こんな僕が嫌なら…どうか今すぐ立ち去って」とウィリアムの意志を尊重する。無理矢理にでも自分のものにしようとしないところにナインの良心が見られて安心しました。
ウィリアムがそんなナインを受け入れ愛することにも納得感がありました。
お互い愛を知らず、エリックに人生を狂わされたもの同士、相手を必要とし必要とされる喜びがある。
孤児院でウィリアムを見るナインを見て引き取ることに決めたエリックがいやらしいというか、ナインをどこかで使えると考えたような描写。
ウィリアムを陥れるエリックが蜘蛛のように描かれる。エリックの怪しく光る目だけが描かれるのが巣に捕らえた獲物(ウィリアム)を見る蜘蛛のよう。
そんなウィリアムをエリックから奪いたい…ナインが次の蜘蛛の男になる物語(ウィリアムを想い苦悩するナインの背景にも蜘蛛の巣の描写あり)
とても読み応えありおもしろかったです。
ただ、設定やカップリングの属性から想定される範囲内だったと言いますか…十分おもしろかったんですが、個人的な好みとして鎌倉さんほどの感動や萌えほどではなかったかなというのが正直なところです。すみません、好きな作品ですが、鎌倉さんがすごすぎました。
『蜘蛛の糸』というタイトルからしてすでに興味惹かれます。
表紙は怪しげですが、中のカラーはもっと柔らかくてわたしはこちらの方が好みです。でもすごく内容とぴったりな表紙です。
物語は表紙とあらすじを意識して読みました。
前作も好きなので今回も期待大で、良い雰囲気(恋愛の良い雰囲気ではなくハードボイルド的な意味)で進んでいきます。実はウィリアムは替え玉のような存在として引き取られていて。可哀想なところが儚げでちょっとおバカで愛しいです。性依存なとこも切ない。ナインは良い攻めです。
最後のifもほっこりしちゃいました。
ナインにとってウィリアムとの出会いは「運命」としか言えない出会いだったのでしょう
一瞬で心を奪われてしまう
きっとどんな道を辿ったとしても巡り合う
そんな「運命」すらも執着で手繰り寄せた男の重い愛を見ました
とにかく作風が徹底されていたのが格好良かったです
スッキリした作画の中でも小物などはしっかり質量を感じる描写で描く事で雰囲気を創り上げてるように感じます
組織内の裏切りも入り組んでいるようで実は後半にかけて結構分かり易く紐解いてくれるのでモヤモヤする事もなくこの世界観に浸り切って読むことが出来ました
敢えてちょっと肩に力を入れて読むような作品を欲してる時には、こういうピリっとした作品もアリ!だなと思いました
今は夏の季節ですが、これからの秋の夜長のお供にもおすすめしてみたい作品だったと思います
ノワールBLというくくりなんだそうですが、意欲作って言うんでしようね。
いくら'年下執着攻め'×'儚げ美人受け'がこの界隈で不動の人気とはいえ、西洋が舞台のギャングものには普通手を出さないのではないかと思うんですよね。
そこをあえてのチャレンジ、なので編集部も先生もその意欲はスゴいって伝わります。
1冊に終わってしまったのが惜しいと思いました。
そこは大人の事情ってもんなんでしょうけど、、
説明の文章が長い。
BL的ではない箇所はその手法で手短にまとめられています。
BがLするところではないところも絵のコマで欲しかったなあと思ったりしました。
比較して申し訳ないんですがZAKK先生のCANIS THE SPEAKER、あれはそういうところを省略せずに描かれてあって奥行きがあったなぁ、とか。
文句たらたらみたいですがそんなことはありません。
今日試し読みしてナインの美しい官能的な肉体に惹かれてそのまま本屋さんで購入しちゃいました。
わたし自身は洋ものでダークなお話に目がないんです。
もっと増えてほしいと希望しています。
有償特典の小冊子もその後の2人の甘くて穏やかな日常が見られます。
本体の描きおろしもif…の世界観で切ないけれど救われる展開でした。
あるくジョー先生、これからもわたしは応援しています。
次作もまた驚かせてくださいね!
気になって単話から追ってました。
表紙からヤバい雰囲気醸してます。
キレッキレの作画で描かれるダークなストーリー。
不穏な空気感がたまらないです、ぜひネタバレなしで。
以下ネタバレ含みます
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年下執着ヤンデレ攻め×マフィアである養父の愛人
サスペンス映画を観ているような展開。
哀しい運命のふたり。
エリックやモブの男などの顔が曖昧に描かれていて、悪夢をみているような感覚にもなります。
重いお話ですが淡々と描かれていて落ち着いて受け止められました。
後悔するウィリアムに
出会った頃から幸せだったと言い切るナイン
目が吸い込まれそうな闇。
この、からめとるような眼差しが蜘蛛なのかと思う。
アナザーストーリーの明るさに救われる読了感。
二人がどんな道を通っていても惹かれ合っただろうと思わせてくれます。
マフィアの裏社会の闇をふんだんに盛り込んだテイストは、まさにフィルムノワールの世界。暗黒的なダークな世界に引き摺り込んでいくストーリーもさることながら、その世界観をよりいっそう盛り上げるのが、あるくジョー先生の圧倒的画力でしょう!
外国映画をそのまま投影したような人物・背景画はもちろん、主人公ナインを引き立たせる造形美にうっとりでした。ナインのビジュアルが大変によろしいのは分かってますが、彼が放つタダもんじゃねぇオーラがすごい。美麗で艶めかしい姿形をしているからこそなのか、病的で禍々しい佇まいにゾクリとくるキャラクターです。
何を考えているのか分からないナインの人物像は、良い意味ではミステリアス。悪い意味ではサイコパス。ウィリアムの前でだけ見せる従順なワンコみもまた、この男の内面に孕む底知れなさを表しているようでした。
ウィリアムに向けられるナインの倒錯的な愛は、もうそれだけでこの作品を彩るスパイスとなっており、要所要所で見せるナインの内に秘めたる執着心がもたらす緊張感に終始引き込まれっぱなしでした。
彼の顔に飛び散った血ですら、ナインという1人の男の魅力を引き立てる装飾品の1つ。美しくも恐ろしい男の狂気に誰もが抗えないストーリーは、スリルとサスペンス、そしてハードボイルドとミステリーのゴン攻め展開のオンパレードです。
マフィアのボスの不可解な死の謎を起点として、養子のナインと愛人のウィリアムとの関係がどう変化していくのかが2人のBLの見どころ。ウィリアムのピンチに駆けつけるナインの暗殺能力にはぶったまげましたが、ウィリアムのためならバケモノにもなれるナインの愛には正直感動すら覚えました。
ウィリアムを懸想して止まない男の執着愛に溺れた一冊。倒錯的な愛にまみれた世界観が響くストーリーでした。
シリアスな場面が優勢だったせいかあまりイチャイチャするシーンがなかったのが少し物足りなかったかな。描き下ろしのアナザーライフストーリーも雰囲気が変わって良いんだけど、わたし的には全てから解放された2人の後日談の方が読みたかったなぁと思いました。